川越style「第2回英語でニッポンを語ろう!コンテスト in 川越」2017年6月ウェスタ川越 | 「小江戸川越STYLE」

「小江戸川越STYLE」

「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

2015年に川越を訪れた外国人観光客は11万9千人と前年比1.5倍。

昨年2016年の外国人観光客数は17万1千人と、さらに増加のスピードは上がっている。

川越に訪れる外国人観光客を国別で見ると、アジア圏が84%、欧米圏が16%となっており、台湾や韓国からの観光客が圧倒的に多い。

アジア圏の観光客は英語が話せる人が多いため、コミュニケーションには、英語力が必要だといえる。

2020年の東京オリンピック、ユネスコ無形文化遺産に登録された「川越氷川祭の山車行事」、これからますます外国人観光客が増え、対応が迫られていく。

「川越が国際観光都市になるために」。

 

長い道のりの着実な一歩、今年も熱戦が繰り広げられようとしていた。
2017年6月10日(土)ウェスタ川越多目的ホールで開催されたのが、
「第2回 英語でニッポンを語ろう!コンテスト in 川越」。

 

 


コンテストの目的:

『日本人の英語に対する苦手意識を克服し、一人ひとりが自分の言葉で想いを伝え、行動するきっかけとなり、日本人の英語力向上に貢献する
2020年の東京五輪・パラリンピック開催を念頭に置き、日本の素晴らしさ・日本の魅力を社会、世界にアピールできる人材を育成し、輩出する機会とする
外国人へのおもてなし対応において、川越を国際観光都市のモデルとし、埼玉県内、全国へと広げてゆく』
・後援:川越市、川越商工会議所、小江戸川越観光協会、川越市教育委員会、テレ玉
・協力:東日本旅客鉄道(株)、西武鉄道(株)、東武鉄道(株)、西武バス(株)、東武バスウエスト(株)、イーグルバス(株)、(株)エスプリライン、埼玉県信用金庫、三光物産(株)、(株)日本アポック
■応募要項
テーマ:「世界に伝えたい!日本の素晴らしさ・日本の魅力」
日本の文化、歴史、自然、技術・テクノロジー、アニメ、日本人の心、絆、ホスピタリティなどテーマは自由。あなたが伝えたい日本の素晴らしさ・日本の魅力を英語で語ってください。
※商業・サービス部門では、Made in Japanの商品説明や、お店の歴史や魅力、接客・サービス等、外国人に伝えたい商品やサービスにまつわる日本の魅力をご発表ください。
■応募期間:応募書類に基づいて厳正なる予選審査を行い、コンテスト出場者(20名程度)を選出し、応募者全員に審査結果を通知いたします。
■部門
・ジュニア
小学生・中学生・高校生
スピーチ、プレゼンテーション、漫才、ショートコント、寸劇など
・一般部門
18歳以上の学生、一般の方
・商業・サービス部門
販売・サービスに従事する方
■表彰
最優秀賞10万円
各部門賞3万円
おもいが伝わったで賞 ※外国人の観客の投票と審査をもとに決定
個性があふれていたで賞
出場者全員に参加賞を授与します
■制限時間:4分以内
■応募資格
(1)英語を母語としない方
(2)海外に通算1年以上または継続して1年以上滞在していない方
(3)英語を主に使用するインターナショナルスクールに通った経験のない方
(4)グループでの参加も可
 

英語でニッポンを語ろう!コンテストを主催しているのが、「英語の通じる街」 実行委員会。会の発足は2013年。2017年6月には、、「英語の通じる街」 実行委員会が「小江戸川越観光親善大使」に任命されました。
「英語の通じる街」 実行委員会が目指すもの。
『東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年、私たちは世界に新しい日本を示すことができます。次なる世界が待っている新しいパラダイム。それは私たち日本人が大切にしてきた「絆の文化」ではないでしょうか。2011年3月11日の東日本大震災が教えてくれたこと。命の尊さはもとより、命より大切にされた絆がそこにはありました。自らの身命を賭しても他人の命を助けようとされた魂たちの存在です。人と人、人と自然、人と宇宙、過去、現在、未来をつなぐもの、それが絆です。人は絆を感じたときに元気になり、明るくなり、喜びに満ちあふれるのではないでしょうか。今、アジアをはじめ世界各国から多くの人たちが日本を訪れています。日本の古き文化に憧れる外国人はそこに絆を感じるのだと思います。彼らが癒され、笑顔で楽しめるように、大切にお迎えすることができれば、何度でも日本に来たいと思っていただけるでしょう。一人でも多くの日本人が英語を学び、異質の文化に触れ、外国の方たちと真の友情を育める街。そんな街づくりをご一緒にしませんか? 川越を古き良き街のモデルにしたいと願っています。』

