国家公務員新規採用削減報道について | 彼の西山に登り

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公務員試験講師があれこれ綴るブログ。

昨日、2013年度の国家公務員新規採用者数を、前年度から2割超削減し、4700人以下(防衛省採用分を除く)にする方針を政府が固めたとの報道がありました。

ただし、まだ「行政改革実行本部において、岡田副総理が全閣僚に協力要請」という段階ですので、今後どうなるかはもう少し様子を見ないと解かりません。

(ここから先は私見です。CSS公務員セミナーの見解ではありません。)


昨年(2012年度)は、東日本大震災への対応強化のため、新規採用を5761人に抑えたと報じられていますが、震災の後始末に人手が要ることは1年やそこらで変わることではありません。

また、(時限的とはいえ)復興庁といった新たな機関が設置され、そちらに人手がまわされているくらいですから、仮に段階的な定年延長とセットということになっても、あまり大幅な新規採用の削減は、各省庁の現場から反対の声が上がるであろうことは想像に難くありません。その意味でももう少し推移を見守る必要があるでしょう。

しかし、今回の採用抑制は、財務省の年来の悲願である消費税率引き上げの環境整備の意味合いが強く、その消費税率引き上げ法案については、野党の賛同を取り付けるため、首相が成立と引き換えに衆議院を解散する可能性を否定しなかったとの報道もなされています。今のところ、およそ鳩山内閣のときとは真剣味が異なるように、私には感じられます。各省庁も、最終的にある程度はお付き合いせざるを得ないのではないでしょうか。

とすると、当方の対応ですが、このタイミングでは、今回の採用者数削減の報道を受けて応募者・受験者が減少したとしても、その大半は記念受験的な方でしょうから、真剣に国家公務員が第一志望の方の場合、真剣に準備した層のうち、下位層の方が上位に食い込めるかが問題です。


その際、最大公約数的に重要なのは、5月に気持ちが折れないかだと思います。さらに、今回の場合は、昨日の発表を受けて、「3・4月に気持ちが折れないか」、を入れてもいいかもしれませんが。これに比べれば、技術論は、「苦手科目の底上げ」だの、「捨て科目は作らず一応やっておく」だの、基本的な対策をきちんとこなす以上のことが必要なわけではありません。ただし、「きちんと」です。


というのは、例年、勉強が間に合わず、国家Ⅰ種(今年からは総合職)ないし都庁・特別区Ⅰ類に不合格でも、そこから発奮して5・6月の頑張りで各種専門職や国家Ⅱ種(今年からは一般職)、地上A日程に合格する方というのはいます。あるいは、国家Ⅱ種や地上A日程には間に合わなくても、市役所試験には間に合う方もいます(もっとも、市役所試験に限っていえば、3・4月から勉強を始めて当年度の9月の試験に合格することも十分可能なのですが)。

これはもちろん、試験日程が進むにつれて、実施される「筆記試験の問題の」難易度が概ね下がることも要因の一つではありますが、面接を含めた最終合格の難易度が必ずしも下がる訳ではありません(市役所は採用数が少ないところが多いので)。


つまり、当年度の試験日程が走り始めてからでも、途中で合格レベルに達し、合格者の列に乗り入れることは十分可能なのですが、そのためには、「途中で気持ちが折れない」ことが重要になります。

その初っ端の危機が、通常、国家Ⅰ種、都庁・特別区Ⅰ類の1次試験が終わる5月初旬ということです。ちなみに、独学の方がこれらの試験の受験を回避すると、この点に気がつくのが、国立大学法人試験後の6月初~中旬以降にずれ込みます。

また、今年の場合は、国家公務員の採用数がある程度抑えられるとすれば、地方公務員の試験に流れ込む受験生が多くなるでしょうから、地上本命の方は、苦手科目の底上げや、マイナー科目も補充しておくなど、従来より周到な準備が必要となるでしょう。「国家公務員は関心ないから」と面接対策も含めて、従来通りの対策で「当てが外れた」とならないようにタイミング早めに準備しましょう。


ここまで長文を読んで「何だ、大したこと言ってないじゃないか」と思う方も少なくないと思いますが、今回の件はいわば安心して「他人(政府)のせい」にできるので、「なぜ被害者である俺様・私様が余計に動かなければならないのか」と、ただぼやくだけで何も動かない方が、今までのところ上・中位層である方の中にも必ず、少なからず、出てきます。ちょっと言い方が下品ですが、自覚のある方はそこが付け目です。


そしてより技術的な対策論は、このタイミングまで来ると人によって異なりますから、相談できる人がいる方はしかるべき指導者に相談すべきであって、こういったブログに書けるのは、一般論に止まらざるを得ないということになります(笑)。CSSの受講生は直接相談して下さい。



★採用説明会のお知らせ
CSSにて主な自治体の人事担当者様をお招きし、採用説明会を行ないます。
CSS生ではない方も参加大歓迎です。(予約不要)

・会場 CSS中央大前校
東京都庁   3/9(金)12:00~13:30
特別区    3/9(金)14:00~15:30
川崎市役所 3/13(火)14:00~15:30
・会場 CSS千葉大前校
船橋市役所  3/12(月)11:00~12:30
江戸川区役所 3/16(金)11:00~12:30
詳しくはCSSのホームページをご確認ください。


〈合格者チューターのブログ〉
Sさん(千葉大前校)がアドバイスしてくれています。
また、本日実施された横浜市の採用説明会の模様が紹介されています。


〈本年度のCSS合格者の声〉

http://cs-seminar.com/recommend.html


〈ガイダンス日程〉

千葉大前校

3/8  11:00~12:00 「理系技術職公務員内定獲得法」

3/11 14:00~15:30 「入門講義 数的処理第2回」

3/12 18:00~19:00 「新3年生のための公務員試験ガイダンス」

3/14 18:00~19:00 「公務員試験戦略ガイダンス」

3/17 18:00~19:30 「入門講義 憲法」

3/22 18:00~19:30 「入門講義 民法」

3/23 14:00~15:00 「新2年生から始めて確実に公務員になる方法」

3/26 14:00~15:00 「新3年生のための公務員試験ガイダンス」


中央大前校

3/11 14:00~15:00 「新3年生のための公務員試験ガイダンス」

3/13 18:00~19:00 「公務員試験戦略ガイダンス」

3/20 18:00~19:00 「法学部1・2年生限定 君たちに有利な公務員試験」

3/22 14:00~15:00 「公務員試験戦略ガイダンス」

3/25 14:00~15:00 「公務員試験戦略ガイダンス」

3/29 11:00~12:00 「公務員試験戦略ガイダンス」


申し込みは必要ありません。直接CSSへおいでください。

申し出ていただければ、個別に相談に乗ります。