川越style「KIKONO」カゴと帽子、ときどき雑貨。KIKONOの世界は広がっていく | 「小江戸川越STYLE」

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「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

店内をぐるりと見回して、ふと、思った。

そこはまったく変わっていませんでした。

新しいお店になって、その変化を楽しみにしていたのですが、

ちっとも変わっていないことにほっとした。

いや、もちろん、お店としての見え方は随分と変わりましたが、

根底にある大事にしていることが、以前と今と、まったく変わっていないことが嬉しかった。

そしてよく見ていくと、以前よりさらに洗練されていて、世界観がぐっと広がっていた。

この人はやりたいことが心の中にたくさんあって、

それはまだまだこれからも広がっていくのだな、と思わせるようなものでした。

新たな始まりは、次への展開の第一歩に過ぎない。

ここからまた、どう変わっていくのか楽しみになる空間です。

 

そうそう、大事なことを言い忘れていました。変わっていないことが、もう一つ。

 

これは間違いなく、これからも変わりようがないことでしょう。

この日もこつこつと、レジに立ちながら帽子を編む姿がありました。

「早く届けたい」思いを胸に、少しずつ帽子が帽子として形作られていきました。

「あと一日くらいで完成します」

そう口にすると、また帽子に向かう姿がありました。

 

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

 

 

カゴ&帽子の「KIKONO」さんは、川越の一番街、札の辻交差点近くで一年間お店を営業していました。

 

あの場所も開放的な空間でKIKONOを伝えるのにぴったりな場所だった。

川越style

この場所は、チャレンジショップという制度を利用しての営業で、

一年間という期限が設けられていました。

KIKONOにはオープン直後にお店に訪れ、記事にし、

川越style

「KIKONO 体と一体になる帽子♪

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11709495263.html

 

また、個人的にオーダーで帽子を作ってもらったこともありました。

 

もちろんこの冬も白い帽子は大活躍しました。

「オーダーでKIKONOの手編み帽子

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11768342101.html

『一面雪景色に覆われた川越を眺めていたら、
今手もとにある帽子、あ、これに似ているなって思った。
真っ白で、自然な肌触りで、風が作る風紋、人が歩いた足跡、
そう、雪が街に降り積もった時の様子の全部がそのままあるようだった。

帽子から雪の情景を思い起こさせるような、
そんな帽子ができあがりました。

改めて、かぎ針と毛糸からできることが、シンプルだけど、

シンプルだからこそそれを生み出す人の手って凄いと感じ入る。

出来上がるまでの時間は、

待つ者と編む者が、
お互いの気持ちを編み込んでいくような時間でした。

こちらはワクワクしながら
「どんな帽子ができあがるんだろう」と考えない日はなく待ち、
一方KIKONOさんは
「楽しみながら作りました」と、ちょっと大変な今回の帽子作りを楽しんでいた。

一日ごとに、今日はどの辺まで編んだかな?と想像し、
今日はここまで編めたと一歩ずつ進んで行ったでしょう。

今思うのは、
ものは大事だけれどものでしかなく、
帽子という一つのものを介在させた心のやり取りがなにより楽しいと思った。
自分のために作ってもらう、
誰かにために作る、
気持ちの編み物が『帽子』という形になった、そう思いました』

 

冬の帽子が気に入り、夏の帽子もKIKONOさんにオーダーしました。

 

 

そして、川越のお店や人の交流会を開催した時にもKIKONOさんに来て頂き、

 

「2014年8月ドリカムパーティー@カフェマチルダ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11916896680.html

 

一年経った時に、次の進路を考えなければならない時がやって来た。

 

ここでの経験を活かして、さあ今度は自分の正式なお店を始めよう、そう踏み出していき、

場所はやっぱり、「慣れ親しんだ一番街周辺がよかった」と話すKIKONOさん。

自分が思い描く世界観を実現できる場所はどこだろう、

あちこち探す中で、まるでKIKONOに出店してもらいたいがためにそこにあったような場所が、

以前のお店のすぐ近くにあり、運よく話しが舞いこんできたんだそう。

 

落ち着いた場所で、しっかり世界観を表現し、見てもらえる場所、

 

