川越style「ECO LIFE デザイン 子どもと一緒の環境講座」2017年5月ウェスタ川越 | 「小江戸川越STYLE」

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「小江戸川越STYLE」代表:石川真


2017年5月16日から始まり、3回に亘って開催されたのが、ウェスタ川越の講座、
「ECO LIFE デザイン 子どもと一緒の環境講座~みどりを広げて」。
『町なかの小さなみどりをつなげていくと、みんなの暮らしがつながっていきます。
土に触れて「たねだんご」をつくり、「環境のこと」を学び、自分たちの身近なところでみどりを広げていくにはどのようにしたらよいか、3回の講座で一緒に考えます。
種の成長を見守りながら、私たちのみどりのアンテナもちょっと芽が出たらいいなと思っています。』
■協 力 かわごえ環境ネット、栗原造園
■講 師 木村智子(コミュニティガーデンコーディネーター、 1級造園施工管理技士)
日にち:5月16日(火)・6月6日(火)・6月27日(火)
時間:10:00~12:00
会場:ウェスタ川越2階 市民活動・生涯学習施設 活動室3
回数:全3回

1回目は「たねダンゴ作り」、2回目は環境についてのお話し、3回目は庭作りのお話しという内容になっていました。

講座の企画に関わっているのが、かわごえ環境ネット理事、福原ファームクラブ代表、川越Farmer'sMarket実行委員会の役員の一人、横山三枝子さんです。

昨年は、2016年9月~12月の期間で月に一度開催されていました。好評につき今年第二シリーズ開催。

(「ECO LIFE デザイン 〜子どもと一緒の環境講座〜」ウェスタ川越2016年9月~12月

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12209901115.html

子どもを持つ親こそ環境意識に目覚め、いろいろ勉強したいと思っているもの。しかし、講座などに参加したいと思っても、子どもと一緒だと参加に躊躇してしまう・・・という雰囲気の中、「子どもと一緒の」と謳っているだけあって、子どもが声を出したりしてもお互い気にせず、と子ども連れウェルカムの講座が、「ECO LIFE デザイン 子どもと一緒の環境講座~みどりを広げて」。

企画者の横山さんが、知識一辺倒の硬い講座にしたくないとの考えから、和気あいあいとした雰囲気を大事にし、途中おやつタイムを設けたりして、子どもと一緒に緩やかにお話ししを聴いてもらおうとしていました。ECO、環境、講座とタイトルにあると身構えてしまう人もいるかもしれませんが、中に入ってみるとこんなに柔らかいのかと参加者一同が驚く。昨年からのリピーターが今年の講座に多く見られたのがなによりの証拠です。

 

2017年5月16日、今年の「ECO LIFE デザイン 子どもと一緒の環境講座」、第一回目のメインの「たねダンゴ作り」は、新しいたねまき手法の提案として、公益社団法人日本家庭園芸普及協会が推し進めているもの。講師は、コミュニティガーデンコーディネーターの木村智子さんです。

 

 

 

 


たねダンゴ??きっと初めて耳にする人も多いでしょう。
たねダンゴというのは、土でお団子を作り、肥料と花の種をまぜて花壇やプランターに直接植え込み、花を咲かせる新しいたねまきの手法です。
誰もが簡単に楽しくたねまきができ、また、被災地を花と笑顔でいっぱいにする手法として近年広がってきました。
たねダンゴのいいところは、ダンゴに重さがあるのでたねが風で飛びません。
雨で流れたりもしにくく、傾斜地での花壇づくりにも向いている。
一ヶ所から数株の目が出るので、花の芽と雑草の区別がつきやすく、草とりもしやすいです。
そしてなにより、まるで泥んこ遊びをしているかのような楽しさがあって、ダンゴを作りながら会話も弾みます♪
たねダンゴの作り方は簡単、
まずは、「けと土」と「赤玉土」を混ぜて大きなまん丸を作ります。
次に、小さく摘んで肥料をひとつまみ入れ、こね合わせる。
そしてダンゴにたねをつけて手の平の上でころころ転がして、
最後に仕上げにハイフレッシュをまぶして完成。
いろんなたねをつけ、たくさんの丸が出来上がっていきました。
これを参加者は持ち帰り、庭なのに植え込んで、これから花を楽しむことができます。

