クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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こちらはクラシック音楽のCDの名盤をレビューするブログです!
年間500枚以上クラシック音楽のCDを購入します。
好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。


尚美学園大学/芸術情報学部/音楽表現学科/音楽メディアコース卒業、トランペット、作曲、編曲、DTM


 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、フィリップ・フォン・シュタイネッカー&マーラー・アカデミー管弦楽団によるマーラー交響曲第5番です。以前両者はマーラー交響曲第9番を録音していますが、注目的なのはピリオド楽器で演奏しているということ。また、今回の演奏には出版前だったブライトコプフ新校訂版を使用しているというのも大きなポイントと言えるでしょう。



「フィリップ・フォン・シュタイネッカー指揮/マーラー・アカデミー管弦楽団」


マーラー作曲:

交響曲第5番 嬰ハ短調




 マーラー作品におけるピリオド楽器での録音はまだまだ数が多いというわけではない。例で何種類か取り上げると、ロト&レ・シエクルによる交響曲第1番、第4番やシュタイネッカー&マーラー・アカデミー管による第9番、今回の第5番くらいである。スコアは出版前だったブライトコプフ新校訂版、メンゲルベルクが使用していたスコアも用いている。弦楽器はガット弦と木製のミュートを使用し、ヴィブラートをほぼかけずに演奏している。




・マーラー:交響曲第5番


録音:2024年9月8〜10日


 過去にここまでの溜めが細かい第1楽章はあっただろうか?100種類近いマーラー交響曲第5番を聴いてきたが正直ない。至るところに細かいテンポの溜めやリズムのまとまりがあるため、多少詰まって聴こえるかもしれないが、それによる鋭さや普遍的な感覚はよりマーラーの混沌たる印象に見事マッチしている。第1楽章でそのアプローチが連続されることによって、「この演奏は従来のマーラー演奏とは違う。」ということを理解させてくれる。こういったマーラーは久しぶりだ。


 第2楽章では同曲録音と同じように荒々しく、やや攻撃的なテンポの緩急からなるアプローチが目立つ。しかし、ピリオド楽器での演奏ということも関係しているのだろう。パワー型ではないため、比較的に程よいアプローチからなる細かいダイナミクス変化を演奏から通して聴くことができるようになっている。それに合わせて第1楽章と同じような溜めが随所より確認できるため、終始刺激的で楽しめるのは間違いない。


 第3楽章は明るさも含めた音色、響気に加えてテンポの緩急が非常に明確となった。特に「急→緩」、「緩→急」へと変化する構成のパワフルさや細かいダイナミクス変化、ホルンをはじめとする金管楽器による音圧など各楽器の特徴的がオーケストラ全体としてまとまり合いながらアンサンブルを行っている。今回の演奏では、第1ホルンが指揮者の横にソリストとして立って演奏しているなど、多少情報量は多くなるかもしれないが、この第3楽章における面白さは全面的に押し出せているはずだ。


 思わず聴き入ってしまうほどに没入感の高い演奏となった第4楽章。弦楽のたっぷりとしたスケールを奏でながらもこのリアリティあふれる分厚いサウンド、濃厚なアプローチからなる演奏は非常に素晴らしい。ダイナミック・レンジの幅広さを含めて細かいダイナミクス変化からなる演奏が展開されていることもあり、各楽器ごとによる高いアンサンブルを楽しめるというのは非常に素晴らしい。


 生き生きとしており、それでいて活発なアプローチからなる細かいダイナミクス変化を演奏から通して聴くことができるようになっている。オーケストラ全体の一体感は非常に素晴らしく、圧倒的なスケールを含めて細かいテンポの溜めなども他の楽章同様のアプローチがみられるようになっている。パワー型ではないとしても、各楽器ごとに群となった瞬間のインパクトは非常に衝撃的だ。



