流し読みできるほど語学力がないので自分が読むために翻訳します。

誤訳誤字脱字多々あると思いますがご容赦ください。

約40年前の小説で翻訳本がないのでやってるだけで

あくまで趣味なので著作権とかは勘弁してください。

 

映画(小説版)「オーメン3」「オーメン4」の続きです。

 

ちなみにオーメン4の翻訳「こまぶう的オーメン4」はこのブログでいちおう完結してます。

 

こまぶう的オーメンⅣはこちら

 

オーメンⅣ 18章つづきはこちら

 

オーメンⅣ 19章(最終章)はこちら

 

 

オーメンV 序章はこちら

 

 

オーメンⅤ 第一部 第1章はこちら

 

 

オーメンⅤ 第一部 第2章はこちら

 

 

どうせこれ読む物好きな人じゃはほとんどいないと思うので

以下リンクはめんどくさいから略・・・テーマからさがしてちょ。

 

   こまぶう的オーメンV

                             

第二部  第三章

 

 

 ポール・ブーハーの死はニューヨークタイムス紙のトップニュースの長々しい訃報として2ページで掲載された。ライターは、死者の悪口を言ってはいけないというルールを気にする必要はないという感じで、ブーハーをトップに就くために人々を踏みつけた冷酷な謎の人物と記述していた。記事はソーン社を産業界最大にしたのはブーハーの先見の明であったとはっきりと認めた。ソーン社に肥料と大豆を取り扱わせたのは彼だ。食料の管理が莫大な経済的および政治的な配当を享受することを知っていたのは彼だったのだ。そしてブーハーの最も有名な一文が引用された。

 

 『我々の有益な未来は飢餓にある』

 

 それからライターは彼が他の残りのソーンの人々と同様に、一度もインタビューに答えたことがなく、その結果彼または彼の見解に関して知られていることはほとんどないと意地悪く付け加えた。 

そして西洋の実業界で最も高給で最も強力な仕事から引退した一年後に「みすぼらしい」アパートの貧困の中での彼の死の説明には満足げなほのめかしがあった。死亡記事はその男は偶然にも若きダミアン・ソーンが会社を引き継ぐという発表のすぐ後亡くなったと締めくくっていた。

 

 ジャック・メイソンの心に留まったのは最後のところだった。彼は新聞を置きながらイーストリバーから上昇した霧の中をじっと見た。メイソンはマンハッタンのミッドタウンの30階建てに住んでいた。一ヶ月一万ドルの費用がかかる所だ。そして一年間で彼が見たのは霧だけだった。この場所のセールスポイントの一つは、クイーンズへの川を見渡すロングアイランドまでの素晴らしい景観だったが、戦争はそれを台無しにした。そのため一年間彼はずっと毎日戦争屋を罵っていた。

 メイソンは新聞に戻って、再び死亡記事を読んだ。本についてのアイデアを思いついた時はいつも起こる特別な興奮を意識しながら。

 新聞を腕の下に押し込んで彼は自分のオフィスでもある小さな寝室に行った。一つの壁は彼が書いた15冊の本の表紙が貼ってあった。反対側の壁はむき出しで、コルクのタイルで覆われていた。メイソンはその訃報を切り取りボードに固定し、振り返ってそれを見た。アイデアが形になったらすぐに壁はニュースの切り抜きとソーン社に関するメモで覆われるだろう。

 メイソンは両手をこすって電話に向かった。

 

 3時間後、彼は自分のエージェントと昼食をとっていた。メイソンはどこか自分が認識されない、そして誰もこの会話に興味を示さないであろう場所、ローワーイースト側の小さなバーを選んだ。今の段階ではハリーだけがこのアイデアを受け入れていた。

 「君は頭がおかしい」

 「そういうだろうと思ったよ」

 「未だかつてソーン社に近づい者はいいないんだ」

その小さい男は憤慨して大声をあげた。彼はあらゆる考えを拒絶したプロの皮肉屋で理論攻めにした。もしその作家が彼を納得させることができるならば、誰でも納得するだろう。だがこれは違う。これは巨大な規模の問題だった。それはできない。そう彼はメイソンに言った。

