「ねじの回転」、好きなんだなあ、私。

読んだことない翻訳版を目にすると
必ず読んでいるから!

翻訳によって、また読んでいる私の気持ちによって、
印象が違うのがこの小説の良いところ。

今回は主人公の家庭教師の女の人が
「本当にあったことを
ちょっと脚色して話していると
興奮してきてどんどん話が大きくなり、
しかもそれを自分でも信じてしまう」
というタイプの人、みたいな印象を受けました。
(たまに出会いますよね、こんな人…)

一番最初に読んだ時には、
「…え?(ポカーン)」となったのだけれど、
今となってはそれがこの小説の良いところと
わかっています。

この本にはあと四つ、怖い話が入っているとのことで
最大級の期待をもって読んだのですが、
どれもこれも怖くないのよ。

特に「古衣装の物語(ロマンス)」なんて、

「おいおい、一人の男をめぐって姉妹が争ったとして、
絶対にこんな風にはならないよ、ヘンリー君!
君って姉妹とか従姉妹とかみたいに、恋愛や結婚と『関係ない部類』の女の人が身近にいないんだね?」って言いたくなるほど。

他の作品もさあ…なんて文句言っていると、
文学に詳しい方に肩をそっと叩かれ、
「これは怖い話というよりもっと深遠な意味が隠された…」と優しく教えられても恥ずかしいのでこの辺で…。