「川越を国際観光都市として 世界へ発信していきたい」

「英語の通じる街」実行委員会 谷島賢会長
「日本各地で少子高齢化による地域の衰退が進みつつある中、観光客を積極的に取り入れてきた地域は以前にも増して活性化しております。川越市も長年にわたる地域の皆様の努力によって多くの観光客が訪れております。最近では多くの外国人観光客の姿を見かけるようになり、江戸の面影を残しながらも、東京から近い距離にある川越は国際観光地としての大きな可能性を秘めております。また、2020年に開催される東京オリンピックでは、ゴルフ競技の会場となることが決定し、川越市はさらなる外国人の来訪を見込んでおります。そして、それに伴い、外国人観光客をもてなす市民英語ボランティアの需要が増えることも予想されます。本コンテストは川越を愛する人たちが英語のコミュニケーションを通して連携し広がることで「英語の通じる街・川越」を実現するとともに、東京オリンピックで川越を国際観光都市として世界に発信することを目指しております。当コンテストをはじめとした活動がそのきっかけのとなれば幸いです。」

「英語の通じる街」 実行委員会の活動としては、英語でニッポンを語ろう!コンテストの開催があり、昨年の第一回は、2016年4月に行われました。初回は事前審査を経て、埼玉県内を中心に、東京都、千葉県、大阪府などから16組が出場。
発表内容は、川越祭り、一番街商店街・コエドビールや川越唐桟、仙波河岸記念公園などの川越ネタから、オタク、ボーカロイドやアニメソング、忍者ネタといった日本独自の文化、精進料理や外国から来て日本で発展したカレーやラーメンなどの料理、和歌や俳句、日本の四季、おばあちゃんの知恵、おもてなしの心など多種多様。
出場者は、緊張しながらも、堂々と、英語で熱くスピーチ。ユーモアいっぱいに、大きな身振り手振りをまじえ、寸劇やアニソンの披露などさまざまな形式で表現する出場者に、会場は大いに沸きました。

(2016年4月第1回英語でニッポンを語ろう!コンテスト in 川越)

川越がテーマというよりニッポンがテーマではありますが、川越開催であり、川越在住者の参加も多いコンテストだけあって、川越人が語るニッポンと言えば、川越のこと。それぞれが考える川越の魅力が発表されました。
コンテストで完結ではなく、ここから街に展開していったものがあるのも特長。コンテストから半年後、第1回英語でニッポンを語ろう! コンテストin川越の受賞者たち6名が、川越市協力のもと、2016年10月15日(土)~16日(日)に開催された「2016川越まつり」にて、英語観光ボランティアとして200名を超える外国人観光客をおもてなししました。

(2016年川越まつりに協力する第一回英語でニッポンを語ろう! コンテスト受賞者)
英語の看板を見て、本川越駅近くの臨時観光案内所には、たくさんの外国人が訪れました。川越市にお借りした川越唐桟の半纏を着て、外国人をお迎え。
市の協力もあり、英語だけでなく、中国語(簡体語)、中国語(繁体語)、韓国語、タイ語、ポルトガル語、スペイン語、ドイツ語、フランス語の「川越まつり」パンフレットを活用し、ご案内しました。英語、中国語のパンフレットは需要が多く、途中で足りなくなって、追加するほど。
最初は緊張していたボランティアメンバーも、だんだん自分たちから外国人観光客に声をかけ、英語で積極的に「川越まつり」の見どころを説明するようになっていきました。 

 

