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インディアンモチーフの作品紹介 その3

だんだん長くなってまいりました…

みなさんついてきてもらえているのでしょうか(汗

その1はこちら

その2はこちら

さて、今回も早速行きましょう~♪


【ホワイトバッファローの仔牛の女】

「この聖なる女性がスーに聖なるバッファローのパイプをもたらした。

それがなければインディアンなどひとりも残ってなどいなかったかもしれない。

彼女が訪れるまでは、人々はいかに生きればよいかを知ることもなかった。

バッファローの女が、人々の頭のなかに聖なるものについての考え方を注ぎ込んだ。

だから儀式においては、誰からも尊敬されている一族の女性のひとりに、

そのバッファローの女の役が誉れとして与えられることになっている。

白い仔として生まれてきたバッファローは、全平原インディアンたちがこれを神聖なものとし、

白いバッファローの毛皮は不思議な力を秘めた聖なるお守りとされ、

およそ値段などつけられないほど大切なものとして扱われた。」





【コヨーテ】

コヨーテは、トリックスター(ペテン師)とも呼ばれ、非常にが賢い動物。

コヨーテは知性の象徴であり、霊的な世界へ行くことができる、

聖なる存在であるとされています。

部族によっては戦いの神、反逆者。

このコヨーテを描いている時はたまたま見た

「自分の人生を生きているか」というフレーズが頭から離れませんでした。

このコヨーテは強い意志で問題を提起してくれている気がします。




クマとハチドリ

インディアンのクランの中でも最上位を表すベアーは、権力、統率力、強さを表し、

力と勇気の象徴、人々を真実へと導いてくれると云われています。

ハチドリは美しさ、愛の象徴です。特にその機敏さから、

北部に住むインディアンの部族からはメッセンジャーであるといわれています。

また、ハチドリは自然およびすべての生き物のもろさ、はかなさをも象徴しています。

クマはおいしい蜜の採れる花をハチドリに教え、代わりにハチドリは美味しいラズベリーの

採れる場所を教えました。

正反対に位置する者同士が、お互いの距離を汚すことなく、与え合って共存できる世界。

そんな世界になって欲しいという想いで描きました。




【カメ】

母なる大地のシンボル。

甲羅を背負って歩く姿を地球そのものに見立てたそうで、

ネイティブアメリカン全般に尊ぶ部族は多く存在します。

「亀の島」とは北米大陸のことであり、多くのインディアン部族は

この大陸を亀の背に乗っている島だと考えていました。

春を連れてくる役割を持ったカメ。歩いたところが春になります。

ゆっくり、しかし着実に彼は仕事をこなし、毎年きちんと春がやってくるのです。



作品のコンセプトは以上となります♪

いかがでしたでしょうか?

彼らの思想や生き方を少しでも知っていただければ幸いです。

最近は展示会づくしだったので、

またそのことについてもまたレポートしたいと思います!

インディアンモチーフの作品紹介 その2

さて、先日は5月の個展の作品とコンセプトを紹介しましたが、本日は第二弾です。

先日の記事はこちら

早速ご紹介していきたいと思います。


【ハクトウワシ】

アメリカインディアンの多くの部族は、ハクトウワシを聖なる生き物と見なす文化を持ち、

ハクトウワシやその羽を儀式や正装に用います。

インディアンによるワシの羽の利用は鷲羽法で規定されています。

ワシの羽の採集許可証の申請をする者は、少なくとも祖父母の一人が

純血のインディアンであることを立証しなくてはなりません。

描かれているのは日本がアメリカに寄贈したサクラ、そのお礼として贈られた

ハナミズキです。
サクラの季節から追ってハナミズキの季節となり、

移りゆく時間を見守っているイメージです。




【ミミズク】

米インディアンのなかには、ふくろうを霊媒師や神との仲介役とみなす部族があります。

特にホピ族が祭壇での祭りの時に扮する、

カチナという踊り手のなかのモングワカチナは、

アメリカワシミミズクの化身として、夜を支配する神に従う監視者と見なされています。

その良く見える眼であたりを監視しているのかもしれません。

※フクロウとミミズクの違い…

実はどちらも猛禽類のフクロウ目フクロウ科で、生物学上は同じ種別です。

一般的には羽角(または耳羽)という頭に耳のような羽がある種を

「ミミズク」とすることが多いです。



【カエル】

蛙は安定、純真、コミュニケーションの象徴。蛙は2つの世界間である、

地上と水中の両方を旅しながら生きています。

そのために地上と水中の両方面からの生き物の声であり、

さらにコミュニケーションに長けていることから、

仲裁人を務めているといわれています。

 また、蛙は春の象徴であり、変化していくこと、

つまり新しい人生のシンボルでもあります。



またまた長くなりましたので、このあたりで~♪

インディアンモチーフの作品紹介 その1

今回、個展作品を制作するにあたり、インディアン(ネイティヴ・アメリカン)を

テーマにしたわけですが

それを説明する紙をぺらっと1枚貼るくらいではコンセプトが収まりきらず

一冊のA5ファイルに絵と文章をレイアウトして設置することにしました。

まあ、気付かれなくてもいいかな、見る人の自由だし~。

くらいのものでしたが、意外と好評だったのでご紹介いたしますね。



【導入部】

アメリカ大陸の先住民、ネイティブ・アメリカンの人々は500年に渡る侵略と

虐殺の歴史を経てもなお、その文化と伝統を守り、現代に受け継いできました。

一言でネイティブ・アメリカンと言っても、北米大陸だけで260を越える

部族が存在し、その言葉も文化も様々です。しかし、彼らの間には

ひとつの共通の世界観があります。

それはこの世のすべてのもの、植物や動物、鳥や虫、川や石や大地にも

「魂と生命」が宿っており、

宇宙の輪の中の生きとし生けるものは、他の存在と調和して生きること、

分かち合うことを学び、 受け入れ

「すべてのものとの繋がりに気づく」というものです。

私は絵を通して、彼らの生き方や智慧、その悲しい歴史を経験してもなお

受け継ぎたかったものを少しでも表現し、伝えていくことを

今回の個展のテーマとしました。


【2匹の狼】

インディアンのチェロキー族に伝わる、

心の中の二匹のオオカミのお話です。

ある晩、長老は子どもたちにこう語りました。

「人間の心の中には、オオカミが二匹住んでいる。

一匹は、恐れ、怒り、ねたみ、恨み、嘆き、後悔、欲望、わがまま、

自己憐憫、あやまち、劣等感、嘘、うぬぼれ、優越感、利己心のオオカミ。

もう一匹は、

よろこび、平和、愛、希望、公平、穏やか、謙虚、優しさ、思いやり、

寛容、真実、あわれみ、そして信頼のオオカミ。

そしてこの二匹のオオカミは、いつも争っている。」

子どもたちはちょっと考えましたが、

1人の子どもがたずねました。

「それで、どっちのオオカミが勝つの?」

「おまえが餌をやるほうのオオカミだ。」




【イーグル】

イーグルはパワー、名誉の象徴。

イーグルはとても名高く他人から尊敬されることから、リーダ ーシップに富み、

知恵が豊富です。

イーグルはこれらの全ての力を使って世界を自由に、高く飛び回ります。

もう1つの特徴は、友情と家族愛の証、仲間同士の永遠の平和の約束です。

鷹のつがいは狼と同様に一生寄り添っていくといわれています。

「おまえの望む場所へ連れて行ってやる」

そんなイメージで制作しました。


…思いのほか長くなりそうなので、次回に持ち越します♪