「フレンチ警部と紫色の鎌」!
フフフ、良い題名!

『フレンチ警部の執念の捜査が暴く、切符売り子連続怪死事件』
と裏表紙にある!うん、そうだね!

同僚の賢い息子を使って捜査するところ最高。
チャップリンのキッドを観たでしょう?クロフツ君!

登場人物紹介のところも是非見てほしいの。

グェン・レストレンジ…映画館のバーメイドと自称する女
スタイル…グェンの従兄と称する男
カーチス・ウィーランド…灰色のセダンを乗り回す男

アハハハ…、怪しすぎ!

最後の方、ちょっと犯人が優しくない?って思っちゃったけど
でもなんだかんだハラハラしたの。

やっぱりスコットランドヤードって優秀なんだよね。
こんな事件でこのラスト、出来無いもん!
(これは小説です)
ホームズよりも、モースよりも、今はフレンチ警部に夢中!
理由は優しくて面白いからです!
(幼稚園の時から変わらない、私が人を好きになる条件)

こう言う典型的な「アリバイ破りもの」って
読んでいるほうも腕がなるって言うと変だけど、
「あー、私もこんな風に現場百遍みたいな感じで
努力と閃きを味方に何らかの事件を…」と
そわそわしてきちゃうの。

フレンチ警部ものの良いところはね、
警部がどこででも誰からも好かれて、
上司も部下もよい人で、
派遣先でも大歓迎で、
人間関係のストレスがないの。

嫌な奴が出てきたり、最初仲の悪い人と相棒になったり
って言うような話もそれはそれで面白いけれど、

フレンチ警部を読むと「そういうのが無い」というだけで
とても安心感を得られるというのがわかる。

お陰で私も事件解決に集中できるってもの。

このお話は、鉄道の工事現場で列車に轢かれて人が死ぬんだけど、
事故でも自殺でもなく、これは事件だ!ってなって
ヤードからフレンチ警部が派遣されてくるんだ、
でもそこでさらに事件が…!

読み始めてすぐに「…!…はっ!!、この人怪しい!!
冴えわたる私の勘!!
こんなに早くからわかるなんてミステリ小説を読み続けてきた
甲斐があるってもんだ」と一人悦に入っていたけれど、

すぐあとから、読者全員まず犯人はわかるけれど、
でもじゃあどうやったと思う?っていう事なんだなって
もう一回ピーンと来ました。(気付いて良かった)

こう言う「ありそうで無さそうな、やっぱり無いだろう」と言う
ミステリ小説の中だけで起こりえる事件っていいな。
大好きな丸善丸の内本店をぶらぶら

この本が平積みになっていて、
「昔ちょっと立ち読みしたことあったな」と
パラパラ見ていたら、

私がしょっちゅう思いだしてはハートが嬉しくなる
あの靴のエピソードはこのマンガだったのか!
と気付き、記念に買いました。

いつかインターネットで、私の大好きな画家のことを
「デッサンが狂っているからみると気分が悪くなる」
的なことを書いている方がおられて、
悪い念を飛ばしたくなるくらい憎んでしまったけれど
(人を呪わば穴二つ)

今回この本を読んでいて
構図なのか配置なのか
詳しいことはわからないのだけれど、
すごくバランスが良い感じがして、
とても心が落ち着き、

あのインターネットの方が言っていたのは
こういうことかな、と
敏感な方はこうじゃないと気になるのかな、と
この度合点がいった次第です。
(いつぞやはよこしまな波動を申し訳ございません)

武田百合子さんとか、メイ・サートンさんとかが
お好きな方は絶対なので
未読の際は必ず読んでください。

二つ目のかかとで「呪詛か?」と訝しむ程てこずり、

なんども編みなおした靴下、

 

ずいぶん時間がかかりましたがなんとか完成~

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でも本当につま先もかかとも履き口もちゃんとある「靴下」ができて感激。

 

そしてお次はこれ、

DSC_0459.JPG

と思ったけど、ちょうどいい号数の5本針が無かったので、

針を注文して届くまで、また靴下を編みつつ並行して…という感じかな。

 

