行政書士がつなぐチカラ -4ページ目

行政書士がつなぐチカラ

行政書士として11年目。行政書士のお仕事覚書。

顔の見える範囲=現在の地元と、出身千葉の地元を中心に、相続手続も多数ご相談を受けてきた河野です。


● ほとんどの人にとって相続税は関係ない

その中で、相続税のかかった相続は2件だけです。
実際のところ、相続全体のうち相続税がかかるケースというのは、5%以下にすぎません。
現在、相続税のかかる範囲を拡げる方向で改正が予定されていますが、急に多数の方が対象になるわけではありませんので、相続税が実際にかかってくるケースは20件に1件程度なのです。

ニュースなどで見かけると、相続税が払えなくて先祖代々の土地を手放した等の話を聞きますので、ついつい相続税=高いというイメージを持たれるかも知れません。しかし、9割以上の方にとっては関係ない話です。

ただ、9割以上相続税がかからないからといっても、相続財産をきちんと確定させることは当然必要ですし、相続手続が必要ないわけでもありません。
不動産がなくても、たとえば預金債権の解約などであっても、不動産の相続と同じかそれ以上の手間がかかったりします。

※ 不動産の名義変更の際に、「登録免許税」という税金はかかります。
名義変更の手数料とお考えください。評価額の4/1000です。 


● 「相続手続」の専門家?

また「相続手続」と一口に言っても、不動産屋預金債権の名義変更・解約以外にもたくさんの手続があります。それぞれ、ケースによってしなければならない手続も違います。

そうした手続のうち、資格がなければできない手続であっても、相続人(ご遺族)自身が行うことはもちろん可能です。
とはいえ、ほとんど初めてのことばかりですから、専門家に依頼するということもできます。

このとき、遺産分割協議書のことなら行政書士に、相続税のことなら税理士に、不動産のことなら司法書士に、もし相続人間でもめてしまっている場合は弁護士に、と様々な士業者が登場します。
しかし、“相続手続の専門家”という資格があるわけではありません。


● 行政書士としてできること

相続全体についてご相談いただけるのは、弁護士か行政書士だと思っています。
少なくとも、僕自身は全体のご相談を受け、その中で必要な部分についてそれぞれの専門家を手配したりご案内したりという流れで対応しています。

このブログでは、そうした経験によってつくりあげてきた、こうの法務事務所の提供する「相続手続」というものを中心にですが、行政書士に相談できる相続について書いていきたいと思います。
ご質問、ここが知りたいなどのご要望があれば、お気軽にメッセージ等でご連絡ください。


昨日に続いてもうひとつ、医師会向けのFAQをご紹介しましょう。

市区町村単位の医師会は、その市区町村と受託事業の契約をすることが多い。すべてではないものの、最近増加傾向。
超高齢社会も影響しているのでしょう。


● 問Ⅸ-①(行政機関からの受託事業等)

問Ⅸ-①に、
行政機関から受託した事業(指定管理者含む)は、公益目的事業と認められますか。
という質問があります。

回答は・・・実は毎度おなじみの答えです。

A「学術、技芸、慈善その他の公益に関する別表各号に掲げる種類の事業
であって、
B「不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するもの

ということです。
「単純な受託業務もあり、それだけで直ちに公益目的事業ということにはなりません」とも書かれており、受託事業であるか否かが判断基準とはならないのですね。

なぁんだという気もしてしまいますが、ここが重要なポイントです。
税法上に収益事業は34種列挙されており、ここに該当すれば課税される。従って、これまではここを見れば公益目的事業かそうでないかがわかりました。

しかし、新公益法人制度においては、上記のAB基準によって公益目的事業か否かが判断されます。
つまり、形式上は税法上の収益事業に該当しても、その事業が多くの人々の役に立つものであるなら、公益事業として行えるのです。

しかも、それを判断するのは民間から集められた公益認定等委員会・審議会メンバー。
市民のためになる活動であれば、ぜひそれを伝えられる申請書を作成し、公益社団法人・公益財団法人として活動していただきたいと思います。


