2019年4月19日(金)~4月24日(水)、「Gallery ROOM」で開催されているのが、川越在住の張り子職人・作家による二人展、「小江戸女流張り子展」林史恵 ヤマダリツコ
「小江戸女流張り子展」林史恵 ヤマダリツコ
日にち:2019年4月19日(金)~4月24日(水)
時間:11:00~17:00
場所:Gallery ROOM 川越市新富町1-9-3 2F
定休日:木曜日
「Gallery ROOM」
会場となる「Gallery ROOM」があるのは、本川越駅から歩いて3分ほど。
クレアモールを北に進み、小江戸蔵里を過ぎ、最初の十字路を越えて右手に見える建物、武蔵野銀行の向かいにある4階建てビルの2階。1階は手芸のお店「マリア」さんです。
質が高く個性的な企画展、ユーモア溢れる面白い企画展を展開していることで知られる、Gallery ROOMさん。
どの企画展も川越ではなかなかお目にかかれない作家の作品に触れることができ、川越のアートの場の可能性を広げている。
(川越style「Gallery ROOM」Warm Placeのギャラリー 一ヶ月に一作家
https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12330647276.html)
『gallery RooM のコンセプト』
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「アートを生活の場で生かし、心豊かな楽しい生活空間を提案するギャラリーを目標としてます。
具体的にイメージする為に、従来のギャラリーにある棚や台による展示ではなく、日常的な部屋のディスプレイに展示します。」
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「企画を中心としたギャラリーです。3週間または1ヶ月の単位で、基本的には一人の作家、または一つの工房をご紹介していきます。
作家の顧客だけでなく、当ギャラリーにいらした多くの人に見て頂き、ファンを増やしたいと考えています。」
「小江戸女流張り子展」、女流職人・作家という二人展で、しかも両者とも川越在住という川越では珍しい展示会となっている。
出展職人・作家
(写真は、左 林史恵さん、 右 ヤマダリツコさん)
■林史恵
『江戸張り子職人。江戸初期復刻犬張り子復刻中。最近はエジプト神張り子も作っております。張り子技法により100%紙、中は空洞で軽い立体を作っております。』
こんな張り子を見てみたいなどございましたらお気軽に
harikonohayashiya@gmail.com
Twitter:「林史恵」
https://twitter.com/FumieHayashi
広報アカウントは
Twitter:「はりこのはやしや@ペットのお仕事承ります」
https://twitter.com/harikonohayashi
■ヤマダリツコ
『絵を描いたり、張り子作ったりしてます。絵はお仕事でも描いてるのでこんな感じですがよろしかったらメッセくださいませませね。』
Instagram:
https://www.instagram.com/yamadaritsuko9/
二人にとっては、ギャラリーでの初展示になる。
郷土玩具を思わせる素朴で楽しいヤマダリツコさんの作品。
張り子に古典柄や細密画を施し、観る人を圧巻するような林史恵さんの作品。
オープンと同時に、ひっきりなしに知り合いやファンが駆け付けていた。
二人は、Twitterでお互い張り子を制作しているツイートで知り合い、しかもお互い川越在住ということで意気投合し、張り子の二人展開催へと話しが進んでいった。
「張り子」はあまり見たことがないという人も、改めて考えると、実は身近なところで目にし触れていることが多いのだ。
改めて考える、川越と張り子、紙の文化。
川越は言わずもがなですが、城下町として発展してきた街であり、城下町は商業の街でもあり、大福帳の紙を使った張り子を作る文化が定着していることが多い。冬の農閑期に制作している地域ももちろんあります。
東北の「赤べこ」はまさに張り子であり、各地にご当地張り子があり、身近なところでみな張り子に触れているのだ。
また、川越でも張り子作品を制作する作家さんはいて、カリスマ的人気を誇るのが、新井良さん。
新井良さんは張り子人形作家。「工房もんも」を川越に構え、京極夏彦著作の文庫判カバーの、妖怪制作や造形制作を手掛けることで有名です。
「荒井良・張り子の仕事」
http://h-box.info/arairyo_site/
工房もんもの川越張子は勅使河原型という張子の復刻版。
雑誌「散歩の達人」川越特集の表紙を飾った「川越だるま」さんも張り子作家。
他にも、川越では「狐宵祭(こよいさい)」という狐のイベントが開催されていて、張り子の狐面をかぶった参加者で賑わっていました。
