流し読みできるほど語学力がないので自分が読むために翻訳します。

誤訳誤字脱字多々あると思いますがご容赦ください。

あくまで趣味なので著作権とかは勘弁してください。

 

小説版「オーメン3」「オーメン4」の続きです。

 

ちなみにオーメン4の翻訳はこのブログでいちおう完結してます。

 

 

どうせこれ読む物好きな人じゃはほとんどいないと思うので

目次はオーメンVの・・テーマからさがしてちょ。

 

 

こまぶう的オーメン5

  

 

 

 追悼

 

チェッサ・ホワイト

エドガルド・エミリオ・タッソーネ

キャシー・ソーン

ハーバー・ジェニングス

ロバード・ソーン

カール・ブーゲンハーゲン

マイケル・モルガン

ジョアン・ハート

ビル・アサートン

デビッド・パサリアン

ウィリアム・カーン医師

マーク・ソーン

チャールズ・ウォーレン

リチャード・ソーン

アン・ソーン

アンドリュー・ドイル

ベニト・ブラザーズ

マテス

マーチン

パウロ

アントニオ 

シメオン

ハーベイ・ディーン

ピーター・レイノルズ

ケイト・レイノルズ

キャロル・ワット

トーマス・ドゥーラン神父

マイケル・フィン

ジェームズ・グラハム

フィリップ・ブレナン

 

彼らすべてが安らかになるように

 

そして彼らの滅亡の張本人を記して

ダミアン・ソーン 1950-1982 
彼の魂が永遠に苦しみの中で身をよじるように。

主の年のこの日を思い出せ

2001

イギリス、ロンドン

 

 

そして・・・サタンはその獄から解放される。 

そして、出て行き、地の四方にいる諸国民、すなわちゴク、マゴクを惑わし、

彼らを戦いのために召集する。その数は、海の砂のように多い。

(ヨハネの黙示録20章7.8)

 

序章

 

3日間、老人は天井を見つめながらほとんど動かずに自分の狭いベッドで横たわっていた。ベッドサイドのラジオや部屋の隅のテレビの大音響にも気づかずに。

 彼は仕事のためにめかしこんでいた。燕尾服にストライプのズボン、黒く光った靴、ワックスカラーに蝶ネクタイ。

 頭ははげていて、顔はぽっちゃりしてピンクで涙で濡れていた。部屋は自分が作り出した霧で悪臭を放っていた。最初の夜に自分で汚したせいだ。

 ニュースのアナウンサーはただ一つのことを言っていた。アーマゲドンが中東の砂漠に戻ってきた。テルアビブ、エルサレムを爆撃した報復でダマスカスとベイルートが消滅したと。

 テレビは難民キャンプの生き残った人々を映し、それから放射能雲が西へ流れている人工衛星写真がフラッシュした。気象学者の予報によると電離層へのダメージで気候がまったく変わってしまうだろうとのことだった。

 老人の頭には何も入らなかった。ただ絶え間なく涙が彼の顎から襟に滴っていることだけが彼が生きている証だった。

 3日目の夜、雲ははれ月明かりがカーテンの隙間から差し込んだ。老人はまばたきして起き上がり自分の体を揺り動かしバスルームに向かった。彼は人生今までずっと身ぎれいにしていて、何をすべきか知っていた。

 彼は体を洗い、髭をそり、まったく同じスーツに着替え、ワードローブから一泊用のバッグを引きずり出し、廊下に沿って階段を降りて、エントランスホールを通り過ぎ、食事の残りをちら見するためにダイニングルームでしばし立ち止まった。6本の蝋燭が燃え尽きて黒い蝋がマホガニーの家具に流れて跡をつけていた。彼は嫌悪で顔をしかめ、フランス風の窓に移動した。汚れものは後回しにすべきだ。なすべきもっと重要なことがある。

 

 暖かい夏の夜だったが,シャベルを拾いに芝生を横切って厩舎へ行きながら震えた。 そしてゆっくりと、荒廃した教会へ近づこうと丘の上に向かった。

 今や涙はなく彼に水分は残っていなかった。成人してからの人生のすべてを自分は悪魔の力を信じて信頼し喜んできた。自分は永遠の天罰を約束された。その予想を歓迎する。あの夜の虐殺以来もはや自分の魂には未来がないのだ。