医師会向けのような、まさにズバリなFAQがあります。


そもそも、このFAQすなわち『新しい公益法人制度に係る質問への回答』は、内閣府公益認定等委員会事務局から発表されているもので、公益法人インフォメーションに掲載されています。
けっこう、というかかなり参考になります。


● FAQ 問Ⅸ-⑩(医療事業)

その中で、問Ⅸ-⑩に、
医療事業について公益目的事業であるか否かは、どのように判断されるのですか。
という質問があります。

回答としては、「当該医療事業の目的及び内容に公益目的事業としての特徴があるか」どうかで判断されるとのこと。

ふむ、そりゃそうでしょうね(^^;


● 公益目的事業か否かの判断基準

大原則として、公益目的事業か否かの判断は、次の基準で判断されます。

A「学術、技芸、慈善その他の公益に関する別表各号に掲げる種類の事業
であって、
B「不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するもの

両方をクリアしなければなりません。
別表各号には、23種の事業が列挙されています。これらは、法人の行う事業の中から典型的な事業について整理したもの。つまり、ほとんどの事業がこのうちのいずれかに当てはまるハズ。もともとそういう想定で決定された表なのです。

さらに、ここに当てはまらないからといって即「公益目的事業とはいえない」というわけではありません。上記AB基準に該当すればよいのです。

事業区分に当てはまらない事業について、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するものか否かについては、「事業区分に該当しない事業についてチェックすべき点」として基準が設けられています。


● 公益的な事業を行わない非営利法人とは?

非営利法人とは、利益分配以外の目的をもって活動する法人です。
勘違いしやすいのですが、非営利法人は利益を上げてもよいですし、上げなければ事業自体を継続できません。営利法人と違うのは、得た利益を構成員に分配するのか、事業に投資するのかという点です。

ここで行う事業が、公益目的事業である法人が公益法人であり、共益を目的とした事業である法人がそれ以外ということになります。
つまり、不特定多数の者の利益を目指すのか、構成員の利益を目指すのかによって、非営利法人にも2種類あるわけです。
従って、不特定多数の利益を目指す非営利法人が公益社団法人・公益財団法人となり、構成員・業界の利益を目指す非営利法人が一般社団法人・一般財団法人となりやすいといえます(一般社団・財団法人には事業の制限はありません)。


以上を踏まえた上で、もともと事業区分自体ができるだけすべての事業をカバーしようという趣旨から決められているわけですから、ぜひとも公益認定を目指していただきたいと思っています。
でも、迷ったらご相談ください。ガイダンスは無料でお伺いします。


  こうの法務事務所
  電話:042-307-8408
  e-Mail:info@@kohno-office.jp
  (「@」を1コにしてご入力ください。)


医療の許認可でお世話になっている関係から、医師会の公益法人制度移行についてお手伝いしている河野です。

昨夜は医師会におじゃまして、総会の前に定款変更案の逐条解説と質疑応答をしてきました。

4月にキックオフとして、総会・理事会の各種議事録から総勘定元帳、受託事業の契約書類まで、様々な書類を一日かけて拝見し、現状把握に努めてきました。
その後、現行の定款+定款施行規則、その他規程類と、さらに日本医師会から出されているモデル定款もつき合わせながら、新定款案を作成してきたところです。

これをまず、第1回会員向け説明会で説明する必要があります。

認定・認可申請前には、総会で定款変更の決議をする必要がありますが、いきなり審議する前に、我々行政書士+税理士チームが説明するわけです。

すると、それまではほとんど出なかったという質問が出てくるようになります。
長期にわたって勉強会等を開催してきた医師会さんでも、いざ定款の変更案を目にすると色々な疑問が出てくるものです。このときこそが、本当のキックオフかも知れません。

会場でももちろんですが、これから事務局充てにご意見・ご質問をいただき、回答を盛り込んだ説明をしていきます。

実際にどんな定款ができて、どんなふうに変わるのか、変わらないのか。質問が出て、活発な議論が進むように。そして、そのすべてにお答えして、納得の上で公益認定か、一般認可かを選択し、新公益法人制度に移行するお手伝いをしたいと願っています。