《カレーライス


                  カレーライス

                  ひとにめがけて

                  ぶっつけたことがある。

                  一瞬  

                  泣きそうな顔をみせて

                  そのひとは

                  皿を拾い

                  ごはん粒を拾い


                  ごはん粒を拾い

                  胸のカレーを拭いた。

                  こするほどに

                  黄色い染みがひろがって

                  食べ汚した幼な子のようだった。

                  それから

                  ゆっくりと

                  トレーナーを脱ぎ


                  トレーナーを脱ぎ

                  裏返して

                  それを また

                  すっぽりと着たのだった。


                  記憶が匂いを放つので

                  カレーライスの日は

                  あの夜

                  私を送る電車の中で

                  「匂うね」

                  と 笑ったひとを

                  思い出す。


                  ひょいと

                  トレーナーを裏返せば

                  何もなかったのも同じ。

                  くらしとは

                  そのように

                  許すことなのだと

                  私にもわかった

                  いくつもの

                  いくつもの夕暮れの中で。


                               

                                 ~草野信子~




いつも唇にうたを

最近、凶悪な事件が多い気がして気分が沈みます。

人を殺して逃亡し、整形手術で別人になりすましたり、結婚をほのめかして何人もの男性を殺したり(疑惑の段階ですが、おそらくは)女子学生を襲ってバラバラにしてその死体を遺棄したり・・・。

新聞記事になっただけでこんなにも次々と悲惨な事件が続いています。

その背景には、不況のせいで「お金がとにかく大事」という風潮が広まってきたことも考えられますが、もう一つはこれも不況が長いせいでしょうか、他人の身になって考えることが出来ない人が増えてきたことにもある気がします。

もし自分が殺されてバラバラにされたり、結婚を餌に命を奪われたとしたら・・・。

そんなことをされてうれしい人など、いるはずがないでしょう。

それどころか、絶対にイヤです!

そのうえ、被害者にも、また加害者にも家族や友人がいる。

その人たちの嘆きや深い悲しみを想像すると、私はいつも胸が締め付けられます。

一人一人のかけがえのないいのち。

どうか大切にしてほしいもの。

そして、忘れてはいけないのは、そのこころも大切にしなければいけないということ。


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                     《だれですか》


                    そこにいる

                    あなたは だれですか


                    あなたは わたしですか 

                    わたしをみる わたしですか

                    わたしにみられる わたしですか


                    そこにいる

                    わたしは だれですか


                     

                                    

                                     ~工藤直子~


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いつも唇にうたを

今日は曇っていて暑いくらいでしたが、久しぶりにウォーキングを40分しました。

昨日の音楽祭でたった2曲歌っただけなのに、もう息が切れてしまったのを猛反省したからです。

先日の声楽の発表会もそうでしたが、一曲目はまだしも、2曲目の息切れといったら

ひどいもの。

あがっていることもプラスされ、心臓バクバク喉はカラカラ。

これがほんとにいつもの自分なのか疑問に思うくらい、声が思うように出ない。

(もちろん、いつもの自分ではないのですが。あがっているから)

そんなときも基礎体力がもう少しあったならもっとましな歌が歌えたものを、といまさらながらではありますが、猛省したのです。


歌とは「体が楽器」とよく言われますが、ほんとにその通り。

メンテナンスを怠ると、すぐ錆び付いたりゆがみが生じたりして澄んだ美しい声が滑らかに出せなくなります。

チベット体操を毎日続けて、大分深い呼吸は出来るようになってきましたが、まだまだ基礎体力のほうはおぼつかない。

来年控えている大きなコンサート2つに耐えられる体力がどうしても必要です。

1つ目のコンサートは5曲。

もう1つのは、なんと20曲も歌わなくてはなりません。

それに備えて、コツコツ毎日の体力づくりに頑張っていこうと思っています。


では、今日は私の心に残った言葉を一つ。


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自分の好きなことで失敗するほうが、


退屈なもので成功するより


ずっといいよね。


                      ~ジョージ・バーンズ~

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バーンズ(1896~1996)は、アメリカのコメディアン。

7歳の時ストリート芸人一座に入り、27歳で後に彼の妻となるグレイシーを相方に。

つねに映像に頼らず、ラジオ番組にこだわって人の想像力に訴えかける芸風を確立。

その傍にはいつも最愛の妻がいて支えてくれた。

彼らの芸の絶頂期に、パートナーであり妻でもあったかけがえのないグレイシーが亡くなってしまう。

目の前が真っ暗になり、絶望のどん底に突き落とされたその時。

上記の言葉のような認識にたどりついたのだそう。

その後、映画『サンシャイン・ボーイズ』で、みごとアカデミー助演男優賞を獲得した。


                       ~植松二郎「賢者の言葉」より引用~


いつも唇にうたを

今日は市民音楽祭

私の入っている合唱団も出演しました。

日本歌曲とフランスポップスの2曲を歌いました。

出演団体が57ととても多く、子どもからお年寄りまで年齢層も幅広いもの。

初めて見ましたが、とてもおもしろい音楽祭でした。


これまでは京都でばかり歌っていたので、大阪での音楽祭出演は初めての経験。

あがったことがない合唱の本番で、初めてあがってしまいました。

指揮をされた方も、本来の指揮者でなく、団員の先輩。

心細さMAXでした。

1曲目の歌曲でみんなの声が小さすぎたのか、指揮の先輩の顔が鬼のような顔に。

恐れをなした全員が、2曲目のポップスを必死で声を張り上げて歌い上げ、何とか笑顔になってもらって終われました。

でも、こんな恐怖政治のような指揮って、ありなんだろうか?

やっぱり指揮者は棒を振るだけでなく、歌い手を少しでもリラックスさせる頼りになる存在であってほしい。

暴君のように歌い手の鼻づらを引き回すのでなく・・・。

やはりそんなことはうちの合唱団では不可能なのでしょうかねぇ。

ずっとこのパターンでやってきたらしいから。新入りはおとなしく従うしかないのか。

うぅ!つらいです!!


そんなこんなでとにかく何とか歌い終え、他の団体の演奏を聴こうとみんなでロビーに出ると、

「うちの合唱団、知らない人が褒めてたよ!あそこ、上手かったねぇ、って!!」

と、先輩の一人がうれしそうに伝えてくれました。

その一言でみんなホッと肩の荷が下りた気分。

何にしろやれることはすべてやったのだから・・・。

明日から新しい気持ちで、また来年のコンサートに向けての練習が始まります。


では、今日の私の心境に近いいい詩があったので、ご紹介しておきましょう。


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                  《手をください》


                からっぽの手は さむい

                からっぽの手は ねむい

                からっぽの手は おくびょうで

                からっぽの手は さびしい


                つなぎあう 手があれば

                つなぎあう 手さえあれば!


                からっぽの手のひとよ

                ポケットの その手をだして


                その手をだして

                わたしに ください


                        

                                 ~工藤直子~


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いつも唇にうたを

                 《笑うこと》


                はしゃいでいる人の


                顔はいいのに、


                はしゃごうとしている人の顔は


                どうしてこんなにも


                さみしいんだろう。


                いろんなことに


                無理しすぎているんだから


                せめて、


                笑うことにまで


                苦労しなくていいんだよ、


                きっと。


                       

                                  ~田中章義~


いつも唇にうたを