 村から教会の鐘の音が聞こえると彼はそれを罵りながらより早く移動した。自分は失敗した。しもべたちもみな失敗した。そして誰の中にも精神力が残っていなかった.。

 教会につく頃には彼は喘いでいた。そしてしばらくの間「聖ヨハネ教区教会」と書かれた標識にもたれかかった。それからあたりを見回した。見たものを知ることで自分が3日前に行った時のように再びショックを受けないように願いながら。

 

 その場所には犬が横たわっていた。大きな獣、乾燥した血のついた黒い毛、息をせずに彼の後ろを見つめる黄色い目。それは教会の壁を背にした十字架の像の足元に横たわっていた。キリストは実物大で顔は十字架に釘付けされ、足は直立部分をくるまれ、腕が横桁に沿って伸ばされ、犬と同様顔と胴は乾燥した血でまだらだった。

 老人はシャベルを置いて死体を跨いで教会の通路をゆっくり進んだ。彼は人生においてずっと恐れのあまり神聖な地を踏むことができなかった。しかし戦いに負けてしまった今、何も恐れるものもなく、戦うべきものも何もなかった。

 

 教会は屋根も席もなくただ石の祭壇と説教壇しかなかった。老人は自分のバッグを探しに身廊に急ぎ祭壇に踏み出した。人間の骨が散乱しその骨の間に7本の短剣が散らばったままだった。彼は指を震わせながらその頭蓋骨に手を伸ばした。それからそれをつかみ目を閉じてそれをバッグに詰め込んだ。そしてそれがまったく下品だと思った。ダミアン・ソーンの遺骨を持ち去るため何らかの小箱を持ってくるべきだったが派手な航空会社のステッカーが貼られたバックしか持ってなかった。

 

 1分かけずに彼は仕事を完了しようとした。しかし、大腿骨がジッパーから突き出た。骨はバックに入れるにはあまりにも大きかった。老人は少しぼやきつつ短剣を集め始めた。その短剣は同一で6インチの三角形の鋼の刃があった。そして柄は十字架の形になっていてキリストの体がその周りにくるまれていた.。彼は短剣をバックに詰め込んで祭壇に埃を払ってから向きを変えてできるだけ素早く通路を移動した。彼はこの場から出られることを喜んだ。今まさに埋葬と火災があった。獣のために十分な大きさの墓を掘るのに1時間、十字架の土台の周りに積み重なるハリエニシダと小枝を集めるのにさらに20分かかった。準備ができると彼はジャケットに手を伸ばし、ライターを取り出した。最初小枝に火はつかなかった。夜風は炎を吹き消し続けたが、ついにはハリエニシダがくすぶり始め、彼は後ずさった。それは小さい抵抗でそれ以外の何物でもなかった。

 

  それが終わると彼は犬にかがんで親指で犬の目を閉じて、それから前足を持ってそれを墓の端まで引きずった。犬の重さは150ポンドあり、これと格闘したため老人の心臓はバクバクした。そして老人はもしこの獣のために自分が死んだら皮肉なことだなと思った。墓をちらっと見ると彼は自分のために掘ったほうがいいのではないかと思った。

 

  最後の力を振り絞り、彼は獣の胸部を押すと体に振動を感じて後ずさった。彼は瞬きして支えようとくすぶっている十字架にしがみつくと、死体が引きつり始めたのでじっと見つめた。それは後ろ足を蹴り仰向けに横たわっていた。 自分のしていることを考えることなく老人はバックに手を伸ばし短剣の一本を取り出しそれからその体に跪いて腹全体をナイフで割いた。血はなかった。それは固いステーキを切るようだった。彼が向き直ると生き物の頭が出てきたので恐れで躓いた。それは握った手のひらで裂けている子宮のその出口を闇雲に打ち、肋骨の上から新しく掘られた土の上に滑り、しばらくそれは目を開けず動かなかった。それからそれは回転してへその緒をかじり始めた。

