ある吹奏楽部顧問の勉強日記

ある吹奏楽部顧問の勉強日記

愛する生徒達のために、一生懸命に頑張っています。
でも、生徒達に教えられることのほうが多い毎日です。
彼女たちが将来、社会に出て、人をまっすぐに愛し、人から深く愛されるような人になってほしいと、強く願いながら日々向き合っています。

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怒涛の本番シーズンでした。


2か月半で、8連戦。


「学校の文化祭」「スペイン村」「地域の演奏会×5回」「定期演奏会」



毎週何かやっていました(笑)。



おかげで、楽しい秋を過ごすことができました。


私たちは、感謝せねばなりません。


こんなに演奏の機会をいただきまして、うれしい限り。


演奏の機会は「百利あって一害なし」。


司会や演出を任せることで、責任感が生まれます。


さまざまな楽譜を吹きこなすことで、上達します。


楽器運搬の積み込みで連帯感とリーダー性が生まれます。


忙しい中での優先順位を考えた取捨選択。


地域に出ていっての演奏は知名度を上げ、私たちの活動が認められるようになります。


そして何より、部員が頑張って拍手をもらうことで自信になります。




いいですね。今年も大変にありがたい機会をいただきました。




さあ、次はアンサンブルコンテスト。



こんな訳で、他校より確実に始動は遅いです。だからいっつも勝てない。


でも私はこのスケジュールがベストだと思っています。



秋のシーズンを終えて、成長したチームを、是非、アンサンブルにつなげてほしいと思います。



3年生のみなさんへ。


とうとう、君たちが卒部する時が来ましたね。




まだまだ君たちと音楽が、部活がしたかったなあ、と強く思います。





でも、もう吹奏楽部での時間は終わりのようです。





振り返ります。







今年の3年生。



君たちほど、「人のために頑張った」代はありません。







入部したとき、君たち全員をコンクールに出しました。



それぞれが迷惑をかけずに、またコンクールに向けて雰囲気を乱さず必死にがんばりました。必死でついていきました。





チャイコフスキーの代になりました。





人数が少なくなった分、一人一人がごまかしのきかないバンドになりました。



でも君たちはここでも一生懸命頑張って、もううまくなるしかないとその腕を磨きました。




コンクールのチャイコフスキーのシンフォニーもまだ楽器を持って1年の君たちにはかなりのハードな曲だったと思いますが、でもここでも、命を懸けてコンクールに臨む先輩方のためにも必死にさらってのぞみました。




そして君たちが最高学年になりました。






アンバランスな人数構成でした。8人の君たち。その4倍の下級生。


そんなことは仕方がないとは思っていても、苦しい苦しい




すぐそばに、違う音を吹いている・違うリズムを吹いている後輩。



今年、何度も何度も繰り返してきた、「3年生は準備室に集合・ミーティング」。




その内容の多くが「部活をどうしていくか」ということや「移動や練習に対する姿勢について」でした。

 