夏にも暑苦しくて申し訳ないけれど、

私は「冬が近づいたらウールで編み物をしたい人」じゃ無くって、

「いつでも冬糸で何かを編みたい人」なんだな。

 

羊の毛じゃないと編んだ気しないんですよー。

 

こちらは、先日読んでいた「百年の誤読 海外文学編」で
気になり、図書館で取り寄せた。

最初の方でもう、「これは私が絶対大好きな小説だ!」と
例えではなく体が震えてきて、
すぐに探して手に入れたから
しばらく家にこの本が二冊ありました。

主人公の14歳の少年ホーマーは父親が死に、
兄が戦争にいっているので、家計を支えるため、
学校が終わってから電報配達の仕事をしている。
時節柄どうしても「戦死の通知」を配達することが多く…

ホーマー君の弟のユリシーズが可愛くって!

郵便局に来た強盗の話のところが最高という、
ネットに載っていた誰かの感想を読んだ。

うん、そこもとても良いんだけれど、私はユリシーズが
罠にかかっちゃったところと、

ガキ大将オーリイ率いる少年たちが杏の実を盗みにいくところ、
そして少年たちが来るのを毎年楽しみにしている
杏の木の持ち主のおじいさんの話が楽しくって、
楽しいのにだんだん涙が出てきて、
急いで電車の中で読むのを一時中断したんだ!

「百年の誤読」の豊崎さんは図書館の話がお好きなのだって!

この本を読んだ人とあそこが良い、ここが良いと
夜が更けて、そしてまた夜が明けるまで
語り合いたいものだ!

私はこういう
ワイルダーの「大草原の小さな家」とか、ハムズンの「小さい牛追い」とか
宮沢賢治の「雪渡り」みたいな、仲良しのきょうだいが出てくる話がとてもとても好きなんだな。

なかにはハートがげんなりする、
嫌な先生が出てくるんだけどね、
ちょうど日本大学の悪質タックルの件と共通点もあってね、

『これは悪いこと』という体験が無いこと、
さらにはそれを教えてくれる、諭してくれる人の不在が
問題のある人物を作るんだな、と
なんだかしみじみ思ってしまった。

「誰かを罰すること」について、

「悪いことをした」とされる人を
排斥して再起不能になるまでとどめを刺す
最近の風潮に思いを馳せたりなど、
読後、珍しくまじめに折々考えている私です。
ブクログに登録する前は何となく、国内の作品と海外の作品を自分は半々くらいの割合で読んでいると思っていたのだけど、実際は海外文学が9割くらいで、驚いたんだよ。

この本の語り手(?)のお一人岡野さんのお名前に見覚えが…、記憶が合っているのなら、エルかフィガロの書評のコーナーの連載で面白そうな本をたくさん紹介していただきお世話になった…気がするのだが(違うかな?)

でもこの本じゃあすっかり毒舌も毒舌で…
悪いお友達(豊崎さん?)に影響されたのかな…。
(勝手にすみません)

ある時、
わたしがあまりにも周りに対して馬鹿馬鹿言うから、心の友Mに「馬鹿っていう人が一番馬鹿なんだよ!」と
夜の銀座の路上で叱られたこと、

またある時、
我が弟にある本を「どうしようもない」と話していたら、
「つまらないと思っても自分の力量不足の場合があるから自分は簡単にそう言えない」と話してくれたこと、

この二人は私に愛のある苦言を呈してくれる数少ない人、そしてこの二つの言葉を常々心の片隅において
今もなお気にして生きているんだけど、

この本を読んでなんだか今一度このことを考えた!
(要するに「悪口」を言うのはたやすいが…)

さて、海外文学好き、と思っていたのに、
この本に紹介されている100冊のうち、
読んだことあるのはたったの19冊だった!

すぐ手に入れて読みだした本、2冊、

これから読みたいと思って書名をひかえた本、23冊、
欄外を参考にさらに2冊、

すぐれたブックガイドであることは間違いない!

