Side Steps' Today

Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

その後は楽屋で休憩。昨晩は遠足前の鉄則「22時就寝」を実践するも、深夜1時に過去メッセージでTリーダーによる練習録音共有(ギター付近マイク収録版)を発見。ここ数年「練習録音を聴くと即入眠する法則」が顕著(聴きたくなくて思わず寝ちゃう?)にて早速聴くが、これが完全に裏目に出てパッキリ覚醒。結局、明け方まで録音を聴いて悶々、完全に生活サイクルが狂う。ありがたいことにお客さまは満席、早々のSold Outにて本ブログでも紹介する隙なし。そして本番(後日YouTubeでも素晴らしく高品質な映像が掲載される可能性があるため割愛)。終了後にTリーダーから「今日は失敗しなかったね」とお褒めの言葉を頂戴するも、細かくいろいろ失敗した事実は敢えてゲロらず。撤収まで時間なく慌てて片付けて打ち上げ会場へ。途中、ロア(ROI)ビルの異様な光景につきTリーダーの御下問あり裏事情を説明するが「ROIでロアって読むんだね」とのご発言に「あれ…僕と同じフランス語必修ですよね?」と指摘してお怒りをかう(ROIは仏語で王様の意、仏語はoiをwaと読むが、入社後に強制受験させられた仏語版TOEICがさっぱりわからない状態にて、選択肢「ど・れ・に・しようかな」のヒキのみで1000点中300点台を叩き出したワタクシが自慢できる内容でもない)。財務プロからは「投資収益率?」くらい言われるかとも思ったが。

六本木クラップスは初めてだが、想像より小振りなサイズ。ステージに乗るメンバー数との相対比較でそう感ずるのかもしれず。ベースアンプはMarkBass、詳細スペック不明だが敬愛するJeff Berlinシグネチャー。小振りだが恐ろしく効率良く、Volume1程度で充分。10時からサウンドチェックだが、リハの名を借りた実質練習でチョー重要。曲順通りに各曲頭から途中まで演奏、ヤバい曲は通しで演奏するも4/11曲が初演の身には試験直前の黄金復習時間。23年参加のワタクシは圧倒的な後発(以降の参加はTpのMさんのみ)にて、会場配布の特製パンプによればライブ参加は7/19回、「10年の歩み」記載のレパートリー中9/30曲が未経験にて今回で5/30曲に。新曲は常に綱渡り、それに気を取られると今度は旧曲で忘却とモグラ叩きの様相ながら、練習…いやリハは1時間半ミッチリやって終了、あとは開場・開演を待つ。なお、前任のベースNさんの楽器はパドルペグに改造してあり、この話題をキックにステージ上でTリーダー含めてベース談義。今朝もいきなり「スラップのプルはなぜ人差し指なのか」とコペルニクス的質問を受けて大いに狼狽したが、最近はやけにベースにご執心なTリーダー。Nさんはフェンダー5弦だがペグが5連で特徴的(キングヌーとかいう人?バンド?のモデルとのこと)、チビッコなワタクシでは1弦ペグまで手が届かないかも。ワタクシと同じく楽器を繊細に扱わないタイプと知って一層好感。サウンドはワタクシ対比で円やか、かつローがふくよかでとてもグー。人柄はサウンドに出る。

ライブ当日。前日都内は大雨、今日は雨が降る情報なく曇天予報。そんな中、重い楽器を担いで駅まで辿り着くのが一苦労、これでも極限まで機材を減らしているが…。すれ違うのは朝から積極的に観光しまくるエラく元気な外国人のみ。某ブランドショップ前では開かない自動ドアの前でWhy?とばかり呆然とする人もいるが、まだ朝9時前。集合は9時半だが、以前から「陸の孤島」と言われて至極交通の便が悪かった六本木も、今は複数の地下鉄が乗り入れているものの未だアクセス悪く、迷った末に都バス。停留所到達には世界一有名な交差点通過が難関だが、空いているうちに動画を撮りたい観光客多数で却ってカオス。映り込んで残念映像にせぬよう、徒歩の緩急とコースに配慮して横断するのが一苦労。曇天でやや涼しいとは言え、停留所まで来るとバスは出発寸前、数十m走って飛び乗って疲弊かつ汗ダク。六本木駅前で下車して徒歩だが、六本木交差点付近は相変わらず外国人街の雰囲気濃厚。それ向けの店多く、それに比例して猥雑。店員と思しき黒人が日本の箒とチリトリで掃除してるのがなんともアンビバレント。途中のドンキでワラ(水)を購って会場。外苑東(通り)から見える東京タワーで思い出すのは00年台初頭に今は亡き六本木PITINNで演奏していた日々。ブッキングに配慮があって土日限定だったが、23時くらいに楽器を搬出した時に見る東京タワーは、週明け仕事の憂鬱さの象徴…。その六Pと同様に会場は想定外な地下だったが、メンバーを数名発見。Tリーダーも近年滅多に見ないギター2本持参にて、聞けば自宅からブルジョア・タクシー(‼︎)。徐々にメンバーが集まって9時半に開場。