そのたびに8人でアイディアを出し合って解決に向けていました。




部活のために、つまり人のために苦しみ、知恵を出し、そして努力してきました。



迎えたくるみ割り人形のアンサンブルコンテストと愛佳のソロコンテスト。



悔しい結果になりました。初めて自分たちのために頑張ったのに。




中日大会翌日、学習室で流したみんなの涙。顧問としての力不足。



忘れられない思い出です。



でも、それ以降も、君たちは人のために頑張ることを、やめませんでした。



3学期。



基礎力を高めると同時にコンクールの曲を練習し始める時期です。




後輩の面倒を見ながら自分たちの技術を上げていく。それはそれは根気のいる作業。




昨年度は小編成で県大会。今年は大編成に「出なければならない」。




いろいろな思いがあったと思います。



でも、それを私には一切口にせず、後輩を指導しながら、自分たちのやれることを精一杯やってきました。



そんなけなげな君たちを前に、私の焦りは募る一方でした。


ところがです、私は気づきました。そんなひたむきに、そして誰かのために頑張ってきた君たちを、たくさんの人たちが気にかけ、応援してくれているということに。


講師の先生をお呼びしてレッスンを受けた後、先生方にお礼を言うと、たいてい3年生の話になります。3年生君たちの出す雰囲気がとても前向きで、いいと。


学校の先生方も、吹奏楽部の3年生の話をすると、みんないい人ぞろいだねと言ってくださいます。


訪問演奏へ行く先々で、温かい拍手をもらいます


保護者の皆様がどんどんお手伝いくださいます。


そしてその極めつけは、今年のコンクールでした。


くじゃく、正直難しいかなあとも思いました。でも



私の期待と予想をはるかに超えて「くじゃく」を立派に育てていきました。



やっぱり、何かのために頑張る3年生


君たちは見事にくじゃくの離陸を成功させました。見事大編成で県大会出場です。


そして朝日の大会。

誰かのために頑張ってきた君たちが、ついに誰からも認められ、拍手をもらう。


私は、嬉しかった。県大会に行けたことがうれしかった、ではありません。


君たちの努力が認められ、君たちの演奏が評価されたことが、本当にうれしかった。

この2年半、本当に素晴らしい思い出を君たちからもらいました。


他人のために頑張れる、他人のことを一番に考えられる素敵な人たち。


ぜひこれからもそんな温かい、誰からも応援される人でいてください。

3年生、ありがとう。さようなら。

3年生が引退しました。

顧問としては、いつも、引退にあたり、不安と申し訳なさにさいなまれます。

素敵な学年でした。

私は、磨ききれただろうか。


私は、彼女たちの力を最大限ひっぱれただろうか。

結論。

生徒は、素晴らしい。

俺は、もっと勉強しなければならない。

ありがとう。3年生。

部員の希望者を連れて、スペイン村に行きます。



つらいのは、いかない生徒と離れてしまうこと。さみしいなああ。



行く人はどうせ(笑)楽しんでいい経験をしてくれると思います。



できれば私自身は残って、行かない人たちと楽しく練習したかったなあ。



もちろん私も行くこと自体は、初めて行くこともあり、楽しみっちゃあ楽しみですが。




ま、そんなこと言ってても始まらないので、楽しんでこよ~。そしていかない人はゆっくり体を休めて、勉強しましょう!




今日、部屋割りやバスの席順について、考えてほしくて配った紙です。




ということで、本日部員に配ったプリント。以下、転載。




・「単純に楽しみたいなあ」、のみ考えるのならば、そりゃあ自由がいいね(笑)。でも顧問が心配しているのは、ごくごく一部の人に多くの我慢を強いること。そのことに「気付かずに」ただ自分たちの楽しみだけで「自由~」となるのは、チームとしてどうかな?

・ある全国強豪チームはこういう機会をあえてチャンスととらえて わざと「学年」や「お友達」をバラバラにして部屋を組み、そこで話をしたり気を遣いあったりして、絆を深めて演奏に一体感をだそうとしているんだって。さあ、みんなはどうする?「そんなん知るか?」で終わらせる?

・まあ、これは大げさな例だけし、初めてだし、楽しみたいよね。でも、ひとつだけ考えてほしいのは「何も考えないで」ただ「自由がいい~」と言ってほしくない。なぜあえて固定にしたかの意図も考えよう。そして絆を深めるチャンス・他人のことに気を使える・考えてあげるチャンスでもあることは覚えておこう。

・そういうことも一応頭に入っていて、そのうえで自由で大丈夫、ならそれが一番うれしいね。ぜひ話し合いたくさんして、思いやりやアイディアをもった人になってほしい、そう顧問は願っています。

楽しんでほしい。成長してほしい。よく   

ばりな顧問です。





アメリカの空爆も、イスラム世界のテロも、共通点があると思うんです。

(お、社会科教員っぽいぞ)



それは、どちらも「正義だと思っている」こと。





何が正義で何が悪かは私にはわかりません(笑)。


でも、自分が正義だと思っていると、逆に残酷なこともできるんだなあって思います。





空爆もテロもその行為自体は、まぎれもなく人を傷つけること。


でも、「正義のため」に行うとその罪悪感は、消える・・・。





うーーーん。




ぜんぜん部活の話ではありませんでした!すいませんーーーん!








先日、元鹿児島情報高校吹奏楽部音楽監督、吹奏楽の世界では「神様」でおなじみの屋比久勲先生の練習を映像で見ていました。



怒らないんですよね。確かにそうでした。全然怒らず穏やかにアドバイスを送っています。


(もっとも私ごときのレベルではそれを聴いているだけでは先生のおっしゃる穴や不満なところはわかりませんでしたけど・・・笑)




でも、私は、気づきました。屋比久先生、怒ってないけど、できるまでやらせる、徹底している。


何度も何度も、励ましながら、でも、絶対に譲らない。


できるまで練習続けさせます。そしてできたら、満面の笑顔でほめる。


ああ、そういうことかと思いました。



結局、指導者の感情は、(大切な要因の一つとは思いますが)二の次なんですね。


一番に大切なことは、指導者がその生徒のために諦めないこと、なんですね。



勉強になりました。






翻って、今日の私の練習。



ほぼ全員が朝から揃いました。


その機嫌の良さもあり(爆)、また、その屋比久先生の影響もあり、怒らず練習しました(笑)。



でも、できるまでやり続けました。




根気がいる~~~~!!!