「いいか」努めて辛抱強く彼は言った。「かつてはハニスポートからケネディについてタレミがあった。それから幸運なことにカショギの本があった。いいか。時々マフィアからタレコミはある。やつらがそれをふさぐまで。イギリス王室のクソファミリーさえタレコミはある。しかし、ソーンだって?」

彼は肩をすくめた。「絶対にない。」

「それが俺がやろうとする理由だよ」

メイソンは辛抱強く言った。

ハリーは自分のクライアントを見上げた。彼はそうしなければならなかった。誰もがメイソンを見上げた。彼は肥満で顎髭を除く体重が200ポンド。50才の彼はすべてのことをやり過ぎた。だれかがかつて彼はヘミングウェイを女らしくしたようだと書いた。ジャーナリストは決まり文句に決して抵抗することはできなかった。より大きな誇張も。彼の世代で彼が最高の作家であることを彼の振る舞いを認めない人々さえ否定することができなかった。

 ハリーは自分のミネラルウォーターを飲み込んで、不可能だと分かっているあることを試した。一旦アイデアが浮かんだらジャック・メイソンをやめさせることはできない。それでも彼は試した。彼はいまだに6時間後のサードアベニューでのP・J・クラークに出演し、文学団体が話を聞いている場合に備えて暗号で話すことを思い出させようとしていた。最新のメイソンの本は大ニュースだ。そしてそのためにはまだまだ早すぎる。たぶん2年も早い。

 「ジャック、君はピューリッツァー賞を2つとっている。」ハリーは言った。

 「確かに。そしてクレジットカードを持つ2人の元妻がいる。」

  「それなら他の作品にしろよ。」

 メイソンは両手をあげた。それはシャベルの様に大きく、しばらくの間ハリーは窒息させられるのかと思った。

 「ちょっと聞いてくれ。これは前にも言ったが、もう一度言おう。今朝ソーン社の新聞の切り抜きを手に入れた。詳しく読む時間はなかったが、注目すべきは彼らと接触してきたすべての人が・・・」

「わかった、わかった」ハリーは我慢できずに言った。「もう聞いたよ。彼らはすべてやっかいな最期を迎えるって。」

「フィリップ・ブレナン」とメイソンは言って、一本の指でハリーの目の間を指さした。

「ちょうど一つのケースだが、セントジェームスのアメリカ大使が最後の夜何処に行ったか。」

「どうやって・・・」

「ペレフォードだ。ソーンの田舎の地所。なぜ彼はそこへ行ったんだ?なんのつながりがある?」

「誰も知らない?」

「正解。10日後、彼の遺体が見つかった。首を刺されて肩に歯形があった。火葬ゲートに入れる時彼の妻が棺の上に身を投げて2度の火傷を負った。」

「それで?」

「それがネタだ。まさにそれで、だ。」

「それならジャーナリストにまかせろ」

「ジャーナリストなんてクソだ。俺がそれをしたいんだ。やっかいなソーン一族を。」

「絶対に無理だね。1ページも。」

それは間違った言い分だとハリーは自分の口から危ない言葉が転がり出てた時知った。再びメイソンが自分の首を絞めそうだと思った。

「小説にしろよ」

ハリーは失敗だと知りながらも試みた。メイソンは頭を振った。大男はたくさんだ。エージェントを納得させずに, それを気にせず十分酔っぱらっている。途中で彼はバーの腰掛けを2つ倒して座っていたが、誰も文句を言わなかった。それはただの占拠だった。

 ハリーは彼が行くのを見た。大男が怒りながら頭から湯気を出して霧の中へ行くのを。1ヶ月、彼はざっと数えた。多分2か月したら彼は正気になるだろう・・・。

 

メイソンはその夜眠れなかった。彼の友人からのタイムスの新聞の切り抜きの山は読むのが大変だった。そして読むほどにこれが世紀のネタであるとさらに確信した。ソーン一族とその周りの人々に降りかかった災難は ケネディ一族さえ幸運に見えた。

 ネタはすべてあった。汚職と腐敗、ジンクスのようなウィルス、そして今ではどこからともなくあらわれてダミアン・ソーンの息子であると主張した奇妙な子供。詐欺師にちがいない、絶対。しかし、どうやってそれを証明するのか?