 今回の個性的なマーラー演奏は録音が今後も続くのか非常に気になる。個人的にはまだピリオド楽器演奏での録音が残されていない第6番「悲劇的」などを聴いてみたいとも考えている。それ以外の録音が発売されたとしても両者であればきっと度肝を抜くような演奏を行ってくれるのだろう。その期待に胸を膨らませながらまた第9番や今回の第5番を繰り返し聴きたいと思う。



https://tower.jp/item/8064931













 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、ヘルベルト・フォン・カラヤン&ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるチャイコフスキー交響曲第5番です。こちらは8月19日に発売されたばかりのワーナークラシックス新シリーズ「ルミエール・シリーズ」である新リマスターを施されたSACDハイブリッド仕様の高音質盤となっています。直近に取り上げたチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」の続きになります。



「ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」


チャイコフスキー作曲:

交響曲第5番 ホ短調作品64




 カラヤンが録音を行った数々の名盤は「旧EMI」から何種類か発売されているが、今回は前回取り上げたチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」に続くチャイコフスキー後期三大交響曲のうち一つである。2026年HD192/24最新リマスターによるSACDハイブリッドで、日本発売のみ新リマスターが発売されている。9月には交響曲第4番が発売される予定だ。




・チャイコフスキー:交響曲第5番


録音:1971年9月16〜21日


 第1楽章より重厚的で分厚いスケールからなる重量感たっぷりの演奏を聴くことができ、その安定感と強大な存在感は両者ならではである。ズシンとくる低音による音の鳴りも非常に素晴らしく、クラリネットの主題や弦楽器による音色からなる響きも一音一音による聴き応えは各楽器の特徴をうまく引き出した上で魅力的に奏でられている。


 第2楽章ではホルンの美しいソロもそうだが、そのゆったりとしたテンポからなる分厚いスケールや重厚的なサウンド、響きが功を奏す形となっている。何よりもベルリン・フィルの弦楽器による分厚い重厚的なサウンドが凄まじいエネルギーからなるダイナミクス変化となって聴くことができるのが大きな魅力である。終盤ではその空間がさらに広がり、ヴァイオリンによる高音の鳴りも良い演奏を聴くことができる。


 第3楽章は多少前向きなテンポによって演奏が行われる優雅な空間からなる美しさが功を奏す形となっている。弦楽器や木管楽器による軽やかな音色、響きは第1楽章、第2楽章までに聴くことができたような重々しいサウンドは一切感じられないほどの透明感だ。細部まで細かくダイナミクス変化を聴くことができるということも含めてこの第3楽章で一度リセットされ、この後の第4楽章をたっぷりと聴くための準備がされているのがよくわかる。


 再びずっしりとしたスケールからなる重量感のある弦楽器演奏から始まるが、その後「緩→急」へと変化した際のティンパニのクレッシェンドやオーケストラ全体における推進力のアップなど勢いの良さが感じられる。金管楽器によるバリバリとした音圧はここまでの楽章でも聴くことができたが、この第4楽章ではそれが弦楽器も一緒になるため想像している以上にパワフルで芯のある太いサウンドによって奏でられている。それも新リマスターを施されたことによるダイナミック・レンジの幅広さによって聴きやすく展開されているのも素晴らしい。



 カラヤンのチャイコフスキー後期三大交響曲自体何種類も録音が存在しているということもあり、その一部がこうしてまた素晴らしい音質で聴くことができるようになっているというのも嬉しい。9月にはチャイコフスキー交響曲第4番が発売される他、フランクの交響曲などもSACDハイブリッド盤で発売されるのが現在わかっているので、今後もこのシリーズからは目が離せない。



https://tower.jp/item/8033171












 みなさんこんにちは😃本日8月28日は20世紀を代表とする指揮者カール・ベームの誕生日です。今年で生誕132年になります。そんな本日ご紹介していくのは、auditeのルツェルン・フェスティヴァル・シリーズ第16弾として発売されたヒンデミットの木管とハープのための協奏曲、ブルックナーの交響曲第7番です。いずれもウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とのライヴでブルックナーは初出音源となっています。



「カール・ベーム指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」



ヒンデミット作曲:

木管とハープのための協奏曲



ブルックナー作曲:

