NO.2780 運行開始から7年になりました、亀の井バスの観光快速「ゆふりん」現況&専用車全4台 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

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 当ブログでもこれまでもご紹介しておりましたが、現在亀の井バスには、別府~湯布院(今回はこう述べさせていただきます)間に観光快速バスであります「ゆふりん」が運行されております。
 

 この「ゆふりん」は、平成27年3月14日より運行を開始したものでありまして、当初の運行本数は7往復でありまして、既に一般路線バスが別府~湯布院間で運行されておりますので、同区間におきましては事実上の増便と言う形となっております。

 

 この区間も、温泉や観光で賑わう両区間でもありますので、バスで移動する際に一般路線バスでしか移動する事ができなかった分、所要時間がかかっておりました。それをこのような形で運行する事によりまして、より観光される方の足として利用していただきたいと言う願いもありまして、この運行へと至っているようであります。

 

 そんな「ゆふりん」は、当初は北浜バスセンター発着で運行されておりまして、別府駅へは乗り入れておりませんでしたが、この年の10月改正で別府駅(東口)発着に変わっておりまして、より列車からバスに乗り換えやすくなっております。したがって、別府北浜行きの姿は見られなくなっております。
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 その後、インバウンド需要に合わせまして、運行本数が7往復から9往復に増発されまして、車両も増車が見られるようになりました。その結果、別府~湯布院間も大きく本数を増やすに至っておりました。一時は、画像のように多くのインバウンド客を乗せていた姿も見られておりまして、それほど需要も多かった事が伺わせてもいました。

 

 尚、現在はその姿は見られませんが、一時は一般路線車によります代走も見られておりまして、画像の中型路線車両(大分200か・284、日産デPB-RM360GAN)による代走も見られておりまして、この姿からもわかりますように、まさにイレギュラーな姿が見られた事がありました。
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 しかし、令和元年秋からの日韓情勢の悪化、さらに翌令和2年からの「新型コロナウイルス」による需要減もありまして、「ゆふりん」は運休を余儀なくされておりましたが、現在は9往復のままで土日祝日のみの運行に変わっておりまして、現在に至っております。

 

 

 ここまで、「ゆふりん」の現況をご紹介しましたが、今回ここからは、現在の「ゆふりん」の専用車全4台、そして過去の乗車記録を合わせて皆様にご紹介してまいります。

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 現在の「ゆふりん」の主要停車地であります。北浜バスセンターから別府駅前発、湯布院行きのみコンビニを改装しました鉄輪2番ホームに変わった以外はほぼ変わらず、別府交通センターや鉄輪温泉・城島高原パークなどを通りまして運行されている事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 別府駅東口~別府北浜~別府交通センター~鉄輪2番ホーム(湯布院行き)・鉄輪口(別府駅行き)~海地獄前~自衛隊前~別府ロープウェイ(一部通過便あり)~城島高原パーク~由布登山口~由布見通り入口~湯布院駅前バスセンター

 

 

 ここからは、「ゆふりん」の使用車両をご紹介します。使用されておりますのは、いずれも西日本車体(西工)B型高速車(B高車)の日産デイーゼルスペースランナーRA4台でありまして、運行当初は以下の2台で運行されておりました。

 

 【いずれもPKG-RA274TAN】

 (大分200か・402)

 

 (大分200か・403)

 

 この2台は、いずれも西鉄バス日田東町(現・日田第二)営業所に所属していた車でもありまして、西鉄時代の社番はそれぞれ9926・9927でありましたが、この2台とも西鉄時代の登録ナンバーを亀の井バスに移籍してからも継続しております。このようなパターンは、西鉄バスの亀の井バス委託として使用されておりました車が亀の井バスや日田バス移籍時にも引き続き同じナンバーで登録されると言った事もありますので、実際にこの2台も同様のパターンである事がわかるのではないでしょうか。
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 これら2台の西鉄バス日田東町営業所所属時の画像であります。実際に平成20年新製導入時より福岡~日田線「ひた号」で活躍していた車でもありましたが、この平成27年に日野セレガ2台が導入された事もありまして、「ゆふりん」専用車に転用するために亀の井バスに移籍されております。

 

 (西鉄バス9926、大分200か・402)

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 (同9927、大分200か・403)
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 インバウンド需要もピークに達しました平成30年から令和元年にかけましては、専用車が2台増車しておりまして、以下の車が西鉄バスから移籍導入されております。

 

 (大分200か・926、ADG-RA273TAN)~リアのみ

 

 (大分200か・961、PKG-RA274TAN)

 

