赤と黒
たまに昔の記事を読み直すが、これがなかなかに新鮮。
自分自身らしい言葉遣いもあれば、今の自分には使えない表現方法があったり。
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『范蠡』

 『范蠡』(立石優)


―あらすじ―
 
春秋時代の中国。中国南方に位置する呉と越は争いを繰り返していた。その越には、王・句践を支えた男がいた。彼の名は范蠡。

 

 

 宮城谷呉越で興味を持ち、本書を手に取りました。400ページ超とやや長いものの、1冊に范蠡の魅力がぎっしりと詰まっており、非常に読み応えがありました。フィクションの人物を出しながらも史実の面白さを決して損なっていません。この1冊が私の中の春秋時代を膨らませてくれました。

 

 

『ブラック・ジョーク大全』

 『ブラック・ジョーク大全』(阿刀田高)


―あらすじ―
 648編にも及ぶブラック・ユーモアを収録した、まさに大全。ニヤリとした笑いから、ゾクリとする恐ろしさまで。

 

 

 会話の応対で成り立つ短編ばかりです。作品によっては会話一往復(2行)で終わるため、もはや短編というほどの長さもないような作品もあります。自殺や生命保険、中絶、不倫など、下ネタや死に関する作品が多い印象ですね。昭和に発表された作品ばかりですが、現代では発表できないよなあ…と思う内容もありました。一部時事ネタらきしものがあって分からない作品も。

 

 

 

『吉村昭の平家物語』

 『吉村昭の平家物語』(吉村昭)


―あらすじ―
 平家物語。

 

 

 多くの人にとって平家物語というと、「名前は知っているけど読んだことはない」作品の1つかと思われます。その原因の1つが、とにかく長いこと。『三国志』で有名な吉川英治も『新・平家物語』という作品を書かれていますが、全8巻の『三国志』に比べて『新・平家物語』は全16巻と倍の長さがあります(冊数はどちらも旧版)。本書は何と1冊で平家物語の概要が分かるようになっており、文体も読みやすいため、初心者向けとしてはかなりいい作品だと思います(その分560ページもありますが…)。

 

 ただ、著者のファンとしては、"吉村文学らしさ"が感じにくい作品ではありました。「これが吉村昭の書いた平家物語か!」という面白さはなく…1冊で終わるように贅肉をそぎ落とした構成は素晴らしいのですが…

 

 

『短編小説のレシピ』

 『短編小説のレシピ』(阿刀田高)

―あらすじ―
 約800編もの短編小説を世に出してきた著者による、短編小説のレシピ。向田邦子や芥川龍之介、エドガー・アラン・ポーなど、10人の作家の名作短編を紹介し、短編小説のエッセンスを探る。

 


 てっきり、「短編小説を書くためのテキスト」的なものだと思って買ったのですが、どちらかと言えば「著者による名作短編案内」といった印象でした。が、向田邦子、芥川龍之介、松本清張、中島敦、新田次郎、志賀直哉、夏目漱石、ロアルド・ダール、エドガー・アラン・ポー、そして著者自身の作品と、実に10人もの作家を紹介してくれています。読んだことのある作品もあれば、全く知らない作品もあり、これはこれで「じゃあ読んでみよう」と思わせてくれる良い読書案内でした。

 

 本書の最後には取り上げた作品を収録した書籍情報が載っており、読書案内として実に有益でありがたい情報です。

 

 

『薬菜飯店』

 『薬菜飯店』(筒井康隆)

―あらすじ―
 神戸の中華街にある一軒のレストラン。そこには眼精疲労や腰痛などに効果を発揮する料理があるという。たまたま店を訪れたサラリーマンが暖簾をくぐる(表題作)。



 かつて読んだことのある作品ですが、このブログに記事がないことを考えると、恐らく2005年以前に読んだのでしょう。そうなると約14年振りの再読ということになります(記事になっていない作品なので新規扱いですが)。もともとは、「表題作が『ジョジョの奇妙な冒険』に出てくるレストランに似ている」という情報を知って読んだため、表題作しか記憶は残っておりませんでした。

 

 表題作は面白いのですが、他は一長一短…「秒読み」と「ヨッパ谷への降下」は楽しく読めましたが、「イチゴの日」、「法子と雲海」、「偽魔王」あたりは今一つ。呪いや魔法、夢などが出てくると何でもアリの世界観になるため、個人的にそれがマイナスポイントなのでしょう。あと、全編通してやたらと糞尿が出てくる気がします。人々が恐怖していることを表しているのですが、過度では?

 

薬菜飯店 薬菜飯店
 
Amazon

 

『変わる力』(再読)

 『変わる力』(鈴木敏文)

―あらすじ―
 いかにしてセブンイレブンはセブンイレブンたりえるのか。セブンイレブン誕生40周年において語られる、企業としての在り方とは。

 

 

 2013年に読んだ時には絶賛しましたが、近年のセブンイレブンの在り方を見てから読んでみると、最初に読んだ時とは異なった感想に至りました。面白いことは面白いのですが、消費者(お客様)第一主義であるため、そのしわ寄せが現場の労働者にいっているのでは…と思ってしまいます。ただ、それは社長である筆者が考える部分ではないかもしれませんし、本書で取り上げるべきテーマでもないのかもしれません。

 

 

『残像に口紅を』

 『残像に口紅を』(筒井康隆)


―あらすじ―
 五十音が消えていく世界。「あ」が消えれば、「あなた」も「愛」も消えていく…消えていく世界の中で、物語はどう展開していくのか。

 

 

 著者のアイディアと構成力、語彙力の凄さが実感できる作品です。著者ならではの1冊と言えるでしょう。ただ、「凄い」ことと「面白い」ことが両立しているかと言われれば難しいところです。中盤が冗長に感じてしまい、もう少しスッキリ読みたかったですね。

 

 

『蘇我氏の古代史』(再読)

 『蘇我氏の古代史』(武光誠)

―あらすじ―
 飛鳥の都に専横を振るった蘇我氏。にわかに朝廷に台頭し、たった4代にして滅んだ彼ら。彼らは一体どこから来たのか。彼らが成そうとしたことは何だったのか。蘇我氏の謎に迫る。



 2010年、何故か自分の中でやにわに起こった蘇我氏ブーム。当時は何冊かの新書を読みましたが、久しぶりの再読となりました。本書は「何となく教科書で習ったくらいしかしらない」という人にも読みやすい作品です。蘇我氏の先祖を朝鮮人とせず、葛城氏の親類としているところに特徴があります。朝鮮に関連した名前をステータスにするといった考えは、なかなか面白いところがありました。

 

 

『小野妹子は男?!』

 『小野妹子は男?!』(ふかわりょう)


―あらすじ―
 さりげない一言で相手にダメージを。ふかわ流あるあるネタ。

 

 

 『ひとんちで充電すんなよ!!』に比べると、ややパワーダウンした印象を受けました(どちらを先に読むかの違いなのでしょうか)。ネタの韓国語訳が載っているあたり、韓流人気が出てきた時代を感じます。

 

 

『コーヒー・ブレイク11夜』

 『コーヒー・ブレイク11夜』(阿刀田高)

―あらすじ―
 11話からなる短編集。人間の心の闇を描く物語から、幻想的な物語まで、コーヒー・ブレイクにしては濃厚すぎる短編が読者を待つ。



 昔読んだような気がするのですが、記憶にあるのは表紙とタイトルのみで、実際の内容は全く覚えていませんでした。そしてあまり没頭できず…これはもし次に読んだとしても今回と同じ感想になってしまうでしょう。

 

 

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