特別編4「500種のCDを聴いたマーラー通がオススメする交響曲第5番!!」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



みなさんこんばんは🌇
雷雨になると言っていましたが、まさかここまでひどくなるとは思いませんでした…
仕事帰りに降られるかと思いましたが、なんとか家に帰るまで降られずにすみました。

さて、4日目となった特別編。今日もマーラー通である私がオススメのCDをご紹介していくわけですが今回の曲は交響曲第5番です!
マーラーの交響曲の中でも一番有名な曲で多くの指揮者とオーケストラが演奏してきました。映画音楽にも4楽章のアダージェットが使われたりするなど演奏時間は長いものの、ベートーヴェン、ショスタコーヴィチ、チャイコフスキーの交響曲第5番に次ぐ勢いで人気があります。今回も5種類のCDをまたご紹介していきましょう。


マーラー作曲:
交響曲第5番


一曲目:ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団


あのカラヤンもベルリンフィルとマーラーはいくつか取り上げている。演奏したのは4番、5番、6番、9番、大地の歌など。その他は歌曲作品を一部録音している。同時期でいえばバルビローリがベルリンフィルとも多くのマーラーの交響曲を演奏しCDに残しているが、そんなカラヤンが演奏したマーラーが録音されたのは1970年代。カラヤンとベルリンフィルが絶頂期を迎えていた時期にあたる。2度目のベートーヴェン交響曲全集やそのほかにもあげたらキリがないくらいの名盤を誕生させた中にこの5番も存在する。アダージェットはやや長めだが、全体的に安定感ある演奏で演奏時間が長く疲れてしまいがちなマーラーの曲をふんだんに楽しむことができる。何より金管楽器の音に煌きがありカッコいい!SACDによる高音質化されたCDも発売されるほどの人気ぶりを博しているので一度は聴いていただきたい。



二曲目:ゲオルグ・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団

「力」が全面に押し出された活気、同時にシャープな面も兼ね備えているショルティのマーラー。特にこの1970年に録音されたものは何度も再販を繰り返されるほどの人気を誇る名盤。演奏時間に関しては先ほどのカラヤン盤と比べてみると7分も演奏時間が短い。(カラヤン盤は73分、ショルティ盤は66分)再販されているだけあって音質の改善はもちろん素晴らしいのだが、ショルティとシカゴ響の良さが全く失われていないのも素晴らしい点だろう。テンポが速めではあるが、テンポが良く変わるマーラーの交響曲には適しているものと考えられるのでその点も◯。



三曲目:ジョン・バルビローリ指揮/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団


バーンスタインによるマーラー交響曲全集と同時期に録音されたバルビローリとニュー・フォルハーモニアよるマーラー。バルビローリによるマーラーは深みが違う。重厚感たっぷりで重みも加わったため、他の演奏と比べるとしつこすぎるように感じなくもないのだが、バルビローリによるマーラーの交響曲の本質を学ぶことができるのがこの盤だろう。ご紹介しているのはエソテリック盤のため入手しづらいかもしれないが、通常CDは多く発売されているので比較的手に入れやすい。また、音質に関しても抜群に良く初めて聴いた時に度肝を抜かれることは間違いないだろう。
テンポが遅い分ゆったりとこの曲を堪能できるのも良い点である。



四曲目:クラウス・テンシュテット指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団


テンシュテットとロンドンフィルによるマーラー。ライヴの帝王である印象が強いかもしれないが、セッション録音も忘れてはならない。この盤も数多いファンに人気がある。つい最近タワーレコード限定でSACDハイブリッド盤が発売された。もちろんこちらも私は購入した。爆発力に関しては相当なもので頂点に達した時の晴れ晴れとした姿は清々しい。一度聴いたら癖になることは間違い無い。
オーケストラ全体で一貫して音色がまとまっており、抜群の安定感を味わうことができるのはこの演奏だろう。決して危ない橋はセッション録音では渡らず、安定した位置を通りながら楽器が一番良い音で鳴らせるように導く。テンシュテットとロンドンフィルによる信頼関係が生んだ名盤である。




五曲目:フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮/ケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団


この曲が初演されたのは1904年。オーケストラはこのケルン・ギュルツェニッヒ管弦楽団。指揮をしたのはピリオド楽器を使用したオーケストラレ・シエクルを率いるフランソワ=グザヴィエ・ロト。まさにこの組み合わせは奇跡と言って差し支えないだろう。交響曲第3番も録音しているのだが、その理想的な音には感動せざるおえない。金管楽器がよく目立つマーラーの交響曲だが、主張も少なくまろやかな仕上がりでバランス良く演奏される。
個人的にこの曲に関しては当たり外れが激しいところではあるのだが、ロトの演奏はもう大当たり。聴いておいて損は絶対にない。



マーラーの名が知れ渡ったきっかけでもあるこの曲が、もたらした影響は大きい。特に4楽章のアダージェットは今日において単体でも演奏されることはしばしばある。もちろんそれだけ聴くのも良いのだが、どうせなら全曲を通して聴いていただきたい。そして上記5曲は特に全曲を通して聴き終えた時に得られる手応えは大きいので、迷っている時間はもったいないですよ!
本当はバーンスタイン盤やハーディング盤もご紹介したかったですが、その他のCDはまた後日ご紹介します!
ちなみに今聴き終えたのは520種類目まで来ているので次は1000種類行ったらまた別の5種類のCDをご紹介したいですね!
ではまた別の特別編でお会いしましょう。


↓交響曲第6番「悲劇的」編

特別編「500種のCDを聴いたマーラー通がオススメする交響曲第6番!!」

↓交響曲第1番「巨人」編

特別編2「500種のCDを聴いたマーラー通がオススメする交響曲第1番《巨人》!!」

↓交響曲第8番「一千人の交響曲」編

特別編3「500種のCDを聴いたマーラー通がオススメする交響曲第8番《一千人の交響曲》!!」