軽井沢高原文庫 -174ページ目

明日から「軽井沢ゆかりの文学を訪ねて」展スタート!

明日から「軽井沢ゆかりの文学を訪ねて」展がスタートいたします(11/30まで。会期中無休)。この展示では、館収蔵資料をもとに、明治から戦後にかけての軽井沢ゆかりの文学者約50人による、軽井沢を舞台に描いた小説・詩・随筆・戯曲・短歌・俳句など約200点あまりを、著作、原稿、書簡、初出紙誌、写真等で紹介する予定です。軽井沢の豊穣な文学の歩みを一望できます。構成は、明治・大正、昭和初期、戦中・終戦直後、戦後(昭和20年代以降)の4部構成。主な紹介作家は、ほぼ時代順に次の方々を予定しています。有島武郎、正宗白鳥、室生犀星、芥川龍之介、片山廣子、北原白秋、志賀直哉、与謝野晶子、内村鑑三、野上弥生子、岸田國士、川端康成、堀辰雄、立原道造、津村信夫、野村英夫、片山敏彦、芹沢光治良、阿部知二、円地文子、吉川英治、井上靖、芝木好子、壺井栄、中野重治、佐多稲子、大原富枝、中村真一郎、福永武彦、後藤明生、辻邦生、遠藤周作、北杜夫、矢代静一、岸田衿子、谷川俊太郎ほか。

皆さま、紅葉シーズンを迎える軽井沢へよろしければお出かけください。なお、その際、紅葉の名所の雲場池や塩沢湖、軽井沢駅北口に新設されたワインポータル「AU DEPART」などをのぞかれるのもよいでしょう。

展示替え作業一日目

一昨日、閉館後、一部資料の展示資料の撤去をおこないました。きのうは、展示替え作業一日目。2階展示室のすべての展示資料の撤去をおこないました。きょうの天気は晴れ。気温は最低5度、最高18度の予想。だんだん冷え込みも厳しくなってきました。これから軽井沢にお越しになる方は、秋冬服をおすすめいたします。なお、きのうは、きょうから軽井沢で数日間おこなわれる日独皮膚科学会の国際会議に参加する知人が京都からこられたので、中軽のアダージョで一緒にランチをとりました。リゾットの中に、お店の庭でとれたという栗の実が入っていました。中山シェフは「休憩時間は栗ばっかり、むいています」と笑っていました。平日でしたがお店は混んでいました。

きょうから3日間、展示入れ替えのため休館です。

軽井沢のけさの気温は6度。天気は曇り。きょうから3日間、当館は展示入れ替えのため、休館とさせていただきます。なにとぞご了承ください。なお、軽井沢タリアセンのミュージアムセット券をお持ちの方は、当館敷地内に移築した3つの別荘を見学することができます。当館の本館は、10月14日から、次の展示「軽井沢ゆかりの文学を訪ねて」がスタートいたします。ご来館をお待ち申し上げます。また、有島武郎別荘内のカフェ「一房の葡萄」は、今月、次の日が都合により休業となります。10/11、12、14、20~25。

ありがとうございました。

本日をもって、当館で開かれている夏季特別展「130年の軽井沢~室生犀星・堀辰雄・川端康成・遠藤周作…~」が終了いたします。開催にあたり、展覧会の開催を快くご許可をくださったご遺族の方々、また資料を快くお貸しくださった文学館、団体、個人の方々、さらに、会期中、複数のイベントに出演くださった講師の先生と各イベントに参加くださった皆さま、そして、ご多用のなかを本展に足を運んでくださったすべての方々に対し、厚くお礼を申し上げたいと思います。誠にありがとうございました。

なお、昨日は、当館の本館を1985年に設計した東京の(株)GK設計の現社長で、同社を含むGK Design Group全体の(株)GKデザイン機構の代表取締役社長、田中一雄氏が来館くださいました。田中さんは現在、(公財)日本インダストリアルデザイナー協会理事長でもいらっしゃいます。また、(公財)八十二文化財団で充実した季刊誌「地域文化」を5年ほど編集なさっている小平千絵さんもお見えになりました。

