川越style「アートクラフト手づくり市in織物市場2015」11月14日15日旧川越織物市場 | 「小江戸川越STYLE」

「小江戸川越STYLE」

「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

前日に設営の準備にとりかかるため、旧川越織物市場に集まった面々。

いよいよ明日。。。この時の天気予報では土曜日は雨でしたが、

そんなことはお構いなしに明日に迫ったイベントを楽しみにしているスタッフたち。

普段は立ち入り禁止となっている静かな旧川越織物市場。

11月13日13時に中に入り、テーブルや椅子などイベントに必要なものの設置を行っていきました。


 

 

 

 

手伝いに来ていたのは、NPO法人川越蔵の会に、

イベントの出店者、イベントをサポートしているソコノワの高田さんといった顔触れで、

もう慣れたものでてきぱきと準備を進めていく。

明日は軒下にずらりと並ぶ予定の出店者、

その一ヶ所一ヶ所に必要な数のテーブルや椅子などを置いていきます。

設営が進むごとに明日への期待が高まっていく。

イベントの準備はまさに嵐の前の静けさで、

明日になればここにたくさんの作家さんやお店が出店する、たくさんの人がやって来る、

今はまだ静かなこの場所が人で賑わう様子をイメージするのが楽しい。

(前日搬入に来ていた作家のandA*さん)


3時間かけて設営した会場は、もういつでもイベントを始められるような体制が整っていた。

お疲れ様!ということで、飲み物とお菓子でささやかな打ち上げを。

「明日楽しみだね」とお茶で乾杯しました。


 

翌、11月14日は予報通り朝から雨がしとしとと川越に降り注ぎ、日中は降り続きそうだった。

 

この雨の中でも通りに掲げられたアートフラッグは元気良くはためいていました。

蓮馨寺山門向かいから真っ直ぐ続く立門前通りの空にアートフラッグが掲揚され、

雨や風に耐えながらも、高らかにイベントをお知らせし続けてきた日々も

この日と明日で最後となっていました。




 

このアートフラッグは、2015年10月4日(日)

 

「ミュージアムロードを彩るアートフラッグをつくろう」と題したイベントで、

会場:川越市立美術館 創作棟、
講師:木谷安憲(美術家)、
子どもたちとアーティストが一緒になって作ったもの。
これもアートクラフト手づくり市の恒例で、

今回もたくさんの子どもたちが一生懸命Tシャツに絵を描いていました。

面白いのは、子どもたちが描くアートフラッグは、

アートクラフト手づくり市の出店者をテーマにした絵だったのです。

出店者は、美味しい食べ物にお菓子に素敵な雑貨に、音楽に、

子どもたちにとっても描くことが楽しい題材でもあったようです。

 

 

 

 

(2015年10月4日「ワークショップ ミュージアムロードを彩るアートフラッグをつくろう!」

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12082260955.html

この時に作ったアートフラッグはしばらくしたのち、11月始めからイベント当日までの2週間、

立門前通り沿いに掲げて作品展示と同時にイベント告知として盛り上げました。

アートフラッグは通り沿いで風にはためき、歩く人たちが見上げていました。

 

 







あ、これはMilesAwayのハンバーガーだね!

これはルアンジュのケーキだ!

これはピザだね!この楽器はLiLoさんかなあ?

アートフラッグを見上げながら、子どもたちの自由な発想を楽しむ。

次の一枚は・・・tobibakoさん?

その横はなんだろう・・・??

そうして一枚一枚見て行きながら、いつの間にか織物市場へとたどり着いていた。

ミュージアムロードto織物市場と名付けられた通り、子どもたちの案内によって、

普段だと場所が分からないと言われることもあるあの場所へと、自然と足が導かれていました。

立門前通りから大正浪漫夢通りを横切り、さらに進んでいくと賑やかな雰囲気に出会った。


会場の入口に立った瞬間から、

あ、ここには楽しいことが詰まっているはずと、期待させるような雰囲気が流れ出ていて、

入る前から胸が高鳴る。遠くから音楽の音も聴こえてさらに期待が高まります。

 

2015年11月14日、15日、旧川越織物市場で開催されたのが、
毎年秋に開催して4回目となった「アートクラフト手づくり市in織物市場」。

 

今回の出店は二日間で延べ、

クラフト28店、フード21店、音楽が4グループと、過去最大の規模になりました。

 

 

二日間、たくさんの素敵な出店者と出会えるこのイベントは、

川越の中でも特にファンが多い大人気イベント。

会場は二棟の長屋が残る独特な雰囲気の旧川越織物市場ですが、

実はあの場の中だけのイベントではなく、いろんな催しが併催されていて、

当日に至るまでの伏線も何本もあるのがこのイベントの特長。

このイベントの全体タイトルは

「ミュージアムロードto織物市場&アートクラフト手づくり市in織物市場」というタイトルで、

3つの催しからなります。

●ワークショップ ミュージアムロードを彩るアートフラッグをつくろう!

