天気がよいのはいいのですが、花粉症甚だしく、ティッシュが手放せません。
今日は国家総合職受験生の大量の質問に答えたり、
ガイダンスで初めての学生さんとお話ししたりしたのですが、
そんなわけで聞き苦しくて申し訳なかったです。
国家総合職受験生の質問は、
主に行政法の過去問に関し、全分野端から端まで受けたのですが、
国家Ⅰ種の過去問ともなるとだいぶ細かい選択肢が少なからずあります。
(塩野行政法の注に書いてあるとか)
その他の試験でも、国家総合職ほどではなくても、見たこともない判例や内容が出てくることはある程度不可避です。だからこそ選別機能を買われて、公務員試験科目として愛用されている訳ですから。
しかしながら、そのような細かい選択肢の内容を知識として完全に押さえていることなどあり得ないですし、そうしようとすること自体、試験対策としては不合理です。周知のように、合否は数的とか経済とか様々な科目のトータルで決まります。
したがって、
問題に見たこともない知識が出てくることは不可避ですが、
法律科目の場合、その際にものを言うのは、
制度趣旨の理解と重要判例の論理
です。
初見の知識でも、制度趣旨が解っていれば、「これは違法だろう」とか、「こんなことを認めてはいないはず」とか、推測がつくことがあります。また、初めて見る判例でも、従来の判例の論理を踏襲しているものの方が多い(最高裁大法廷で判例変更したなら、鳴り物入りで予備校の講義やら模試やらで扱われる筈)ですから、重要判例の論理をきちんと押さえていれば、選択肢の正誤も見当がつきます。
要するに、効率よく合格ラインに達するために重要なのは、
確実な基礎知識
なのですが、直前期になるとどうしても細かい知識に手を伸ばしたくなって、その辺が疎かになるのは、一種の魔境と言えましょう。
くれぐれも「10の曖昧な知識より、5の正確な知識」です。
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