交響曲第7番 ホ長調WAB107




 ベームがウィーン・フィルとルツェルン・フェスティバルにて1964年にブルックナー、1970年にヒンデミットの収録をしている。この内ブルックナーは初出音源。同日にはリーザ・デラ・カーザを迎えたリヒャルト・シュトラウス「4つの最後の歌」を演奏している。ベーム&ウィーン・フィルというこの黄金的な両者の名盤は数知れず存在しているが、今回はブルックナーはモノラル、ヒンデミットはステレオで収録されている。




・ヒンデミット:木管とハープのための協奏曲


録音:1970年9月6日(ライヴ)


・フルート:ヴェルナー・トリップ

・オーボエ:ゲルハルト・トゥレチェク

・クラリネット:アルフレート・プリンツ

・ファゴット:エルンスト・パンペール

・ハープ:フーベルト・イェリネク



 フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットによる木管楽器群とハープを独奏とした協奏曲で幻想的かつ神秘的なサウンドが細部にわたって聴こえる非常に面白い演奏。そのバックであるオーケストラの演奏も軸のブレない安定感や細かいダイナミクス変化に基づいた演奏が展開されている。音質自体も比較的に良く、細部まで細かく演奏を聴き込むことができるというのもこのライヴならではである。木管楽器群による軽やかなアンサンブルが何よりも美しく、全体的なバランスの良さを素晴らしい。




・ブルックナー:交響曲第7番


録音:1964年9月6日(ライヴ)


 第1楽章より分厚いスケール、やや低めの重心からなる重量感などベームによるブルックナーを冒頭よりたっぷりと味わえる。特にチェロを中心とした演奏が抜群に良く、その伸びやかさが金管楽器に影響している。木管楽器は軽快で軽やかである。音質自体も良いため、甘さたっぷりに奏でられる旋律が美しい。


 第2楽章は思いの外テンポ自体の重々しい感覚は一切ない。また、オーケストラ全体における音色や響きも透き通るように美しさがあるため、伸び伸びとした透明度の高い演奏を聴くことができる。モノラルではあるが、その明瞭な音質から美しい葬送行進曲たる第2楽章となっている。終盤のトランペットによるファンファーレも荘厳的で心打たれる音色によって演奏を聴くことができるのは大きなポイントである。


 第3楽章でのテンポの緩急からなる揺らぎやテンポの速さは非常に明確である。特に中間部におけるゆったりとしたテンポの伸びやかさや弦楽器のしなやかさが非常に美しい。また、最初の最後に当たるテンポの速さからなる場面においては金管楽器によるパワフルのサウンドを演奏が行われているのでインパクト性も充分に楽しめる。


 比較的に前向きなテンポからなる演奏を聴くことができる第4楽章。その分テンポの緩急からなる細かいダイナミクス変化や揺らぎ、加速などは明確である。金管楽器によるパワーもみられるが、弦楽器の透き通るように美しい音色の良さも魅力の一つと言える。オーケストラ全体の演奏として推進力からなるエネルギーが生き生きとしているので聴きやすい。



 最近ベームによるライヴを何種類か聴くようになったが、探してみればまだまだ聴いたことがない演奏が多数あるので今後少しずつ取り上げられたら良いなと思う。特にオルフェオでは比較的に多くのライヴが発売されている傾向にあると考えられるので、また少しずつ取り上げていきたい。


https://tower.jp/item/5225975











 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、若きヴァイオリニスト辻彩奈さんによるブラームス、グラズノフのヴァイオリン協奏曲です。ブラームスはパスカル・ロフェ&大阪フィルハーモニー交響楽団、グラズノフはケンショウ・ワタナベ&東京フィルハーモニー交響楽団によるライヴが収録されています。こんかいはソニーミュージック第2弾として発売されます。



「辻彩奈(ヴァイオリン)、パスカル・ロフェ指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団」


ブラームス作曲:

ヴァイオリン協奏曲 ニ長調作品77



「辻彩奈(ヴァイオリン)、ケンショウ・ワタナベ指揮/東京フィルハーモニー交響楽団」


グラズノフ作曲:

ヴァイオリン協奏曲 イ長調作品82




 辻彩奈さんがソニーミュージックから発売した第2弾がブラームス、グラズノフのヴァイオリン協奏曲だった。第1弾は阪田知樹さんをピアノ伴奏に迎えたブラームスヴァイオリン・ソナタ全集である。第1弾は2024年に発売したが、約2年後に第2弾となる当盤が発売された。