 まず大分200か・926は、西鉄時代は9378でありまして、平成17年の新製配置は福岡高速営業所、その後北九州高速営業所に転属しまして、いずれも「福北ライン」で使用されておりました。その後西鉄バス大牟田に転属しまして現在は廃止されております福岡空港~大牟田・荒尾線に使用されておりましたが、平成29年に西鉄バス筑豊田川支社に転属、博多バスターミナル~飯塚・田川間の「田川急行」に使用されておりましたが、平成30年の減便によりまして亀の井バスに移籍、「ゆふりん」専用車となっております。

 

 この車の特徴と言いますと、数少ないADG-規制B高車のうちの1台でもありまして、それとともにサブエンジン式のエアコンである事から天井のエアコンが装備されていないのが特徴でもありまして、このようなタイプも西鉄グループでは最後の1台となってしまっております。

 

 次に大分200か・961は、西鉄バス時代は9701を名乗っておりまして、平成19年の新製導入から(日田東町営業所→)日田第二営業所に所属しまして「ひた号」として使用されていた車でもありました。それにしても、このナンバー(元ナンバー、大分200か・362)からもわかりますように再登録されておりますが、先の2台と同様に大分県内間での移籍でもありますので、ナンバーはそのままでも良かったのでは?とも思う所ではあります。

 

 「ゆふりん」専用車の側面です。よく見ますと、カラーは赤・黒のツートンカラーとなっておりまして、両色間や上部・下部には金帯が入っているのがこの車の特徴でもあります。尚、当初の2台は「新高速色」の車の上にラッピングが施されておりましたので、西鉄の「VI」ロゴや旧社番が浮いた姿も見られておりましたが、後に更新?を行いまして、現在はそのような姿も見られなくなっております。

 (非公式側)
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 (西鉄「Vi」ロゴが浮かび上がっています)
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 (社番・9927が見えます)
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 「ゆふりん」に使用されます4台の車内であります。車内のシートは、画像のように西鉄時代の姿を残しておりまして、薄い青地のシートとなっております。それでも、車によってシートカバーが違っているのが特徴となっておりまして、シートカバーが白いのが大分200か・403・926・961、シートカバーが赤いのが大分200か・402と、カバーで車番の見分けが付けられるようになっております。

 

 (白地のシートカバー、大分200か・403)
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 (赤地のシートカバー、大分200か・402)
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 また、後に車の上部に「YUFURIN」と書かれましたロゴイラスト、そしてカーテンも亀の井バスの「ぐるすぱ」で見られますキャラクターが描かれた柄となっておりまして、「ゆふりん」の兄貴・姉貴分の系統の姿が見られております。

 

 (「YUFURIN」ロゴ)
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 (キャラクターが入ったカーテン)
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 さらに、大分200か・961には画像のようにコンセントが備えられております。これは日田第二営業所時代に取り付けられていたものを亀の井バスに移籍しましてからもそのまま使用できるようになっているためでもありますが、専用車では唯一の装備ですので、この車にあたりましたら当たりとでも言ってもいいでしょうか。

 

 そして、Wi-Fi(Kyushu Bus Network Free Wi-Fi)も令和元年より全車設置されておりまして、車内でインターネットも楽しむ事ができております。ですから上の画像の大分200か・961にあたりますとより電源の心配もないのがありがたいと言えましょうか。

 

 

 さて、「ゆふりん」では様々な車窓が見られますが、ここでは令和2年秋乗車時の模様を改めてご紹介します。別府インターを過ぎますと、県道11号線では画像の紅葉の姿も見られておりまして、赤い・茶色い葉の姿も見る事ができているのもわかります。冬になりますと、この辺りも雪化粧も見られる事もありますので、まさに四季の姿が見られる場所でもあります。

 

 (別府ロープウェイ付近)

 

 

 そして、挟霧台(さぎりだい)の画像であります。この挟霧台と言いますと、展望台やそれから先の区間の車内からも由布院(注)の街並みを見る事ができる場所でもありますが、画像の姿を見ましても由布院へとやって来た事を伺わせる所でもあります。実際にこういった姿をも「ゆふりん」では見られるのがいいのではないでしょうか。

 

 (由布院の町を望みます)

 

 (さらに下りますと、由布院の街並みへとやって来ます)

 

 

 今回は、運行開始から7年を迎えております、亀の井バスの「ゆふりん」に関しましてご紹介しましたが、いつの間にか専用車両も4台にまで増えておりますので、以前のようなイレギュラーな姿も見られなくなっているようではあります。しかも、現在は日祝日のみ運行と言うのは当初のように平日も運行からしますと残念ではありますが、それでも9往復を維持しているだけでも観光客が多い時でもある分いいのではないかと思います。最近ではこれまでもご紹介しておりますようにインバウンド客も見られるようになってきておりますので、こうした観光客の足としてこれからも運行していただきたいと思います。

 

 

 (注)地名やJRにかかわる部分は「由布院」、バスにかかわる部分は「湯布院」と記載しております。