NO.2580 ビジネス・観光客からスクールバスへ、西鉄バス二日市福岡空港連絡バスからの転用車両 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでは、NO.2519NO.2520の2回に分けまして、西鉄バスが福岡国際空港株式会社(FIAC)から委託して運行されております、福岡空港の国内線~国際線連絡バスに関しましてご紹介しておりました。

 

 このうち、後編のNO.2520に関しましては、上の画像にもありますように、連接バスでもありますメルセデスベンツ・シターロに乗車した話題もご紹介しておりましたが、この連接バスは今年4月より運行を開始しておりまして、5台(0213~0217)が昨年新設されました竹下営業所に配置しまして運行されております。

 

 そんな連接バスは、令和元年度の国際線利用者が640万人に達成するほど混雑が常態化しておりました福岡空港国際線の混雑緩和を目的に導入されたものでありましたが、これまでもご紹介しておりますように「新型コロナウイルス」によりまして航空需要が大幅に減少に転じてはいるものの、将来的な旅客需要の回復を見据えて、いつでも利用客をを迎えできる環境を整えるために、予定通り連接バスが導入されておりまして、ご紹介しておりますように福岡空港国内線~国際線間を運行されております。

 

 

 これら車で見られておりますカラーは、「レインボーカラー」でありますが、このカラーは「FIAC」が掲げるメッセージでもあります「FLY 100 DREAMS」を表すラッピングを施しております。このメッセージは、「100路線就航を目指し、福岡空港を利用されるお客さまの選択肢を拡げるとともに、空港で多くの出会いや新しい発見に繋げて頂きたい」という願いを込めているそうでありまして、そういった所も将来的な旅客需要の回復を見据えている事が伺わせております。

 

 

 これら車の車内です。車内の中央~後方ではピンクの3色のシートが見られておりまして、ゆったりは座る事ができます。確かに乗車時間は短い訳ではありますが、少しでも間でも座るだけでも乗り甲斐はあるのではないかとは思います。

 

 (座席・向かい合わせ部分)

 

 一方、前方はバリアフリーに対応したノンステップ仕様である事に加えまして、従来の連接バスと違いまして立席スペースや出入口が広くなっておりまして、スーツケースやキャリーバッグなど大きな荷物をお持ちの方も快適に利用する事ができるようになっておりまして、車椅子を固定するための金具の姿も見られておりまして、全ての乗客が利用しやすくするための策が取られております。

 

 (車椅子固定用の金具もあります)

 

 

 ここまで、現在の福岡空港国内線~国際線連絡バスに関しましてご紹介しましたが、先代の車に関しましては現在は新たな形に転用されている車も見られております。今回はその先代車両のうちの1台を収める事ができておりましたので、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 先代の車は、いずれも平成24年に導入されていた車がでありまして、いずれも三菱エアロスターであります。この導入は、2期に分けまして導入されておりましたが、最初は2台(4617・4618、形式LKG-MP37FM)導入されておりました(画像は4617)。

 

 その後、後半に5台(3673~3677、形式いずれもQKG-MP37FM)が導入されておりまして、こちらはQKG-規制となっております(画像は3675)。

 

 

 平成29年には、これら7台は画像のように平成18年10月にオープンしております商業施設の愛称であります「green blue(グリーンブルー)」と書かれたラッピングに改められておりまして、そのデザインが連絡バス専用車でも見られるようになっておりまして、画像のように2トーンカラーとなっている事もお分かりいただけます。

 

 (3673・QKG-MP37FM)

 

 (3676・QKG-MP37FM)

 

 これら7台の車内です。これら車は、当時大量に導入されました三菱エアロスターとは仕様が異なりまして、ノンステップの仕様となっておりまして、最前列・最後部以外がロングシートになっております。実際にその下の画像にて乗車シーンを出しておりますが、後までロングシートと言うのが変わった感じになっている事がわかる部分でもあります。
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 また、非公式側には2段式の荷物置場が設置されております。やはり大きなトランクを持たれる方もいらっしゃいますし、例え利用者のほとんどがトランクを持たれていると考えますと、この2段式もわからなくはない所でもあったようです。
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 そして、前部・中央部にはモニターが設置されておりまして、運行路線図や次の停留所の表示を出しておりました。その中には日本語以外に英語・韓国語・中国語が表示されておりまして、特に韓国・中国からの利用が多かった事を考えますとわからなくはない表示でもあったようにも思います。


 (運行路線図)
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 (次停留所、日本語)
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 (次停留所、韓国語)
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 (次停留所、中国語)
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 しかし、ご紹介しておりますように、これら7台は連接バス導入に伴いまして、この連絡バス運用からは離脱しまして、その後の転用はどうなるのかと思われましたが、このうち平成24年後半に導入されておりました5台(3673~3677)に関しましてが西鉄バス二日市原支社に転属しまして、太宰府市にあります筑紫女学園大学のスクールバスに転用されまして、西鉄太宰府駅やJR二日市駅へスクールバスを運行しております。

 

 

 今回は、このうちの3674を西鉄太宰府駅前で収める事ができておりました。よく見ますと「green blue」のデザインは見られなくなっている事がわかりますが、それでもカラーだけは残されておりまして、今年春までは福岡空港内で活躍していた事を伺う事ができております。また、これら車に関しましては平成29年までかつての所属先でありました西鉄バス二日市宇美支社(早見営業所)に所属して以来、4年ぶりの西鉄バス二日市所有という事にもなっております。

 

 上の画像が非公式側、以下画像が公式側でありますが、非公式側の画像を見ますとわかりますように、連絡バスに使用されておりました荷物棚が残されている事がわかります。このスクールバスに転用されますとこの棚を使用する機会が減っている事は仕方がないように思いますが、部活動やサークルなどで何かしら手荷物を持っていかないといけない場合を思いますとこの棚の存在は大きいのではないかとは思います。また、乗り降りに関しましては前後どこからでも乗り降りが可能ではありますので、普段の西鉄バスのように中乗り前降りではない事を思いますと混雑も少なくていいのではないかとも思います。

 

 画像からは分かりにくいですが「筑紫女学園大学」と表示されております。以前のスクールバスでは、「貸 切」と表示されていたそうでもありますので、このように校章もついた状態で表示されているのもわかりやすくていいのではないかとも思います。

 

 

 このように、5台に関しましては転用されている姿が見られておりますが、平成24年の前半に導入されました2台に関しましては、4617に関しましては西鉄バス二日市の本社があります月の浦本社に所属しまして予備車として待機しておりますが、4618に関しましては研修センター(教習所)に移されておりまして、教習用として使用されているようであります。

 

 

 また、平成30年に導入されました画像の三菱エアロスター(3243・2PG-MP38FM)に関しましては引き続き竹下営業所に所属しておりまして、連接バスの予備車という形で運行されております。したがって、このカラーの車は福岡空港では見る事ができなくなっていない事がわかりますが、それでも連接バスの割合が高くなっている事は否めない所ではあります。

 

 

 今回は、連接バス導入に伴い他の用途に転用されました西鉄バス→西鉄バス二日市の三菱エアロスターに関しましてご紹介しましたが、この姿を見ましても新たな活躍の場を得ている事が伺える所ではあります。確かに、連接バスとしますと定員も少ない分転用もやむ無しではなかったかとも思いますが、それでもこのように新たな転用先が見られている事に関しましては正直良かったのではないかとも思います。本当に、観光客やビジネス客を乗せていた頃としますと学生さんを乗せる形に変わりましたので様子も一変している事は否めませんが、これからも駅~大学の足として運行していただきたい所ではあります。