 

明日で夏季展終了、10/11~13まで展示替え休館、通信88号編集

当館で開かれている夏季特別展「130年の軽井沢」は明日をもって終了いたします。その後、10/11~13まで展示替え作業のため、3日間臨時休館とさせていただきます。どうぞご了承ください。なお、先日より、夏季特別展「130年の軽井沢」の展示資料データなどを収録する「軽井沢高原文庫通信」第88号の編集を始めました。また、この数日、今回の展示で貴重な資料を拝借した文学館、個人の方々にご連絡を差し上げ、資料返却日等についてご相談をしております。また、展示の記録写真も今日か明日、撮る予定です。いよいよ夏の展覧会も終盤になってきました。

 

きょうから3連休です。夏季展終了まであと3日。

きょうから3連休です。当館の夏季展終了まであと3日となりました。きょうの軽井沢は曇り。朝のうち、少し雨が降りました。きのう、おとといと晴れましたので、裏庭のイベント用の舞台に敷いたじゅうたんをはがし、干し、仕舞いました。おとといは、英文学者で日本女子大名誉教授の吉田新一先生の奥様がご友人4人でご来館。吉田先生夫妻は当館近くにもう30年近い前からお住まいの方です。今年はビアトリクス・ポターの生誕150年にあたり、ピーターラビット展が日本でも行われていますが、吉田先生は早くからその研究をなさってきました。イギリスのナショナルトラスト(THE NATIONAL TRUST)の創立者の一人、ローンズリー牧師と湖水地方で知り合ったことで、ポターはその活動に共鳴し、湖水地方の自然を保存しようと牧地を買い求め、死後、16万アールの土地をナショナルトラストを遺贈しました。ポターが暮らしたニア・ソーリー村には私も行ったことがあります。ほんとうに素敵な所で、皆さまにはぜひおすすめいたします。また、きのうは堀辰雄文学記念館の土屋公志館長と、同館学芸員を10年ほど務められ、今は追分宿郷土館に移られた伊藤京子さんが来館くださいました。また、きのうは建築家の磯崎新氏がアシスタントの方と来館されました。

キクラゲ、マツタケ

きのう、軽井沢タリアセンの知人女性が、落葉樹の倒木に生えたキクラゲを見つけたようで、それを車にのせるさい、ちょっと見せてくれました。家に持ち帰って、中華料理の材料として使うそう。見ると、木の表面に褐色のキクラゲがびっしり、ついていました。当館の庭にも、シメジの一種が毎年、出ます。また軽井沢では、地元でデコボーと呼ばれるきのこをよく耳にします。正式にはハナイグチ。また、私の知り合いで、実家が南佐久のほうにあり、代々マツタケ山を持っていて、毎年、秋のこの時期になると、一家でマツタケ狩りをするそうです。つい先日も、行ってこられたようでした。そうした季節の楽しみ方というものが、いろいろあるものです。

 

夏季特別展「130年の軽井沢~室生犀星・堀辰雄・川端康成・遠藤周作…~」終了まで残り5日

きょうの軽井沢は青空が広がっています。心地よい風も吹いています。きのうは、軽井沢町中央公民館の軽井沢再発見講座があり、霧雨の中、参加者の方々を旧軽井沢・桜の沢一帯にご案内して歩いてきました。その前に、今回のテーマに関わる、当館の堀辰雄山荘と今の展示の川端康成コーナーもご覧いただきました。全部で約2時間。このところ雨続きだったせいか、旧軽別荘地の庭や小道のあちこちに珍しいきのこが出ているのが目につきました。日当たりのよい当館周辺と違い、別荘地の森の中は紅葉はまだだいぶ先のようにも感じました。あす、あさってと軽井沢は晴れという天気予報でしたので、けさは早起きし、自宅庭にブルーシートを敷き、そこへ家北側にチェンソーで伐り、斧で割り、ただ積み上げていた薪を猫車に載せて移しました。薪を乾かすため。さて、当館で開催中の夏季特別展「130年の軽井沢~室生犀星・堀辰雄・川端康成・遠藤周作…~」も残すところあと5日となりました。皆さま、どうぞよろしかったら軽井沢のほうへお出かけください。

