五官の快楽では埋められない苦しみ(4話目)
前回の続きです。(3話目参照)
人間は誰しもいつかは老いて病んで死んでいく…という現実から逃れられないものなのかとガッカリしたシッダールタ。
ですが、王子として、国の世継ぎとしての教育を受けねばなりませんでした。
学問だけでなく武術の方も一流の師に付いて教わることになります。
特に弓は秀でていたそうで、誰も射貫けなかった鉄の鼓を見事に射貫いたということでした。
強靭な身体に明晰な頭脳を持ったシッダールタを、父である浄飯王は誇らしく思っていたのですが、唯一の心配事がありました。
シッダールタが物思いにふけることが度々あり、それだけが気がかりだったのです。
そんな息子を元気づけようと立派な宮殿を建てて、美女を集めてシッダールタの周りに座らせ、国中の美味しいものを取り寄せ、五官で感じられる快楽全てはここにある…というような環境を作ります。
最初のうちは、もしかしたら五官から入ってくる感覚で老病死の苦しみから逃れられるのではないだろうか…と快楽に身を委ねてみたものの、それでは苦しみから逃れられず心の安心も満足も得られないことを身をもって経験します。
喉が渇くのに塩水を飲んだところで、決して渇きは潤わないように、老病死の苦しみが刻々と迫って来るのに、正常な神経を持つ人間がどうして五官から入ってくる快楽くらいで誤魔化せるものなのか…。
父の思いとは裏腹に、シッダールタの苦悩が無くなるどころか、更に考えさせる結果になってしまったのです。
そんな思い悩む息子の為に、今度はヤショダラ姫という花嫁を連れてきた浄飯王。
シッダールタ、19歳の頃でした。
やがてシッダールタとヤショダラ姫の間に男の子が産まれます。
初孫に喜ぶ浄飯王とは異なり、道を求めていきたいと思っていたシッダールタは憂うのです。
「この子は私の障害になる!」
と、息子に「ラーフラ(障害)」という名前を付けるほどでした。
そもそも、生まれてきた瞬間から老いが始まり、いつか病んで死んでいくことを考えていたわけですから、生まれてきた息子が可哀想だと思うくらいだったのです。
これでシッダールタも気を落ち着けて王位を継ぐことに意識を向けていくだろう…と思っていた浄飯王の思いとは異なり、シッダールタの気持ちが落ち着いてきた頃には別の考えが頭をよぎるようになっておりました。
「これで世継ぎが出来た。私がいなくなっても大丈夫だろう。時が来たら出家して道を求めよう!」
誰もが老いず・病まず・死なない道は無いものなのか…。
この世のどこかに、憎まず・恨まず・争わない世界があるのではないだろうか…。
そんな明るい世界を求める気持ちがますます強くなっていったのです。
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