無上の悟りに至る(12話目)
共に修行をした5人の仲間達と離れ一人になったシッダールタ。
尼連禅河(にれんぜんが)を下っていったものの、勇む心のようにシッダールタの脚は前に進んではくれません。
激しい修行による疲労と空腹。
シッダールタは動けなくなり、道のほとりに腰を下ろしました。
すると、そこに一人の少女が声をかけます。
「どうかされましたか?」
「心配して下さってありがとうございます。実は疲労と空腹で動けなくなりました。少し休んだら乞食に参ろうかと思います。」
「まあ、それは大変です。もしよろしければ、この乳粥を召し上がりませんか?」
「その乳粥はどこかへ届けに行く途中なのではありませんか?」
「この乳粥は村の御神木に捧げようと思っていたものなのです。どうぞご遠慮なくお召し上がり下さいませ。」
シッダールタは心の底から喜び少女から乳粥を受け取ると、感謝の祈りを込めてから乳粥を食しました。
一口頂くごとに、乳粥が身体の中に染み渡るようで、ようやく息を吹き返します。
「ありがとう。本当に助かりました。このご恩は一生忘れません。あなたのお名前はなんと言いますか?」
「私はスジャータと申します。私の父はこの辺りで牧場を経営しているのです。」
「そうでしたか。あなたのお名前は忘れません。私はこれから一人で静かに修行できる場所を探しに参ります。」
「どうぞお気を付けて。お役に立てたならば幸いです。」
スジャータに挨拶をして別れたシッダールタは、静かな林の中に入ります。
林の中に一本の立派な樹木があり、樹の根元に草を集めて敷き詰め、樹の幹を背にして座りました。
「悟りを開くまでは、この場を離れることはない。」
命をかけるような決意を持って座し、瞑想を始めます。
日が傾き夕暮れとなり、日が落ちて月が昇り真夜中になっても、シッダールタはピクリを動くこともありませんでした。
心臓も止まっているのではないかというくらいの静寂な林の中で瞑想を続け、朝日が空を白み始めかけた時…。
「おぉ!私は無上の悟りを得た!」
彼は静かに立ち上がり、樹の周りを歩きます。
彼の潤いを持った目は更に輝きを増し、樹の周りをしばらく歩み続けました。
紀元前500年以上前の12月8日、シッダールタ35歳の時、この瞬間に彼はブッダ(悟った人)になったのです。
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