・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲


録音:2025年10月19日(ライヴ)


 京都コンサートホールでのライヴ。第1楽章より力強いヴァイオリンの音色を奏でる辻さんの演奏。ダイナミック・レンジの幅広さからなる見通しの良い伸びやかな演奏と、高音の伸びが非常に抜群である。各楽章ごとにテンポの緩急が明確となっており、第3楽章では特にキビキビとしたきっちりかっちり感を演奏から通して聴くことができるようにも感じ取ることができる。第2楽章はその分たっぷりとしたスケールからなる演奏を聴くことができるのも嬉しい。




・グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲


録音:2025年3月22日(ライヴ)


 文京シビックホールでのライヴ。個人的にはブラームスよりもグラズノフのヴァイオリン協奏曲に強くひかれるものが多かった印象を受ける。甘さと美しさからなる色気をたっぷりと奏でるヴァイオリンの音色が非常に魅力的ということが大きな要因である。オーケストラとの一体感も素晴らしく、最終的には清々しいほとの透明感を演奏から聴くことができるほど。細部まで細かく演奏を聴くことができるというのも素晴らしいポイントと言える。



 まさにヴァイオリンの美しい音色に酔いしれることができるような満足感をそれぞれのヴァイオリン協奏曲から聴くことができた素晴らしいライヴを種録している。個人的にはグラズノフをあまり聴いてこなかったこともあり、グラズノフに強くひかれたが、今回ブラームスヴァイオリン協奏曲を聴くこともできたし第1弾だったブラームスヴァイオリン・ソナタ全集も後日取り上げたいと思う。



https://tower.jp/item/8039647












 みなさんこんにちは😃本日8月26日はヴォルフガング・サヴァリッシュの誕生日です。今年で生誕103年になります。N響とも数多くの名演を繰り広げたサヴァリッシュといえば、やはりドイツ音楽を避けて通ることはできません。そんな本日ご紹介していくのは、1959年バイロイト音楽祭でのワーグナーの歌劇「さまよえるオランダ人」です。サヴァリッシュによるワーグナーは先日「ローエングリン」を取り上げたばかりではありますが、今回はどのような演奏となっているのでしょうか?



「ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮/バイロイト祝祭管弦楽団」


ワーグナー作曲:

歌劇「さまよえるオランダ人」




 サヴァリッシュによるワーグナー・オペラ録音は「ローエングリン」、「タンホイザー」、「ニーベルングの指環」、「トリスタンとイゾルデ」などがある。「さまよえるオランダ人」については1961年盤もあるが、今回は1959年盤を取り上げる。サヴァリッシュにとってはじめて手掛けた「さまよえるオランダ人」ということもあって、その意欲が演奏から聴き取ることができるだろう。




・ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」


録音:1959年8月5日(ライヴ)


・オランダ人:ジョージ・ロンドン(バス・バリトン)

・ゼンタ:レオニー・リザネク(ソプラノ)

・ダーラント船長:ヨゼフ・グラインドル(バス)

・エリック:フリッツ・ウール(テノール)

・マリー:レス・フィッシャー(アルト)

・舵手:ゲオルク・パスクーダ(テノール)

バイロイト祝祭合唱団



 サヴァリッシュによるワーグナーは今回で2種類目になるが、今回の演奏は1958年録音であるということにまず驚く。録音は非常に良く、勢いの良さが演奏から感じられる。透明度の高いダイナミック・レンジの幅自体も広く、歌手の歌声自体も透き通りながら伸びやかである。オーケストラ全体もパワフルな音の鳴りをしており、聴いているだけで凄まじいエネルギーを感じ取れる。これがモノラル録音だというのだからさらに驚かされる。木管楽器の調和的で美しい音色や弦楽器によるスケール感、伸びやかな響き、金管楽器による分厚いサウンドなど若き日のサヴァリッシュによるワーグナーを余すことなく楽しめる名演である。