きのえ温泉(広島県豊田郡大崎上島町)
大三島からフェリーでお隣の大崎上島に渡ったところにある温泉。フェリーは大三島の宗方港から乗船したが、「え?ここが港?」という最低限かつカジュアルな設備しかなく、乗る時には「船着場たる突堤のギリギリまで行って停車して待機しろ」という具合。運転に自信ない人がちょっとでもパニクったらそのまま海に車ごとドボンとなる状態にて、非日常感半端なし。この付近に在住の方には日常なのだろうが…。フェリーもごく簡易な構造で海の上を走る感覚十分で大変に興奮。フェリーの所要時間は13分となっているが、体感的にはもっと長く楽しめる。なお、陸経由で移動すると3時間以上かかるから、その便益は計り知れない。温泉施設は高台にあるためフェリーからもよく見えるが、露天風呂からの景色は絶景そのもの。泉質は典型的な塩化物泉だが、放射能を微量に含むのが珍しく、含弱放射能ーカルシウム・ナトリウムー塩化物冷鉱泉。湯は微妙に茶褐色ぽく、味は海水と同様。塩分を含むことから浴後の保熱感が十分に残ることに加え、海水浴後のようなヌメる浴感も。大崎上島も車で1時間ほどの規模ながら、この島は他と橋梁で結ばれていない完全な独立島。今回は大崎下島に抜けたが、ここも来島時と同様のフェリーでこれも情緒十分。

※T字型の突堤先端に駐車して待機。ここからバックでフェリーに載せる。

 

※大三島→大崎上島のフェリー航路

 

 

他人には言えないマジでしょーもない用事で母校付近へ。衝撃的なほど変わっている場所もあれば、ほぼ変わっていない場所も…。「マジで音楽を勉強するぞ」と意気込んだ音楽学部新入生のワタクシは、大学構内に入った途端、ここ野外に小さなアンプを持ち出してチックエレキバン「Got a Match」をデモ演中の和訳「フュージョン狂」という名の団体を発見。その後、「こんなところにスタジオがあったんだ…(それまでは近くに音楽館しかないと思っていた)」という立地のイナフジなるスタジオでKEEP「Rock'n Rocked Rock」デモ演を見て「ここしかない!」と確信。目出たく音楽学部フュージョン狂学科に入学を果たしたのでありました。その学科は第二学生会館にあり、その地下がスタジオ・イナフジという具合で、学生生活の7〜8割はここで過ごした感覚…。鮮明に記憶があるのは3年次の国際金融論の授業中。ヒマに任せて「1年で何時間くらいスタジオに入っているんだろう?」とのふとした疑問を解消すべく、手帳に記載のスケジュールをたよりに計算すると週6日計算で1日あたりほぼ4時間。当時は土日に毎週SS練習があったり、合宿は1日20時間練習だったり…。その痕跡は以下の通りであります。

①冒頭の写真:第二学生会館の現在。「どこかのタワマン?」と一瞬目を疑うその姿は緑地法と容積率の関係からなのか建坪は半分程度だが、高さが2倍になった印象。

 

②フュージョン狂、いやフュージョン教が布教活動していた場所。ベースはDさんだったが、今思えばキーボードはSSのIさんだったかも。でもKX-5だった気もするのでEさんだったか。演奏していたのは右側「阿呆学部」(失礼!)建物前。

 

③フュージョン狂学科の溜まり場だった通称「ラウンジ」を一方通行の道路側から見る。当時はガラス張りで丸見えだったが、今はなんだかセキュリティが厳しそうな雰囲気。この一通に路駐してスタジオ入りし、戸塚署との熾烈な見廻りバトルに敗れて免停になった者は数知れず…。

 