子どもたちとアーティストがいっしょにアートフラッグをつくります

●アートガイド《まちアート発見!》ツアー

川越のまちを歴史をアートの視点で歩いてみよう!

●アートクラフト手づくり市in織物市場

この一つに、あのアートフラッグ制作があり、

アートガイド《まちアート発見!》ツアーは川越蔵の会が担当し、

そして、川越織物市場での盛大なアートクラフト手づくり市がありました。

 

初日は朝から生憎の雨でしたが、

 

雨にもかかわらず朝からこれだけの人が来ていたことに驚きます。
イベントは雨になると集客ががくんと落ちるのが通常ですが、

アートクラフト手づくり市は楽しみにしている方が多く、ちょっとの雨ではまったく関係ない。

雨でも賑わっているだろうなと思った通り、織物市場は人で賑わっていました。

入口には食のブースが並び、奥に進んでいくにつれクラフトゾーンへ。

織物市場建物の軒下には、たくさんの手作り作家がずらりと出店していました。






 

 






古い建物に新しい作家・物があるから古いこの建物が引き立つようで、

それは主催の草野さんも狙っていたこと。

若い人は光。

その新しい感性の光が織物市場という場所に当てられ、建物が光って見えた。

このイベントは川越織物市場という場の活用提案で、

作家がここに集い時に市を開くという理想の先取り実現でもありました。

羽工房(木工)、
KY・吉田康平(鍛金)、
アトリエ倭(木工)、
中村桜(陶器)、
旅する服やさんメイドイン、
木谷安憲(アンケングッズ)、C
olorful earth (手漉き和紙)、
中津箒、
ミツメ(ネックレス、箸置き、バッジ)、
andA*(アクセサリー、
蜻蛉玉 Fe、
荻野 善史(陶器)、
ichika(和小物:14日のみ)、
RIRITEXTILE、
靴工房Cacica、
齋藤悠子(トンボ玉)、
d'ici peu(生花)、
紙風景(立体紙造形)、
ひつじ小屋(フェルト)、
彫紙アートカラーズ、
Hanagokoro(生花)、
commetman(金工)、
靴工房 Cacica、
NIMU(フェルト)、
UYUTO(金工)、
西村順子(服・小物)、
和蝋燭 haze、
川西硝子(硝子ペン等)、
うるし劇場 加藤那美子、
Boulanger Lunettes(パン)、
COUCOU(カフェ)、
やき菓子野里(焼き菓子)、
自家焙煎珈琲店 Tango(コーヒー)、
Rag cafe(カフェ)、
トシノコーヒー(コーヒー)、
もののめ堂(ごはん)、
Pizza Pizza Pizza!(窯焼きピッツァ)、
ほどほど屋エイトさん(和食)、
tobibako(ごはん)、
パティスリールアンジュ(洋菓子)、
パン工房BareBread(パン)
紅茶の時間、
野々山養蜂園、
岡野園 茶、
WACCI(パン)、
デイリースタンド コポリ、
狭山茶 備前屋
俵木栄一(野菜)

ライブブース:大澤加寿彦さん、野津昌太郎さん、Lilo+飯田さん、糸永 衣里さんです。

 

川越にできたばかりの和ろうそくのお店「haze」さんはアートクラフト手づくり市初出店。

 

和ろうそく専門店という全国的にも稀有なお店は、

新しい感性のおしゃれな和ろうそくを日々生み出しています。

主催の草野さんは、お店がオープンしてすぐにアートクラフト手づくり市出店の打診にいったほど。

先日のテレビ東京「モヤモヤさまぁ~ず」川越編でも取り上げられたお店です。

 


(haze 同じ火には、二度と会えない。 

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12073133563.html

 

アートフラッグ制作の講師を務めたアーティストの木谷さんは、

この日は出店者としてポストカードを販売。




この場で過ごしてもらおうと、食も充実している手づくり市。

RAG CAFEさんのカレーやほどほど屋エイトさんの汁なしラーメンなど、

美味しいものしかない手づくり市です。


 

今回初出店となったのは、今年オープンしたばかりのお店、ピケニケさん。

 




(「Coffee&winestand pique-nique-ピケニケ」住宅街のオアシス的カフェ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12075529697.html

 