考えれば考えるほど、KIKONOにとってこんなにいい場所があるだろうかと思った。

その通りは、今川越で隠れた魅力ストリートになっているところです。

川越の一番街は、左右に脇道が多くそのつき当たりにお寺があるという町割りになっていて、

風情ある細道が一番街の魅力。

こういうところから川越の細道文化、裏道文化(→うらかわ)などへ繋がっているといえます。

その中でも、埼玉りそな銀行向かいの路地を入っていく細道、

ここが今川越のホットな通りになっています。


路地を入るとすぐに着物の右左さんがあり、隣には雑貨のサニーサイドテラスさん、

そのまた隣には飲食店のMieCoco、少し歩いていくと、飲食店のMimiDinerと、

これでもかと素敵なお店が軒を連ねる稀有な通り。

昔の風情と新しく出来たお店の融合が、他にはない貴重な雰囲気を醸し出します。

 

通りのつき当たりには行伝寺。

 

その手前に構えているのが、新生KIKONOです。

ここは、2015年4月29日開催の「川越 ハンドメイドの雑貨市」のスタンプラリー店となっています。

 

行伝寺からは菓子屋横丁はすぐだし、川越を代表するパン屋川越ベーカリー楽楽もそこにある。

 

ちょっと休憩したいなら、カフェBANONも歩いてすぐです。

「BANON http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11997590488.html

この地域は、もちろん一番街が最大の魅力ですが、

裏道にこれだけのお店が集積していることが今の一番街の強み。

「うらかわ」ならぬ、「うらいち」と呼びたいエリアです。

そのエリアに、さらに素敵を高めるようにKIKONOも加わりました。

 

店内に足を踏み入れると、まずその広さに驚きました。

 

以前よりも広くなって、広くなったがゆえに実現できる世界も膨らんで、

KIKONOさんが胸に抱いていた夢が一面に広がっていた。

帽子はもちろんのこと、カゴのラインナップが増えて、雑貨もお店いっぱにあり、

よりKIKONOの世界が豊かになっていました。

 

 



 

 




 

 

 

 


 

 

以前のお店と比べて、やって来るお客さんの年代が幅広くなったと話します。
やはりこの通りはいろんな人が歩くし、観光客だけでなく地元の人の生活道路でもある。


以前のお店ではアジアやアフリカのカゴが多かったKIKONOですが、
新しいお店ではラトビアなどヨーロッパのカゴが仲間入りしたりして、

こんなにもカゴの種類があるお店は川越に他にありません。
カゴを見ると大きさ、形、色合いや硬さ、材質の違いから、その国の気候や風土が感じられるよう。

 

カゴ自体がそうなのだと思いますが、さらにKIKONOのカゴが特にそうで、
このカゴを手にすると

 

いろんなところへお出かけする光景を想像し、何を詰め込もうか自然と考えていて、
目をキラキラさせてカゴを手に取る方が多いと言います。
KIKONOさん自身、「カゴが好き」と話し、
カゴを提げてお出かけするのが大好き。
カゴにお弁当を詰めて公園で楽しむ、
それこそKIKONOさんが好きな過ごし方で、KIKONOの世界観そのまま。


KIKONOさんが他のお店と違う特色は、

店主の住吉さん自身がKIKONOの世界を体現していて、

住吉さんを見ればKIKONOが分かる。

雑貨店でも、店主と物がこんなにも繋がっているお店は少なく、

商品という以上に扱う物を愛しているのが伝わります。

お店の世界観を伝えるのに、

特別なモデルに帽子を被せ、カゴを持たせて撮影するまでもなく、

KIKONOさん自身がすでにKIKONOを一番伝えるモデルになっている。

ある日は、伊佐沼公園でのスナップショット。

一目見て、あ、KIKONOだと分かるその雰囲気。

帽子があって、カゴがあって、両方組み合わさったナチュラル感がKIKONOらしい。

この物がある風景、この物を持つ姿、

一つの雑貨店が生活シーンを想像させる世界観まで作り上げていることが凄い。

伊佐沼公園は、川越の中で他の公園にはない雰囲気があって、
北欧的と話す人もいる独特の空間。
BBQスポットとして有名ですが、KIKONOの帽子とカゴがそこにあると

この公園の本当の魅力を教えられるよう。

そして、雑誌的なイメージ写真と違うのは、KIKONOさんはこれが普段の姿で、

KIKONOのカゴを手に提げてスーパーで買い物し、日常と繋がっている。

「素敵なカゴを持ってますね」

買い物で手にしていると声をかけられることがあるのだとか。

普段使いに加え、ちょっと日常から離れるために、

一番街から北に少し行った先にあるlene cafeで静かな時間を過ごしたり。

どんな時もこのカゴたちと出かけていきます。

 