Gallery ROOMでは、2018年10月5日~10月30日に、造形作家「まいけるからわた」さんの作品展「まいけるからわた」が開催されていた。
張り子で作られた狐面に、猫面、粘土で制作された妖怪人形。摩訶不思議なまいけるさんの世界観に多くの人が魅了されていました。
(2018年10月は5日~10月30日Gallery ROOM まいけるからわた「まいけるからわたの部屋」)
まいけるからわたさんの展示会には、以前からまいけるからわたさんのファンだというヤマダリツコさんも作家在廊日に足を運び、作家との交流を楽しんだのでした。
「小江戸女流張り子展」の開催にあたり、会場をGallery ROOMにしたのは、まいけるからわたさんがここを会場にしていたことから。
川越で、触れる機会も多い張り子。
今回、川越在住の女流張り子職人・作家による二人展という試み。
二人をそれぞれ言い合わらすなら、「伝統と革新」。
二人の女流張り子職人・作家の作品は、伝統と革新、お互いのスタイルで分かれる。
伝統を受け継ぐ存在としての、林史恵さん。
小さい頃から犬張子が好きだったという林さん、美大生の時に張り子制作を開始、師匠は2011年に新井良さんに師事し、以来張り子作品を制作してきました。
作品の発表としては、Twitterがメイン。林史恵のアカウントで張り子を発信しています。
そもそも張り子とは、室町時代、明から京都へ伝わった紙製の玩具です。
原型(木型)に水張りをし、乾いたら切り目を入れてはがします。
切り目を糊で塞いだら、ごふんとにかわと水を溶いた白い液体状の下地を塗り、乾いたら着彩をし、仕上げます。近年、玩具の機械化が進む中、「はりこのはやしや」は、室町時代から変わらない手づくりの手法により一つ一つ丁寧につくっています。
また、原型に張る張り子紙も、埼玉県小川町の紙漉き職人が手漉きしたものを使うなど、材料から手づくりによる伝統ものにこだわっています。
犬張子の歴史。
犬張子は、その作りの洗練さゆえに、郷土玩具の王様と呼ばれています。
その起源は室町時代に生まれた箱型の犬、御伽犬(おとぎいぬ)にあると言われています。
上下2つに分かれる箱型張子です。
身の汚れ、災いを取り除くお祓い、道具として産室に飾られてきました。
江戸時代に入ってからも、この風習は続きます。
江戸時代に入ると、箱端犬張子に対し、現在のような立ち姿を模したものが誕生します。
そして、嫁入り道具の一つになり、雛飾りにも使われました。
江戸末期に近づくと、子どもの成長に関わる儀式と犬張子とが、密接に関わるようになります。
子どもの初宮参りの際には、親戚や知人から、犬張子が贈られる習慣ができました。
林史恵さんは、依頼によりオーダーメイドでペットなどの張子作品を制作しており、自宅の縁起飾りとして、大切な人への贈り物として頼む人が多い。
『沢山の縁起が詰まった「はりこのはやしや」の犬張子は、贈り物にもぴったりです。人生にもドラマがあるように、手づくりの張り子にもドラマがあります。その伝統や縁起を贈る相手とのコミュニケーションのきっかけとして語ってみてはいかがでしょう。
結婚祝いに、誕生祝いに、お見舞いに、出産祝いに、ひな祭り、こどもの日など季節の節句に、日々の感謝に。』
林史恵の作品は、犬張子の他にも、甲冑兎、ハート招き猫、首振りケルベロス、真実の女神マアトなどの作品が並ぶ。伝統を踏まえつつ、新しい感性を注ぎ込み、創作的な張り子作品を制作している。
林史恵さんによる、『江戸初期の犬張子 復刻プロジェクト』。
林史恵さんはこの度、江戸初期の犬張子 復刻プロジェクトと題して、江戸時代の犬張子を復興しました。
江戸末期の犬張子が、現代の犬張子でお馴染みの丸顔なのに対し、初期の犬張子は写実的造形をしているのが特徴です。
今回復興をした型の犬張子は、戦争で消失するなどして、残っていないと思われる。
そこで、当時の浮世絵などを参考にして、復刻を試みました。
そして、張り子の革新として、ヤマダリツコさん。
ヤマダリツコさんは漫画家・イラストレーターとして活躍しながら、2018年1月に立ち寄った書店でふと目にとまった本に惹き込まれていった。
それが、張り子職人・前田ビバリーさんの張り子の作り方を教える本。
「前田ビバリー」
HP:https://bibariko.jimdo.com/
面白い、と直感したヤマダリツコさんは、「自分で作ってみよう!」と、本にある通りに自身の作品を作り始める。
立体作品に戸惑いながらも、張り子の楽しさにぐいぐいのめりこんでいった。
現在のシリーズとしてある烏の張り子は、ヤマダリツコさんが烏好きから「みんな烏を毛嫌いするけれど、烏の魅力を知ってもらいたい」ということで、初期から作り続けている。
そこから、八咫烏へと作品は進化していった。