 老人は後退りした。彼の顔の尽力のピンクの輝きが灰色に変化した。そして「死の真っただ中に生がある」と自分自身で呟くのを聞き、背中が焦げているのを感じ本能的に逆の十字をきった。

 彼はキリスト像の周りを見回した。その容貌は煙によってぼんやりと見えそれから最初の稲妻の閃光が墓を照らしたので彼は再び向き直った。子犬が自由になろうとしていた。

  老人は立ち去った。目を閉じてその年老いた足でできるだけ早く。雨の最初のしずくが火を消し、森の中で2つの鈍く死んだ淡黄色の目が彼を見つめるのを見ないように。

 

  少年は土砂降りに気づかずに藪で身を潜めていた。彼は裸だった。髪は伸びきっていて手と足は汚れていた。血は彼の首の上の傷口から染み出て雨によって薄められて背中に流れていた。十字架のあたりの消えかけている火からの煙が流れてきたので、彼は空気を鼻から吸って目を細め墓のそばの動きに注目した。

  少年は舌の先端を歯の間から出しながらゆっくりとそれの方へ這った。しばらくの間彼は子犬をじっと見つめた。そしてかがんできれいにそれをなめ始めた。子犬は彼に鼻をすりつけ、それから湿った土を引っ掻き始め、前足で線と✕を描いた。それが済むと子犬は教会の方へ駈け寄り、数フィートおきに止まって少年の方を向いて自分についてくるように促した。

 最初少年は動かなかったが、それから泣きながら小道を這った。彼のうなじの毛は逆立ち腕と足に鳥肌がたった。しばらく彼はドアで立ち止まり、それから中に這っていき説教壇へと子犬に続いた。少年は見上げ大量の聖書に歯をむいて唸った。そして再び子犬を見下ろした。埃の中に子犬は再び引っ掻いて同じ印を描いた

 

 XXIIーIIIーVIII

 

 それから子犬は石の階段を駆け上がり、聖書代のそばに座った。

  少年は首の傷を触りその後にまだのろのろと続いた。説教壇につくと半分しゃがんで大量の聖書を嗅いだ。それは新約聖書で古くて厚く、埃の幕を被っていた。

 彼はそれに手をのばし、震える指で目次を開き、ローマ数字が載っている本を見つめた。 彼に翻訳は必要なかった。そこには彼へにメッセージがあった。

 彼は22冊目の本を参照して韻文を探した。彼の指が砕けている羊皮紙の上に血の跡を残した。指が止まり、彼はゆっくり読んだ。唇が音もなく動き、それから彼は微笑み、初めてその足で立ち上がった。

 少年の目は輝き勝利を確信して拳を固く握りしめ周りを見回した。自分の裸を意識して自分の状況に気が付いた。彼は荒廃した教会はキリスト教が無力であることを思い出させるものとしてあることを認めた。それは堕落だった。それにもかかわらずそれはまだ神の家だった。そしてその時恐怖が彼の中で湧きあがり彼はそれを喜んだ。恐怖があるかどうかよりもまた生き返り魂が再生したことに。

 

 少年は向きを変えて走った。足の裏が神聖な地面の上で燃えているのを感じ、その痛みを喜んだ。一度外に出て、彼は十字架を見て立ち、老人のバッグをかき回して、7つの短剣を引き出した。
彼は無言の祈りの中で一瞬立っていた。そして、彼は十字架の後ろに移動し、その苦悶の顔を見つめた。最初の短剣を脊柱に押し込んで、木に這い上がるまでねじった。その作業にはほんの1分しかかからなかった。そして、彼は満足してうなずき立ち上がった。5つの短剣は、首から臀部まで等距離で、他の2つは十字の形で両側にあった。
彼は笑顔で、十字架の前に移動し、乾燥した血の雨の間に雨が降り注ぐ像の顔面を見つめた。彼の声は邪悪で勝ち誇っていた。

1日だ、ナザレ」 彼は言った。「千年なんて1日と同じだ。

それから彼は降りて階段を走り下り土砂降りが増す中、家に向かった。キリストの眼窩は、雨水が溢れ、彼の顔の下に涙のように流れた。

 

第1部 第1章へつづく