たねダンゴと言えば、昨年の講座の一つの目玉だったものであり、ウェスタ川越を飛び出した南大塚にある栗原造園さん会場で行われ、大好評だったものでした。この回だけ参加者は栗原造園さんに集合してたねダンゴの作り方を教わりました。

 

 

(2016年「ECO LIFE デザイン 〜子どもと一緒の環境講座〜」より)

お庭の雰囲気を感じながらのたねダンゴ作り、そうそうそれに、この時は鳥の鳴き声の音を出すバードコール作りも体験したのでした。お昼ご飯には、ブーランジェリュネットさんのパンを。作って持ち帰ったたねダンゴは、それぞれの家の庭に植えられ、花を咲かせていった。

昨年のたねダンゴ作りを今年もやりたい、と今年の講座にも入れることを構想していた横山さん。今年の会場はウェスタ川越です。

昨年のたねダンゴ作りに参加した人もいて、花の開花状況などを話しながら和やかな雰囲気でたねダンゴを手作りしていきます。

 

 

 

 

そして、今年ならではの新たな展開というのはここから。

ウェスタ川越と話し合った結果、面白い試みが行われることに。

それが・・・「ウェスタ川越の外の植え込みにたねダンゴを植えよう!」というもの。たねダンゴでウェスタ川越に花壇を。

作ったもののうちいくつかを、植え込みに埋め、やがて花で彩ろうという計画です。

オープン以来、今までの川越では見られなかった催しが行われるようになり、川越を新たな段階へ進ませているウェスタ川越ですが、その施設の外観はパッと見、確かに若干殺風景ではある。

自然がない、色彩がない。

ウェスタを会場にしている講座であり、ウェスタのことを気に懸けていた横山さんは、ウェスタにはもう少し温もりが必要なのではないか、そうだ、たねダンゴでウェスタに花を咲かせようと思い立ったのでした。ウェスタ川越でこういうことをやってしまう画期的さと、こんなこともできてしまう可能性も示した。
一つの講座から、街へ繋げる、ウェスタ川越の講座からウェスタ自体を魅力的にしてしまおうという発想が、横山さんらしい。また、それを承諾するウェスタ川越の柔軟性にも注目です。

まさに「みどりを広げて」の講座のタイトルの通りでした。

参加者はたねダンゴを作り終わると、手に手にして外に出ていく。

建物目の前、ちょうど道路沿い駐輪場の横にある植え込みに集まると、土を掘ってたねダンゴを埋めていきました。まるで砂場遊びのようで、子どもたちも率先してお手伝いしている。

 

 

 

 

 

植え込みのそこここに埋められた小さな玉、たねダンゴ。

本当に花が咲くのでしょうか、どんな花壇になるのでしょう、これからの推移も参加者にとっては楽しみなのでした。

一体いつ芽を出すだろう、見守りながら、今後の講座は続いていくのでした。

 

6月6日の2回目の講座は環境についてのお話し。

地球環境から身近な生活の生き物の話へと繋がり、生き物にとって住みよい環境とは?参加者に質問を投げかけ、具体的な事例や数字を挙げながら、参加者が実感しやすい形で進んでいきます。

 

 

 

・・・と、ここで、講師の木村智子さんの別の一面を伝えます。

環境のお話しをするのが主ではなく・・・こちらが本当の顔、講座企画者の横山さんとは20年以上来の知り合いの木村さんは、コミュニティガーデンコーディネーターとして活躍している。

木村さんが中心となって関わっているプロジェクトが、
「入西東部公園プロジェクト」です。

https://www.facebook.com/nissaitoubu.park/

「入西(にっさい)東部公園プロジェクトとは?」
(仮称)入西東部公園は、入西東部土地区画整理事業に伴い坂戸市の高麗川沿いに新しく誕生する広さ約1.5haの公園です。
この公園をよりたくさんの人に愛される場所にしていくために『入西東部(にっさいとうぶ)公園プロジェクト』は誕生しました。
一般開放が始まるまでの数年の間に、「どんな使い方をするのか?」「よりよい維持管理をしていくためにどうしたらいいのか?」などを、まちのみなさんと話し合いながら考えていきました。

