2015年10月17日、18日「川越まつり」 | 「小江戸川越STYLE」

「小江戸川越STYLE」

「時が人を結ぶまち川越」
川越のヒト・コト・モノ、川越物語りメディア、小江戸川越STYLE。
川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真


2015年10月11日、川越市内では、紅白の幕を下げる軒端揃えで川越まつりを迎える準備が進んでいた。

街が日に日にそわそわし出す。


10月16日、小雨舞うなか連雀町にある熊野神社では、

会所や受付設営や山車の準備に、いよいよ明日に迫った川越まつりに向けて、

朝から大勢の人で慌しく準備が進められていた。





祭りを始めるはやる気持ちを抑えながら、いつものことをいつものように準備をしていく。


山車蔵のシャッターが開けられ、眠っていた道灌の山車が、

街の中を曳き回される時がやってきたのだ。

山車も早く練り歩きたいような表情で、曳き出されるのをうずうず待ち構えているようだった。



山車蔵に収められている時は、大事な装飾部分は外されて木組みが現れていますが、

この日、全ての資材・部品が取り付けられ、山車は本来の姿に戻される。

鳶によって四方に幕が張られると、まるでお化粧が済んだように綺麗な山車の姿が現れました。

そして、ゆっくりと、山車が表に曳き出されます。






表に曳き出された道灌の山車は、会所前まで移動させて、

そこで一夜を明かして川越まつり本番を迎えることになる。

明日は朝からそこまでの準備ができないため、

前日のうちにできるところまでやってしまうのが通例なのだ。

ここから動かすのが実は一苦労。

舗装されていない土の地面の上を曳くのは困難なので、

地面に木の板を敷き、車輪を小さな台車に乗せ、

あとは大勢の人力で曳いていくことになる。

軍手をはめて「よし、動かすか!」と気合の入る面々。

曳いていくルートを確認しながら、

山車を前から曳く人、後ろから押す人に分かれ、ぐらっと山車を動かす。

「もっとゆっくり!」「木に当たりそうだから、少し方向変えよう!」

鳶頭が声を張り上げて陣頭指揮を執ります。













山車蔵から会所前へ、距離にしたらわずかですが、

こうして道灌の山車はいつもの位置に置かれ待機されます。

山車が街に出されると空気感がぐっと変わる。

わくわくであると同時に、やっぱりひりひりするような神聖な雰囲気に包まれるのを感じる。


山車が表に出され、その様子を毎年見に来るのが熊野神社近くにある中央小学校の生徒たち。

川越まつり前日に山車の解説を聞きに来るのが中央小三年生の恒例で、

子どもたちはその大きさに目を丸くし、

山車の腰回りにある昔話などを題材にした彫刻などを指差して楽しそうにしていました。

自分たちの地域にはどんな山車があるのか知ってもらうように、

山車は自分たちが大事にするものという気持ちを持ってもらえるように、丁寧に話しをしています。

他の町内でもやっているかは分かりませんが、素晴らしい取り組みです。


その間も、山車は雨が一番の大敵なので、すぐに全体をカバーを覆っていく職方。

囃子台を掃除機で綺麗にし、太鼓などが括りつけられていくと、

いつでも始められるような本番モードが整いました。

今日は一日雨の予報なので、カバーで覆われた山車は、このままの状態で明日を迎えることになります。





いよいよ明日、2015年10月17日、18日は、川越まつり。


あれから一年。

もうこの季節に、であり、やっとこの季節が来たと街中がソワソワする

川越まつりの季節がやって来ました。






(川越まつり2014 http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11942874282.html


今年は13台の山車が参加します。参加山車一覧。

幸町 小狐丸(小鍛冶)の山車
六軒町 三番叟の山車
末広町 高砂の山車
脇田町 家康の山車
新富町一丁目 家光の山車
岸町二丁目 木花咲耶姫の山車
川越市 猩々の山車
志多町 弁慶の山車
松江町一丁目 龍神の山車
連雀町 道灌の山車
新富町二丁目 鏡獅子の山車
野田五町 八幡太郎の山車
旭町三丁目 信綱の山車