「宮森敬子 個展 PD x EarthⅡ」

きのう、西隣の御代田町の雑貨店&ギャラリー&ブックカフェのpace aroundで開かれている「宮森敬子 個展 PD x EarthⅡ」をのぞいてきました。大浅間ゴルフ場の近く。先日、ニューヨーク在住の造形作家本人が当館に来られ、当館の庭木の<木肌>から和紙に木炭で写し取った作品も、会場の一隅に飾られていました。個展会場の周囲の樅や赤松、モミジから採取したという大きな和紙作品や、旧式タイプライターやアリゾナの旅で出会った木の枝や小石を和紙でくるんだ作品なども展示されていました。作品から感じられるのは、自己主張というより、時間や空間を自由に行き来しつつ、和紙という自然素材で自然や記憶や様々な痕跡を写し取ってゆく。出会いや繋がり、そうした作品創造のプロセスまでも作品に生かし、作品の中に溶かし込んでゆくといったらよいでしょうか。和紙は福井県今立町の職人さんが漉いたもの。木肌を採る木炭は現場で拾った枝を自分で焼いて作っているので、今回の作品は多くが軽井沢周辺で採取した木から得た木炭を使用。会場をひとわたり見て、さて、本人はどこにいるのかと思い、お店の方にお聞きしたら、作家は奥の隠れ部屋のような所で、メインとなる机と椅子を木の枝でつないだ作品をなんとまだ制作中でした。もう個展は始まっているというのに。コーヒーを飲みながら宮森さんからうかがったところでは、フィラデルフィアに12年ほど、その後ニューヨークに5年ほど滞在しながら、こうした作品を作り続け、こども病院や倉庫、雑貨店などで時折、個展もなさってこられたとのこと。木の根っこをアクリル樹脂で閉じ込めた立方体作品や、日本にいた初期には日本画もやっておられたそう。最初は獣医を目指していたこと、フィラデルフィア美術館で見たブランクーシ展がよかったこと、ペンシルベニア大学にも一時おられたことなどもうかがいました。彼女が現在、進めている「つなぐプロジェクト」というのも面白いなあと思いました。

『磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義』

先日、『磯崎新と藤森照信のモダニズム建築談義』(六耀社)という新刊を磯崎新氏からお送りいただき、少し時間がとれましたので、この二日ほどかけ、ほぼ読了しました。私は門外漢なので、おそらく十分の一も理解できていないと思いますが、要するに、本書は、建築界において、これまで語られることのなかった日本のモダニズムの<戦前から戦後の流れ>を、相当意識的に辿ろうとした、もっといえば、戦時下で隠されていたものをもさがしだし、日本のモダニズムの成立過程を明らかにしようとした対談のようです。その核心をつかむために、ここでは8人の人物が、俎上にあげられています。アメリカと深く関係したアントニン・レーモンドと吉村順三、前川國男と坂倉準三という二人のフランス派、戦前にドイツに渡った白井晟一と山口文象、最後に戦後1950年代初頭に渡航し、「国際建築」としてのモダニズムを介して自己形成した大江宏と吉阪隆正です。私は個人的に、アントニン・レーモンド、吉村順三、前川國男、坂倉準三、白井晟一、山口文象、大江宏、吉阪隆正の章を面白く読みました。あっ、これは全員でした。(以前から、多少関心を持っていた白井晟一の裏のエピソードも興味深かったですし、これまで知識の少なかった大江宏と吉阪隆正という人物にも興味がわきました。ちなみに、私の貧しい知識でも、山口文象、吉阪隆正をのぞくほぼすべての人物が軽井沢と深い関わりをもっているのには驚きました。)