 サヴァリッシュによるドイツ音楽からなる名盤や名演は非常に多いため、ワーグナー・オペラを現在こうして聴くことができて個人的には非常に楽しい。まだ何種類かの録音を聴くこともできていないので、それらについては少しずつ取り上げていきたいと思う。バイロイト音楽祭の開催時期に合わせて今数々のワーグナー・オペラを取り上げているが、そろそろ「ニーベルングの指環」を取り上げてもいい時期なので9月上旬には取り上げたいところである。



https://tower.jp/item/4756934













 みなさんこんにちは😃本日8月25日はレナード・バーンスタインの誕生日です。今年で生誕108年になります。そんな本日ご紹介していくのは、レナード・バーンスタイン&バイエルン放送交響楽団によるワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」です。バーンスタイン唯一のワーグナー・オペラ録音となった「トリスタンとイゾルデ」は映像に残されるほどの人気を誇る名演となっています。この録音を知ったのはだいぶ前からですが、今回満を持して取り上げていきたいと思います。



「レナード・バーンスタイン指揮/バイエルン放送交響楽団」


ワーグナー作曲:

楽劇「トリスタンとイゾルデ」




 バーンスタインによるワーグナーというと、確かにあまり印象にないかもしれない。実際管弦楽曲録音も少なければオペラ録音は今回が唯一である。そんな今回のライヴは1981年1月13日、4月27日、11月10日のものが映像化されている。1年かけて1幕ずつ3階に分けて演奏会形式で上演された。亡くなる直前だったベームもこのライヴを聴き、「ワーグナーが意図するままの演奏だった」と賛辞した。当盤自体は大学時代に図書館で借りて一度聴いており、それぶりなので約10年ぶりに聴くことになる。




・ワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」


録音:1981年2,4,11月(ライヴ)



・トリスタン:ペーター・ホフマン(テノール)

・マルケ王:ハンス・ゾーティン(バス)

・イゾルデ:ヒルデガルト・ベーレンス(ソプラノ)

・クルヴェナール:ベルント・ヴァイクル(バリトン)

・メロート:ヘリベルト・シュタインバッハ(テノール)

・ブランゲーネ:イヴォンヌ・ミントン(メゾ・ソプラノ)

・牧人:ハインツ・ツェドニック(テノール)

・舵手:ライムンド・グルムバッハ(バリトン)

・若い水夫:トーマス・モーザー(テノール)

マリー=リーゼ・シュプバッハ(イングリッシュホルン)

チャンドラー・ゲッティング(アルプホルン)

バイエルン放送合唱団(合唱指揮:ハインツ・メンデ)



 バーンスタインによる晩年の録音はどれも非常に重く遅いテンポからなる演奏が目立ったが、この演奏も例外ではない。しかし、元々演奏時間の長いオペラであるということを考えても正直大きく気になるほどではないというのが本音である。ライヴならではの臨場感からなる分厚いスケールや歌手、オーケストラとのアンサンブルや対話が非常に功を奏す形となっている。ダイナミック・レンジの幅広さも大きくなっており、聴いているだけでその場にいるような空間的な音の広がりは聴いているだけで鳥肌が立つほどの凄みである。演奏時間の長さがやたらとCD紹介文に記載があるが、正直それを密度のある状態で、かつたっぷりと味わうことができると考えると全くと言っていいくらいに苦にはならないということだけでも述べておきたい。



 いつか取り上げていきたいとずっと思っていたバーンスタインのワーグナー・オペラ。管弦楽曲はいくつか録音されているが、唯一のオペラである「トリスタンとイゾルデ」は格別の美しさである。またこれに関しては繰り返し聴きつつ、バーンスタインによるワーグナー管弦楽曲録音も聴いてみたいと思う。



https://tower.jp/item/4393994













 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、アンドレ・プレヴィン&ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団によるラフマニノフ交響曲第2番です。プレヴィンによるラフマニノフといえば、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団との録音が特に知られていますが、今回の録音はそれから12年後に録音されたラフマニノフとなっています。テラークから発売されたプレヴィンにとって3度目のラフマニノフ交響曲第2番、どのような演奏となっているのかみていきます。



「アンドレ・プレヴィン指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団」


ラフマニノフ作曲:

交響曲第2番 ホ短調作品27




 現在絶賛放送中の日曜劇場「VIVANT」。ドラマを見ていると聞き覚えのある名曲がBGMとして使われていることがある。今回はその中からラフマニノフ交響曲第2番が劇中で流れたので、今回はそちらを取り上げていきます。そして、ラフマニノフの交響曲第2番といえばプレヴィン。有名な1973年の後に録音された1985年盤を今回取り上げていくというのもマニアックであると言える。




・ラフマニノフ:交響曲第2番


録音:1985年3月25日、26〜28日


 VIVANT第4話、山本が黒須に追い詰められるシーンにて第1楽章冒頭が音楽に使われている。ダイナミック・レンジの幅広さが非常に素晴らしいというのもそうだが、前回の録音よりもややテンポが遅くなったことによる重量感やたっぷりとしたスケール感がより一層増しているというのは大きな強みである。これには思わず息を呑むほどに美しいと感じてしまうだろう。決して攻撃的ではなく、弦楽器によるまとまりのある演奏が功を奏す形となっているのがよくわかる。


 第2楽章での推進力あふれるエネルギッシュな演奏は第1楽章と良い対比となっており、ティンパニや金管楽器による一体感やテンポの緩急からなる細かいダイナミクス変化の明確さに驚かされる。その一つ一つからは想像できないような重さとインパクトがあり、聴いているだけで勢いに乗らせてくれる面白さがあると言えるだろう。


 有名な第3楽章での濃厚な旋律を奏でる弦楽器群のアンサンブルによるスケールは、比較的に控えめでありスッキリとした音の処理という印象を受けるアプローチによって演奏が行われている。これが決して悪いわけではないのだが、重々しい感覚もないため非常に聴き取りやすい演奏となっている。


 第4楽章はその重量感たっぷりのテンポによって劇的かつ濃厚な音色からなる弦楽器のスケールと金管楽器によるキレ味のあるサウンドが非常に功を奏す形となっている。テンポの緩急に関しても細かい揺らぎや緩やかなアプローチによって描かれているため、スリリングで非常に聴きやすい。



 有名な1973年盤とは違うロイヤル・フィルとのラフマニノフ。存在自体知ったのは今回が初であり、聴き終えた後の衝撃は非常に大きいものだった。また他にも録音があるのか含めて探してみたい。それにしてもなぜこの名盤があまり表に出てこないのか。もったいないところはあると思うが、今後また少しずつ聴いていきたいと思う。



https://tower.jp/item/780221











 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、ピンカス・スタインバーグ&ウィーン放送交響楽団によるクルシェネクの歌劇「オルフェウスとエウリュディケー」です。クルシェネクといえばマーラー交響曲第10番の補筆を行ったことで有名ですが、同時期に作曲されたオペラがこの作品でした。現代的かつオペラ歌手に高難易度な演奏技術を要求する作品ですが、今回は1990年のザルツブルク音楽祭でクルシェネクが亡くなる1年前にライヴ録音された演奏となっています。この貴重な演奏を今回取り上げていきます。



「ピンカス・スタインバーグ指揮/ウィーン放送交響楽団」


クルシェネク作曲:

歌劇「オルフェウスとエウリュディケー」作品21




 クルシェネクといえば、真っ先に思いつくのはマーラーの交響曲第10番の補筆である。今日においてはあまり演奏されなくなったが、当時とすれば比較的に早い段階の補筆版だったと思う。その同時期に作曲されたのが「オルフェウスとエウリュディケー」。その台本は作曲当時にアルマ・マーラーが交際していた画家オスカー・ココシュカが1915〜1917年頃に書き起こした台本が使用されている。




・クルシェネク:歌劇「オルフェウスとエウリュディケー」


録音:1990年8月23日(ライヴ)


・オルフェウス:ロナルド・ハミルトン(バリトン)

・エウリュディケー:ドゥニャ・ヴェイソヴィチ(ソプラノ)

・プシケ:セリーナ・リンズレイ(ソプラノ)

・第1の怒れる女:コルネリア・カリッシュ(メゾ・ソプラノ)

・第2の怒れる女:ガブリエレ・シュッレッケンバッハ(コントラルト)