「川越」の街を俯瞰して見ると、外国人観光客に対応するために、川越市は川越の魅力を発信するプロモーション映像を制作し、市内のWi-Fi環境整備に力を注いでいる。小江戸川越観光協会では、ホームページで川越の魅力を9言語で紹介、パンフレットも8言語で制作している。

(株)イーグルバスも積極的に外国人観光客の対応に努めています。

川越では近年急速に外国人対応の課題が叫ばれることが多くなり、川越各地で外国人を意識した催しや活動が増えている現状があります。

2017年3月には、小江戸蔵里にて、外国人に埼玉県の日本酒の魅力を伝えようと、「埼玉SAKE FESTIVAL 2017」が開催された。

 

「埼玉SAKE FESTIVAL 2017」小江戸蔵里(旧鏡山酒造跡地)2017年3月4日

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12253793296.html

 

一番街商店街による「小江戸川越 江戸の日」では、多くの外国人観光客が訪れ、着物姿の商人や町人たちとの交流を楽しんでいました。

 

 

(「小江戸川越 江戸の日」一番街商店街 2017年3月25日 一番街が江戸一色に

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12262200017.html

 

一番街を中心にして、今や外国人観光客の姿はもう日常風景となっている。レンタル着物のお店では外国人客が押し寄せ、着物姿で川越の街を散策している。宿泊の課題も浮き彫りになっていて、古民家恵比寿屋のような場が今後の可能性を率先して示して活動している。

(「古民家 恵比寿屋 溝井家から留学生リーちゃんへ舞子風体験プレゼント」2017年6月3日

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12283877554.html

 

「異文化交流クラブ川越」は、英会話スクールと共同して「川越散策を外国語で楽しむ会」などの活動も行っていて、2016年5月に開催された川越散策を外国語で楽しむ会では、いろんな国の人たちと川越散策を楽しんだ。ちなみに、異文化交流クラブ川越の小松さんは、川越駅の前観光案内所に勤めていて、毎日たくさんの外国人対応にあたっていました。

 


(「異文化交流クラブ川越」2016年9月22日異文化交流サロン もっこ館カフェテラス

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12206120931.html

それに、一つのイベントの会場に集まる外国人として、その数が飛び抜けているのが、なんと言っても毎月28日の成田山川越別院の蚤の市です。外国人が熱心に骨董品などを物色している光景は、日本人以上の熱量を感じさせる。

(「川越不動蚤の市(川越骨董市)」成田山川越別院 毎月28日 喜多院不動通りのまちづくりへ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12252924587.html

じわじわとというより、近年急激に増えた感のある川越の外国人観光客。応えようと催しが開催されたり、自発的な英語のおもてなしを勉強したり、様々な活動が見られます。

 

そして、第一回から一年、ついに第二回 英語でニッポンを語ろう!コンテストがここに開催。

今回も多くの応募があり、事前審査を経てコンテスト本選に出場するのは、ジュニア部門8組、一般部門8組、商業・サービス部門5組となりました。

13時、多目的ホールを埋め尽くす来場者、今年はどんなスピーチが発表されるのか、期待に胸躍らせて待ち構えていました。

オープニングでは、寸劇「Can You Help Me?」が行われ、続いて、川越市川合市長、小江戸川越観光協会粂原会長、「英語の通じる街」実行委員会の大谷さんが挨拶を行う。

 

 

 

 

 

 

そして、いよいよ、コンテストがスタート。

それぞれが、これを伝えたい!と練りに練った内容を英語でスピーチする。のみならず、見せ方にもこだわり、趣向を凝らし、エンターテインメントとして魅了する出場者も多くいました。

 

■ジュニア部門

1、We are Friends with Animations and Cartoons.

アニメ・マンガで皆友達に!

青木柚葉 他3名

 

2、My Favorite Pets

私の大好きなペットたち

筋野叶雪

 

3、I Love Kawagoe

私の大好きな川越

山本若菜

 

4、Welcome to Japan!

ようこそ日本へ!

