もう1年ほど前になるが、定期購読している「日本講演新聞」の記事に、児童学習支援活動をしている方の話が載っていて、なるほど~と思ったので以下で紹介したい。
「学び」とは、「きっとこうやればうまくいくだろう」と予測して、それを実際にやってみて失敗し、また考え直す―この繰り返しです。この繰り返しを「試行錯誤」といいます。
試行錯誤にはポイントが2つあります。
1つ目は「失敗すること」です。人は、うまくいっているときは自分の考え方を問い直すことがしません。うまくいっていない時こそ、人は考え自らを問い直します。だから失敗することが必要なのです。
ポイントの2つ目は「自分のやり方でやる」「自分の考え方で考える」ということです。
「こうなるんじゃないか」と自分で予測して、それがうまくいかなかったときは「自分の考え方・やり方のどこが悪いのか」と振り返ることができます。
まさしくそうだなあ、と思う。
新しいことをやってみて、想像していたのと異なる結果を招いた場合、その原因を自分のこととして反省し、どうすれば目的を達成できるかを考えて次の行動をする時、人は成長すると私もずっと思っているからである。
逆に誰かに言われたから仕方なくやる、仕事で指示されたからやる、という姿勢でやると、失敗した場合「だからやらなきゃよかったんだ」「指示した上が悪い」という考えに至って、何が問題だったのかという発見から目を背けることになってしまう。
そうすると今まで通りのやり方ばかりをするようになり、新たな取り組みをしなくなってしまうだろう。
問題があったのに何も解決しようとしないままの「失敗」は大問題だが、解決しようと試みての「失敗」は次に生きる経験である。
冒頭の文章で「試行錯誤」という言葉があるが、何かを成功させるには1回の挑戦で達成できるような簡単なものではないのだ。
だから繰り返し繰り返しチャレンジすることが大事、ということになる。
「錯誤」とは、
① まちがうこと。また、そのまちがい。あやまり。錯謬。 ② 人の認識と客観的な事実とが一致(符合)しないでくい違うこと。
という意味だそうだ。
やってみた行動が思ったような結果にならない時、人はいろんなことを学ぶのだろう。