朝の阿武隈川沿い散歩で、最近鮮やかな赤い色の群れを目にする。
彼岸花である。
秋のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間の計7日間だそうなので、名前とほぼほぼよいタイミングである。
私は植物には疎いのだが、確か曼殊沙華とも呼んだはずと思い、調べてみた。
ヒガンバナ(彼岸花)は、ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、別名は曼珠沙華(マンジュシャゲ)
とのこと。どちらで呼んでも正解なのだ。
私は彼岸の頃に咲く花がいろいろあり、その総称として「彼岸花」という分類があって、その中の一つがこの曼殊沙華なのかと勝手に思い込んでいたが、これは違った。
この花の情報を読んでみるといろいろ興味深い。
まずは球根の部分に強い毒を持っているのだという。
毒のあるこの植物を食べた後には「彼岸」=「あの世(死)」しかない、ということが名前の由来だという説があるそうだ。
「あの世」という意味合いから不吉な別名がいろいろある。
死人花(シビトバナ)、地獄花(ジゴクバナ)、幽霊花(ユウレイバナ)、剃刀花(カミソリバナ)、狐花(キツネバナ)、捨子花(ステゴバナ)、毒花(ドクバナ)、雷花(カミナリバナ)、痺れ花(シビレバナ)、などなど。
なにもそんなに怖い名前つけなくても、と思うほどいろいろあるようだ。
なんだか美しい花に嫉妬してひどい名前をつけているかのように思えるほどである。
植物にもいろいろ物語があるのだ。