赤と黒
たまに昔の記事を読み直すが、これがなかなかに新鮮。
自分自身らしい言葉遣いもあれば、今の自分には使えない表現方法があったり。
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2018-07-14 13:19:47

『劉邦』 1巻

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 『劉邦』(宮城谷昌光) 1巻

―あらすじ―

 始皇帝の死により、秦は
滅亡への道を歩み出した。動乱の中、地方の役人であった劉邦が世へ出てゆかんとする。

 

 

 2017年に、本書と同じく楚漢戦争を舞台にした『香乱記』を読み、非常に面白かったことを覚えています。当時は本書がまだ文庫化されていなかったため、今回の文庫化を首を長くして待っていました。

 

 全4巻のうちの第1巻を読み終えましたが、爆発的な面白さとは思えず…約300ページを2日で読み終えることが出来たので、決して面白くないわけではありませんが、今一つ嵌まり込めない、といったところでしょうか。まあ1巻では項羽も出てこず、陳勝・呉広の乱がやっと始まるあたりですので、2巻からが本番といったところでしょうか。

 

 

 

2018-07-03 14:57:45

『大不況には本を読む』

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 『大不況には本を読む』(橋本治)

―あらすじ―

 なぜ日本は不況なのか。出版業界の復調はあるのか。著者が思う「日本の在り方」を説き、読書と不況の関係性を説く。

 

 

 タイトルに偽りあり、の1冊。経済論と日本人の情緒を合わせて書いているあたりは、『国家の品格』(藤原正彦)を思い出させてくれました。間違ったことは書いていませんが、経済論の本としてタイトルを変えて出すべきかとは思います。

 

 

2018-06-30 10:17:21

『限りなく透明に近いブルー』(再読)

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 『限りなく透明に近いブルー』(村上龍)
 
―あらすじ―
 東京の福生にあるアパートの1室。「ハウス」と称されるそこに住む少年・リュウは怠惰な生活を送っていた。クスリ、LSD、セックス、暴力、兵士との交流…全てがただ流れ去っていく。



 約11年振りの再読です。11年前もそうでしたが、芥川賞の受賞作に相応しいか否かを問われれば、やはり「否」と答えるでしょう。

 以前に読んだときに比べれば、まだ内容を理解しようとしながら読んだ方でしょう。生々しい描写ながら、どこか現実感を欠いた世界。一時の快楽と冷え冷えとした虚無感が同居している印象を受けました。「もうすぐ何聞いてもたまらなくなるようになるかも知れないな、みんななつかしいだけになってさ」というセリフに現れているのかもしれません。

 

 

 

2018-06-27 18:09:21

『親鸞』(全3巻)

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 『親鸞』(吉川英治)

―あらすじ―

 平安の時代、貴族の子として産まれた十八公麿(まつまろ/のちの親鸞)は9歳で出家し、比叡山に入った。成長した親鸞は法然と出会い、仏教の教えを広めていくこととなる。

 

 

 1巻では当時の仏教界の描写が多く、やや読むのが大変でした。が、2巻中盤からはスイスイと読むことができました。小悪党のオリジナルキャラクターを配置することで、親鸞の人物像を聖人化しています。この辺りは、伝記ではなくてあくまで小説なのでしょう。親鸞について楽しむながら知るための作品ですね。

 

 

2018-06-24 15:10:48

『異邦人』(再読)

テーマ:再読

 『異邦人』(カミュ 訳/窪田啓作)

―あらすじ―
 ムルソーが人を殺した理由は、「太陽のせい」。理性とは、不合理とは何かを書く。



 『異邦人』と言えば有名なので、どのようなものか読んでみました。が、海外小説特有の読みにくさも相まってあまり面白い話ではありませんでした。ただ、Amazonなどのレビューでは「若いうちは読んでも理解できなかったが、改めて読んだら面白かった」とあったので、幾年かすれば面白さに気が付くようになるのかもしれません。

 

 上記の感想は、2005年に書いた感想です。約13年の月日を経て再読となりました。結論から言えば、面白さにはまだ気付けておりません。個々人の価値観の相違点が表されているくらいでしょうか。13年後の再々読を待つ(覚えていれば)。

 

異邦人 (新潮文庫) 異邦人 (新潮文庫)
432円
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2018-06-21 13:53:13

『旅する力―深夜特急ノート』

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 『旅する力―深夜特急ノート』(沢木耕太郎)

―あらすじ―
 
旅とは何か、なぜ人は旅へと駆り立てられるのか? 冒険と叙情に満ちた紀行文学であり、瑞々しい青春記でもある名作『深夜特急』の誕生前夜、若き著者には秘められた物語の数々があった……。幾多の読者からの絶えざる問いかけに初めて、そして誠実に応えた〈旅〉論の集大成、著者初の長篇エッセイが本書である。「恐れずに。しかし、気をつけて」これから旅立つすべての人に――。

 

 