林浩輝

 

5、Beatiful Scenery and Food

美しい風景と美味しい食事

山本茉緒

 

6、KARUTA

かるた

石丸七夕佳、勝美緑

 

7、My Recommendation Place~in Kawagoe~

私のオススメの場所~川越~

小峯愛音

 

8、The Cherry Blossom in Japan

日本にとっての桜

埼玉県立川越女子高等学校 英語部

 

 

ジュニア部門が終わると一般の部が始まる。

ここに注目していた参加者がいました。取材という域を超えて、手に汗握って応援していたのが、「Miracles in Isanuma 伊佐沼の奇跡」で出場する佐藤さん。

佐藤さんの出場には、実は川越styleが少なからず因縁があり、まさかここまで辿り着くとは・・・と感慨深いものがありました。

振り返れば、佐藤さんから連絡が来たのが、2017年4月のことでした。

そこには、今度「第2回 英語でニッポンを語ろう!コンテスト in 川越」出場しようとすること、その題材として川越styleで記事にした伊佐沼の蓮の会の活動にしたいことが書かれていました。

一つの記事をきっかけにして、こんな風に展開していったことに驚き、嬉しく思い、すぐに協力を約束しました。そういえば、伊佐沼の蓮を咲かそう会の人たちが言っていた。蓮の種は千年経っても芽を出すことがある、と。思いもよらぬタイミングという点が、なんとも蓮と似通っていたかも。

その記事というのが、2016年4月の「伊佐沼の蓮を咲かそう会」古代蓮を植え付け作業」。

伊佐沼といえば、7月の古代蓮。

可憐な古代蓮を見に、写真に収めに、毎年多くの人が訪れている、伊佐沼の夏の風景です。

農業用溜め池である伊佐沼は、冬の間は水が抜かれ沼底があらわになります。水が無くなると底にいた生物たちが姿を現し、それを狙って水鳥たちが集まってくる。伊佐沼の冬の風景です。

だんだんと肌寒さが緩んで伊佐沼沿いの桜が満開を迎える4月始め、

伊佐沼はまだ水が抜かれていますが、しかし、

これから始まる今年の田植えを着々と待ち構える時期でもあります。

この週のうちには入間川の水が入り、カラカラだった沼は水で満たされていく。伊佐沼の春の風景です。

もう水が入れられる直前というこの時期を狙って、伊佐沼の北端に集まっていた人たちがいました。「伊佐沼の蓮を咲かそう会」の古代蓮の植え付け作業です。

(沼底が現れた伊佐沼)

 

 

 

 

 

 


「伊佐沼の蓮を咲かそう会」古代蓮を植え付け作業2016年4月3日

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12146645966.html

伊佐沼の夏の風物詩、薄い桃色が咲き誇る古代蓮畑の風景が、

地域の人の手によって作られているということを知っていたでしょうか。

桜と違って、いや、伊佐沼沿いの桜ももともとは植えられたものではありますが、古代蓮は今でも人の手によって毎年のように面積を広げ、豊かになっている途中である。

沼が水で満たされる前に、新たな場所に古代蓮を植え付け、夏に咲かそうとしていました。

「伊佐沼の蓮を咲かそう会」というのは、伊佐沼に隣接する自治会の会員が中心になり、伊佐沼の水質浄化や古代蓮の復活・増殖に努めている任意団体で、23年目を迎える。100人ほどの会員がいます。

伊佐沼の古代蓮畑は、ひとえに会を中心としたボランティアの人たちの尽力の賜物で、今年はここ、次の年はここに植え付け、と

つまり、23年かけて伊佐沼の古代蓮畑を作ってきたのです。

蓮が生育しやすい環境を作るために草刈りを行うなど試行錯誤を重ねた結果、今では水面の1ha 余りが蓮で覆われるようになりました。 

昨年7月の川越市の広報には「伊佐沼の蓮を咲かそう会」の活動が紹介され、また会の活動は、2016年2月8日には第17回彩の国埼玉環境大賞の優秀賞も受賞しました。

かつての伊佐沼は農業用の貯水だけではなく、泳いだり、蓮の花を取ったり、地元の人々にとって生活の場でした。

伊佐沼の古代蓮は遡ると、江戸時代に殿様が見に来た記録が残るほど水面を覆っていましたが、戦後の食糧難で食用にされ激減。

絶滅の危機に瀕していた45年ほど前のこと、あるきっかけから、古代蓮が見直される契機となりました。

それが、現在伊佐沼公園西の問屋町に拡がる卸売団地建設だったのです。

もともと田んぼだった土地の上に建物を建設するため、伊佐沼の土をさらって盛り土することになった。港湾・河川・運河などの底面を浚(さら)って土砂などを取り去る土木工事に使われる浚渫(しゅんせつ)船が沼に入り、土砂を浚う過程で沼底に眠っていた蓮の種が潰れて芽を出したのだそう。。。

