認知心理学系のおススメ勉強本5冊（『サマる技術』　より）

速読法と記憶術を活用して
難関試験にスピード合格させる
勉強法アドバイザーの宇都出です。

先日、こちらの記事

　⇒　その勉強法、科学的根拠ありますか？　

で簡単にご紹介した

￥950

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この本の第1章は「選書法」、
本の選び方について書かれているのですが、
その中で個人的経験に基づくノウハウ本は
買わないほうがいいといっています。

少し引用しますと……

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　有名人や、社会的に一定の成功を収めた人が
　書いた本は、興味をそそられるものです。しかし、
　そういった本は個人的な経験に偏っているため、
　科学的根拠に乏しく、再現性は保証されません。
　（P65）

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　こういった本はたくさんありますよね。

　私も研究者ではないので、基本は個人的な
　経験によって本を書いています。

　多くの勉強本はそうでしょう。

　で、勉強本がやり玉に挙げられています。

　また少し引用しますと……

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　例えば、書店でよく「東大生の勉強法」のような
　本を見かけます。

　中身を見てみると「とにかく書いて覚える」
　「声に出して覚える」など、個人的な経験則から
　編み出された、科学的には決して最良とは言え
　ないテクニックが数多く紹介されています。なぜ
　その方法がよいかという根拠は「私/私がそれで
　合格したから」。これでは再現性を期待できません。
　（P65～66）

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少々、耳に痛い話です……（苦笑）。

私の場合、科学的根拠のある？速読法が
試験勉強で使えるかどうかから始まり、
高速大量回転法をはじめとする勉強法を
まとめて、発信しているわけですが、
「科学的には決して最良とは言えない」かも
しれません。

ただ、科学的に最良って言うのが本当にいいのか？

なんていう反発も起きてきますが……

で、この『サマる技術』の船登さんが勧められるのは
「大学教授の書いた、科学的根拠のある本」。

具体的に次の5冊が挙げられています。

勉強法が変わる本―心理学からのアドバイス (岩波ジュニア新書)/岩波書店: ￥886; Amazon.co.jp

勉強法の科学――心理学から学習を探る (岩波科学ライブラリー)/岩波書店

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間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか/新曜社: ￥1,944; Amazon.co.jp

学び方の科学―学力向上に生かすAAI/図書文化社: ￥2,592; Amazon.co.jp

学習方略の心理学―賢い学習者の育て方/図書文化社

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いわゆる、認知心理学、教育心理学、
学習心理学といった分野の研究者の方が
書かれた本です。

確かにこれらの本、おススメだと思います。

市川伸一さんや西林克彦さんの本は
私もこれまでに参考にさせてもらっています。

特に西林さんの本はこのブログで何度も
紹介させてもらいました。

　⇒　勉強ができない理由を自分の「能力」のせいにしている人へのお勧め本

　⇒　「応用力」・「思考力」など「○○力」という言葉を使うことの危険性

　⇒　「補助知識」とは何か？　

　⇒　「必要な知識」と「思考力」「応用力」の境目をどこで引くか？

　⇒　あなたが勉強しない本当の理由・パート２

　⇒　覚えるためには「覚える量」を増やしたほうがいい？　減らしたほうがいい？

　⇒　目次イメージ記憶法では、覚える量は増えていますか？　減っていますか？

　⇒　「なぜ、わかろうとしないで読むことが効果的か？」　

　⇒　「なぜ、目次を読んだり、ざっくり読むことが効果的か？」（先行オーガナイザーを活用する）

最後の2冊は辰野千壽さんという方の本で
読んだことがありませんでしたが、
『学習方略の心理学』をさっそく読んだところ
体系的に認知心理学における考え方が
整理されていて、なかなか良い本でした。

この本で高速大量回転法を見直すのも
いろいろ学べることが多そうなので
また取り上げますね。

なお、この認知心理学系の考え方は
高速大量回転法の用語でいうと
「ストック」をかなり重視するので、
高速大量回転法とかなり相性？のいい
考え方です。

船登さんのように、「科学的根拠」だけを
重視しようとは思いませんが、
個人的経験の「合格体験記」の延長の
レベルの本ではダメだと思います。

私もせっせと認知心理学をはじめ
いろいろな分野の本を読みながら、
高速大量回転法を理屈づけたり、
見直したりしているわけで……

勉強法オタクの方で、勉強本をついつい
買って読んでしまっている方で、
まだ1冊も認知心理学系の本を読んでいない方は
市川伸一さんや西林克彦さんの本を
せめて一冊は読んだほうがいいとは
思います。

ご参考までに。

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宇都出

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