④二学横スタジオ・イナフジの入口部分。ここに地下へと降りる階段があり、イナフジと食堂があった。イナフジの最後は卒業後5年目くらいか。SSライブでのリーダー第一子誕生記念サプライズ演奏のリハだった記憶(当時の文章を以下に再掲)。

 

⑤変わらないのはここくらい。メルシー付近では、学園祭の時期になると校内案内の名目で駅で女子高生をナンパし、イチャついて学校に向かう実業生に向かって教室からチョークを投げるという歪んだ友人が多数いた。その実業も、もうココにはない。

三品は嫁が是非行きたいというが、土日は休み。

 

 

(おまけ:イナフジでの最後の練習)

前回のLiveは 2部制 ということになったわけですが、こちらの思惑とは裏腹に 一部から熱烈な支持 を受けている「コント」も2部制になっていました。その内容は1部をご覧になられた方はご存知のことと思いますが、その裏側をここで披露しようというのが今回の企画です。今回の統一テーマは 「田村さんのお子さん誕生祝い」です。これはあらかじめ本人には内緒 で、Liveの当日にステージ上でプレゼントをあげてお祝いしようというものです。プレゼントとはこれもウラとオモテがあり、オモテは「きちんとしたベビー用品」、ウラは 「曲」 というものです。オモテは比較的容易に決定したものの、ウラである曲ともなると非常に難しいものがあります。 時間が1週間 しかなく、しかも田村さんのいないところで進行させなければならない。練習にも時間がかかります。この点を考慮すると、プレゼントは事前に用意をし、後は曲の決定と打ち合わせをE-mailにて行うという形態になります。

しかも 田村さんに秘密で行う わけですから、間違ってmailが田村さんに行ってしまうと、 すべてが水泡に帰すことになるので、神経を使います。mailは田村さんを除いた3人の同報mailとなりますが、その間にも田村さんからのSS業務連絡mailが混在していたりしていました。このような状況の元で 課題曲「可愛いベイビー」 が決定するのです。

「可愛いベイビー」 については、もちろんサビは有名であるだけに皆知ってはいるものの、サビ以外は皆目見当がつかないというありがちな状況に置かれていました。伊東さんはレンタルショップで「中尾ミエ・ベスト」 を借りようと腐心したようですが、 生憎1週間のレンタル中 ということで(こんなの借りているのは誰? )、止む無く実家 にあったという音源を電話越しに聴いて採譜するという暴挙に出た次第です。その伊東さんでもさすがにサビ以外が理解できなかった らしく、サビとサビの変形部の2パターンで強引に押し切るという方法をとることに決定しました。

 

その一方で、曲の決定と同時に 練習Studioを予約しなくてはいけません。これは 僕、岩井の役目 です。まず各自の予定を調整したところ、 本番直前の木曜日しか空いていないことが判明。最近は立川のStudioアクト(SS御用達)と戸田公園Parksideしか使っていなかったので、 都内のStudio には苦慮させられましたが、 学生時代に殆ど入り浸っていたイナフジを当たってみることにしました。電話をすると原さんという通称 「イナフジおやじ」 が出て、10:00夜から空いていますとのこと。

空いていないと嫌だったので、 名前を伏せて電話したのですが、「あ、岩井さんですか」 とありがたくも覚えていて、22:00からのLst を格安で提供しますよという返事を いただきました。しかしこのLstは…。

イナフジというstudioのLstとは丁度ロビーの前に位置しており、演奏内容がロビーに筒抜けというStudioでした。SSの曲ならともかく、「可愛いベイビー」しかも初見でアレンジしながらという状況では、 とても他に見せられたものではなく、嘲笑の的となる のは自明です。しかも卒業してから久しぶりに顔を出した人が、いきなりこんな演奏ではイナフジおやじの原さんにガックリされることは請け合いですから、「Lは勘弁してください…」ということで一番奥まったSstを 22:30から予約 しました。

終電の都合もあって時間は1時間だけですから、この1時間でアレンジを全て決定させて練習しなくてはいけません。

ただ、22:30と遅いだけにそれまでの時間は近くのファミレス(デニーズ)で打ち合わせです。Studioの1時間をいかに有効活用できるかが、今回のネタ成否にかかるだけに、ファミレスで打ち合わせできるものはすべてそこで決めてしまおうという考えです。このファミレスには19:30に3人が集合し、事前に伊東さんからmailされていた譜面をもとに アレンジ をざっと決定していきました。