川越まつり2015

【会場】
川越市中心市街地一帯
【例年の来場者数】
約97万2千人(平成26年度)
【露店の有無】
あり(出店数:1,109件(平成26年度))
【川越まつり概要】川越まつり公式サイトより引用
蔵造りの町並みで知られ、毎年多くの観光客が訪れる川越。
豪華絢爛な山車の競演
川越まつりの最大の特長は、江戸「天下祭」を今に再現した山車行事。
精巧な人形を乗せた絢爛豪華な山車が、小江戸川越の象徴である蔵造りの町並みを中心に、
町中を曳行(えいこう)される。何台もの山車が辻であいたいし、すれ違うさまは、
そのスケールの大きさに、見物客を圧倒する。


■市役所前の山車揃い
17日(土)は山車が市役所前に勢ぞろいします。14:00~15:00頃
18日(日)は山車が市役所の前を集中して通ります。13:30~15:00頃


■宵山の山車展示
会場内に山車が飾り置きされ、じっくりと山車と囃子をご覧いただけます。
※旭町三丁目と岸町二丁目は宵山の山車展示に参加いたしません。
各山車の場所は参加町の会所、宵山の山車展示位置情報でご確認ください。

参加町の会所、宵山の山車展示位置情報

17日(土)18:00~19:00頃


最大のみどころ「曳っかわせ」
川越まつり最大のみどころは「曳っかわせ(ひっかわせ)」。
向かい合う数台の山車が、囃子(笛、太鼓、鉦、踊り)で競い合い、
まつり人たちは提灯を高々と振り上げ、歓声を上げる。
とくに夜の「曳っかわせ」は最高潮の盛り上がりを見せる。

■曳っかわせ

17日(土)19:00~21:00頃

18日(日)18:30~21:00頃


国指定重要無形民俗文化財
川越まつりは、江戸「天下祭」の様式や風流を今に伝える貴重な都市型祭礼として
360年の時代を超えて守り、 川越独特の特色を加えながら発展してきた。
平成17年(2005)、「川越氷川祭の山車行事」として 国指定重要無形民俗文化財となった。

「川越まつり公式サイト」
http://kawagoematsuri.jp/index.html


川越まつりは毎年10月に行われていますが、

一年に一度の祭礼を中心に、川越の一年は回っているとも言える。

市民は川越まつりが近づいてきてまつりが来たことを強く実感するものですが、

しかし本当は、365日、川越には川越まつりに繋がることが常に満たされていて、

川越のすべてのことは川越まつりに繋がる、と言っても過言ではないかもしれません。

川越はそういう街です。

中でもお囃子は一年を通して活動が続き、それは年が明けたばかりの元旦から始まっていく。

2015年のお正月も、連雀町雀会の活動は門付(かどづけ)で始まっていた。

これは新年のお祝いと挨拶回りで、連雀町内を囃して回る行事。

今年も町内の店々などを回って、今年一年の安泰を願いました。




(「2015年連雀町雀會囃子連 元旦の門付」 http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11972631287.html


厳しい寒さを乗り越えれば、心も体も軽やかになる春の到来。

桜が満開になる頃から川越で始まるのが、「小江戸川越春まつり」で、

3月28日から始まった今年の春祭り2015は、

期間中、毎週のように川越の各地で催しが行われました。
また、同日に複数ヵ所で開催が重なったりするなど、

どこに行っても賑やかな雰囲気に包まれて、川越の町中に人が溢れていました。


全ての催しが終わり、一ヶ月以上に及んだ春のお祭りも無事に幕を閉じるその日。

春まつりのフィナーレを迎えるGWの5月3日~5日には

恒例の一番街の交通規制が実施され、

歩行者天国になった一番街には、普段は味わえない開放的な景色が広がっていました。
どこに行っても人人人。その混雑は川越まつりと変わらないくらい。

(交通規制された一番街の様子)

そして、連雀町の熊野神社では太田道灌の山車が山車蔵から曳き出されて、
雀會囃子連によるお囃子が披露されました。

山車の他に神楽殿でも演奏が行われ、
さすがは雀會囃子連、その演奏に聴き入ろうと大勢の方が詰めかけていました。
この時はもどきが舞っていて、一挙手一投足が美しい。
一目見た瞬間から引き込まれていきます。