 
(蓮の実)

それはそれは近隣住民は驚いた。

浚渫船が沼と伊佐沼の歴史を掘り起こし、そこから一時は蓮の花が伊佐沼に増えたのだという。
だが・・・
昭和の終わりごろから水質の悪化などで蓮の根が腐り、壊滅状態に。

平成6年ごろ地元の有志約30人を中心に伊佐沼の蓮を再生させようと、「伊佐沼の蓮を咲かそう会」を発足して、蓮の花の復活にむけて活動を始めていった。沼の土を掘り起こし、蓮が発芽しやすい環境を考えて作り、水質改善などを行ってきました。

さらに実験として、伊佐沼北にある農業ふれあいセンター裏の畑を利用して蓮の種から育てる試みを始めた。

そこで育てた蓮を伊佐沼に移植しましたが、当初はまったく伊佐沼に根付かず苦悩の日々だった。

毎年少しずつその面積を増やしてきました蓮畑は、移植した苗が波で流されないよう周囲にヨシを植えたり、根腐れしないよう密集した根を切ったり、酵母菌・麹菌・乳酸菌・EM菌など微生物による水質浄化実験など地道な活動を重ね、23年をかけて、今の蓮畑を作ってきたのです。

今では、かつては伊佐沼に多数生息していたタナゴが再び見られるようになってきたのだそう。

 

2017年4月、佐藤さんからのメールには、こう書かれていました。

『伊佐沼の記事読ませていただいて、あのきれいな蓮を咲かせるためにたくさんのボランティアの方のお力があったのだと知りました。川越は蔵造の街並みも素敵ですが、こんな素敵な人たちがいらっしゃることをもっと知っていただきたいなと思っています。
私にとって、英語は「〇〇の手習い!」ではじめたばかりです。ビデオと伊佐沼の写真で応募するつもりですが、予選を通らないと本選へはすすめません。が、「Challenge!」してみます。』

川越に住んで8年、あの伊佐沼の蓮は、綺麗なことはもちろんのこと、綺麗に咲かせるためにたくさんの人が関わっていることを知り、これこそ英語でたくさんの人に伝えたいことだと、テーマに選んだのでした。

想いに共振し、すぐにこちらで「伊佐沼の蓮を咲かそう会」に連絡を取り、三上会長と佐藤さんの会談のセッティングしました。

4月下旬には、スピーチ原稿を作り上げるために、三上会長など伊佐沼の蓮を咲かそう会と直接会い、自分の五感で会の活動を感じ取った佐藤さん。川越styleは佐藤さんと会を繋いだところまででしたが、その後も佐藤さんは経過を逐一連絡してくれていた。

『知らないこともありお話が聞けて良かったです。また資料を頂けました。この会の活動をお知らせしてもいいという許可もいただきました。』
『伊佐沼のスピーチとイラストのイメージです。
まだ素案です。英語の先生と相談しながら締め切りぎりぎりまでかけて、分かりやすくしたいと思っています。』

そして、5月下旬、佐藤さんから喜びのメールが。
『皆様にご協力いただきました英語スピコンの予選に通過し6月10日の本選に出場できることになりました。
ご協力感謝いたします。なお三上会長にはお手紙で連絡いたします。』
本選出場を決めた佐藤さん、あと一ヶ月弱、コンテストでは原稿を見ずに暗記してスピーチすることになっているので、原稿の詰めと合わせ、必死に暗記する日々が続いていったのでした。