・第3の怒れる女:ユッタ・ガイスター(コントラルト)

・酔っぱらい:ハンス・フランゼン(バス)

・水兵:ヴィルフリート・ガームリヒ(テノール)

・愚者:ボー・スコウフス(バリトン)

オーストリア放送合唱団



 シェーンベルクのようなオペラというような印象で、無調かつ非常に難解なオペラ作品となっている。1923年に作曲、1926年にアメリカで世界初演された。そして1990年になり、作曲者であるクルシェネクを迎えたザルツブルク音楽祭にて90歳のクルシェネクを前にして演奏が行われた。それがこの記録である。そして、今回が世界初録音となった。


 意外にも高音質となっている今回の演奏。正直ここまで素晴らしいとは思いもしなかった。高音質であることによって難解かつ技術のいる歌手の歌声は伸びやかであり、たくましい感覚を感じ取ることのできる。終盤になるとようやく美しい響きが奏でられるようになっており、それまでは難解なリズムや無調による不協和な響きが奏でられながら明瞭な演奏を聴くことができる。



 オルフェオの面白いところは、往年の指揮者たちによる名演を聴くことができる意外にも今回のようなあまり名前を聴いたことがないような作曲家たちのオペラ作品を聴くことができるという点もある。今回はちょうどクルシェネクの誕生日ということもありこのオペラを取り上げたが、また同じようなCDがあれば今後も積極的に取り上げたいと思う。



https://tower.jp/item/4361711












 みなさんこんにちは😃本日8月22日はドビュッシーの誕生日です。今年で生誕204年になります。そんな本日ご紹介していくのは、ドビュッシーにおける名盤を取り上げる際に必ずといっていいくらいに名前が出てくるデジレ=エミール・アンゲルブレシュト&フランス国立管弦楽団による歌劇「ペレアスとメリザンド」です。当ブログでも過去にタワーレコードから1963年ライヴのSACDハイブリッド盤が発売された際に取り上げていますが、今回は1962年ライヴ。同時に1963年ライヴ録音となった夜想曲が収録されています。



「デジレ=エミール・アンゲルブレシュト指揮/フランス国立管弦楽団」


ドビュッシー作曲:

歌劇「ペレアスとメリザンド」


夜想曲




 ドビュッシーが作曲した唯一のオペラ作品である「ペレアスとメリザンド」。アバドやラトル、ロトなどをこれまで取り上げてきたが、今回はアンゲルブレシュト。アンゲルブレシュトとしては2度目に取り上げる。前回は1963年ライヴで、今回は1962年ライヴ。ドビュッシー生誕100年記念での決定盤的な地位を確立した名演である。同時に1963年ライヴの夜想曲が収録されている。



・ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」


録音:1962年3月13日(ライヴ)



・ペレアス:ジャック・ジャンセン(バリトン)

・メリザンド:ミシュリーヌ・グランシェ(ソプラノ)

・ジェヌヴィエーヴ:ソランジュ・ミシェル(メゾ・ソプラノ)

・イニョルド:フランソワーズ・オジュア(ソプラノ)

・ゴロー:ミシェル・ルー(バス=バリトン)

・アルケル王:アンドレ・ヴェシール(バス)

・医者:マルセル・ヴィニュロン(バス)

フランス放送リリーク合唱団(合唱指導:ジャーヌ・ボドリー=ゴダール)



 ドビュッシー生誕100年を記念したシャンゼリゼ劇場における演奏会形式によるライヴ録音である。ノイズもあり、全体的なボリュームについては正直遠い印象を受ける。しかし、その奥行きの良さこそがこの演奏における醍醐味である。決してパワー型ではないが、オーケストラにおける透明度の高い音色や美しい響きが功を奏す形となっている。それに対して歌手が伸びやかな歌声をたっぷりと歌い上げることによって、想像していた以上に軽やかで美しい神秘的な世界観が広がるようになっている。テンポの緩急はないにしても、細部まで細かく密度のある演奏となったバランスの良さからなるサウンドを余すことなく楽しめる。この録音が名盤として語り継がれる理由がわかった気がする。