 

 

 ブーハーの死のニュースはスビアコの修道院には届かなかった。そこはテレビもなければ新聞もない時代遅れの場所でローマから60マイル、ローマ時代からは500年昔の12世紀の巨大な石の建物だった。

 その朝いつもの習慣どおりフランシスという名の若い修道士が彼の司祭の墓を訪れた。小さな墓石がその場所の印で最も単純な数字だけだった。

 

アントニオ・デ・カルロ

1920-2000 A.D.

 

 葡萄畑の隣にある静かな休憩所だった。老人は彼の前任者たちと一緒に休むために横たわった。サンダルと茶色いカソックに身を包んだ若い男は墓の傍に立って頭を下げて祈りを呟きながら毎日しているように考えていた。祝福や老人の最期の瞬間の無知という慈悲について。

 

 彼は皆がアーマゲドンと呼ぶあの戦争のあと亡くなった。修道院でラジオが許可されたのはその時で、司祭と修道士は一緒になってそのニュースを聞き、ロシアとアメリカの間でSALT4に署名され、中東でひどい大虐殺の目的を果たしたという声明を語っている専門家に驚いた。それで世界の指導者が正気に戻ったのだ。

 フランシスはその老人の微笑んだ顔と亡くなる前のこれから平和になるだろうという最期の言葉を思い出した。

 デ・カルロ神父の全人生は悪魔の軍団との闘いだった。かつては彼が勝ったと思ったが、彼の勝利が失敗に転じたことを知ったことが彼を死に追いやった。2度目の失敗は耐え難いものだったが主の慈悲が彼に広がった。最期の慈悲で至福としての無知という祝福された安息があった。老人は顔に微笑みたたえ亡くなった。フランシスはずっと彼の傍にいた。痛みはまったくなかった。顔の深いしわは死の瞬間和らぎ、彼はそれを安息と認識し、それは日々の感謝となった。

 彼の寝ずの番は完結し、彼は向き直って自分の部屋に戻った。彼はすでに旅支度をしていた。ほんの小さなスーツケースにほんの少しの世俗的な所持品を持って。彼の服の上に横たわっているカセットテープは彼が住んではいたが属してない世紀を思いださせ違和感があるように見えた。町に行ってテープレコーダーを借りるのに2日かかった。そして自分の部屋で一人で座ってポール・ブーハーの告白を聞いた時、彼は急に泣きだした。そう、まだ終わったわけではなかった。あの悪夢をもう一度乗り越えなければならなかった。そしてブーハーはその方法を示していた。

 

 修道士たちの中で、フランシスは経験者だった。彼はアンチキリストの力と復讐に立ち向かうためにかつてロンドンに旅してそのミッションをやり遂げたと思っていた。デ・カルロ神父は彼の勇気に感謝した。しかし、それは十分ではなかった。

 今や彼はローマへ行くためのバスを待ちながら自分が2度目の試みをする神経があるかどうかと疑問に思った。もはや自分を支えるための聖職者魂がなかった。彼にはイエス・キリストに対する信頼だけがあった。神は知っている、それで十分だと彼は思った。それなのになぜ自分はそんなに恐れているか・・・。

 ローマ空港で彼は自分の搭乗券のためにチェックインデスクで辛抱強く待った。彼はニューススタンドを通り過ぎた。新聞を無視した。彼が立ち止まっていたらタイム誌の表紙上にポール・ブーハーの顔を見ただろう。しかしブラザー・フランシスは新聞や雑誌は読まなかった。そして一時間後彼は自分の便に搭乗し、この3日間でブーハーが埋葬されていたことは知らぬが花で彼に会うために出発したのだった。

 




デ・カルロ神父も死んじゃってたのか・・・(^-^;


第2部 第4章につづく