流し読みできるほど語学力がないので自分が読むために翻訳します。

誤訳誤字脱字多々あると思いますがご容赦ください。

約40年前の小説で翻訳本がないのでやってるだけで

あくまで趣味なので著作権とかは勘弁してください。

 

映画(小説版)「オーメン3」「オーメン4」の続きです。

 

ちなみにオーメン4の翻訳「こまぶう的オーメン4」はこのブログでいちおう完結してます。

 

こまぶう的オーメンⅣはこちら

 

オーメンⅣ 18章つづきはこちら

 

オーメンⅣ 19章(最終章)はこちら

 

 

オーメンV 序章はこちら

 

どうせこれ読む物好きな人じゃはほとんどいないと思うので

以下リンクはめんどくさいから略・・・テーマからさがしてちょ。

 

 

  こまぶう的オーメンV

一部  第一章

 

  ポール・ブーハーは忍耐の限りを尽くし一年近く死を待っていた。アーマゲドンとよばれるあの戦いの後の朝に彼の話す力はわずかに損なわれ、左腕は麻痺が残っていた。彼は自分の人生が邪悪だったため麻痺したのだと思っていた。71年は無駄だった、ただ最後に悪魔から離れてキリストを見つけた時罪を贖った。

 今はもう疲れていた。最後の日々は贅沢な休暇を取っていて、冬を待つためにウェストロンドンの窮屈な寝室兼居間に引っ越したが、寒さは容赦なかった。闘いの4日後、2000年の7月中旬に最初の雪が降って以来、地上は厚い雲の層の下に取り残されていた。

 秋も春もなかった。今は6月であるが、気温は強い風速冷却指数によって摂氏4度だった。水仙とクロッカスは出てくるのを無駄に待っていた。1年の間に木々は枯れてしまい、人々は背中を丸めて通りを歩いた。みな何があったか十分に話をしていた。あの戦争が気候のバランスを崩したのだ。しかし、理由を知っても何もよくはならなかった。

 その朝ブーハーは、ブランデーをちびちび飲んでいていた。彼はその瓶と過ごすことができた。半日たったが今やどんな身体的な影響もなかった。その飲み物は彼を病的にし、それなしで過ごすこともできたが、彼はそれを諦めることができなかった。

  ゆっくりと彼はベッドから降りてテレビのスイッチを入れ、自分が壁に釘付けした預言をちらりと見た。それらはすべて聖書からのものだった。彼は詩を取ってそれを限界まで吹き飛ばして飾っていた。

 ベッドの上の4フィート四方にその言葉があった。

エルサレムが軍隊に包囲されるのを見たならば、その時は、その滅亡が近づいたと悟るように・・・それは、聖書に記されたすべてのことが実現する刑罰の日であるからだ。」

 それからダマスカス爆撃の犠牲者の新聞写真の横に別の引用 「エルサレムに対して戦争をした人々。彼らの肉は腐れ落ちる。彼らの目は瞼の中で腐敗する。彼らの舌は口の中で腐敗する。」

 ドアの上に彼が部屋を出る時に見なければならないようにもうひとつあった。

「ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。

その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は666である。」

 それを見るたびに彼は自分の右手の人差し指の小さいあざを触った。一見それは固い肌で3つの小さな円で皮膚のおたまじゃくしでしかなかった。それが現れた時彼は誇りに思った、あの日、イニシエーションを受けていた時だ、しかし、今やこのひどいものをどうすることもできない。そしてもし人前にいることに気づいたならそれを隠すために親指で覆った。

 また一年たっても新聞はいまだにどうして戦いが急に終わったか、そしてなぜあの恐ろしい夜に戦略が回避できなかったのかと理論立てて発見しようとする識者でいっぱいだった。
 
 ポール・ブーハーは知っていたがそれを話せる者はいなかった。イスラム原理主義者以外で誰が黙示録がすべてを予告していると信じるだろうか?ユダヤ人のシオンへの帰還後、キリストはハルマゲドンで反キリストに出会いその土地を再び歩くことになるるなんてことを?
 もう一度ブランデーのボトルを手に取ったブーハーは正午のニュースに集中しようとした。それは見慣れた退屈な災難だった。中国と非同盟諸国連合は武器凍結のための米・ロシアの要求を拒否した。中国軍はロシアの武装勢力に集中し、国連安全保障理事会は、緊急会議に呼び出され、中国が引き返すよう要求していた国境での最新の戦いを非難し,いつものように、それは無視されていた。
 ブーハーはため息をついてブランデーすすった。それは世界的なパラノイアの古いゲームで名前が変更されただけだった。恐ろしい紛争の可能性をすべての委員が口にした。そのシナリオは非常に頻繁に記述され、回避不可能なようだった。国際的な無政府状態は家庭の蛮行によって強調された。レイプ事件と強盗事件(殺人と放火)が報道時間を競い合い、その日の朝、サリー州の老人ホームでは、野蛮な襲撃を受けた13人の男女が激しく殴られ意識不明にされ年金を奪われた。
 ブーハーはもう観れなかった。彼は電源をぷつんと切って遠くの壁を見た。すべての聖書の最大の賛美が部屋を支配していた。ブーハーは何百回も声に出した読んだ。
 
