昨日は、京都コンサートホール×京都市交響楽団プロジェクトVol.3「天才が見つけた天才たち」というコンサートを聴きに行ってきました。多分、年1回くらいの頻度で開催される、京都コンサートホールと京都市交響楽団によるコンサート・プロジェクトのようで、前回は昨年11月「京都コンサートホール×京都市交響楽団プロジェクトvol.2 ショパン!ショパン!!ショパン!!!」(★)でした。今回の公演について、京都コンサートホールのHPで以下のように紹介されており、ロシアの作曲家の3作品を一挙に聴けるということで楽しみにしていました。
ロシアの天才プロデューサーが発掘した天才作曲家たちの傑作を一挙に聴く
京都コンサートホールと京都市交響楽団によるコンサート・プロジェクトの第三弾です!生誕150年を迎えるロシアの天才興行主セルゲイ・ディアギレフ。当時数多くの作曲家とも手を組み作品を発表していました。ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、リムスキー=コルサコフといったロシアを代表する作曲家たちの作品を取り上げます。指揮はパスカル・ロフェ、ピアノ独奏には、アレクセイ・ヴォロディンを迎えます。またヴァイオリン独奏には、京都市交響楽団で特別客演コンサートマスターを務める石田泰尚もシェヘラザードのヴァイオリン・ソロを聴かせます。是非お見逃しなく!
出演
[指揮]パスカル・ロフェ
[ピアノ]アレクセイ・ヴォロディン
[管弦楽]京都市交響楽団
[コンサートマスター]石田泰尚(京都市交響楽団特別客演コンサートマスター
プログラム
前半
ストラヴィンスキー:「火の鳥」組曲(1919年版)
Ⅰ.序奏 Ⅱ.火の鳥の踊り・火の鳥のヴァリアシオン Ⅲ.王女たちの輪舞 Ⅳ.魔王カスチュイの凶暴な踊り Ⅴ.子守歌と終曲
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 作品26
第1楽章 アンダンテ - アレグロ
第2楽章 主題と変奏 - アンダンティーノ
第3楽章 アレグロ、マ・ノン・トロッポ
後半
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」作品35
第1楽章 海とシンドバッドの船
第2楽章 カランダール王子の物語
第3楽章 若い王子と王女
第4楽章 バグダッドの祝祭、船は青銅の騎士のある岩で難破
ソリスト・アンコール
ショパン:12のエチュードOp.25-1
オケの編成は終日、14-12-10-8-7.
最初の曲は火の鳥1919年版。この曲を聴くのは、3月の藤岡幸夫さん指揮・関西フィル枚方特別公演(★)以来の2度目。
この枚方公演はBSテレ東の「エンター・ザ・ミュージック」の収録も兼ねていたこともあって、バレエのどういう場面の曲なのかを藤岡さんが解説してくれました。今回は、その解説を思い出してから聴いたので、楽しさもアップ
コンサートの1曲目で聴くのも、盛り上がっていいように思いました
演奏では木管が綺麗。パスカル・ロフェさんは初めて観ましたが、カッコよく卒なく指揮をしている印象。
続いて、アレクセイ・ヴォロディンさんのプロコ3。
余談ですが(僕のblogは余談の方が多い)京都コンサートホールでは、オケは平面に配置されるのではなく、ステージ両サイドに向かって階段状に徐々に高くなっていきます。ステージ脇に置かれたピアノを指揮台の横に持ってくるためには、一旦、階段を横にどけて通路を作り、ピアノを入れてから階段を再配置する舞台転換がされます。階段の一部は電動で上下するようになっていて、昨日は自席が前の方だったので、その動きが見れて面白かったです
プロコの3番を聴くのは、昨年6月、井上ミッキー指揮・兵庫芸文センター管PACの特別演奏会で松田華音さんの演奏(★)を聴いて以来。実は、この特別演奏会のソリストは当初、アレクセイ・ヴォロディンさんの予定でスクリャービンの交響曲 第5番「プロメテウス-火の詩」が演奏されることになっていました。その代役が松田華音さんで、プログラムもプロコ3番に変更されたんですが、今度はこの曲でヴォロディンさんを聴くことなったのです。更に、この演奏会のメインプロは「火の鳥」(1910年原典版)でした。偶然でしょうが、なんか繋がってるようで面白い
ということで、ヴォロディンさんの演奏を初めて聴いた訳ですが、力強さより軽やかで華やかな演奏をされる印象を持ちました
プロコ3のキラキラした曲調のところは、心地いい
力強さは松田華音さんの方がむしろあったように思いますが、ヴォロディンさんにも違った魅力を感じました。
アンコールのショパンも華やかで綺麗でした
後半は、リムスキー=コルサコフの「シェヘラザード」。美しい大好きな曲です。
この曲を聴くのは、カーチュン・ウォン指揮・6月の日本センチュリーの定演(★)以来。
コンマスがソロで大活躍するので、フライヤーやHPの公演紹介で石田組長がかなりフューチャーされてましたが、それに相応しい演奏でした。見た目とは裏腹な美しい音がいい
また、チェロの客演首席ルドヴィード・カンタさんのソロも綺麗だったし、フルート首席の上野さん、オーボエ首席の高山さん、クラリネット首席の小谷口さん、ファゴット副首席の東口さんのソロも素晴らしかったです
開演14時、休憩20分を挟み、終演16時15分。客入りはよく、70~80%程度。
ヴォロディンさん人気なのか、意外に女性ファンが多い石田組長人気なのか、プログラムの受けが良かったためなのかはわかりませんが、休憩中、女性トイレの列が長かったのが特徴的でした。
下の写真はKAJIMOTOのTwitterからお借りした京都滞在中のパスカル・ロフェさん(左)とアレクセイ・ヴォロディンさんです。