 『深夜特急』の番外編ともなるエッセイ集です。「年齢と旅の関係」や「旅の楽しみ方」など、旅に関する著者の考え方が溢れており、非常に読み応えがありました。「恐れずに。しかし、気をつけて」。何ともいい言葉です。

 

 

2018-06-18 13:49:47

『深夜特急』 6巻

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 『深夜特急』(沢木耕太郎) 6巻

―あらすじ―
 イタリアからスペインへ回った〈私〉は、ポルトガルの果ての岬・サグレスで、ようやく「旅の終り」の汐どきを掴まえた。そしてパリで数週間を過ごしたあと、ロンドンに向かい、日本への電報を打ちに中央郵便局へと出かけたが――。Being on the road――ひとつの旅の終りは、新しい旅の始まりなのかもしれない。旅を愛するすべての人々に贈る、旅のバイブル全6巻、ここに完結!

 


 長かった旅も、ついに終焉を迎える時がきました。旅の終わりとはいつなのか、どこなのか、どう終わらせるべきなのか、ついに著者なりの答えが見つかりました。そして迎えるラスト。これほどまでに見事はラストはあるだろうか。

 

 全6巻、とにかく面白かった。最近忙しくてなかなか本を読む気になれない日が続いておりましたが、本シリーズに助けてもらったと言っても過言ではありません。主に通勤途中に読んでいましたが、その間は、私も著者と一緒に世界の国々へと旅をしていました。自分自身の今までの旅行を振り返ったり、これからの旅行の仕方に思いを馳せたり。本作は旅行記であり、青春小説であり、人生の指南書でもありました。本当にありがとうございます。

 

 

2018-06-15 14:22:29

『深夜特急』 5巻

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 『深夜特急』(沢木耕太郎) 5巻

―あらすじ―
 アンカラで〈私〉は一人のトルコ人女性を訪ね、東京から預かってきたものを渡すことができた。イスタンブールの街角では熊をけしかけられ、ギリシャの田舎町では路上ですれ違った男にパーティーに誘われて――。ふと気がつくと、あまたの出会いと別れを繰り返した旅もいつのまにか〔壮年期〕にさしかかり、〈私〉は、旅をいつ、どのように終えればよいのか、考えるようになっていた――。

 


 旅も終わりに近づき、著者が改めて「旅」について考えるシーンが多くなってきました。当初の目的であったロンドンはもう目と鼻の先ですが、著者の中でまだロンドンへ行く気持ちが整理されません。そして今巻のラストに収められている「絹と酒」。地中海を行く船上からの手紙の体を取っていますが、これが非常に面白い。自身を空っぽのウィスキー瓶に例えており、「いくらウィスキーを注いでも、この喪失感は拭えない」との言葉が読み手に刺さります。

 

 

2018-06-12 12:35:02

『深夜特急』 4巻

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 『深夜特急』(沢木耕太郎) 4巻

―あらすじ―
 パキスタンの長距離バスは、凄まじかった。道の真ん中を猛スピードで突っ走り、対向車と肝試しのチキン・レースを展開する。そんなクレイジー・エクスプレスで、〈私〉はシルクロードを一路西へと向かった。カブールではヒッピー宿の客引きをしたり、テヘランではなつかしい人との再会を果たしたり。前へ前へと進むことに、〈私〉は快感のようなものを覚えはじめていた――。

 


 旅先での「出会いと別れ」のシーンが多かった印象の第4巻でした。著者と同じようなバックパッカーの旅人たちが何人も登場し、それぞれの旅へと別れていきます。また、著者自身がかなり旅慣れをしてきた印象も受けました。値段交渉に一種の快感を覚え、時にはその交渉術が嫌悪感へと変わっていきます。

 

 アジアからヨーロッパへと向かう第4巻も終わり、残すところあと2巻。

 

 

 

2018-06-09 15:52:58

『深夜特急』 3巻

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 『深夜特急』(沢木耕太郎) 3巻

―あらすじ―
 風に吹かれ、水に流され、偶然に身をゆだねる旅。そうやって〈私〉はやっとインドに辿り着いた。カルカッタでは路上で突然物乞いに足首をつかまれ、ブッダガヤでは最下層の子供たちとの共同生活を体験した。ベナレスでは街中で日々演じられる生と死のドラマを眺め続けた。そんな日々を過ごすうちに、〈私〉は自分の中の何かから、一つ、また一つと自由になっていった――。

 


 インド・ネパール編です。『インドでわしも考えた』(椎名誠)、『インドなんて二度と行くか!ボケ!!…でもまた行きたいかも』(さくら剛)、『ガンジス河でバタフライ』(たかのてるこ)など、私も今までに幾つかインド旅行記を読んできましたが、やはり本作も例に漏れず面白い内容でした。インドの雑踏と熱気が伝わってくるかのようです。また、長く旅を続ける内に、旅人ならではのいやらしさが身についてしまったという著者。これもまた海外を旅しないと分からない体験なのでしょう。あと、個人的にはネパールの話をもっと濃くしてほしかったですね。

 

 なぜ人々はインドに惹かれるのか。生と死が隣り合わせにいるからなのか。

 

 

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