生命の真理への道(22話目)

 

ブッダの八正道の話によって嬌陳如が悟った後も、更に説法を続けます。

 

「人生というのはハッキリと次の二つの道に分かれます。」

 

「一つは享楽主義の道、一つは苦行主義の道です。」

 

「この二つはどちらも行き詰る道であって、生命の真理の道である中道を歩まないものは、行き詰る道から抜け出すことが出来ません。」

 

「中道を歩むというのは右と左の二本の脚で歩むようなものです。片方だけでは途中で疲れて歩けなくなってしまいます。両方の脚が揃うことによって大きな力となるのです。」

 

「もし、あなた方が他の人々に教えを説くのであれば、中道を灯としてお伝えすると良いです。右と左の手にそれぞれ灯を持って歩くのです。」

 

 

中道の話をした後、ブッダは話を続けます。

 

「私達は人生という道を正す医者のようなものです。一体どのようにして医者が患者を診るでしょうか?」

 

「第一に病状を良く見るでしょう。次に病気の原因を確かめます。第三に病気の原因を取り除きます。第四に原因を取り除くのに一番良い方法を使います。」

 

「体の医学も心の医学も同じなのです。」

 

「心の病にかかっている人を救う時も、この順番で行いなさい。先に伝えた享楽と苦行の二つの道では、必ず行き詰ることを伝えてあげなさい。」

 

「普通に生きていたら誰しもがその二つの道を歩んでいる病人のようなものなのですが、自分が病気にかかっていることに気付いていない人もあります。」

 

「この世に生まれたら老いて病んで死んでいく。そこに悩みを持たぬものはありません。」

 

「自分というものには環境に動かされているだけで一切の自由が無いのですが、自由を求めながらも運命に翻弄されるところに悩みを持たぬものもありません。」

 

「不安や恐怖を紛らわそうと楽しみに耽っても、それだけで誤魔化すことは出来ません。体の健康と永遠を願いながら病んで死んでいかないといけないし、心の自由を願いながらも環境の奴隷にならないといけないという誰しもが避けられない矛盾。」

 

「その矛盾から抜け出す為には、まずそこに気付く必要があるのです。まずはこの真相を指し示してあげなさい。」

 

 

「次に大切なのは、苦しみの原因となっている矛盾がどこから起こったのかを教えてあげることです。思い通りに望みが遂げられない不満から起こる心の矛盾を解決すれば苦しみから逃れられます。」

 

「心が勝手に熱望する自由は無いことに気付かせ、本来の自分は自由無碍だということを明らかに見るように伝えてあげなさい。本来の自分に気付いた時、今までの人生が一枚の美しい絵のように完成され、限りある人生の道の素晴らしさに気付くことでしょう。」

 

「自分の肉体や所有物、心の執着を取り除いていくと生命本来の姿に戻っていきます。水の中に頭を入れていると苦しいのと同じように、苦悩の人生から抜けるには水から頭を出して生命という大気に触れたら良いのです。」

 

 

「その次に大切なことは、苦悩の原因は自分の心の中にのみに在るということを良く知って、根本原因となっている執着さえ取ってしまえば人生の苦悩一切全てが消えるという因果の道理を伝えることです。」

 

「間違った執着さえ取ってしまえば、薄暗かった人生が一変して明るく美しい世界になるという希望を人々に示してあげることが大切です。」

 

「最後に大切なことは、執着を難なく吹き飛ばしてしまう方法を示してあげることです。その八つの方法が八正道であり、八正道は生命の真理への道そのものです。」

 

 

 

「最後にまとめましょう。」

 

「第一に普通に生きていたら歩む『苦』と『楽』の人生は、どちらも行き詰る道だということ。

第二に苦悩の道を歩む原因は心の執着にあるということ。

第三に執着を取り払えば一切の苦悩が無くなり、本来の美しい自分や世界が見えるということ。

第四にその生命の真理への道は八正道にあること。」

 

「この四つの段階によって教えたならば、享楽主義者でも苦行主義者でも、自由論者でも運命論者でも、残らず理解してくれるだろう。私はこの教え方を『四諦』と名付けよう。」

 

「嬌陳如よ、分かったかな?」

 

 

 

嬌陳如が大きく頷く姿を見た他の四人は、嬌陳如がまるで別人のような生きいきとした姿をしていることに驚きます。

 

その後、ブッダは四人の弟子に向かって質問を投げかけながら説き続け、嬌陳如と同じ境地にまで達せさせました。

 

ブッダが初めて法を説いた日、五人の聖者が誕生したのです。

 

 

 

それからブッダは45年もの間、真理を伝えて歩くことになります。

 

人間が誰しも持つ苦悩から逃れる道を求めて29歳で出家し、35歳で悟りを開くまでの6年間。

 

その6年間の後、45年間もの伝道があり、現世までの間に伝え続けてくれた人々がいたからこそ、約2600年経った今でもブッダの教えを学ぶことが出来るのです。

 

そんな人類の歴史でもある仏教を学ぶことは、現代の人々にとっても有意義であり、生命の真理への道は世界平和へと繋がる道だということを知って頂ければ幸いです。

 

 

 

【ブッダの生い立ち(1話目)】

 

【闇の中に見つけた光(2話目)】

 

【シッダールタの質問の意味(3話目)】

 

【五官の快楽では埋められない苦しみ(4話目)】

 

【出家の決意(5話目)】

 

【最初に出会った師の教え(6話目)】

 

【太子と大臣のやり取り(7話目)】

 

【二人目に出会った師の教え(8話目)】

 

【一国の王が持つ苦悩(9話目)】

 

【三人目に出会った師の教え(10話目)】

 

【六年に亘る苦行の道(11話目)】

 

【無常の悟りに至る(12話目)】

 

【一般常識を覆すような真理の伝え方(13話目)】

 

【悟りへの道程(14話目)】

 

【運命と自由についての思想(15話目)】

 

【無我の発見(16話目)】

 

【「荷車」と「人間」の一生の比較(17話目)】

 

【自分からの解脱(18話目)】

 

【無上の教えを理解してくれる人を求めて(19話目)】

 

【中道を説く(20話目)】

 

【幸せに生きる8つの実践方法(21話目)】

 

 

 

 

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