本選では一体、どんなスピーチになるのが、固唾を呑んで見守った。
 

■一般の部

1、Miracles in Isanuma

伊佐沼の奇跡

佐藤正子

 


1. Miracles in Isanuma.
2. Isanuma is a natural marshland and a pond located in the east of Kawagoe City.
You can get there in 10minutes by bus.
This is a natural pond in the marshland. You can enjoy passage of the seasons there.
 Cherry blossoms in spring. Fireworks festival in summer. Beautiful autumn leaves.
 Many kinds of migratory birds in winter.
3. The lotus flowers cover all around Isanuma in late June through early July. 
Do you know the language of flower for lotus? It is “pure heart”.
4. There used to be a lot of lotus flowers in Isanuma. However, in 1970, all the lotus flowers were gone due to water pollution. 
The lotus flowers came back to life thanks to the “pure heart” of the members of “Isanuma no HASU wo sakasou kai”, which means “Let-the-Isanuma-lotus flowers-bloom society” 
I learned about the story from “Kawagoe style” web magazine, 
I had a chance to interview Mr.Mikami, the representative of this society.
5. The construction company found the seeds of lotus by chance when they were picking sand from the bottom of the pond marshland 45 years ago. The residents saw the seeds and recalled the stores their grandparents were telling.
Isanuma used to be a famous place for lotus flowers and the lord of Kawagoe in the Edo era often visited and enjoyed it.
They dreamed of making Isanuma a scenic sight of lotus flowers once again. 
However, the lotus flowers did not bloom as expected due to the water pollution.
6. Mr. Mikami and his supporters made up the society‟ Isanuma no HASU wo sakasou kai ” ,
where many rice growing, famers using the water from Isanuma and the people in the vicinity also Joined.
7.Their activities are now recognized and supported by Kawagoe City, Saitama Prefecture, and the Government. Children also take part in this group.
8.The miracle is that the very old lotus seeds were found from the bottom of Isanuma without decay
 The lotus flowers will start blooming at the end of June. I would like to encourage all of you to visit and enjoy the lotus flowers of Isanuma, and I hope it will be a chance to think about nature protecting actions you can take just around you.
Thank you for listening.  

1. 伊佐沼の奇跡。
2. 伊佐沼は自然の沼です。川越市の東方にあり川越駅からバスで10分ほどのところです。
この自然沼は、四季を通して楽しむことができます。春は桜。夏は花火大会。美しい秋の紅葉。冬には、いろいろな種類の渡り鳥たちがやってきます。
3. そして6月の終わりから7月の初めにかけて沼一面に美しい蓮の花が咲きます
蓮の花ことばを知っていますか?「清らかな心」です。
4. かつて伊佐沼には、たくさんの蓮の花が咲いていました。しかし1990年頃には水質汚染のために蓮は絶滅してしまいました。
その蓮の花が復活したのは「伊佐沼の蓮を咲かそう会」の方々の「清らかな心」のおかげです。伊佐沼の蓮を再び咲かせようと有志達が集まったのです。
このことは「川越style」というウエブサイトで知りました。
そして、この会の会長三上さんから詳しいお話を聞くことができました。
5. 45年前、建設会社が伊佐沼の沼底から偶然、蓮の種を見つけました。それは伊佐沼の沼底の砂を採取しているときのことです。
それを見た住民の方々は、幼いころに、おじいさんやおばあさんから聞いた話を思い出しました。伊佐沼は江戸時代、蓮の花の名所として知られ川越の殿様も、たびたびおとずれ蓮の花をめでたという話です。
近隣の方々はかつてのように伊佐沼が蓮の花の美しい観光スポットになることを夢見ました。
しかし、この時は水質汚染により期待通りには咲きませんでした。
6.  そこで三上会長と協力者の方たちは「伊佐沼の蓮を咲かそう会」という会を発足させました。伊佐沼の水を利用してお米を育てている多くの農家の方々と近隣の方々が手を結んだのです。
7. この会の活動を今では、川越市、埼玉県、国からも認められ支援を受けています。
また子どもたちもこの会に参加しています。
8. この奇跡は、絶滅したと思われていた蓮の種が、伊佐沼の沼底から腐ることなく発見されたことです。
蓮の花は6月の末から開花を始めます。是非、伊佐沼に足を運んで美しい蓮の花をごらんになってください。
そして、機会を見つけてあなたの身近にある自然保護の活動に参加されてみてはいかがでしょう。
ご清聴ありがとうございました。 
 

