主人公は「映画について語り合う若人の部」部長の
小谷洋一君(17歳)、

部長を悩ます新入部員のある意味ぶっとんだ女の子、
邦吉映子ちゃん(あだ名は邦キチ)が
痩せててポニーテールでいつも言葉遣いが馬鹿丁寧で
可愛いの。

絵が一昔前の少女漫画風でそれも楽しい。

「部長を実写化するなら」、
「辻邦キチ」(辻斬りの邦キチ版)、
とか読み逃がせないおかしなシーンがいろいろ、

また、邦キチに
「部長はネットの意見を鵜呑みにされるのですね」と
言われ、部長さんがとてつもない敗北感に襲われるシーンは声に出して笑ってしまった。

なんだかわからないぐらい、
変な邦画のおかしな知識が増えていく…。

でも出てくる人みんな優しくて良い人だから和みます。

邦キチが違う部に行ってしまったと思い落ち込む部長さん、でも…のシーンにほのぼの…。

2巻出ないかな~?
「ねじの回転」、好きなんだなあ、私。

読んだことない翻訳版を目にすると
必ず読んでいるから!

翻訳によって、また読んでいる私の気持ちによって、
印象が違うのがこの小説の良いところ。

今回は主人公の家庭教師の女の人が
「本当にあったことを
ちょっと脚色して話していると
興奮してきてどんどん話が大きくなり、
しかもそれを自分でも信じてしまう」
というタイプの人、みたいな印象を受けました。
(たまに出会いますよね、こんな人…)

一番最初に読んだ時には、
「…え?(ポカーン)」となったのだけれど、
今となってはそれがこの小説の良いところと
わかっています。

この本にはあと四つ、怖い話が入っているとのことで
最大級の期待をもって読んだのですが、
どれもこれも怖くないのよ。

特に「古衣装の物語(ロマンス)」なんて、

「おいおい、一人の男をめぐって姉妹が争ったとして、
絶対にこんな風にはならないよ、ヘンリー君!
君って姉妹とか従姉妹とかみたいに、恋愛や結婚と『関係ない部類』の女の人が身近にいないんだね?」って言いたくなるほど。

他の作品もさあ…なんて文句言っていると、
文学に詳しい方に肩をそっと叩かれ、
「これは怖い話というよりもっと深遠な意味が隠された…」と優しく教えられても恥ずかしいのでこの辺で…。
期待にあふれる感じで読み始めたのだけれど、
ちょっと物足りなかった。

こう言うなんでもない事件を解決する人の話って、
誰に向けて書かれているんだろう?
(失礼な言い方!)

とりあえず、私に向けてでは無いことは理解した。

小沼さんのエッセイも読んでみたけれど、
「男より女のほうが割合馬鹿」と
言われている様なところがたまにあって、
そこはなんとなく面白く無い。

ま、そんな時代だったのですかね。
大好きな光浦靖子さん。

手芸や読書が好きなところが似ているし、
光浦さんの書いたもの読んでも、
「気が合いそうだな」って!

もし出会うことが出来たら、
きっと光浦さんも私を好きに…
(よくストーカーの人が捕まった時に
言うセリフに似ているな…)

こちらの本も一見平穏に見える日常に
隠れる懊悩の模様がよかった。

光浦さんと仲良くなって、
何度か御馳走してもらった時、
お礼に差し上げるプレゼントももう決めてあります。

問題はどうやって自然と光浦さんと出会うかだけ、です!

 

 

この本が出たときはみんなキャッキャと大騒ぎでしたね。

ワイワイしているのを目にすると、
何故か反感を持つひねくれ者の私は、
ちょっと距離を置いてみていましたが、
やはり堪えきれず、購入し読みました。

面白かった、面白かったけれど、
決してミステリ界をぬりかえる傑作とか
そういうのじゃないと思う。

また、読み返したくなるタイプの本ではない。

やっぱり私は、トリックとか謎解き以上に、
素敵に格好良い人物が、
相棒とともに事件を解決する、みたいのが好きなんだな。

だって、この「カササギ…」に出ている人って、
出てくるだけで、
感情移入できるほど人物が描かれていないでしょ。

謎を解き明かしながら、登場人物に深みをもたせるって
実はすごく大変なことなんだとわかった。

だから、ホームズやモースやフレンチって
やっぱり『奇跡』なんだね。

このカササギを読んで、いろんな人がクリスティを
読み直したくなった…と書いていたけれど、
私が読み直したくなったのは、ウィリスの「ブラックアウト」と「オール・クリアー」、
これにずっとクリスティを読んでる女の子が出てきたよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ダヴィンチ』に連載していて、面白いから
毎月楽しみに立ち読み(!)していたんだ。

この間、夕焼けだんだんのところの古本屋さんでみつけて
懐かしくなって買いました。

山岸涼子さんのことは高校の時、
仲良しの友達が『日出処の天子』を貸してくれて知りました。

大体漫画って、絵が好きじゃないとどうしても読めないのに
山岸涼子さんのは、ストーリーが面白いから、
絵が好みじゃないけれど、かなり読んでる。
特に幽霊もの、怪奇ものが素敵だ!