(以下、伊東さんメール…メール本文に以下コード譜がタイプ打ちされて送られてきた。一部伊東さんの感想つき)

|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|

|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|

|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|Dmaj7 G/D|Dmaj7 |

A’

|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|

|Dmaj7 Bm7|Em7 A7|Dmaj7 G/D|Dmaj7 |

#た、単調・・・(--;

Ending |Dmaj7 Bm7|Em7 A7|D(9) Bbm9 Ebmaj7 Abmaj7¦N.C. Dsus4¦

 

この曲は前回ご覧のように 非常に単純なコード進行 になっています。結局は1周りは普通に演奏して、次第に崩してソロに突入するという構成となります。この崩し方は月並みでありますが、4Beat ということになりました。しかし ミュージシャンの悲しい性 とでも言いましょうか、このアレンジで結構話が盛り上がる のです。ファミレスでは夕食を取ったあと、コーヒー1杯でこのアレンジを巡って盛り上がりました。基本的には 面白いネタを考えては自分で笑ってしまう という自慰的なものでしたが、周囲は 譜面を見ながらあそこまで盛り上がれる3人に冷たい視線 を投げかけていたことは必然です。ここで打ち合わせをした後にStudioへと向かったのですが、その前にプレゼント の話をしなければなりません。これも、僕岩井の担当でしたが先週にLiveで横浜に行く用事があったので、その際 ランドマークで買うことにしました。もちろん目当ては、今、 和歌山の保険金殺人関係 で注目されている「Miki-House」 。この タイムリーなネタを逃すことなく、活用していく姿勢は評価されるべきです。しかし実際はかなりモノもよく、同業他社比でも ハイクオリティーだったのです。しかしあのようなところで買い物をするのは 勇気が要りますね。もちろん子供がいれば堂々としたものですが、あそこで買い物をしていると周囲の目が「あら、あの人あんなに若くして子持ちなのかしら」 的であるようで非常にビビるものです。大方商品の目星は付けていったので、所要のものをさっさと調達してそそくさと 引き上げました。

 

さあ、注目の Studio です。早速入っていくと我々が22:30から予約しているSstでは若者(学生?)が練習しています。ロックなのでしょうか、 我々が学生のときと比較しても我々の方が巧いと自信をもって言えるレベルでした(おお強気!)が、覗いている我々に対しては 結構自信ありげに演奏 しています。こちらも楽器も持たないスーツを着たサラリーマン3人ですから、ナメられるのも当然 ではあります。そのSstの前でこのようなお話をしていると、イナフジの原さんがやってきて挨拶ということになりました。もちろん、SSではこのStudioを使用していないのに加えて、3人とも 楽器を借りよう という姿勢でしたから、

「やはり社会人になってBandはやってないんだな」と思っているようでした。我々も 「ちょっとした場で演奏するものですから・・・」 と、あらかじめ「可愛いベイビー」を演奏しても度肝を抜かないようにヘッジしていましたから、なおさらです。

そうもこうもしているうちに、22:30となり練習をしていた若者が出てくるのと交代に我々もStudioに入りました。

イナフジおやじは「岩井さんが使うような楽器じゃないですが・・・」と逆にこっちが恐縮するようなことを言いながら、Studio備え付けのBassを貸してくれました。この楽器は異常に弦高が高く 、チョッパーをしても 「ンモンモ」 という状況で(僕が異常に低いのかも知れませんが)、 前途に不安を感じさせました。

 

集中の1時間 です。なにしろ背水の陣という状況ですから、 嫌が上にも集中しなければなりません。しかしここで 最大の障害が!そう、前まで練習していた若者がStudioの前で屯(たむろ)をしているではありませんか!

人目を憚るように時間を遅くしてまで 奥まったStudio をチョイスしたのに、これでは まったく意味がありません 。一同、この 若者に怒りの捌け口を向けそうに なりましたが、止むを得ません。一聴して「可愛いベイビー」と分かる部分を後回しにして、ソロや最後のキメ から練習することにしました。外の若者は サラリーマンがどのような演奏をするのか 、非常に興味津々といった様子で、時々こちらの様子を伺っており、演奏にも聞き耳を立てているようです。なかでも1人いた女の子は 爆笑している模様で、 3人には屈辱に満ちた時間が流れます。「オレたちもやれば出来る んだぜー」的にソロでは異常なまでに盛りあがる(とは言っても4小節×3(笑)のですが、メロディー部分はちゃんと弾いておきたい(そうでないと何の曲か分からないので)ということもあって、外には 「可愛いベイビー」を演奏しているのがバレバレ です。まさに「背に腹は代えられない」状態で何回か練習をしました。結局彼らは我々の練習の終わる23:30まで居たわけですが、演っていた曲が曲だけにStudioから出て行くときもまた、こっぱずかしい ものです。この際の沈黙のプレッシャーに負けたのか府川さんは「失礼いたしました…」と謝っていたことは本番のトークでも取上げられています。このように練習は終わって後は本番 ということになったのです。(以上、一部修正)