他にも、ひざまくら観音、怨念犬、エジプト神みみずく、火星人、八咫烏、帝江、落花生星人、たこおたふくさん、縄文顔のイエティなどなど、伝統的張り子作品の枠に捉われない自由な発想で作品を作り続けている。
ヤマダリツコさんの張り子作品は、蓮馨寺山門向かいにある「レレレノレコード」さんや「くらづくり本舗久保町本店」さんに展示されている。
また、ヤマダさんは川越のイベントに出店することもあり、初めての出店が、2018年5月18日、毎月18日に蓮馨寺境内で開催されている川越昭和の街の会主催の「手作り市」でした。
この時は八咫烏を出品。雑貨の出店が並ぶ中、張り子の作品の出品は来場者の目を惹いた。
他にも、2018年10月27日(土)に霞ヶ関で開催された「かすみがせき100円商店街」では、『ヤマダ販売所』として角栄商店街に出店。
(川越style「かすみがせき100円商店街」かすみがせき昭和レトロすとりーと実行委員会
https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12417146114.html)
■「かすみがせき100円商店街外部出店者」
・ヤマダ販売所
リボンのアクセサリー販売
『100円握って商店街で遊んじゃおう。参加店舗では店頭で100円の目玉商品を販売。また、かすみがせきが大好きな方たちも雑貨、ボディペイント、脱穀踏み体験(無料)、歌って踊って参加してくれます。大学生も出店しちゃいます。皆さん遊びにいらしてくださいね‼️』
時間:10:00〜15:00(各店商品売切れ次第終了)
場所:角栄商店街とかすみ商店街の一部
(角栄商店街は、東武東上線霞ヶ関駅から徒歩12分ほど)
主催:かすみがせき昭和レトロすとりーと実行委員会
後援:角栄商店街、川越商工会議所、NPO法人東上まちづくりフォーラム
100円商店街はその名の通り、100円で商店街を楽しめるイベントで、商店街の参加店ではこの日限りの100円商品を特別提供。色々なお店をはしごしてお店を知る、楽しめるという内容。
霞ヶ関を盛り上げるために、商店街の店主や地域の有志が集まり、「かすみがせき昭和レトロすとりーと実行委員会」を立ち上げ、初の催しとして「100円商店街」を実施。
次回の100円商店街は、2019年5月6日(月・祝)に開催。
ヤマダリツコさんも「ヤマダ販売所」で出店予定です。
2018年12月には、小江戸蔵里で開催された四季彩あそび」に出店。
(2018年12月小江戸蔵里蔵里 四季彩あそび)
今後の予定としては、2019年7月7日(日)蓮馨寺で開催される「川越ファーマーズマーケット」出店が決まっている。
ヤマダリツコさんが、今回の展示会の目玉として制作したのが、「招き火星人」。
招き猫ではありません、招き火星人なのです。
不安定な細長い足を見事に安定させて作られている火星人は、ユーモラスな見た目以上に難易度の高い技術の作品なのだ。
一体どんな風に作られたのた。ヤマダさんの制作風景を振り返る。
長い手を見事に駆使し、福を呼び込もうとしている火星人の図です。
縁起物という意味を込めて、達磨などと同様魔除けの赤色にした。招き猫を意識した招き火星人なので、目が金色、そしてもちろん猫耳ありです。
完成した招き火星人は、作品として留めておくのではなく、招き火星人を連れて川越の街に繰り出していったヤマダリツコさん。色んなお店に招き火星人、それに八咫烏が出没し、張り子作品に触れてもらった。
(角栄商店街「にこにこ食堂」)
(「カフェ&ギャラリー Le Cottage」)
伝統を踏まえながら、張り子の新境地も切り拓く二人の女流張り子職人・作家。
川越の街に溶け込みながら、張り子の楽しさを提案していく。
「小江戸女流張り子展」林史恵 ヤマダリツコ
日にち:2019年4月19日(金)~4月24日(水)
時間:11:00~17:00
場所:Gallery ROOM 川越市新富町1-9-3 2F
定休日:木曜日
「Gallery ROOM」
■林史恵
『江戸張り子職人。江戸初期復刻犬張り子復刻中。最近はエジプト神張り子も作っております。張り子技法により100%紙、中は空洞で軽い立体を作っております。
こんな張り子を見てみたいなどございましたらお気軽に
harikonohayashiya@gmail.com
Twitter:「林史恵」
https://twitter.com/FumieHayashi
広報アカウントは
Twitter:「はりこのはやしや@ペットのお仕事承ります」
https://twitter.com/harikonohayashi
■ヤマダリツコ
『絵を描いたり、張り子作ったりしてます。絵はお仕事でも描いてるのでこんな感じですがよろしかったらメッセくださいませませね。』
Instagram:
https://www.instagram.com/yamadaritsuko9/