・ドビュッシー:夜想曲


録音:1963年12月17日(ライヴ)


 各曲ごとに明確かつキビキビとしたテンポの緩急やたっぷりとスケール感を奏でた伸びやかさのある演奏を聴くことができる。3曲目には合唱が加わるようになるため、さらにその美しさに拍車がかる形となる。オーケストラとの神秘的かつ透明度の高い融合して世界観を味わう分には充分過ぎる演奏である。



 アンゲルブレシュトによるドビュッシー作品は中々手に入りづらいCDが多い。しかし、「Testament」から発売されている録音であれば現在比較的に手に入りやすくなっているのはありがたい。いずれ他の「ペレアスとメリザンド」についても収集しながら聴いてみたいところ。まずは今回ドビュッシーの誕生日にアンゲルブレシュトの「ペレアスとメリザンド」を取り上げることができて本当に良かったと大きな感動を味わえている。



https://diskunion.net/classic/ct/detail/DI160921-402











 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、クラウディオ・アバド&ボストン交響楽団によるドビュッシー「夜想曲」、ラヴェル「ダフニスとクロエ」第2組曲、「亡き王女のためのパヴァーヌ」、スクリャービン交響曲第4番「法悦の詩」です。アバド唯一の録音となった「法悦の詩」を収録している非常に貴重な代物。これは目が離せません。



「クラウディオ・アバド指揮/ボストン交響楽団」


ドビュッシー作曲:

夜想曲


ラヴェル作曲:

「ダフニスとクロエ」第2組曲


亡き王女のためのパヴァーヌ


スクリャービン作曲:

交響曲第4番「法悦の詩」




 アバドによる名盤を久しぶり聴きたくなった時に、このボストン響とのドビュッシー、ラヴェル、スクリャービンが目に入った。特にスクリャービンの「法悦の詩」は唯一の録音。その他の曲については後にいくつかのオーケストラと録音を残している。今回はそんな若き日のアバドによるボストン交響楽団との貴重な記録である。




・ドビュッシー:夜想曲


録音:1970年2月


 幻想的であり、伸び伸びとした音の広がりが非常に功を奏したサウンド。スケール感もあるが、それよりもテンポの緩急からなる躍動感や透明度の高い音色や響きがある分濃厚さを含めて非常に聴きやすい。第3曲ではそれに合唱が加わるようになるため、さらにその世界観はより一層幻想的な美しさへと変化していく。




・ラヴェル:「ダフニスとクロエ」第2組曲


録音:1970年2月


 後にアバドはロンドン交響楽団とラヴェル管弦楽曲全集を録音を行うが、今回は若き日のアバドによる「ダフニスとクロエ」が収録されている。「全員の踊り」こそ金管楽器の音色にややくせのある音となっているが、それまでは重厚的かつ分厚いスケールからなる濃厚な音色、響きをセットで聴くことができるようになっているのがこれまた素晴らしい。




・ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ


録音:1970年2月


 先ほど聴くことのできた重厚的かつ分厚いスケールからなる演奏を引き継いだ美しい木管楽器と弦楽器による演奏が功を奏す形となっている。重みのあるテンポによって演奏が行われているということもあり、それによるたっぷりとした演奏が非常に面白い。ハープの音も非常に美しく、息を呑むような美しさがこの演奏には備わっている。





・スクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」


録音:1971年2月


 現代的な要素も含みつつ演奏が進行する中で、トランペットによる力強さのある旋律や弦楽器による濃厚さからなる演奏も素晴らしい。何よりオーケストラ全体が力強さと共にキラキラとした美しい音を奏でているのがたまらなく美しく、感動的だ。ダイナミック・レンジの幅広さもあるため、そのスケールから奏でられる壮大かつ爆発的なエネルギーが頂点に達した瞬間に曲が終わる。



 アバドによるラヴェルやドビュッシーは後々非常に素晴らしい演奏を聴くことができるようになっているが、当盤に関しても同様であり引けを取らない名盤である。その中でも「法悦の詩」を聴くことができたのはどこか嬉しい。数少ないボストン響とのは演奏も素晴らしい仕上がりとなっていたのは間違いない。



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