そのプロジェクトが、川越のまちづくりにとっても参考になるものなので、共用開始になった2017年6月まで、今年初めからの動きを伝えます。

おっと、ウェスタの講座も木村さんのお話しがひと段落して、休憩タイムに入ったようです。

おやつは横山さんセレクトの、川越Farmer'sMarketでお馴染みにのブーランジェリュネットさんと野々山養蜂園さんの蜂蜜(ちなみにこれらも参加費に含まれているというお得感)。お得過ぎて毎回参加者から驚きの声が挙がります。それに同じくファーマーズにハーブソルト作りで出店してくれた大河内さんがテーブルを花で華やかにします。

(番外編として、大河内さんのローズ・ハーブガーデン見学会も開催されていた。この辺は柔軟に進める横山さん)。

 

 

 

 

木村さんが取り組む入西東部公園プロジェクトの公園計画地は、埼玉県坂戸市中里(高麗川大橋のたもと)にあります。

 

 

2017年1月、公園整備の活動の日。
①麦踏み&石拾い
ただの作業ではなく、どうにか楽しくできないものか?とチーム戦でゲーム形式に。わいわいと楽しくできました!
麦踏みってなーに?という参加者のために、達人Yさんからレクチャーも受けましたよ^^
②選択的除草
公園北側に密集して生えていた「オニノゲシ」を退治しました。春になる前に、厄介な草を抜いておくことが、今後の管理手間を減らすことにつながります。
別に日には、プロジェクトのメンバーが、お試しガーデンに咲いていたビオラの花で押し花のしおりをつくってきてくれたりし、公園のお花で、いろいろなアクティビティができると新たな発見があった。

 


公園という「地域資源」をいかしたまちづくりに取り組むため、この場所らしいパークマネジメントのあり方を考える検討会も行っています。
公園を使っていくためには、そのベースとなる維持管理がとても大切です。草ぼうぼう、ボロボロの公園だと危険だし、だれも使いたい気持ちになりませんよね。
また、様々な利用ニーズに応えるための運営のしくみも必要になってきます。みんなが公園に愛着をもって、気持ち良く使えるしくみを考えていきます。


2017年6月4日には、「公園見学会」を開催。
区画整理で新しく作っている公園の外柵を外し、6月半ばの仮オープン前に、これまで入西東部公園プロジェクトとしてどんなことをしているのか?どんな公園になるのか?などをみなさんに説明する見学会を行いました。
今回の見学会は、入西東部公園プロジェクトから立ち上がった「NPO法人ゆめきらりこまがわ」と土地区画整理組合が一緒に見学会を企画し、1年間話し合ってきた公園の未来像や想いを話した。
後半は、公園の全体を参加者みんなで歩きながらガイドツアーをしました。

 

 


そして、6月13日に供用開始!
今日は朝から遊歩道との間の柵の撤去作業があり、一部柵がすでになくなっています。
公園では、様々なイベントも企画していて、
6月20日には「ペット連れ利用方法の座談会♪」。
『この公園では、ペット連れの方も、そうでない方もお互いに気持ちよく利用できる公園を目指しています!
そこで、皆様のご意見を頂くため、ペット連れでの公園利用方法についての座談会を開催します。』
7月9日、7月12日には「子育て世代向け座談会」。
『高麗川コミュニティパークでは、様々な方のご意見を聞きながら、利用のルールやマナーを使う人たちと一緒に考える公園づくりを目指しています!
前回のペット座談会に引き続き、今回は「公園と子育て」をテーマにした座談会を開催します。』。

 

 

6月27日、「ECO LIFE デザイン 子どもと一緒の環境講座」、最後の回では、スペシャルゲストとして栗原造園の栗原さんが登場。

栗原さんの普段の仕事の考え、進め方などを実例を挙げながら伝え、参加者のお庭作りの参考にしてもらおうという内容。

栗原造園さんのコンセプトに身近に触れられる場所として、「栗原造園さんの庭」がまさにそれにあたる。西武新宿線南大塚駅からほど近くにあり、毎週木曜日のオープンガーデン、毎月の花のアレンジ教室など様々な形で訪れる機会を用意している。

 

(「栗原造園の一年」2016年5月~ 賑わいは今も変わらず 西武新宿線南大塚駅近く

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12181792681.html

栗原さんのあの庭には、講座の参加者の中にもファンは多数いる、その人から直接庭作りのこつを教えてもらえるということで、みな興味津々の様子でした。

栗原造園が請け負った実際の現場の施工例を写真で紹介しながら、栗原さんがどう考え、ラフデザインを起こし、どう進めていったのか本人が解説します。

 

