心理カウンセラーの藤木ミホです。
カウンセリングには、クライアントの喪失体験が持ち込まれることがよくあります。
生きる中で、誰もが何かを失う体験をするものです。
それは、家族、仕事、家、家庭、財産、仲間、恋人、人間関係、お金、信頼、健康などいろいろです。
さらにそれらが、生きがいや、やりがいに関わるものだと、その人にとって二重の喪失体験となります。
たとえば、突然の事故で家族全員を失った会社員の方がおられたとします。
その会社員の方が、家族のために仕事をすることを生きがいにしていたなら、ご家族と生きがいの両方を一度に失うことになります。
それは、二重の喪失体験となるのです。
そのような喪失体験のあと、何か別の生きがいや、やりがいを求めるようになる方がおられます。
充実感、満足感、生きる意味などを感じられる何かを求めるということです。
何とか生きようとする意欲とも言えます。
つまり、カウンセリングには、生きる意味を求めてお越しになるクライアントがおられるということです。
カウンセリングにおける対応
生きる意味に関するカウンセリングには、どのような対応方法あるのでしょうか。
代表的なものに、次の2つの対応方法があります。
・喪失体験に新たに別の意味づけをする
・新たに意味を感じることを行う
たとえば、大恋愛をしていた女性が失恋をし、大恋愛と恋人を同時に失う体験をしたとします。
いわゆる失恋体験です。
それに対してカウンセラーは、失恋が人生にもたらしたのは、悲しみと喪失感だけではなく、失恋が、人として、女性としての成長をもたらしたことに気づいていけるようなカウンセリングを行います。
つまり、失恋は喪失体験ではなく、成長体験だったのだという新しい別の意味づけを促すということです。
次に、その女性の成長に見合ったパートナーが現れて、新たに充実したパートナーシップを手に入れることができるようカウンセラーは援助します。
さらに、その女性は、「あの失恋の痛みは、今日あるこの素晴らしい関係を手に入れるための学習の機会だったのね」という意味も獲得します。
以上が、
・喪失体験に新たに別の意味づけをする
・新たに意味を感じることを行う
というカウンセリングの理想的な流れの例です。
意味なんて幻想だ
私は、あるカウンセリング講座で、次のように教わったことがあります。
それは、「意味なんて幻想だ」「意味と距離を取る」というものです。
これは、仏教的な発想によるカウンセリングとなります。
意味を見失ったクライアントが、新たな意味を発見して、充実した人生を送れるような援助ではありません。
「これまで感じてきた意味は、全部自分自身が頭の中で創り出していた幻想だ」
ということを、クライアントが気づいていくような援助をするカウンセリングもあるということです。
ちなみに、このようなカウンセリングにより、気づきを得たクライアントは次のようなことをおっしゃいます。
・強く感じていた意味は、私が作り出していた感覚に過ぎなかった
・もともと意味なんてなかったのに、私が意味を作り出していただけ
・もともと意味なんて幻想、つまり私は、意味を失ってなんかいない
意味に関するカウンセリング
ここまでをまとめると、意味に関するカウンセリングには、次の2種類があるということです。
・新たな意味づけをする
・意味なんて幻想だ
(意味と距離をとる/意味と自分の関係を観察する)
カウンセラーとして仕事を始めると、喪失体験や、生きがい、やりがい、充実感、満足感に関しての依頼が必ずやってきます。
そのような依頼を受けた時、今日の記事を思い出していただければと思います。
このクライアントには、新たな意味づけが必要なのか?
このクライアントには、意味と距離をとっていく援助が適切なのか?
カウンセラーを目指す方には、どちらの対応も出来るようになっておくことをおすすめします。
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