こんなことは山岸涼子先生の漫画以外ではありません!
(なんて言われても山岸先生は嬉しくないだろう)

この漫画は、イラストレーターの主人公が
家を建てようとする紆余曲折…なのだけれど、

最初に読んだ時から忘れられないのは
家相の世界で、超がつくほど凶と言われている、
『首つりの家』と呼ばれている家の建て方。

これ、都心では特によく見かける。
この漫画を読んでからは、
「怖~!!」と思ってみています!

帯にこれから家を建てようとしている人は読まないで!とあるけれど、読んだほうが良いと思う。

読まないほうが良いのは、もう建てだしたり、建ててしまった人、かな!

チョールフォント荘の「恐怖」かあ~
私くらいになるとコロシ一件くらいで
びくついたりしないよ。(本の中では)

ある晩、チョールフォント荘で開かれたパーティの夜、
館の主人のリチャード・エルトンが庭で殺された!
応援要請を受け、ヤードから駆け付けたフレンチ主席警部は…

今回相棒として駆け出しの見習い刑事を連れていくことになった
フレンチ警部、
新人教育を押し付けられて会う前はとても憂鬱そうだった。

私も、誰一人不愉快な人間が出てこなかったフレンチシリーズに
いよいよ嫌な奴が現れるのかな?
頓珍漢とか、または責任感のない今どきの若者とか、
それとも勘違いエリート気取り男とか(フロストシリーズの坊やみたいな)?
と期待と不安で胸がどきどきしたけれど、

新人ロロ君たら現れてみたら、長身のすらりとした恰幅、
正直そうな眼差しの美男の青年…、
一緒に行動しても非の打ちどころのない振る舞いで、あれれ?
拍子抜け!
なによりロロ君というなんだか呼びたくなる名前も良いじゃないの!

クロフツさんのお話に優しい人ばっかり出てくるのが特徴だと
思っていたけれど、ここまでくると
意地悪な人を描けないっていう「短所」なのかも?という気もしてきた!
でも安心して読めるから私はこれで良いと思ってるよ!

えーと、実際の事件について、
こんなに「うーん、誰が犯人でも良いやあ~」と思っちゃった事件は
初めてだね。

どの人も何となく肩入れ出来ない人たちなの。

でもだんだん「この人が犯人だとこの人が可哀そうだな」
という風になってきて、心の中で勝手にペアが作られて行って、
そうやって考えると一人余って(!)

そしたら案の定…!
これもクロフツさんの優しさのあらわれなの?
(この人が犯人でも大丈夫的な…)

なんだかでもね、執事を見れば屋敷が、そして主人がわかる、
そんな気がしたよね。(あくまで勝手なイメージ)
でもさ、「あしながおじさん」でも「月長石」でも
そうだったもん!(すべてフィクションです)

事件自体はごめんね、あんまり打ち込めず、
またこの感じラスト、ヤードの責任問題は大丈夫なの?って心配になった。
あと、その後みんなでワイワイ幸せにやり過ぎて、
ご近所の方々はうるさくないのかな?って。
私が他人の目を気にしすぎるのかな。

そんなこんなで色々あったけど、
フレンチ警部とロロ君のやりとりで十分楽しかった!

フレンチ警部って出世をしたいって言う気持ちを隠さないから、
はじめはなんだか戸惑ったけど、本気で刑事やって頑張って活躍していたら
普通そうだよね!と納得だ。
ある時、都筑先生の本で読んだ。
『本格ミステリ』の本格とは?
いわゆる『本格』であればあるほど現実的では無くなる。
舞台を密室にすればするほど、「殺人」を示唆してしまう。
この世の完全犯罪はみな、事故か病気に見せかけているのだ、と
まあ、そんな風なこと。

今は「そりゃそうだ」と思いますが、
ホームズが探偵の中で一番偉いと心酔していた(というか今でも、の)
私は、これを初めて読んだとき、
「ほんとだ!!」とびっくりしてひっくり返ったっけ!

