私はわが子を同じように愛せない | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

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こんにちは、柴田もとこです。

先日、ママ友との立ち話でこんな会話がありました。

「上の子は私に似てるからかわいくないの。下の子は全然違うんだけど」

「あ!わかる〜!」

「うんうん、自分に似てるとさ、なんかイヤなところを見せられてやだよね」

私もその会話を聞き、深くうなづきながら少し前のことを思い出していました。

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長女にきびしく、次女にやさしく

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私には小4の長女と年中の次女がいます。

年齢の差もありますが、長女と次女が同じことをしても、私の中に湧いてくる感情が全く違うことがあります。

長女に対してイラッとしたり、正したくなることも、次女に対してはかわいらしさすら感じることがあるのです。

例えば、寝る時間になってもなかなか寝ようとしない時。

初めは2人に同じように声をかけていますが、そのうち長女には

「朝起きられないんだから、さっさと寝れば?!」

と苛立ちながら声をかける。

一方の次女にはそれほど強く言わず

「ほら、もう寝るよ〜」

と促すことができる。

朝起こす時も同じ。

長女には「ほら!だから早く寝たらって言ったのに!」

とイライラしながら声をかけることが多いのに

次女には「起きるよ〜、ほら、起きて〜」と。

これじゃ、えこひいきしているみたい・・・

私自身、戸惑うこともありましたし、そんな自分は母親失格のような気がしていました。

どうして同じわが子なのに、こんなに湧いてくる感情が違うんだろう

そんな想いから私は、自分の心の中で何が起こっているのかを覗いてみたのです。


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ダメな私に似てる長女はダメな子

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長女に苛立ちながら、強い口調で話す私の奥にあるのは『不安』でした。

私は、次女よりはるかに多くの不安を長女に感じていたのです。

その不安は、夜から朝だけでも

朝起きれないんじゃないか

友達に見放されるんじゃないか

遅刻するんじゃないか

先生に怒られるんじゃないか

勉強について行けなくなるんじゃないか

学校に行きたくなくなるんじゃないか

と溢れるように出てきました。

そしてこの不安の根っこには、自分の子ども時代と重ね合わせ

「長女にはそんな思いをしてほしくない」

という気持ちが隠れていたのです。

長女は私の子供の頃を思い出させる面がありました。

あまり自分の意見を言わないところ。

いつもニコニコしてるけど、本心がよく見えないところ。

おっとりしていて、周りより行動が遅いところ。

そして、私自身そうしたところを「ダメだ」と言われて育ってきました。

そんな私は長女を「自分の分身」のように見て、長女が誰かにダメ出しされるのを怖がっていたのです。

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本当はそのままでいいって言ってほしかった

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そもそも子供の頃の私は本当のダメな子だったんだろうか?

そんなことを自分に問いかけてみたら、ふと涙が溢れてきました。

本当はそのままでいいと言ってほしかった。

それでいいと言ってほしかった。

それでも大丈夫だと言ってほしかった。

そんな小さな頃の私の本音が溢れてきて、涙になって出てきたようでした。

そっか、私は私自身も「それじゃダメだ」と思っていたんだね。

だから長女にも「それじゃダメだ」と思っていたし、言い続けていたんだね。

辛かったよね・・・

そんな言葉を自分に伝えてあげた時、少しだけ心が緩むのを感じました。

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かわいくないって思ってもいい

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これだけで自分の全てを受け入れらたわけでもなく、長女への不安が全て消え去ったわけでもありません。

私にはまだまだ自分の心の声を聴き、その声に寄り添ってあげる時間が必要そうです。

でも、訳もわからず長女に厳しく接していた自分から、少しだけ前に進めたような気がします。

「私に似てるから、上の子がかわいくない」と言ったママ友。

私は彼女がそう言葉に出せることを素直に「すごい」と思いました。

それは、わが子をかわいいと思えないことすら「いけないこと」と思ってしまう自分もどこかにいたからかもしれません。

もちろん、わが子を平等に愛し、かわいいと思えたら幸せだろうけど、

私の場合は「そうできないこともある」って素直に認めて、そこから母としてわが子への愛を見つけていくのだと思います。

兄弟姉妹を同じように愛せていない気がする

わが子への愛情が少ないような気がする

あのママみたいにかわいがれない

そんな思いが湧いてきたら、それはママと子どもの関係より、ママが自分自身との関係を見つめる時なのかもしれません。

それは、そっと心の声を聴いてあげることから始まるのだと、改めて感じる出来事でした。

最後までお読み下さりありがとうございました。


子どものこころのコーチング協会
インストラクター 柴田もとこ