思わず「こらー」と叫びたくなる自分がいます。

思わず「練習しといて」って言いたくなる自分がいます。

思わず「まあそんなもんかな」と妥協したくなる自分がいます。



指導者はよく我慢することが大事、とは言いますが、その一端を味わった気がします。






結論。俺は神様にはなれません~~(泣)。

コンクールシーズンが終わると、文化祭シーズンに入ります。


曲数が多く、練習注意していないと、「音の出し方」が雑になります。



曲の通しばかりが気になり、発音や音程の意識が薄くなってしまいます。




今年は、しっかりそこを気にして合奏をしようと思います。





私が、気にしないといけない。


生徒に罪はない。





でも、そこでそのシビアさ・厳しさに目を向け覚悟を決めるかは、みんな次第である。




どうかな?みんなはその覚悟はあるかな?

部活動に必要なものは「笑顔」と「アイディア」とことあるごとに言っております。




さあ、アイディアを出さなければいけない状況になりました。




来週末、本校では文化祭と運動会が二日間にわたって開催されます。




そこで衝撃的なことがわかりました。



その週、部活をやってはいけない、と。



文化的行事とうたわれた行事に、運動部に合わせて文化部も活動を停止しろ、と。



その状況自体が、まったくもって文化部軽視のナンセンス、なことではありますが、それはまあここで言っても仕方がないのでいいです。


所詮、本校は運動部優先ですから。





さあ、ここでアイディアを出して、練習する隙間を見つけたり、練習内容を考えなければなりません。


たくさんアイディアを出して納得のいく練習を積み重ね、聞いていただけるお客様に満足いただける演奏をしましょう。



よく「頑張っているんですけど・・・」みたいな言葉を聞きます。


いや、それはわかっています。頑張っていない人はいません。とくに私たちのチームは。


だからアイディアを出すんですよ。だから素直に人の話に耳を傾けるんですよ。


頑張っているのに、優先順位を間違えパー。

頑張っているのに、効率悪くてパー。

頑張っているのに、指導者の話をしっかり聞いていなくてパー。

頑張っているのに、合奏で心を一つにできなくてパー。



頑張りが、無効になる落とし穴。そこらじゅうに潜んでいます。



気を付けましょう。顧問としてもそれを回避できるよう目を光らせたいと思います。

今年の夏は、おかげさまでコンクールで、悲願の大編成での県大会に出場できました。





よく頑張りました。





そしてたくさんの人から応援いただきました。





ありがたいことです。






生徒に連れて行ってもらった県大会。一生忘れません。








さて、この「孔雀の代」。11月3日に定期演奏会をもって引退になります。





「○○の代」という表現。自分が顧問になってから各3年生の代を呼ぶのに使い始めました。





卒業してから、ガイーヌの代・チャイコフスキーの代・ケルトの代・ファウストの代、と呼び合ってくれるかなと思って。




でも少し思ったんですが、この「○○の代」って実は1年生から3年生まで全員で作り上げたものだから、この孔雀も3年生だけのものではないよなあ、なんて・・・。





もちろん3年生の思いが一番強いから3年生のものであることは間違いないんですけど、1,2年生の力もある、1,2年生もその一員なんだってくらいは思ってほしいなあ、なんて思います!









話を元に戻します。


定期演奏会。


全力で、8人の3年生と50人の1・2年生で一生懸命育てた「孔雀」を大空に飛ばして見送りたいと思います。








にしても、生徒はすごい。できる。

ここに書いても、何の得にもならないことは分かっています。



そして、ここにこれから書くことも、私の力不足だったり勘違いだったりすることだということもわかっています。



でも書きます。ごめんなさい。











最近、部活動を運営していると、運動部との差に愕然とすることがあります。それに辟易しています。



私は吹奏楽連盟の出張に出るのにも、管理職に熱意をもってお伝えしないと出させていただけません。時間帯の設定も土曜日の午後だったり、授業後に「気をつかって」でています。



それに比べ運動部の皆様は、午後から時間をゆったり使って出張をされます。




私たちのバンドは、購入後「30年以上」の楽器をありがたく使っております。


ありがたく、ですがそれは穴があいていたり修理が必要なのをだましだまし使っています。当然修理費をお願いするわけですが、それも辛い思いがあります。



運動部の皆様は、「ユニフォームが10年前のモデルだよ~」と軽く学校全体の部活動費から取っていきます。文化部は少しでも後世に残る財産をと思い、ずっと使える「楽譜」を申請してきましたが、それも今年度減額されました。きっと運動部は消耗品や速いサイクルでの買い替えを行っているのでしょう。



また、運動部はテスト休みでも「テスト後に大会がある」と練習をしています。私たちはテストが終わった当日3時間目に選手激励会があり一生懸命運動部の応援演奏をと思っていますが大会じゃないので練習できません。


私たち文化部には大会はあまりまりません。でも一生懸命に心を込めて演奏する本番はたくさんあります。


そんな私たちの演奏と、運動部の大会、重みは違うのでしょうか。



ある時の話です。「そっちは『たかが』文化部なんだから~」という言葉を生徒指導主事から言われました。


「たかが」ってどういう意味なんだろう、って考えました。


一生懸命考えました。


必死で考えました。


でも、わかりませんでした。



そろそろ、限界です。