トシノコーヒーさんは、心も体も温まるコーヒーを提供。


 

 

 

(「トシノコーヒー川越店」一粒の珈琲豆のポテンシャルを最大限に引き出す

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11962215471.html

 

 

紅茶の時間の及川さん。


11月3日に開催されたお菓子の一大イベント、

第一回「小江戸川越お菓子マルシェ」に出店して大盛況だったやき菓子野里さんも織物市場出店。

ビックイベントに立て続けに招待され、引っ張りだこのお店です。



 

(第一回「小江戸川越お菓子マルシェ」2015年11月3日(祝)蓮馨寺で開催
http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12080821308.html





もののめ堂さん。

 

野々山養蜂園さんとルアンジュさんは隣同士の出店。

 

これはリアルの繋がりをそのまま再現したかのようで、

ルアンジュさんで野々山さんの蜂蜜はお菓子に使用され、

蜂蜜の店頭販売もしているという繋がりがあります。

 

 





(野々山養蜂園 川越の絶品蜂蜜の現場へ 

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12065261924.html

 

去年のアートクラフト手づくり市からのドラマが続いている出店が、MileaAwayさんです。

 


この日も安定の美味しさのハンバーガーを提供したMileaAwayさんは、

実は去年の出店が、川越イベント出店ラストデーになるはずだったのです。

その最後の日をお疲れ様!とイベント終了間際にドッキリ的に訪れて

花と手紙を渡したのがミケさんとクロミでした。

 

 

(「Miles Away」川越ラストデー。そして・・・

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11954698632.html

あの時に、お店は川越じゃなくなってもまた来てねと草野さんに誘われ、

赤いワーゲンバスではなく、テント出店で今年も引き続き川越にやって来てくれました。

 

感慨深い出店だったのが、彫紙アートCOLORSさん。


 


 

実は今から一年前小江戸蔵里のイベントでお会いしたCOLORSとその作品は、

 

一目見て川越にぴったりだと思いました。

(2014年12月21日「Kirari Work&Shop」小江戸蔵里

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11967931439.html

一枚一枚それぞれのパーツごとに紙を彫り、紙を重ねていくことで全体の絵が出来上がる。

その紙の手仕事は川越に合うものだと思ったし、きっと街に広まっていくはずだと確信して、

川越のイベントで繋げられないかとこの時から探っていました。

合うイベントと思い浮かんだのがこのアートクラフト手づくり市。

織物市場はなんだか、場所に合うものを引き寄せる力があるようで、

この時に、彫紙アート作品が織物市場に展示されている風景がすでに見えていました。

草野さんに紹介したところ、やはり共感してくれて、

2015年の織物市場に出てもらおうと話しは進んでいった。

あれから一年・・・ようやくここに実現できたことにほっとしました。

来場者の中には、彫紙アートの体験教室に申し込んでくれた方もいたようでよかったです。

 

さらに、andA*さんも今回の織物市場に繋ぐことができた作家さん。

 




 

素敵なアクセサリーはこの日も人気で、12月の川越Farmer’s Marketでも話題になりそう。

 

(一ヶ月を切った「川越Farmer’s Market」12月13日蓮馨寺で開催

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12095639698.html

 

そして、会場を音で温めていたアーティストが、
大澤加寿彦さん、野津昌太郎さん、Lilo+飯田さん、糸永 衣里さんです。

 




雨にもかかわらず、たくさんの来場があり、このイベントの力をまざまざと感じられました。

そして、この建物でイベントを開催する意味として、

上の世代の人たちの熱意を受け取り、

今度は私たち世代が語り部として引き継がなければならないという想いから、

再び川越織物市場という建物にまつわる経緯をここに記します。

 

川越織物市場は、明治43年に開場。

 

織物の問屋、取引所として、月に6回ほどここで定期市が開かれていました。

大正8年に市場としての機能を終了しますが、

ここから歴史の荒波に揉まれていきます。

閉場後は長屋と住居として使われます。

今で言う・・・アパートです。11所帯あった。

平成になるまでここに人が住んでいたことがそうで、全部の部屋が埋まっていた。

 

織物市場が盛んだった地域、例えば桐生や秩父、八王子、足利でも、

 

同じような織物市場が建てられましたが、

川越織物市場は長い年月の風雪に耐え、住居として使われていたにもかかわらず、

窓も木戸も明治に建てられた当時のままで、

完全なそのままの形で残っているのは全国でも川越だけです。

取り壊しの話が出ても人が住んでいるからできず、

この形のまま残った側面があります。

その後、時を経て、今から13年前に突如急展開が訪れます。

2001.11.02 旧織物市場を解体し、マンションを建設する計画が発表される


2001.11.03 「旧川越織物市場の保存再生を考える会」が設立


2001.11.10 署名運動を開始したことが新聞各紙で報道


2001.11.29 保存を求める陳情署名13449名分を川越市に提出

(最終署名者数は20314名となり、翌年一月末に川越市に提出)


