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【本文】

 

先日Web-Schoolが復旧したので、「改正民法講座」等のご紹介も安心してできるようになりました。

債権法と相続法の主要な改正点を解説しています。

 

それはそれとして、2020年4月1日には、もうひとつ大きな民法の改正法が施行されます(したがって当然令和2年度の試験で出題可能性があります。)。

令和元年6月14日に公布された、「民法等の一部を改正する法律」(令和元年法律第34号)で、特別養子縁組制度の改正のため、民法、家事事件手続法等を改正するものです。

 

まず、養子候補者の上限年齢を引き上げます。

現行法では、養子候補者は、特別養子縁組の成立の審判の申立ての時に6歳未満であるのが原則です。

6歳に達する前から養親候補者が引き続き養育している場合は、例外的に8歳未満まで認められます。

 

これを、特別養子縁組の成立の審判の申立ての時に15歳未満であ

ることを原則としました。

ただし、15歳に達する前から養親候補者が引き続き養育しており、やむを得ない事由により15歳までに審判の申立てができなかった場合は、15歳以上でも申立て可能になります。

しかし、審判確定時に18歳に達している者は、特別養子縁組が認められません。

また、養子候補者が審判時に15歳に達している場合には、その者の同意が必要になります(以上、新817条の5)。

 

これは、従来できるだけ実親子に近づけるということで養親と20歳以上の年齢差を要求していたものを、上限年齢が厳格すぎて利用できなかったとの声や、児童虐待対策の一環とすることを狙って、引き上げたものです。

 

ただ、養親の年齢要件は変更されなかったため、養親夫婦の一方が25歳、他方が20歳、養子が17歳という、通常の実親子関係ではあり得ない特別養子縁組が、理論的には可能になります。※1

もちろん実際にはそんな運用はされないでしょうが、元々の制度趣旨からは大分離れた運用も可能になったことは確かでしょう。

 

また、養子候補者が審判時に15歳に達している場合に同意を要求するのは、普通養子との整合性(797条参照)からもっともではあります。

しかし、特別養子縁組の同意は、「単に新たな養親子関係を成立させることについての同意だけではなく、実親子関係を切断するということについての同意を含むものであるため、養子となる者に高葛藤の状況をもたらす」ことが懸念されます。※2

家庭裁判所での同意の確認方法など、できるだけ養子候補者の負担を緩和するよう、工夫を要するところでしょう。

 

また、この改正では、養親候補者の、審判で実親と接触したくないという要請や、実親の同意やその撤回に関する不安を抱きながら試験養育(817条の8)をしなければならないなど、養親候補者の負担を軽減するため、①特別養子適格の確認の審判と②特別養子縁組成立の審判という二段階手続の導入や、①の手続でした実親の同意は、2週間経過後は撤回できず、実親は②の手続には関与しないなど、家事事件手続法等の改正により、審判手続が変更されました。

 

実務的にはむしろこちらの改正への対応の方が急務なのでしょうが、公務員試験的には、教養試験の時事問題対策としてはともかく、専門試験対策としてはあまり手続問題に踏み込む必要はないでしょう。

 

 

 

※1 審判申立て時に養親候補者が25歳と20歳、養子候補者が17歳(817条の5第2項の例外の場合です)、スピード審理で誰も審理中に誕生日が来ず、審判確定時にも同年齢、という講壇事例です。

 

※2 窪田充見 『家族法』 第4版 2019年 有斐閣 P274。

 

 

 

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