大三島の沸かし湯(愛媛県今治市)
大三島(おおみしま)は瀬戸内海の島(芸予諸島)であり、本州(尾道)や四国(今治)とを結ぶ瀬戸内しまなみ海道の途中にある。都合ほぼ2周ほどを車で回ったが、1周1時間の規模。この島に限らず、しまなみ海道は「サイクリングの聖地」と言われているらしく、今回もそのサイクリングが目的だったのだが、この島の南部はアップダウンが激しいことに加え、しまなみ海道縦断の最短ルートに一部しか接していないことから、島内に自転車野郎はごく少数。今回の湯(正確には温泉でない)はその大三島の最南端にある湯。窓から瀬戸内海が一望できるのが素晴らしいのだが、あまり調子に乗って窓際に行くと、外に全裸を晒すことになる。というのも、窓の前は一段高い堤防になっていて、外の人と思わず目線があってしまう…。通常の沸かし湯なので温泉の効能たるものは全く期待できないのだが、ここまでの旅程、そしてここからの景色というだけで十分に精神的な効能あり。なお、こちらに来る前に渡船にて「毒ガス島」と言われる大久野島に行き、毒ガス資料館を見学したが、この島、ウサギ天国であって人馴れしたウサギがそこらにウヨウヨ。毒ガス実験のためのウサギが自然繁殖…と思ったがそれは真実でない。外来種が1970年代に島外から人為的に持ち込まれて自然繁殖しただけなのだが、毒ガスと想像が結びつきやすいこともあって大変紛らわしい(そんな想像しているのはワタクシだけ?)。

※こんな具合にウサギ天国。。。

越後湯沢温泉(新潟県南魚沼郡湯沢町)

再訪。当方は諸事情あってスキーはやらないが、スキーの同伴でこちら越後湯沢温泉へ。越後湯沢といえば、リゾートマンションのタダ同然の投げ売りといった不景気な話題が多いが、さすがに冬はかなりの賑わい。この付近、冬以外にはほぼ来た記憶がないが、一冬で一年分を儲けようというビジネスモデルが横行しており、さらに外国人も多いこともあって、いろいろとインフレ中。蕎麦屋で板蕎麦をオーダー、二人前を一人で蕎麦を啜っていると、温かい天つゆと冷たい蕎麦つゆの使い分けが分からない台湾の方にご教示しながらも会話する機会があるも、日本までスキーをしに来たようでその後のスキー場でも邂逅。確かに新幹線で短時間なのは魅力だが、飲食店を中心に完全に街のキャパオーバーの様相で、これもボトルネック・インフレとして大きく寄与。温泉自体はアル単(アルカリ性単純泉)であり、pHは9.6。毎分295Lの自然湧出と豊富であることに加え、湯に微硫化水素臭があるのがよろしい。前回は往路を東武野岩鉄道只見線上越線、帰路を上越線→八高線としたが、今回は往路を新幹線、帰路は新幹線→両毛線→水戸線→常磐線とし、別行動にてスキー後に新幹線で帰る家人とバッチリ最寄駅でランデブー。