このお話の主人公は両親亡き後つましく身をたてていたアン、
お金持ちの家の家政婦という素晴らしい職を得るが
家庭内に漂う冷たい雰囲気に気付く。
そしていよいよ殺人事件が…

そんな中、フレンチ警部さんが登場だ!
なんて言ったって題名は「二つの密室」だもの。
嬉しくなりますねえ。

一つは心理的、一つは物理的なトリックだって!フフフ

私ももちろんしっかりと推理させていただきました。
最初からあの方は怪しいな?と思いました。
そのあと少し、あの人のことを不審に感じました。

で、「ん?まさかあの人?」なんて疑ったあと、
「は!もしかして一つ目の事件と二つ目の事件の犯人は…!」
なんて考えも浮かんできました。
(ま、出てくる人誰かが犯人よね)

そんなわけで一応、推理は当たりました。
(これだけ疑えば当たるでしょ)

…ケンダルはフレンチのミックスたばこをパイプにつめて、
如才なくそのかおりをほめあげた。
「ええ、悪くないでしょう」とフレンチもうれしそうに、
「チェアリング・クロスに近い小さな店ですが、そこの主人が
特別に混合してくれるんです。」(p.162)
って、必要かい?このトーク。
面白いから良いけど…

今回も嫌な人、意地悪な人は一切出てこなかった。
そしてまた最後に、「樽」の時と同じように
読者が思い入れがある(だろうと思われる)人物の
嬉しい消息を聞かせてくれた。

今まで読んだ傾向から言うと、犯人には常にある特徴がある。
(ネタばれになるので内緒ね)

クロフツさんは
「いたずらに悪いことをする人はいない、
恐ろしいことをするには必ず訳がある」という
考えをお持ちなのだな。
ミステリ小説を読んでは、
「あ~ぁ、私もヤードの一員となって…」とか
「気のいい呑気な相棒を引き連れて…」とか
そんなんで「難事件を解決したかったなー」
なんて叶わない前提で気楽に想像したりなどしているけど、
実はこの本みたいなことは、今この瞬間から私でもできること。
(なので言い訳無用!)

主人公は犯人を追ってマンホールに落ち、怪我をしたため
ベッドで横になっているしかないグラント警部。

入院中の暇つぶしに、ふとしたことから
リチャード三世が世間で一般的に言われているような
「悪辣で無慈悲な」男なのかを
様々な資料を通して検証していく…

グラント警部の彼女が人気女優と言うのがなんだかとても嬉しい。
舞台上でなくても持ち前の演技力で
看護師さんを虜にして、傅かれているところが面白い。
でもグラント警部の家政婦ミセス・ティンカーは
一枚上手のようなそうでもないようなところがまた楽しい。

いつしかグラントの助手となって、動けない彼のかわりに
あちらこちらへ調査へ行く真面目で気さくなキャラダイン青年、
もしやるならこの役やりたいな!(性別を超えて…)

ただ申し訳ないのはリチャード三世に対するイメージが
良くも悪くもほとんど無いもので、
あんまり驚かなかったんだ、ごめんね。
(日本のそれも平安時代と江戸の町人文化しか興味ないもんで…)
でもロンドン塔に幽閉の上殺された王子二人については
なぜだか知っていたな。(死ぬほど有名な話だからと察する)

でもこの本がとても面白かったので
今からリチャード三世についていろいろ読もうかな?というところ。

要するに、歴史上でこうじゃないか?と
ほとんどの人が信じてしまっているあるエピソードなり
人物像なりがあるけれど、本当は…って言うお話の訳さ。

そう言うのなら私も何個かあるの。

そのうちの一つは「安徳天皇は実は女の子だった」って言うの。

『平家物語』の安徳天皇が生まれたシーンで
ちょっと不思議な記述があったでしょ?
(はじめ「女の子が生まれた」って言ったのに
「やっぱり男の子でした」って言うところ)

ま、証拠というかなんというか、データはそれだけなんだけど。(少な!)

でも、とは言え、結構「女の子だった」と思って読むと
色々辻褄が合うっていうか…。
もはや壇ノ浦に沈むっきゃ無いって感じ…に、なるよね?

「女の子だった」だけじゃ弱い(?)のならさ
「両性具有だった(またはどっちでも無かった)」でどうかな?
それで生き残ったことにして山岸涼子先生に
漫画にしてもらって…!うーん、面白そう!!

この本の最後に歴史ミステリについて
「提供されるデータはすべて史書に記載されているものだけを使う」
という決まりがある、だって。

つまり創造するとまた違った話ってことだね、すみません。

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お友達のお誕生日プレゼントで作りました。

 

小品でも額装すると立派になって嬉しいです。

 

本当に久しぶりだったけどやっているうちに自分なりに編み出したコツなんかを

思い出してくるのが不思議で面白かった。

 

糸を引く力加減が可愛く仕上がるかそうでないかを左右する。

 

イメージとしては「フカッ」となるように引っ張りすぎず弱すぎず…

 

デザインはこちらのように赤毛のアン的に言えば

「想像の余地がある」ものが好きです。