娘が読んでいる「毎日小学生新聞」、昨日のトップ記事の見出しにこうあった。
「努力で奇跡は起きん」
言葉がひっかかったので読んでみると、阪神淡路大震災の被災者の話であった。
消防団員として10人以上を救い出したものの、自宅も焼け、車とトランクにあったゴルフクラブだけが残ったという古市忠夫さん(80)。
残ったゴルフクラブを見ながらなんとプロを目指そうと思い立ち、周りの「無理だ」という反応をよそに紆余曲折の末に60歳でテストに合格したのだという。
この方の言葉が、
「奇跡を起こすのは努力やない。努力できることへの感謝や」
以下に続いている。
「『自分の才能と努力でここまできた』と思う人間は、勝てばおごり、負ければへこむ。しかし努力できることに感謝していれば、ぼやくことも、人の悪口を言うこともない。自慢や弁解もしない。前向きに生き、思わぬ力を発揮することができる。奇跡を起こすことができるんよ」
なるほどそういうことか、と腑に落ちた。
何をやるにしろ「利他心」を持つと結果成果が上がることを最近特に実感している。
4年前(早いものだ)にこの話を聞いて以来、
つい心の中で湧いてきそうな「自分が」という気持ちをなるべく出さないように、優先させないように心がけ言葉や行動につなげていると、難しい問題もなんとか前に進んでいくような気がしている。
この言葉にも、まさにそのことを改めて教えていただけた。
そして記事の最後に、こういう言葉が付け加えられていた。
「これを大人に言ってもなかなか分からん。わしは子どもたちに期待してるん」
なんとなく分かるような気がする。
記事全文はこちら。ぜひ。
https://mainichi.jp/maisho/articles/20210116/kei/00s/00s/019000c