2001.12.08 マンション業者と地域住民の初会合

マンション業者側に織物市場の文化財としての価値を説明


2001.12.14 織物市場「敷地」について、川越市が地権者との間で

売買予約契約を締結し、仮登記

 

2001.12.17-18 川越市の委託を受けた協同組合伝統技法研究会による

 

建物現地調査(→旧織物市場の文化財的価値が確認される)


2001.12.19 さいたま地裁川越支部、市場棟解体禁止で仮処分

監視のための泊り込みを開始(翌年6月まで)


2002.03.23 講演会「川越織物市場 文化遺産とまちづくり」を開催


2002.04.24 織物市場の本来の所有者(川越織物工業小組合)によって、

処分禁止仮処分がなされ、建物の取壊しが法的に不可能に。

 

2002.04.28 川越市制施行80周年記念事業の「小江戸DEモード」において

 

「小江戸ベストマッチ団体賞」を受賞


2002.08.22 川越市と、川越織物市場の場所にマンション建築予定業者との間に

事実上の合意が成立。川越市土地開発公社は、8月22日、理事会を開催し、

土地を買収する議案を可決。

 

2002.11.14 川越市・川越市土地開発公社が旧川越市織物市場のマンション建設予定業者との間で、

 

川越市土地開発公社が敷地を購入し、建物はすべて川越市が寄付を受ける旨の契約を締結


2002.11.20 旧川越織物市場の建物の所有権に関する訴訟は、

本日、すべて和解により終了

 

 

 

川越のお店や作家同士の繋がりは他の街ではありえないくらい強い。

 

若い世代の新しいお店がどんどん誕生しているこの街では、

普通お店を営業していると、なかなか他のお店に顔を出して交流するのは難しいものですが、

一方でイベントがそれこそ毎週街のどこかで開催しているくらいの頻度であり、

お店同士一緒にイベントを作り上げることで競合より仲間のような感覚になって仲良くなっていく。

この日も、イベントの合間を見つけて他のブースを覗きにいく出店者の姿があちこちに見られ、

その様子は、出店者が一番このイベントを楽しんでいるんじゃないかと思わせるくらい。

いや、それは実はとてもいいことだと思います。

出店者が楽しんでいるイベントは、来場者も巻き込まれるようで、やっぱり雰囲気がいいのです。

織物市場に流れていた柔らかい空気は、今の川越を象徴し、

友達というよりやはり「仲間」(微妙なニュアンスですが)という関係性から生まれていると感じる。

そして、出店はしていないけれどその出店者と仲の良いお店の方も多数遊びに来ていたりと、

川越の素敵なお店の方が続々と足を運んで、もうそれはオールスター的な様相に。

ほどほど屋エイトさんを訪ねていたKIKONOさん。



 

 

 

 

(「KIKONO」カゴと帽子、ときどき雑貨。KIKONOの世界は広がっていく

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12011070379.html

 

ブーランジェリュネットさんでパンを買っていたのが、栗原造園さん。

 

いよいよ今度の日曜日がマーケット開催です。

 

 

(「栗原造園オープンガーデン2015」

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12028474630.html

 

最後に、cotofogの田中さんとソコノワの高田さんのツーショット。

 

cotofogさんは出店していませんが、知ってる出店者も多く交流を楽しんでいました。


(「田中博之 川越人物ストーリー」株式会社タナカ 田中博之さん

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12059064984.html

 

アートクラフト手づくり市in織物市場2015。

 

初日が終わり、二日目は見事に晴れて、1000人以上の来場があったそう。

今年も多くの人で賑わったイベントとなりました。

 

ここにあるものは、

 

心をこめて作った料理で、美味しくないわけがない、

心をこめて作った物で、素敵でないわけがない、心が満たされる空間でした。

お店同士の繋がりを見ていると、

こういう繋がりを大事にする街なら、若い世代が織物市場という唯一無二の建物を

きっと良い方向に活かしていくのではないか、そう思わせてくれるようでした。
もちろん、人任せではなく、自分たちが主体的に考えなければならないことで、

きっと良い方向に進んでいけるはず。

光を当て、新たな価値になることを期待します。

「アートクラフト手づくり市in織物市場2015」

11月14日15日開催 旧川越織物市場

 

 




 

読者登録してね