他の場所のお囃子としては、

小江戸蔵里にある新富町一丁目の家光の山車が表に出され、

榎会囃子連の演奏に聴き入る人が多かった。

さらに、一番街からほど近く、細道にある元町一丁目の稲荷神社には、

牛若丸の山車が展示され、ここでもお囃子の音色が響き渡っていました。

最も人で賑わった一番街でも、埼玉りそな銀行向かいにあるポケットパークや

あるいは川越まつり会館内でもお囃子の演奏が行われて、

GWは人出もそうですが、お囃子演奏の規模も川越まつりを彷彿とさせるものがあります。

まさにお囃子に彩られたGWの川越。


また春祭りの期間中、連雀町雀会に所属する緑さんの古本カフェAgostoが、

2周年を迎えてお祝いムードに包まれました。


(古本カフェAgosto http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12012484930.html


賑やかな春祭りが終われば、

春の芽生えに合わせるように川越はイベントラッシュになりますが、

梅雨が終わり、本格的な夏がやって来ればまた、川越はお祭の季節になる。

2015年7月25日、26日、二日間に渡って開催された川越百万灯夏まつりは、

計16万人以上の来場があって盛り上がりました。

秋の川越まつりは神事という側面が強いですが、

夏の百万灯夏まつりは市民参加型であり、言ってみればなんでもありのフェスのような雰囲気。

そして川越の夏祭りに欠かせないものといえば・・・やはり、お囃子。


秋と違って山車は出ません、ミニ山車です。

お囃子もたくさんの囃子連が出ているわけではありませんが、


しかしミニ山車といっても、演奏する人も曲も乗せている太鼓も、

川越まつりと同じものなのでなんら変わるところはありません。

夏祭りでも、川越まつりと同じ曲を同じようなテンションで演奏しているということは、

もっと知られていいことだと思います。


台車の上に木を組んで山車風に仕立て、

町中を曳き回しながらこの上でお囃子を演奏する。

ミニ山車を一から作っていたのが、演奏する雀會囃子連の人たち自身だったのです。

他にもいくつかの町内が自らミニ山車を作り、川越の街を曳き回しながら演奏するのが恒例。

交通規制になる時間を待ち構えている雀會のメンバー。

そして、14時に街中が交通規制となって歩行者天国になるタイミングで、

ミニ山車を境内から押し出して中央通りに降り立たせると、いよいよ曳行がスタート。

熊野神社を出発したミニ山車は、中央通りをゆっくり北に進んでいった。





山車であれば綱で曳くところですが、

ミニ山車はお囃子のメンバーが押して進めていきます。

代わる代わる演奏し、代わる代わるミニ山車を押す、

お囃子の人たちだけで運営しているミニ山車曳行を見ると、

お囃子の人たちがいかに町内にとって大きな役割を果たしているか伝わってくる。


また、川越百万灯夏まつりでは、一番街にある鍛冶町広場で行われる

「囃子競演会」も恒例行事となっています。

囃子競演会は、市内各地の囃子連が次々に登場する舞台で、

それぞれ演奏の違いを聞き比べることができる貴重な機会。


岸町囃子連

住吉囃子連

雀會

新宿町囃子保存会

南田島囃子連

新富町二丁目囃子連

小室囃子連

今福囃子連
ミニ山車を出していない町内も競演会に登場するので、
これを合わせると、お囃子に溢れた夏祭りとなっているのが伝わります。


夏が過ぎ、涼しさからだんだんと朝晩の寒さを肌に感じ始めてきたら、秋の季節へ。

川越まつりの季節がやって来ました。

2015年10月4日には、

アースデイ・イン・川越立門前の会場の一つとなっていた熊野神社では

神楽殿で雀会の演奏が行われ、足踏み脱穀に参加する雀会の子雀の姿もありました。


(アースデイ・イン・川越立門前2015 http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11632764077.html


と、こうして今年の川越を振り返ると、川越の行事・イベントとお囃子や山車が、

いかに密接に繋がっていのかが分かります。

つまり川越まつりが常にある。

さらには大きな行事だけでなく、毎週川越まつり会館では

川越市内の囃子連による囃子実演が行われていることは先日伝えました。




(2015年川越まつり会館 囃子実演 http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12083791707.html


今年はどんな川越まつりになるでしょうか。

ぜひ川越の真髄を感じてみてください。


「川越まつり公式サイト」
http://kawagoematsuri.jp/index.html