難易度高めの試験について | 彼の西山に登り

彼の西山に登り

公務員試験講師があれこれ綴るブログ。

今日はCSS中央大前校にいます。

たまたま講義は入っていませんが、自習室は自習する受講生でいっぱいです。

やはり皆目の色が変わってきていますね。


昨日の千葉大前校では、学生たちが集団で、

何やら教養試験の問題?をやっていましたが、聞くともなく聞いていると、

遼東半島の租借が日露戦争後やら満州事変後やら、
国共内戦が戦前やら戦後やら、ボヤっとしているようで、

思わず突っ込みを入れてしまいました。

どうやら小林先生に鍛え直してもらう必要がありそうだな(笑)。
近現代史は頻出で重要ですぞ。

教養試験だけでなく、国際関係などとも関係しますからな。


政治学・行政学系統の科目は、比較的短期間で詰め込みがきくというイメージが一般的にあり、今時分に熱心に取り組んでいる方は結構います。

そういえば、来月からは某自治体の職員になる不肖の弟子Tさんから、「歴代内閣総理大臣全員の名前の読み方を教えて」と言われて閉口したことがあったなあ(笑)。


人によって苦手とする科目は異なるので、あまりドン詰まりになってから、「この科目好き嫌い以前によく解からない」ということが判明しても、精神衛生上よくありませんから、これから勉強を始める方は、ざっと全科目過去問等を眺め、「自分にとってこの科目は時間を食いそうだな」といった判断をラフにしておくと、本格的な勉強を開始するタイミングの判断を誤らずに済むと思います。

この場合、大学の専攻だけでなく、人によって合う科目合わない科目というものはあるようで、先輩や友人の言うことが必ずしも当てはまらない場合がありますから、必ず自分で確かめてみて下さい。

例えば、学生時代の友人に言われて以来興味を持って、いろんな人で検証しているのですが、どうも法律が得意な人と経済が得意な人は思考の枠組みというか、考え方に大きな違いがあるようです。



さて、


数日前に完成間際で下書きが消えてしまって復元を諦めた内容を今日書いておこう(笑)。

やや難易度高めの、国家総合職、裁判所事務官試験の受験生向けの話です。


国家総合職の場合、真剣に狙っている方の他、受験慣れのために受ける方もかなりいますが、本気で最終合格を狙うとした場合、択一試験対策はもちろん重要ですが、問題になるのはむしろ専門記述です。


今年から制度が変わるので、問題の難易度の手加減が変わる可能性は否定できませんが、昨年までの例で言うと、専門択一試験の難易度は基本的に下がる方向でした(特に憲法と選択科目で顕著でした)。そこで法律科目でいえば、国家Ⅰ種の簡単な問題より、国家Ⅱ種(今年から国家一般職)の難問の方が余程難しい、といった逆転現象の例も増加していました。


しかし、専門記述の問題は、相当に長文の事例問題で、公務員試験の記述問題としては突出して難易度が高く、したがって、他の試験に比べ、択一試験と専門記述試験の難易度差が大幅に開いている、のが特徴です。配点比率もそれなりに高いです(従来も13分の4でしたが、今年からは15分の5で択一式(基礎能力15分の2、専門15分の3)と同配点になります)。


したがって、毎年国Ⅰを模試感覚で受験したところ、合格して欲が出、択一後に専門記述対策を初めて間に合わず、二次試験で不合格となる例が見られます。それだけならまだしも、他の本命の試験のための勉強ペースを崩してしまうこともあります。


そこで、ある程度国家総合職を真剣に狙っているようであれば、択一の専門科目の勉強の際にも、重要な用語の定義は書けるようにしておくとか、判例百選等で判例をつぶす場合に「事実の概要」も参照して、事例から論点を抽出する訓練をするとか、テキストの制度趣旨の説明を読み飛ばさないとか、専門記述を意識した勉強をしておく必要があります。


なお、法律職の択一対策としては、前年度の判例や、法改正(特に今回は民法、刑法、地方自治法)にも目を配る必要があります。



次に、


裁判所事務官試験(一般職)の場合、専門択一試験は、憲法、民法、刑法又は経済理論の3科目だけですから、「狭く深く」が基本のように思われますが、他の試験(特に国家一般職)に比べて特徴的なのは、問題の難易度水準というよりは、出題形式が多様であることであると思います。特にここ2年は、それ以前に比べ、問題間の難易度差が少なくなっています(それ以前は難問と易問の難易度差が甚だしかった)。したがって、数年前の過去問の内の超難問をうんうんいって解いても、あまり効果は上がらないと思います。


その代わり、早めに職種ごとの問題集で、裁判所事務官の問題を数多くやって、独自の出題形式や問題の癖に慣れることが重要と思います。


なお、裁判所事務官試験の刑法は学説問題が多く、判例ベースの問題はむしろ少数派です(法科大学院転向組救済のためと思われます)。したがって、選択科目で刑法を選択する予定の方は、主要論点における学説の対立について、各説の根拠や批判、典型的事例についての論理的帰結などを押さえておかなければなりません。


一方、専門記述試験は、一般職の場合は憲法のみの一行問題ですから、過度に恐れる必要はありません。最大の関門は、配点比率の半分を占める面接試験です。



★採用説明会のお知らせ

CSSにて主な自治体の人事担当者様をお招きし、採用説明会を行ないます。
CSS生ではない方も参加大歓迎です。(予約不要)
・会場 CSS千葉大前校
江戸川区役所 3/16(金)11:00~12:30

詳しくはCSSのホームページをご確認ください。


〈合格者チューターのブログ〉
O君(中央大前校)、不肖の弟子Sさん(千葉大前校)がアドバイスしてくれています。


〈本年度のCSS合格者の声〉

http://cs-seminar.com/recommend.html



〈ガイダンス日程〉

千葉大前校

3/17 18:00~19:30 「入門講義 憲法」

3/22 18:00~19:30 「入門講義 民法」

3/23 14:00~15:00 「新2年生から始めて確実に公務員になる方法」

3/26 14:00~15:00 「新3年生のための公務員試験ガイダンス」


中央大前校

3/20 18:00~19:00 「法学部1・2年生限定 君たちに有利な公務員試験」

3/22 14:00~15:00 「公務員試験戦略ガイダンス」

3/25 14:00~15:00 「公務員試験戦略ガイダンス」

3/29 11:00~12:00 「公務員試験戦略ガイダンス」


申し込みは必要ありません。直接CSSへおいでください。

申し出ていただければ、個別に相談に乗ります。