南相馬市小高（おだか）区に移住し４年前に自宅を改装して本屋「フルハウス」をオープンさせた芥川賞作家・柳美里さん。
ひょんな縁から面識を持たせていただいた。
その後もやりとりがあり、柳さんの２年前に出版されたエッセイ「南相馬メドレー」（第三文明社）に私が登場していたりする。
その柳美里さんが、現在クラウドファンディングを展開中だ。
「フルハウス」に隣接する演劇アトリエ「La MaMa ODAKA」を小劇場兼ミニシアターとして全面改修するための資金の調達が目的である。
もともと演劇を見ることがあまりなかった私だが、この場所で演劇を何作か鑑賞させていただき今までにない不思議な感覚を覚えながらさまざまなことを考えさせられたものだ。
小高区は11年前の東日本大震災の後に発生した原発事故により避難指示が出され、１万３千人近かった人口のうち昨年10月末で現在3割しか帰還していない現状である。
県外から移り住んで被災地域に寄り添ったさまざまな取り組みを展開している柳さんであるが、順調に展開されていたところで２年半前の台風被害、そしてコロナ禍、１年前の地震、と想定外の出来事が次々起こる中、地域のためにまだ止まることなく前に向かって進まれている。
そんな姿勢を本当に微力ながらも応援させていただきたいと思う。
以下、クラウドファンディングのページである。
ご一読いただくと、この１１年柳さんが震災後の福島でいかに意欲的に行動してきたかがよく分かる。
復興というのは具体的な行動の積み重ねがなければ進んでいかないはずである。
