NO.2519 現在連接バスで運行、西鉄福岡空港国内線~国際線連絡バス(前編、これ迄の専用車編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 福岡の空の玄関口でもあります、福岡市の福岡空港は、国内線が東京(羽田・成田)をはじめ、大阪(伊丹・関西)・名古屋(中部・小牧)の主要路線をはじめ、沖縄(那覇)・札幌などの主要都市の路線、そして近距離として鹿児島・対馬・五島福江・天草などの路線が運行されておりまして、多くの方々が利用されております。

 

 一方、国際線に関しましても、(コロナ前は)韓国(ソウル・釜山など)・中国(上海・大連など)・台湾(台北など)・マレーシア(バンコク)・シンガポールなど、アジア路線などを中心に運航されておりまして、特に中国・韓国方面に関しましては多くの方々が利用されておりました。

 

 しかし、昨年からの「新型コロナウイルス」によりまして、国内線・国際線とも大きく利用者を減らしておりまして、特に国際線に関しましてはほとんどの路線が運休を生じておりまして、この福岡空港も国際線ターミナルに関しましては休館となる日も出ているのが現状でもありますし、そう言った事もありまして以下画像の国際線ターミナルの駐車場も寂しい姿が見られております。

 

 

 そんな中でありますが、福岡空港は平成31年4月1日より民営化されまして、「福岡国際空港株式会社」として空港運営を行っておりまして、民営化の実現へと至っております。この福岡空港では、民営化の直前には以下画像のような新たなホールであります「アクセスホール」が設けられておりまして、空港ターミナルビルと福岡市交通局(福岡市営地下鉄)の福岡空港駅とダイレクトに結ぶことができております。また、空港の工事も進捗しておりまして空港国内線も大きく様変わりするに至っております。

 

 【令和2年1月撮影】

 (採光できる吹き抜け部分)

 

 (左側が1階を経由して2階へ行く事ができるエスカレーター、右側が2階へダイレクトで行く事ができるエスカレーター)~多く利用者が見られていたのが懐かしいです

 

 

 そして、民営化されました福岡空港ではありますが、今年に入りまして西鉄バスが運行します国内線~国際線間の連絡バスに、福岡・北九州地区で運行されております連接バスを新たに導入・運行されるようになりました。この運行には、「コロナ禍」でもありますので導入はあるのか?と思われましたが、結局導入されるに至っております。今回と次回では、この連絡バスに関しましてご紹介しますが、今回はこれまでの既存車両に関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 上の画像2~4にもあります、福岡空港国際線ターミナルは、かつては東側にありましたが、国際路線の需要が高まってきていた事もありまして、平成11年に西側に移転されまして、その移転時に運行を開始しましたのが、西鉄バスが運行します福岡空港国内線~国際線ターミナル間の連絡バスであります。

 

 運行区間は・・・

 

 福岡空港国内線(南・北)~貨物ターミナル前~国際線ターミナル

 

となっておりまして、料金は無料の特定バスであります。


 

 運行会社は、運行開始時から平成22年までが西鉄バス旧千代営業所が担当運行となっておりましたが、平成22年の千代営業所の廃止に伴いまして、平成29年まで西鉄バス二日市宇美支社(早見営業所)が担当、しかし宇美支社の閉所に伴いまして、西鉄バス宇美営業所が担当に代わりましたが、令和2年8月にこの年新設されました竹下営業所に移管されまして現在に至っております。

 

 

 では、現在の連接バスまでの使用車両の変化をご紹介しますが、国際線開設時には、以下画像の車両が使用されておりまして、西日本車体(西工)96MCB-II架装のノンステップバス3台・ワンステップバス2台の5台体制で運行されておりました。このうちノンステップバス2台が平成10年式で一度「赤バス塗装」でもあった車でしたが、後に白地に黄土色の「リムジン塗装」に統一されておりました。

 

 【いずれもラッピング後撮影】

 (3306・三菱KC-MP747M改)~元「赤バス塗装」

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 (3417・三菱KC-MP747M)
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 (3418・三菱KC-MP717M)~ワンステップバス
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 けれども、その「リムジン塗装」を隠すべく、画像のようにラッピングが施されておりまして、イメージが大きく様変わりしました。また、前面表示も「国内線←→国際線連絡バス」から、以下画像の「国内線・地下鉄福岡空港駅←→国際線連絡バス」と表示が変更されておりまして、国内線が地下鉄とダイレクトに行かれる事をアピールしておりました。
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 尚、これら車は、平成24年に後述の車が導入されますと、当時就航していた国際路線のランプバスに転用するために、画像のような姿が見られておりまして、描かれている模様は後述のように「」をイメージとした形となっているのも特徴となっておりました。