甲子温泉(福島県西白河郡西郷村)
再訪。記憶を辿る限り4、5回は来ているのではないか。そのうち最近は本ブログに記録があるのでわかるが、初回はおそらく小学生の時。父親に連れられ、この付近の那須連山のほぼ全てを強制踏破させられた時だったろうか、川沿いに立つ湯小屋の赤い屋根だけが記憶に残る。今の湯小屋のそれは茶色いが、昔は赤くなかったか?と宿の方に聞いても一様に「?」という反応だったのだが、Webで過去の写真を見るにやはり屋根は赤かった!もっとビニールハウス然とした丸い屋根の記憶だったのだが…。今回は厳冬期の訪問だが、道が凍結して四駆でなければ到達できないとのことで、やむ無く公共交通機関を利用。そんなに急だったか?と記憶するが、それは旧道であって積雪期には除雪がなく通行不能。新道からかなりな急坂を降りる必要があり、路面が凍っていることを考えれば滑って止まらなくなりそう…。山間部のため朝夕は異様に冷えるためだが、そのような中で温泉は最高。従来はぬる湯の印象だったが、冷気を考慮して湯を多く投入していて意外に熱い。湯に浸っていると年配の方から話しかけられるも、その方は新道のトンネル工事に従事された様子。掘削途中の岩盤の脆さのため、トンネルが不自然なS字になっており、入口と出口位置が決まってしまっているため、そうならざるを得なかったとのこと。確かに効率的には直線で掘る方が良いが、なんだか変な構造だなと往路に思っていたが、その疑問も思わず風呂場で氷解…ユーレカ。

別府温泉(大分県別府市)
ひさびさに大分の別府温泉。これまで別府は何度も訪問したが、今回は山側に近い観海寺温泉に投宿。高台に狭量地にあるため、建物面積が営業効率を最優先にしたためかいずれもコンパクトな設計。別府で壮観なのは空港から別府市内へと向かう高速道路からの眺望であって、温泉から発する湯気がもうもうと立ち昇るのを見ると別府に来た!と大変強く感ずるのだが、おそらく地理的(十文字原展望台)にこの湯気の多くは観音寺温泉付近から立っているものと思われる。高台にあるので眺望も悪くはないが、どうしても目立つのはリゾートマンション系の高層ビルと杉乃井ホテルの威容。杉乃井ホテル屋上の大露天風呂は写真をみるだに素晴らしそうなので、是非一度は行ってみたいが…。泉質は単純温泉で無色透明。微妙に硫黄の香りがするような気もするが、説明には「純水に近いクリアな湯」とある。湧出量も豊富で源泉温度が高いために加水しているが、飲泉許可も取得済みで、別府が全国的に温泉で有名なことをあらためて痛感。湧出量が減少している温泉をなんとか維持管理している温泉街も少なくない中、これだけ豊富な温泉を贅沢に使用し、これだけの温泉街を維持できているのは全国でもかなりレア。また別府がよろしいのは相応に夕食を提供する飲食店が街中には多くあり、どうしても画一化かつ量が暴力的でさえある旅館飯を回避し、素泊まりもしくは朝食のみで宿泊できる温泉宿があること。旅館飯で利益を生んでいるのだろうが、量はそこまで多くなくても良く、その分だけ価格を引き下げて頂きたい。

戸賀ノ風温泉(秋田県男鹿市)
付近の温泉への訪問はあるが、こちらは初訪問。ちょうど訪問時は熊の市街地への異様なる出没というのが話題になっていた頃。しかし、ご安心あれ、秋田の男鹿(おが)半島に熊はいない模様で熊マップでもこの地域は空白域。なお、岩手では露天風呂を掃除しようとした方が熊に襲われるという痛ましい事態が発生している。温泉は無色透明の単純弱放射能温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉)。源泉温度が低いために加熱しているが、弱放射能泉というのが珍しい。前回訪問の男鹿半島の温泉は典型的な塩化物泉だったが、こちらは無味透明。放射能泉とはいうが、どの放射線が出ているのかも不明(一部でラジウム泉という表記あり)で、こちとらガイガーカウンターを持ち合わせて計測しているわけでもないから、そう言われればそうとして入浴するしかない。加温していると思われるが、温泉の感じは栃尾又(こちらは常温に違いが…)に似ている。ただ、湧出量が少ないのか、それとも沸かし直す燃料を節約するためか、浴槽が小さく、露天風呂でさえダイナミックな感じはなし。さらには異様に狭い脱衣所等、建物の設計を誤ったのではないかという内容にて、大変せせこましい印象が強い。ダイナミックな日本海の景色とは特に対照的でこの点が非常に残念。なお、この付近で欠かせないのは「なまはげ」。街道沿いにもその看板等があるが、最近のなまはげはモダンかつアニメキャラ的であって大変イマイチ。昔の粗雑な作りだった「なまはげ」の方が今みても圧倒的な迫力があって大変怖い。とくにかつてのモノクロ写真時代に登場するそれは手作り感満載ながらも、異様な怖さを湛えており、子供が見たらヒキツケや失神必至な姿。現代っ子にはトラウマにでもなろうシロモノだが、ぜひあれを復活させてほしい。