昨日は、地元の幼馴染みと、辻井伸行 日本ツアー2023/24≪楽興の時≫大阪公演を聴きに、シンフォニーホールに行ってきました。
このツアーは、昨年12月、長崎・埼玉・福島・仙台・岩手で5公演、今年の2月に入り、札幌、東京×2、福岡、そして、昨日の大阪と5公演、この後は6月から再開し、山口・神奈川・青森・宮城・岐阜・金沢と続く長丁場![びっくりマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/634.png)
最下部にリンクを貼った辻井くんの公演前のインスタ投稿に記載されているように、昨日の公演は12月から始まった日本ツアー第二幕の終わりと位置づけられています。
僕が辻井くんの演奏を聴くのは、昨年5月のヴァシリー・ペトレンコ指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とのチャイコのピアノ協奏曲第1番(★)以来ですが、リサイタルは昨年3月の「辻井伸行 日本ツアー2022/23」(★)以来。
コンチェルトもいいですが、やっぱり、ソロ演奏は格別。とても楽しみにしていました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240305/11/kohwada/16/2b/j/o0777108015409357845.jpg?caw=800)
プログラム
前半
バッハ:フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816
ショパン:4つの即興曲
第1番 変イ長調 作品29
第2番 嬰へ長調 作品36
第3番 変ト長調 作品51
第4番 嬰ハ短調 作品66 《幻想即興曲》
後半
ラフマニノフ:ヴォカリーズ 作品34-14(リチャードソン編)
ラフマニノフ:楽興の時 作品16
第1番 変ロ短調(アンダンティーノ)
第2番 変ホ短調(アレグレット)
第3番 ロ短調(アンダンテ・カンタービレ)
第4番 ホ短調(プレスト)
第5番 変ニ長調(アダージョ・ソステヌート)
第6番 ハ長調(マエストーソ)
アンコール
◎ショパン:ノクターン第20番「遺作」
◎ラフマニノフ:鐘
◎リムスキー=コルサコフ(ラフマニノフ編):熊蜂の飛行
◎リスト:ラ・カンパネラ
最初の曲はバッハの「フランス組曲 第5番」。
僕は、あまり好んでバッハを聴く方ではないんですが、辻井くんの演奏は、とても綺麗で温かい音がしたので、心地よく聴くことが出来ました
![ニコニコ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/002.png)
続いて、ショパンの「4つの即興曲」。これは何と言ってもラストの第4番 嬰ハ短調 作品66 《幻想即興曲》
![音譜](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/038.gif)
人気の作品だし、辻井くんが子供の頃、どうしても弾きたくて、耳コピでレッスンにもっていき、その演奏に驚嘆された思い出の曲だけあって、圧巻
![びっくり](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/014.png)
前半だけでも充分、素晴らしい演奏でした
![チョキ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/117.png)
後半の最初は、ラフマニノフの「ヴォカリーズ 作品34-14(リチャードソン編)」。
好きな曲ということもあり、辻井くんの演奏が素晴らしいということもあり、沁みてきてウルっとしました
![泣](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/665.png)
そして、プログラムの最後は、ラフマニノフの「楽興の時 作品16」。
馴染みのない曲でしたが、ラフマニノフらしい哀愁を感じる静かな曲調の奇数番とアップテンポで激しめの偶数番のコントラストが面白かったです。第4番の終りは辻井くんが肩甲骨を廻す大きく手を挙げるフィニッシュとなったので、会場からは思わず拍手が出ましたが、自然発生だったので、特に嫌な感じもしませんでした。
そして、第6番の本当のラストでは、会場から盛大な拍手とブラボーの嵐
![拍手](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/130.png)
アンコール1曲目はショパンのノクターン第20番「遺作」 で、これまた、沁み入る演奏で、またしてもウルウル
![泣](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/665.png)
この後のカーテンコールで、辻井くんが大きな声でご挨拶。
来場の御礼とともに、今回のプログラムでは、ラフマニノフの楽興の時 作品16という新たな曲にチャレンジしましたがご満足いただけましたでしょうか?との問いかけ。当然、大満足です
![!!](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/093.png)
そして、「折角なんで、もう1曲。ラフマニノフの鐘を演奏します。」とコメントし、演奏。
これが、また、凄かった
![!](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/092.png)
強音が刺さってきました。
勿論、これで終わるわけはなく、続いてはリムスキー=コルサコフ(ラフマニノフ編)で「熊蜂の飛行 」。
熊蜂が飛んでることが想像できる大好きな曲で、今回もちゃんと飛んでました
![ニヤリ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/003.png)
そして、最後は「ラ・カンパネラ」。演奏が始まりかけたら、会場から「やった
![キラキラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/088.png)
」といった歓喜の拍手もチラホラ。
これも、直ぐに皆さん、聴き入られたので、ノイジーに次感じるものはなかったです。
最後は、お決まりのピアノの鍵盤蓋を閉めて、会場に手を振りながら退場
![100点](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/523.png)
もう充分貫禄もあって刺さる強音や沁みる弱音を備えたピアノを聴かせてくれる辻井くんですが、まだまだ新しい曲にチャレンジするところも素晴らしい
![100点](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/523.png)
当日券は当然なしの満員。これだけ入ると、今迄の辻井くんのリサイタルでは会場がノイジーなことが多かったんですが、今回はとてもマナーがよく、雑音が少なかったし、フライング拍手も全く無し。辻井くんの手が降りるまで、数秒間、各曲でちゃんと余韻を楽しむことも出来ました。
開演14時過ぎ、休憩20分を挟み、終演16時5分。
6月のツアー再開までの間に、ロイヤルリヴァプールフィルとのコンチェルト(大阪で聴きます)等もあって、キットハードなスケジュールを組まれていると思いますが、各地で元気に素晴らしい演奏をされることを願います。
昨日の公演前、辻井くんがインスタに投稿した画像のリンクを貼っておきます。