一昨日12日にフェスティバルホールに聴きに行ったロイヤル・リヴァプール・フィル&辻井伸行 大阪公演のことを書きます。指揮は首席指揮者のドミンゴ・インドヤンで5/11佐賀、5/12大阪、5/14・15東京、8/16埼玉、5/17新潟、5/18長野の全7公演の来日ツアーですが、ソリストは全て辻井くんが務めています。

プログラムは、ルーセルの<バッカスとアリアーヌ>第2組曲、ウォルトンの喜劇的序曲<スカピーノ>、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番・第3番、ショスタコーヴィチの交響曲第5番、チャイコフスキーの交響曲第5番の組み合わせで4つが用意されていて、大阪公演はBプロ。前プロがルーセルの<バッカスとアリアーヌ>第2組曲とフマニノフのピアノ協奏曲第2番、メインプロがショスタコーヴィチの交響曲第5番でした。

 

  出演

指揮:ドミンゴ・インドヤン

ピアノ:辻井伸行

管弦楽:ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団

コンサートミストレス:Thelma Handy

  プログラム

前半

ルーセル:<バッカスとアリアーヌ>第2組曲 作品43

Ⅰ.序奏

Ⅱ.アリアーヌの目覚め

Ⅲ.バッカスの踊り

Ⅳ.口づけ

Ⅴ.ディオニソスの歓喜

Ⅵ.バッカスに仕える女たちの行進

Ⅷ.アリアーヌとバッカスの踊り

Ⅸバッカナーレ

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18

第1楽章 Moderato
第2楽章 Adagio sostenuto
第3楽章 Allegro scherzando

後半

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 作品47

第1楽章 Moderato - Allegro non troppo

第2楽章 Allegretto

第3楽章 Largo

第4楽章 Allegro non troppo

 

アンコール

ソリスト=ドビュッシー:月の光

オーケストラ=①プロコフィエフ:《シンデレラ》Op.87より「幸福への旅立ち」

②ポール・マッカートニー(ティム・ジャクソン編曲):オール・ユー・ニード・イズ・ラブ

僕が、ロイヤル・リヴァプール・フィルの来日公演を聴くのは、18/5のヴァシリー・ペトレンコ指揮による演奏()以来ですが、この時もソリストは辻井伸行くんでした。6年も前のことなので、殆ど覚えていませんが…

 
 

オケの編成は14-12-10-8-6。定刻の14時少し前くらいからオケのメンバーが五月雨式に登壇。コンミスのThelma Handyという方もメンバーが揃う前に早々に着席されていました。オケのメンバーが揃ってからコンマスがゆっくり登場してお辞儀をするやり方はやっぱり日本式なのかも知れません。


最初のルーセル:<バッカスとアリアーヌ>第2組曲は初めて聴く曲。ルーセルはフランスの作曲家で、<バッカスとアリアーヌ>はバレエのために委嘱されたものとのこと。解説によると、9つの場面が鮮やかに繰り広げられると記載されています。でも、このバレエを観たこともない僕には場面が思い浮かぶことはなく、最初、暗いイメージで始まったけど、後半は盛り上がったという程度の印象に留まりました。

続いて、辻井くんのラフコン2。この曲はもう何度となく聴いていますが、直近は2月の高関健さん指揮・関西フィルの定演で奥井紫麻さんの演奏()でした。辻井くんの演奏を聴くのは今年3月のリサイタル()以来で、コンチェルトは昨年5月のヴァシリー・ペトレンコ指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とのチャイコのピアノ協奏曲第1番()以来となります。

また、辻井くんのラフコン2は過去、18/11にウラディミル・アシュケナージ指揮アイスランド交響楽団との公演()で聴いていますが、こちらも随分月日が経っているのであまり覚えていません。

2月に聴いた奥井さんが若くて初々しい感じだったのに対し、辻井くんは円熟味がある貫禄の演奏音譜

自席が3階席だったこと、フェスティバルホールはオケの音が大きく響く傾向にあるように思えることから、第1・第3楽章のオケと強音で協奏するところでは、ちょっとピアノの音が聴こえにくいところがあったけど、第2楽章の弱音はただただ美しくキラキラ、沁み込んできましたニコニコ

そして、アンコールの月の光も凄く綺麗でしたOK

僕には、やっぱり辻井くんのピアノの音が一番ですグッ

後半は、ショスタコーヴィチの交響曲第5番。有名なこの曲ですが、一昨年5月の佐渡さん指揮・兵庫芸術文化センター管PACの定演()以来とちょっと久しぶり。

この時のブログにも書いていますが、やっぱり第4楽章で気分が盛り上がりメラメラ、ドラマ「結婚できない男」で、阿部寛がソファーに座りながら大音響でこの曲をかけてひとりで指揮をしているシーンが思い浮かびました爆  笑

ロイヤル・リヴァプール・フィルの演奏はメリハリがはっきりしていて、特に大音響の跫音の迫力は満点びっくりマークでした。

 

アンコールのプロコも良かったけど、更にもう一曲ルンルン

なんとポールのオール・ユー・ニード・イズ・ラブ。

僕はビートルズ・ドンピシャの世代ではないですが、当然、聴き馴染みはある曲でビックリびっくり

リヴァプール出身と言えば、やっぱりビートルズということで、和やかに〆となりました。

 

 

開演14時、休憩20分を挟み終演16時30分。

辻井くん人気もあってか、ほぼ満席。海外オケの大阪公演あるあるの、S席A席売れ残り現象も少なかったように思います。

 

ただ、演奏はよかったのですが、今回のコンサートはかなりマナーの悪いお客様が多かったのが残念。

演奏中におそらく咳エチケットの意識も全くなく大きな咳やくしゃみをするオッサン多数プンプン

上述したように僕の座席は3階でしたが1階から響いてきました。

また、衣類の擦れる音やカバンをガサガサするオッサン・オバハンも散見。
辻井くんのコンサートでは物音をたてるオバハン軍団なんかを今まで見てきましたが、今回はそんな感じではなく、会場に変なジジイも混ざっている印象。

フラブラとか拍手はなかったものの演奏中のノイズには閉口しました。