2、Futon and Tatami

布団と畳

前澤有香

 

3、Harmony through AIKIDOU

合気道で日本の和を伝えよう

加藤良二

 

4、What we Need is・・・

今、私たちがすべきこと

中塚順子

 

5、RAKUGO~Find your "Happy Life"~)

落語で見つける幸せな人生

中山綾子

 

6、Japanese Bow

日本のお辞儀

戸口羅津樹

 

7、Japan's Four Seasons

日本の四季

一ノ瀬久子

 

8、Diversity Japan

多様性・日本

藤田真奈美

 

商業・サービス部門

1、Once in a Lifetime Chance Midnight Communication

一期一会 真夜中の会話

大和交通 堀江三郎

 

2、Interviewing Peaple in Kawagoe with Samurai Armor

甲冑を着て川越でインタビュー

川越経済新聞/侍屋敷 古家寛

 

3、What Japanese Railways are Proud of in the World

世界に誇れる日本の鉄道

JR東日本 武藤俊介

 

4、Your Local Financial Institution in Saitama

武蔵野銀行 埼玉県の地方銀行

武蔵野銀行 増田祐介

 

5、This is Japanese Tradition!

伝えよう!日本の伝統!

きものや沙羅

 

計21組にわたる出場者のスピーチが終了。

どのスピーチも心に迫るものがあり、甲乙つけがたい内容。審査員による審査が行われ、誰に最優勝賞の栄冠が輝くのかとやきもきして待場内。長考の後、審査員による結果が発表される。
まずは、外国人の観客の投票と審査をもとに決定される「おもいが伝わったで賞」から。ドラムロールが鳴り響き・・・

そのパフォーマンスと合わせ、日本の和をストレートに伝えた

「Harmony through AIKIDOU 合気道で日本の和を伝えよう」の加藤さんが受賞。

 

続いて、「個性があふれていたで賞」は、タクシーでの外国人とのコミュニケーションをスピーチした、「Once in a Lifetime Chance Midnight Communication 一期一会 真夜中の会話」の堀江さんに決定。

 

ここからは、各部門賞の発表。ジュニア部門の優秀賞は、日本が好き、日本のことを伝えたいという気持ちに溢れていた、「Welcome to Japan! ようこそ日本へ!」の林さんに決定。

 

一般部門の優秀賞は、落語という切り口で、日本の魅力を伝えた、「RAKUGO~Find your "Happy Life"~) 落語で見つける幸せな人生」中山が受賞。


 

商業・サービス部門の優秀賞は、地方銀行の現場から伝えた、「Your Local Financial Institution in Saitama 武蔵野銀行 埼玉県の地方銀行」の増田さんに。

 

そして、最後に残ったのが最優秀賞の発表。

審査の結果、最優勝者に選ばれたのは・・・

「What we Need is・・・ 今、私たちがすべきこと」の中塚さんに決定しました。

 

大盛況のうちに幕を閉じた、「第2回 英語でニッポンを語ろう!コンテスト in 川越」。このような会を通じ、外国人を受け入れる、もてなす意識が地域で育まれていくはず。

 

佐藤さんは受賞なりませんでしたが、コンテスト後、嬉しいメールが届きました。
『発表後、「伊佐沼の近くに住んでいるのでとても勇気づけられました」とお二人の女性が言いに来てくれました。また一人の男性も「伊佐沼の話よかったよ」と言ってくれました。今回、主催者の「日本語を映写する」という試みは私にとっては、情報を皆さんに伝えられてよかったです。機会を見つけて「伊佐沼の蓮を咲かそう会」の活動に参加したいと思っています。』。
 

川越を国際観光都市として 世界へ発信していくために。

「英語の通じる街」実行委員会の活動はこれからも続いていきます。

 

「Welcome to KAWAGOE!」

 

「英語の通じる街」実行委員会

https://eigonomachi.jp/