 「またわたしが見ていると、ひとりの御使が、
底知れぬ所のかぎと大きな鎖とを手に持って、天から降りてきた。

  彼は、悪魔でありサタンである龍(りゅう)、すなわち、

かの年を経たへびを捕えて千年の間つなぎおき、

  そして、底知れぬ所に投げ込み、入口を閉じてその上に封印し、

千年の期間が終るまで、諸国民を惑わすことがないようにしておいた。

その後、しばらくの間だけ解放されることになっていた。」

 
 1000年、アルマゲドンの後のミレニアム。それは預言と約束だったが、その約束は偽物だった。恐ろしい裏切りだ。世界全体で悲観主義が蔓延していた。戦争は無関心な人々を驚愕させた。妊婦はもはや祝福されなかった。台地は放射能で汚染されその結果を判明するのを待っていたし、たとえ安全だったとしても出産に喜びはなかった。
 人類は静かに絶滅を待っていた。そしてそうすることがもっともふさわしかった。
 
 ブーハーは腕時計をちらっと見て電話の方に手を伸ばした。毎日マーガレットが大丈夫かどうかを確認する時間だった。ダイヤルして待った。返答がない。間違いに違いない。彼は再び試みた。まだでない。ブーハーは眉をひそめた。 彼女は家にいなければならない。もしそうでなければ、誰かが家を見守るべきで 看護師や看護師の助けが必要だ。
素早くコートに手を伸ばし、なんとか着込んで部屋を出て廊下のひどい尿の悪臭に耐えながら急いで階段を降りた。住むにはひどいスラムだったが、むしろ返って彼はそのひどさを楽しんでいた。それは一種の苦行で、
永遠の平和を祈る前の、脳卒中で死ぬ前の一撃のようだった。
 
 タクシーは2マイル先のサウス・ケンジントンとボルトンズの近くのマーガレット・ブレナンのアパートに向かった。彼女にとっては貧困を求める必要はなかった。彼女は十分に対処していた。あの恐ろしい夜以来、彼らは毎日会っていた。彼らは互いに必要だった。なぜなら理解する者は誰もいなかったからだ。彼女の方がより大きな罪悪感をいだいていたために彼が必要だった。
ドアから警察官が出てくるのを見て、ブーハーは不安でパニックに襲われた。名前を言うとその若い男は自分の無線に話し、彼が入れるよう後ろに下がった。男が言うには事故があったということだけだった。
 アパートへの扉は開いていて、ブーハーはしばらくの間玄関に立っていた。彼は前日の朝そこにいて、だらしない服装の彼女を慰めた。その場所は整頓されていて、今は完璧だった。窓は輝いて家具につやがあった。すべてがあるべきところにあった。唯一普通じゃなかったことは2人の外套を着た男が彼を待ち望んで見ていたことだけだった。

 

 自己紹介はすぐに行われた。捜査官の上司と彼の部下、どちらも同じような表情をしていた。陰気で好奇心が強そうだ。
「彼女はどこだ」ブーハーは尋ねた。
彼らは彼に病院の名前を言い、眉をひそめて
「でも・・・それは・・・」
「精神科であります。はい。」と上司が言った。
ブーハーは心してくださいという警官の警告を漠然と頭に入れてバスルームに導かれた。彼はトイレのドアで止まって見入った。白いバスは血で縞模様になっていた。小さな女性の中にこんなに血があるとは思えなかった。
 
ブーハーは膝がくずれるのを感じた。警官が彼のか弱い腕を掴んだ。彼が目を向けた。彼の目が疑問を呈していた。
「中絶しようとしたと思われます」
その上司は恐怖を軽減しようと慎重に言葉を選んで言った。
「ただし我々は胎児はいないと確信しています。救急隊員は狂っていると言ってました。悪魔を生んだとかなんとか言ったそうです。」
ブーハーはそのようなナンセンスの担い手であることを恥じて謝罪した。
 
ブーハーは目を閉じて吐き気と闘った。彼が目を開きポリ袋を見つめた。それは彼が一年前彼女にプレゼントした鎖のついた金のカクテル用スティックでネックレスにもなるおとなのおもちゃだった。それは彼らが小さな冗談で笑っていたものだ。しかし、彼女は時折そのような気分になった時にそれを身に着けていた。閉じると6インチの長さだったが、今はそれがバックの中で開いていた。6つの突起は彼女の血によって汚れていた。
「そして確かなことは・・・」と警官が言った。
「彼女はそれを漂白剤に浸していました。」
ブーハーは再び膝が落ち、彼は壁にもたれかかった。
「独創的だと思いませんか?」
「かわいそうに・・・」
ブーハーは言葉に詰まった。彼の心の箍が外れていた。警官はこの疑わしい言葉は酔っ払いのたわごとと思っておそらく気にも留めないだろう。それはどうでもいいことだ。
 その上司はただそのようなことをしなければならない理由を知っているかどうか尋ねた。ブーハーは頭を振った。説明しようと真実を伝えたら、その男は疑惑がもたれるだろう。酔っぱらいかきちがいかあるいはその両方だと。
「彼女に会えるのか?」
「今はまだであります」
会え次第聞きたい質問がある。
ブーハーは頷き、最後にバスルームの惨状を見てその場を離れた。ボロボロになったその男は、吐き気とめまいを押さえようと努力したが、罪悪感はけして押さえることが出来ないだろうと分かっていた。
 
 
                       第2章へつづく