 

 

 

さらに木村さんから、花壇作りのポイントのお話へ。花壇作りは街の風景作りとして、テーマを決め、テーマカラーを決め、テーマカラーに合わせて丈夫で長持ちする植物を選び、風景を考えながらデザインするという話しが続く。

花壇デザインの基礎知識として、植物の形や大きさには個性があり、生長した時に特徴的なパターンが表れる。

植物のラインと色で変化をつけてみたり、季節の変化を計算にいれる。

さらに、実際に花壇作りのこつを体験してもらおうと、紙を利用して組み合わせるワークショップも行いました。

 

 

 

 

 

(ちなみにこの回のおやつは、パティスリーサトさんのシュークリーム)

二人のプロのお話しが聞ける貴重な回となった最終回。

(さらに番外編として、この後急きょ「あまみごえファーム」のマンゴーハウスの見学会に参加してくれた人もいました)。

3回に亘って開催された「ECO LIFE デザイン 子どもと一緒の環境講座~みどりを広げて」、今年も好評に終わりました。お話しに体験に、おやつに?大満足の様子の参加者なのでした。また、引き続き来年開催されるでしょうか。お楽しみに。

 

そうそう、気になっていたかと思いますが、あのたねだんごはどうなったでしょう?そろそろ芽が出ているんじゃないか?いや、もう花が咲いているんじゃ?

気になるところですが、5月16日に植えて以降・・・
その後、しばらくの間は植え込みになんの変化もなく、土の表面は土のまま。それを見ていると、ここに本当にたねだんごが埋められているのか不安が湧き上がってくる。

通りすがりの人も、まさかここが花壇になるなんて、夢にも思っていなかったでしょう。

5月20日、ウェスタ川越で開催された川越青年会議所の「豊心祭(ほうしんさい)」。広場・室内を目一杯使った催しで終始賑わっていましたが、その片隅、植え込みはまだ4日目ということで全く動じる気配もなく、豊心祭を静かに見守っていました。

 

 

 

 

 

(川越から繋げよう!豊かな心拡げる「豊心祭(ほうしんさい)」2017年5月20日ウェスタ川越

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12278683668.html

まだまだこれからという様子。さらにしばらく時は経ち、たねだんごを植えてから約一ヶ月後の6月11日、ウニクス川越・ウェスタ川越で行われた「『裏』キャラクター祭り」では、どうでしょう。

イベントは、各地から集結したキャラクターたちが子どもたちと交流し、一緒になって玉入れやお玉レースを繰り広げるという斬新なもので、ウェスタ川越を背景にしたギャップがなんとも面白い。子どもたちとキャラクターがお玉レースに夢中になる横で・・・植え込みに目を向けると、あ!何か目が出ている。。。

 

 

 

 

 

(「『裏』キャラクター祭り」2017年6月11日 同時開催にぎわいマルシェ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12286247063.html

これはたねだんごから出た芽なのか、全く関係ない草なのか、判然としませんが、たねだんごの特徴は小さな玉に種がいくつも密集したものであるため、芽の出方としては一ヵ所からまとまって出てくるはず。

そうして見ると、ここはたねだんごから出たのかもしれない、と思う箇所があちこちにあるが、いや、やはりまだはっきりしない。ここからの生長で明確になるでしょう。兎にも角にも、植えてから一ヶ月しないうちに変化が見られた植え込み、色とりどりの花が咲き誇るまであともう少しのようです。

 

2017年7月、今ウェスタの植え込みは、たねダンゴから見事に芽が出、色とりどりの花が咲き誇っています。色彩感がなかったウェスタがカラフルに彩られている景色は、感動的。

この講座からこの風景が誕生したことをお伝えします。

 

 

 

 

 

 

各方面で活躍しながら、どこか同じ線で繋がっている、

木村智子さん、栗原薫さん、横山三枝子さん。

3人の今後の活動も楽しみです。

横山さんの来年の講座の構想も、おぼろげながらイメージしている・・・??

どういう方向でも、子どもと一緒に、という核はきっと変わらないでしょう。

子どもと一緒に楽しく環境講座。