発表が苦手な娘から教わったこと | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

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こんにちは。

インストラクター 近藤きょうこです。


先月末、我が子たちの通う小学校で 学習発表会がありました。

子どもたちは、各クラスで決めたテーマを1年かけて

調べ学習をしたり、地域の人などにインタビューをしたりして、

これまで学習したことを一人一人、発表します。



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発表が出来ない娘

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我が家の小3の次女は、発表の場がとても不得手です。

普段と違い、たくさんの大人が見ているのが苦手なのだそう。


実は、娘ははずかしがり屋。

幼稚園の頃はモジモジ立ち尽くし、一度も、声を聴いたことがありません。

毎回そんな姿にガッカリし、娘が小1の時は、

「なんで、何にも発表しなかったの!?」

と、声を荒げて苛立ちをぶつける事もありました。



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私の怒りの根っこには、

私の期待がありました。

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小2になったころには、少しずつ 変化が見られるようになったものの

 早く、堂々と発表している場を見たい。

 そして成長したねと、褒めたい。

という期待を、以前は手放せませんでした。



期待するのは、私がすごく不安だから、そして、焦りがあるからです。

この焦燥感から抜け出し、

”大丈夫だ”

と安心するためには、娘が発表さえすればいいと思っていました。

だからあの頃は、発表をしない娘が許せませんでした。



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発表するか、しないかは、

本人の課題

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学習発表会の日が近づいてきました。

前日まで、弱音も吐きながらも

「これで大丈夫かな?」

と、すらすら暗唱できるくらいまで練習をくりかえした娘。


いざ、本番。

ハラハラしながら 見守っていましたが、前に立った娘は しばらく声を発しませんでした。

躊躇しているようです。

少しして、いざ発表しようとしたとき、次に発表する子が 娘の代わりに発表しました。

発表できなかった時には、次の子が請け負うというという約束になっていたからです。


娘は、黙ったまま。

画用紙に書いたクイズなどをみんなに見えるように

提示したり、指差ししながら、言葉以外の発表をしていました。



帰ってから、娘に聞きました。

「今日、どうだった?」

「‥‥。」

しばらく待ちましたが、返事はありませんでした。



2,30分後。

私に、いきなり抱きつきながら

「発表できなかった…」

と、娘は涙目で小さく言いました。


「あんなに練習したもんね。

 残念だったね。悔しかったね」

というと、娘の目にはポロポロと大粒の涙があふれ出てきました。

私は娘が泣き止むまで 他に何も言えず、ただ黙って 背中をさすっていました。


ひとしきり泣いた後、何と声をかけようか迷っているうちに、

「今日ね、言おうとしたとき、○○ちゃんに先に言われちゃった。

 でも、次は発表したいと思う」

と、はっきりと娘が言いました。


私は、

「そうだね。そうだね。」

とうなずきました。


翌週には、音楽発表会があり全校生徒の前で、リコーダーと歌の発表がありました。

そこでは、緊張しつつも 精一杯、みんなと一緒に演奏や合唱をしている姿が見られました。



帰ってきて、すぐ

「お母さん、見に来てくれたんだね。

 歌ってる時に気づいたよ。

 緊張したけど、出来たよ」

と、満足そうな笑顔でした。



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私が本当に見たかったのは、

出来た!というあの笑顔でした。

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一人での発表の機会は、まだありません。

でも、娘自身が満足したあの笑顔が 見られて私は幸せでした。

私のヤキモキは、私の問題ですものね。



幼稚園の3年間を振り返ると、私一人が騒ぎ立てていて、

娘を焦らせ、困らせただけだと 感じています。



結局、発表するか しないかは、本人が決める事であり、

その達成感も本人のものだと、感じた出来事でした。


最後までお読みくださりありがとうございました。


子どものこころのコーチング協会
インストラクター近藤きょうこ