2023年ラクロスの振り返りを「やる」と言ってから早3か月。今月末には2024年度東日本チャンピオンリーグ男子も始まるので、急いで、2023年の振り返りから2024年のラクロスを展望してみたい。
今回は、第2回全日本学生新人選手権から、2024年の学生ラクロスへの影響を考えてみたい。
全日本学生新人選手権大会の結果が、全日本大学選手権の結果とリンクしているという「理論-現実」については先のコラムでお伝えした。
今更の2023年日本ラクロス振り返りと展望シリーズ①全日本学生新人戦から見える事 | 鼓舞 平(こぶ平)のラクロス応援チャンネル (ameblo.jp)
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では、新二年生がチームに寄与する可能性について考えてみる。
先ずは決勝戦の振り返り
<男子>
特にこの時期はラクロスを始めて1年という事でショットの枠内率も低く、決定率は20%を下回る。
しかし、そこをベースに半年間での底上げがあれば、確実に2年生からリーグ戦の戦力となりうる。
同志社大学
特にMVPとなった同志社大学の1Q終了間際に反転ショットを決めた23番桐山選手や身体の強い0番80番等は今季から来そうな勢いがある。一方で武蔵大学のCTO(DF仕掛けによるターンオーバー獲得数)の多さに見るDFや、MIPとなった明星大学永橋選手は選手数の少ない大学でもあり、今季の主力として当然の戦力となるだろう。
★こぶ平's Eye
今年もショット決定率の低さは変わらなかった。それは枠内ショット率の低さからも連動しているが、その傾向はAチームにおいても変わらない。新人が20%以下に対してAチームでは30%台というのが普通。枠内ショット率も50%台がMax。
常々このショットにまつわる数字が、国際競争力において根源的な差になっていると考えているのだが。
第1回大会決勝のデータ
<女子>
開始19秒で決まった慶應義塾大学、77番安達選手ドローからの50番葛西選手のスクープ、リターン77番からのドライブブレイクのプレイが慶應義塾大学に勢いを与えた見事なものだったが、その後同志社大学に得点を許さなかったオールコートでの守備は新人戦においては極めて有効だったという事も言える。
19秒で決めた77番安達選手(白真ん中)
同志社大学は、新人戦では出会わなかったであろう前線からの強い守備に対して戸惑ったまま24分という短い時間が経過してしまったという事が言える。
それでも、前半5分30秒過ぎからの一連の攻撃で慶應義塾のゴールを脅かし続けた3分弱の攻撃は良い部分だった。
14番福岡選手のフリーショット後のインザクリースも惜しかった。
14番福岡選手の左足が。。。
対して、51番矢嶋選手の好セーブを速攻(9秒)で決め切るなど2得点の35番藤本選手のプレイなど決定力も上回ったと言える。
9秒のファストブレイクなど2点を決めた慶應義塾藤本選手
慶應義塾大学
★こぶ平’s Eye
女子の場合、ティーンズラクロスの経験者も多いことから新人においても、ショット決定率、枠内ショット率は高いのだが、この試合では決定率、枠内ショット率も低かった。
2023年第1回の決勝戦のデータ
2022年新人のショットデータは際立って良い。
そしてこの試合の慶應義塾大学完封劇の立役者はMVPを取ったゴーリー51番矢嶋選手だった。
MIPも同志社大学70番樫本選手とゴーリーの活躍も注目に値する。
近年ゴーリーは、試合を左右する最需要ポジションとして注目をされているが、そこに選手が育っている事は両校にとって将来的にも大きなプラス材料だろう。
★こぶ平’s Eye
同志社大学は、慶應義塾大学のオールコート/ハイプレスという守備に対して、クリアの経験が少ない事が影響をしたように見えるが、これは今後の経験で差を無くする事ができる部分だ。
両校とも、昨年のAチームでは4年生の存在感が大きかったが、今年は若い選手からの底上げの期待が大きいと見ている。
リーグ戦での2年生の活躍に注目をしたい。
さらに、第1回のデータからは、2022年度の日本体育大学、関西学院大学のショットに関するデータが際立っている事がわかる。恐らく今年の両校の主力選手になっているはずだ。
その他の地区の新人は、特に選手層の問題から、2年生でも主力になることを期待されている。特に北海道代表だった藤女子大学は単独チームでの主体となって1年間をすごし、この全国大会での経験を持って、今年度の大会に全員が向かうことになる。そういう意味でもこの新人選手権大会は参加各校のチーム作りに好影響を与えると感じている。
今年のリーグ戦、是非新人選手権大会を経験した2年生、3年生にも注目して欲しい。
以上 2023年度全日本大学新人選手権大会の決勝戦の振り返りと今年のチームへの影響についてでした。
やっぱりラクロスは面白い!!
こぶ平