心理カウンセラーの藤木ミホです。
心療内科や精神科のお医者さんが、患者さんにテレビやSNSから遠ざかるようにおっしゃることがあります。
同じように、カウンセラーがクライアントに対して、テレビやSNSからしばらく遠ざかるようにお伝えすることがあります。
クライアントは、心の混乱状態が促進されたり、ちょっとした刺激により、不安や焦りが極端に大きくなることあるからです。
つまり、テレビの報道やSNSの投稿がクライアントの心に過度の刺激となるのです。
心身ともに健康な時は、気にならないことも、調子を崩した時には支障となることもよくあるのです。

クライアントの回復を妨げるもの
今日お伝えすることは、どちらかと言えばビジネス分野のお話です。
ですので、直接カウンセリングには関係ない事ですが、カウンセラーを目指す方に知っておいていただきたいお話でもあります。
そのお話とは、大手広告代理店電通の「戦略十訓」と呼ばれるものです。
需要のないところに、需要を作り出し、商売をするための教えです。

私がカウンセラーとして、クライアントの回復の妨げになると思うのは、特に、最後の「混乱を作り出せ」です。
「混乱を作り出せ」とは、簡単に言うと、警鐘を鳴らし不安を煽って買わせろという意味です。
夏なら猛暑や熱中症が怖くなるような報道をして、スポーツドリンクなどを売ったりするということです。
コロナ禍のときは、ウィルスや菌を除去する商品が売れていますよね。
当時は、ウィルスを過度に恐れた挙句、決まりを守って運営している飲食店なのに、嫌がらせをする人が報道されていました。
たしか、自粛警察というニックネームが付けられていました。
不安が増すと、他人に対して攻撃的になるパターンをお持ちの方もおられるのです。
実は、このような報道も、クライアントの回復の妨げになることがあります。
テレビやSNSの発信は、広告代理店が大きく関与していることは多くの人が知るところです。
その大手広告代理店の商売上の教えが、クライアントの不安や焦りを増す遠因となっていることもあるのです。
混乱を作り出し不安を煽っていくための報道や広告に触れたら、もともと心に混乱を抱える方はますます混乱を深めます。
カウンセラー開業を目指すなら知っておきたいこと
電通の「戦略十訓」について、カウンセリング講座などで教わることはほぼないでしょう。
カウンセラー開業を目指す方は、社会の動きとクライアントの心の状態の関連についても知っておくことが大切です。
私も日々、社会の動きと人間の心の連動について、いろいろと調べたり、考察するようにしています。
この小さな積み重ねが、カウンセリングの仕事に役立ち、クライアントが問題の状況から脱する助けになるからです。
ここでもう一度、電通の「戦略十訓」についてみていきましょう。
ちなみに、この十訓の出典は、V・パッカード氏の著書、『浪費をつくり出す人々』からです。
1.もっと使わせろ
2.捨てさせろ
3.無駄使いさせろ
4.季節を忘れさせろ
5.贈り物をさせろ
6.組み合わせで買わせろ
7.きっかけを投じろ
8.流行遅れにさせろ
9.気安く買わせろ
10.混乱を作り出せ
要するに、買い物をさせ、消費を促すための、仕掛け人としての十訓ですね。
この十訓が、回り回って買い物依存症に関連しているケースもあります。
心理的問題や課題は、個人や家庭環境に原因があるように言われることがほとんどですが、社会的要因もそこに絡んでいるのです。
これからカウンセラー開業を目指す方は、社会的要因も見ながら、カウンセリングができるといいですね。
また、クライアントが戦略十訓のようなものに心を乱されることのない自分づくりを援助できたらいいですね。
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