また、帽子制作の方も新たな展開。
今までは一人で編み、オーダーを受け、一人で編み、ということを続けていましたが、
以前のお店からオーダー帽子は大人気で、それこそ日に日にオーダー数は増え、

 

その数にお待たせしてしまうこともあって対応が難しくなり、
もう一人、KIKONOのテイストを知るカミチサトさんも帽子制作に今後加わります。
カミさんは文化服装学院とデンマークの手芸学校を卒業した方で、

KIKONOにはカミさんの雑貨コーナーもあり、丁寧な作り込みに目を見張る。

今年も帽子は春のオーダーは多く、

二人でKIKONOならではのナチュラル感溢れる帽子を編んでいきます。
KIKONOでオーダーするのは自分用にと頼む方が多いそうで、
「帽子のオーダーなんて初めて」とワクワクしながらやり取りを楽しむ方が多い。
自分サイズにぴったりな帽子こそ、自分にもっとも似合う帽子に必要なこと。
頭のサイズを測り、どんな形にしたいか、こんな飾りを、と話しを進める。

個性を強く発揮してみたり、ちょっと冒険してみたり、
身につけるものの中で、帽子のオーダーはなんでこんなに楽しいんだろう、と口にする方々。
今の春夏の時期は、

リネン、コットン、木材パルプやレーヨンといった涼しげな材質の帽子が並んでいます。

 

新しいお店となって、手芸用品コーナーも充実し、

 

自分で刺繍などを楽しめる道具が置かれています。裁縫箱もアンティークの雰囲気でまた素敵。

雑貨の扱いもかなり増えて、生活トータルでKIKONOを発信しています。

 

 




 

お客さんが入ってきては、「可愛い!」「素敵だね」とお店のものを見て歩きながら声が聞こえる。

 

 

さらに、店内を奥に進むともう一つ空間が広がります。

 

元一軒家のキッチンだった場所を活かして、

まな板やザル、布巾など日本の職人による手仕事品を置いている部屋となっています。



 

 

 

お店の奥この小さな空間、まるで自分だけの秘密基地のようなそこは、

 

普段はカゴや生活用品などの雑貨が置かれているスペースなのだけれど、
わくわくする空間に変身する日がある。
そこに穏やかなお二人がやって来て、

丁寧に淹れたコーヒーに焼き菓子を提供してくれるカフェに生まれ変わるのです。
それが・・・
「skov cafe at KIKONO」。






月に一、二日間ほどオープンするカフェで(11:00~17:00(L.O.16:30))、

雑貨に囲まれる中、小さな椅子に座って静かな時間を過ごしていると、

豊かな香り立つコーヒーが出来上がります。
歩き疲れてふっと息抜きしたい時に、あの秘密基地に足を運んでみてはいかがでしょうか。

それからKIKONOさんといえば、川越最大の雑貨イベント、

川越ハンドメイドの雑貨市のスタンプラリー協力店になることもしばしば。

 

 

 

 

 

 

(2015年4月川越ハンドメイドの雑貨市より http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12021490126.html

 

いろんな物が増えて、しかし変わらないのは、
帽子を編む、

カゴを編む、

刺繍を縫う、

時間をかけて、思いを編み込み、丁寧に作られている物を大事にすること。

変わらないことで、KIKONOにとって変わりようのないこと、

自身の帽子作りがまさにそうなので、

扱う雑貨なども同じような仕事を感じさせるものが必然的に集まります。

レジに立ちながらも、こつこつを編んでいたあのオーダーの帽子。

完成まで、じっくりと編み込んでいきます。

 

そして後ろを見ると、完成したオーダーの帽子が大事に置かれている。

 

あとはお客さんの元へ旅立っていくのを待つばかりとなっています。

 

初めてKIKONOさんを見たのは、一番街のイベント宵の市でのことで、

 

帽子の出展をしていたのを覚えています。

そこから以前のお店では帽子に加えてカゴが充実し、

今のお店になって雑貨が豊富になって、と世界は広がるばかりです。

 

カゴにお弁当にシートに夢を詰め込んで、

 

どこまでお出かけしていくのか、KIKONOのこれからが楽しみです。


「KIKONO」

川越市幸町5-28

平日11:00~16:30

土日11:00~17:00

水休

http://www.kikono.net/





 

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