 (3306)
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 (後部)~後ろをしめるのは「見返り美人」
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 その平成24年に入りまして導入されましたのが、画像の純正三菱エアロスターによる連絡バス専用車(LKG-MP37FK)でありまして、最初には2台(4617・4618)導入されておりました(画像は4617)。
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 この車は、当時大量に導入されました三菱エアロスターとは仕様が異なりまして、ノンステップの仕様となっておりました(従来車両はワンステップ)。

 

 行先表示も、これまでの幕式からLED表示に変更されておりました。それにしても、画像のように「国内線ターミナル・地下鉄」と言う表示からもわかりますように、地下鉄福岡空港駅に対しての強調が出ていた事もわかります。
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 一方、側面に関しても4ヶ国語を通常は経由地表示を出している所で見られております。それにしても、通常は経由地を出すのにこのように4ヶ国語を出す訳ですので見ていてユニークでしょうか。
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 車内は、最前列・最後部以外がロングシートになっております。実際にその下の画像にて乗車シーンを出しておりますが、後までロングシートと言うのが変わった感じになっている事がわかる部分でもあります。
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 また、非公式側には2段式の荷物置場が設置されております。やはり大きなトランクを持たれる方もいらっしゃいますし、例え利用者のほとんどがトランクを持たれていると考えますと、この2段式もわからなくはない所でもあります。
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 そして、前部・中央部にはモニターが設置されております。この表示には、運行路線図や次の停留所の表示を出しておりますが、その中には日本語以外に英語・韓国語・中国語が表示されておりまして、特に韓国・中国からの利用が多い事を考えますとわからなくはない表示でもあります。


 (運行路線図)
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 (次停留所、韓国語)
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 (次停留所、中国語)
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 (次停留所、日本語)
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 この年の後半には、同仕様のエアロスター(3673~3677、形式いずれもQKG-MP37FM)が導入されておりまして、こちらはQKG-規制となっております(画像は3675)。

 

 

 またこれら車は、平成29年に画像のように平成18年10月にオープンしております商業施設の愛称であります「green blue(グリーンブルー)」と書かれたラッピングに改められておりまして、そのデザインが連絡バス専用車でも見られるようになっておりまして、上の画像のデザインとしますと2トーンカラーとなっている事もお分かりいただけます。

 

 (3673・QKG-MP37FM)

 

 (3676・QKG-MP37FM)

 


 その後、増発によりまして、三菱エアロスター以外にも路線から転用されました専用車両が存在しておりました。路線バスから連絡バスに転用されておりましたのは、画像の日野ブルーリボンII(QPG-KV234N3)2台でありまして、いずれもワンステップバスであります。この車も、画像のように「Green blue」デザインとなっておりまして、かつての「スマートループ」塗装の姿は隠されておりました(ラッピングのため)。

 

 (7735)

 

 また、この車は先述のようにワンステップバスでありまして、専用車としましては上の画像の最初の世代の2台以来であります。そのためノンステップバスにはないステップがあるのがわかります。ちなみに、この時には特定バスに転用されていた事もありまして、運賃箱も撤去されておりました。

 

 この時は、国際線からのインバウンド客を乗せる姿を収めておりましたが、現在はこのような姿自体見る事ができないのは正直残念な所かなとも思う所ではあります。尚、これら専用車でありました2台に関しましては後に桧原営業所に転属しまして、現在は「スマートループ塗装」の一般路線バスに戻って運行されております。

 

 (多くの乗客が乗車されます)

 

 

 そして、平成30年には画像の三菱エアロスター(3243・2PG-MP38FM)が導入されまして、他の車とともに運行されておりました。この頃は、この連絡バスも増発されていたほどでありまして、先述の日野ブルーリボンIIが転用されましたり他の一般路線バスも転用されたりもしておりまして、当時のインバウンド需要の凄さを伺わせておりました。

 

 

 けれども、ご紹介しておりますように、令和元年には日韓関係の悪化で韓国からのインバウンド客の減少、さらに追い打ちをかけるべく令和2年に入りまして「新型コロナウイルス」の蔓延もありまして、利用者も大きく減るに至っております。それでも、高速路線バス乗り継ぎのために国内線から国際線へ移動される方もいらっしゃいますし、空港職員の方の利用もありますので、まだまだ利用者も見られているだけでもありがたい所ではないかとも思う所でしょうか。

 

 

 今回は、今年導入されました連接バス以前の専用車をご紹介しましたが、国際線開設直後は、当時少数でありましたノンステップバスを走らせる所もありましたりもしまして、利用者にも優しい所も伺えていた事もわかるのではないかとも思います。その後の純正車両の導入に関しましても、世代交代を思えばわからなくはない所でもありますが、先述のように多くインバウンド客が見られていた姿が懐かしく思うだけに、今後の「新型コロナウイルス」の終息が大きなカギかなとも思う所でしょうか。次回は、その新たに導入されました連接バスに乗車も果たしておりましたので、次回もご覧になっていただきたいと思います。