けれど、本をたくさん読めば読むほど
「高潔な人物になれる」と言うことでは全然なく、
まったく別の話なんだな、と思ってしまった。
(生意気をすみません)
もし、出会えたとして、
飾ることなく媚びることなく
自然に好かれたら嬉しいなあという
人がいるでしょ。

例えば、タモリさんとかさ、博多大吉さんとかさ、
私の中で、吉行淳之介さんも、その一人。

また、理恵さんも和子さんも好きだから
この一家のことは一方的に親近感を持っているの。

吉行淳之介さんの本は、
中学生のころ、読んでみたのが初めてだった。

意味がわからない言葉がたくさん出てきたけど、
「この意味は親に聞いてはいけない」と
ちゃあんとわかったよ。フフフ

さて、この本は図書館でふと借りてきた。

対談のお相手は和田誠さんとか、星新一さんとか
魅力的な人が出てきて面白かった。

淳之介さんはわりとひねくれたことをよく言うんだな、
と。相手の方が「それは…」という感じで
引き気味になっても、尚言い続けるところが度々あった。

そして、この世代の方々で、罹患し生き延びれば
特別なお仲間でライバルであることができる、
その病の名は「結核」!

罹った人同士、病状を自慢しあうんだね。

結核の手術で肋骨をとればとるほど威張れる、みたい!
たまーに読んでみる87分署シリーズ

今回の主人公はみんな大好きキャレラじゃなくって
ウィリス刑事だー!

二つの殺人事件を結ぶのは金髪の美しい女

捜査を進めるにつれ、ウィリス刑事はその女性に
魅かれていき…

これが本当なら、アメリカの捜査って自由だなー。
確かにコロンボさんも、捜査に行って
よくお酒勧められてるけどね。

でもわけありの、いかにも怪しい、過去のある女の人を
描こうとして、結果こうなったみたいなんだけど、

エピソードの数々がえげつなさ過ぎて、
ここまでしなければそれができない、
作者のエド・マクベイン君のことが心配になったなー。

このうちの過去のどれか一つでも
十分ぐれることは可能だと思うがね、私は!

真犯人もトリックも動機も大したことないし、
ウィリスもマリリン(謎の女)も
魅力がはっきりしないし、

別に読んでも読まなくても良かった気がするけど、

でもやっぱりまたいつか、
図書館でこのシリーズが満載のコーナーに
たちよって、何か借りてくると思う!
へえ~、バルストロウドがねえ!ふんふん。
ウィルが、へえ~、そうですか。

世界って狭いんですのね。

小さな町の壮大な物語って感じだったけど、
登場人物のドド姉さまも今一つ感情移入できないし、
ウィルのどこがよいのか不明だし
(顔はかっこいいらしいけど…)

ロザモンドみたいに
「自分の思ったようにしてくれない人は
私への愛情が足りない、いじわるな人」っという
こういう人、いるなー!って思うんだけど
うん、それだけかな。

正直者で正義のお方、ケイレブ・ガースがあらわれると
ほっとするなあ…。

ジョージ・エリオットさんはお金のことで
嫌なことでもあったのか、
お金持ちを幸せにしないと決めているみたいね!

オースティン先輩なら、
全然違うラストだった気がする!
そしてもっとところどころで
笑わせてくれた気がする!

って比べるのも変だけどそんなことを思いました。
カソーボン氏の厄介なことと言ったら!

ドド姉さまの妹、シーリアが
「私はカソーボン氏に出会った時から
顔が嫌だった」と言ってたけど、
私も一緒、一緒~!
ぜったい大したやつじゃないと思っていたの!

大体、誰かを理想化して、
そこで自分を生かしたいなんて言うのは
上手くいきっこないんだ!

なんだかシーリアちゃん家の
ごくごく普通の幸せな感じがありがたい。

なんだかんだドド姉さまも
割合迷惑な人だわね…。

しかし、3巻の途中からミステリーというか
サスペンス的な風合いが強まって
ハラハラ…

いよいよ最終巻へ…!