クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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こちらはクラシック音楽のCDの名盤をレビューするブログです!
年間500枚以上クラシック音楽のCDを購入します。
好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。


尚美学園大学/芸術情報学部/音楽表現学科/音楽メディアコース卒業、トランペット、作曲、編曲、DTM


 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、セルジュ・チェリビダッケ&ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団によるワーグナー管弦楽曲集です。チェリビダッケはミュンヘン・フィルと数多くの名盤を残しましたが、その中でもブルックナーと並ぶほどの演奏となったのがワーグナーであったとも言えます。今回は「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、「ジークフリート牧歌」、「神々のたそがれ」よりジークフリートの葬送行進曲、「タンホイザー」序曲を収録しています。



「セルジュ・チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団」


ワーグナー作曲:

楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲
ジークフリート牧歌
楽劇「神々のたそがれ」よりジークフリートの葬送行進曲
「タンホイザー」序曲




 チェリビダッケによるワーグナーが収録されている。ミュンヘン・フィルとのブルックナーライヴは過去に何種類か聴いているが、ワーグナー演奏はそういえば聴いたことがないなと思い今回取り上げている。演奏される曲は「マイスタージンガー」、「ジークフリート牧歌」、「ジークフリートの葬送行進曲」、「タンホイザー」序曲の4曲だけとなっているが、想像している以上の満足感であることは間違いない。




・ワーグナー:楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第1幕への前奏曲


録音:1993年2月3,4日(ライヴ)


 過去に聴いたことがないくらいの重量感をオーケストラ全体から聴くことができ、聴いていくうちにこれまで聴いたことがないような音すら聴こえてくる。新しい発見に満ち溢れた演奏ということで、個人的には聴いていて非常に面白かった。ただ、分厚いスケールからなる濃厚さと太さが強烈である分、多少の疲れは残ってしまうかもしれないのだが、この壮大なるスケールと金管楽器の存在感には非常に驚かされるものがある。ダイナミック・レンジの幅広さと、前奏曲ではあるがフィナーレを思わせるようなアプローチにはまさに驚愕な演奏であると言えるだろう。




・ワーグナー:ジークフリート牧歌


録音:1993年2月3,4日(ライヴ)


 元々は小編成の作品であるため、演奏する編成によっても聴こえ方が変わってくる曲となっているが、今回の演奏に関しては伸び伸びとした圧倒的なスケール感と細部までたっぷりと演奏された隙間のない音の密度というものが非常に強烈である。その分各楽器の音色や響きも明確に聴き取りやすいクリアな録音状態というのも、このライヴとしては満足度の高い演奏であると感じることができる。これまで何気なしに聴いていたこの曲だが、今回の演奏で明らかに新しい解釈へと明確に向かうことのできた素晴らしさが演奏にはあった。




・ワーグナー:楽劇「神々のたそがれ」よりジークフリートの葬送行進曲


録音:1993年2月3,4日(ライヴ)


 まさにこの時期のチェリビダッケが演奏するにふさわしいと言っても過言ではない曲である「ジークフリートの葬送行進曲」。テンポにより重みが増しているからこそ弦楽器の生々しい音色やティンパニの強打、金管楽器のキレ味も深まったサウンドが功を奏す形となっているのがよくわかる。ライヴでの熱量も加わったことにより、ダイナミック・レンジの幅広さによって非常にテンションが高まっているのがよくわかる。




・ワーグナー:「タンホイザー」序曲


録音:1993年2月3,4日(ライヴ)


 演奏では意外にもそれほどテンポが落ちていないように聴こえる「タンホイザー」序曲。弦楽器によるうねりや細かいテンポの緩急を含めたダイナミクス変化などインパクトの強さを感じる面が強い。オーケストラ全体におけるサウンドについても非常に緩やかで伸び伸びとしたアプローチからなる演奏が展開されているので、濃厚であることも含めて聴きやすいスケール感もあるため聴きやすい。トロンボーンの音色も存在感が明確で、他の楽器に引けを取らない厚みからなる音圧を確かに感じた。



 本来ならばワーグナー管弦楽曲集であればもう何曲か収録されていても不思議ではないのだが、今回に関してはこれだけでも満足のいく演奏を聴くことができたのは間違いない。むしろ少ないことによって他の曲を演奏していたらどうなっていたのだろうという想像にも繋がって、個人的には面白かった。



https://tower.jp/item/3675581












 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、ダニエル・ライスキン&ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団によるショスタコーヴィチ交響曲第6番、第9番です。サンクトペテルブルク生まれ、マリス・ヤンソンス、ネーメ・ヤルヴィといった名匠たちに師事をした指揮者で、音楽監督&首席指揮者の就任が決まったばかりのライスキンによるショスタコーヴィチ録音。これは聴かないわけにはいきません。



「ダニエル・ライスキン指揮/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団」


ショスタコーヴィチ作曲:

交響曲第6番 ロ短調作品54
交響曲第9番 変ホ長調作品70




 ダニエル・ライスキンはロシアの代表的な音楽学者イオシフ・ゲンリホヴィッチ・ライスキンの息子で、サンクトペテルブルクにて生まれた。6歳より音楽学校に通い、音楽院に進んだ後はヴァイオリンとヴィオラ、指揮を学んでいる。マリス・ヤンソンス、ネーメ・ヤルヴィ、ミラン・ホルヴァートに師事。2005〜2016年にかけてライン・フィルハーモニー州立管弦楽団の首席指揮者、2008〜2015年にはアルトゥール・ルービンシュタイン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めている。現在はスロヴァキア・フィル常任客演指揮者、ウィニペグ交響楽団音楽監督の兼任に加えて、チェコのヤナーチェク・フィルの音楽監督、首席指揮者への就任が決まった。



・ショスタコーヴィチ:交響曲第6番


録音:2025年9月12〜16日


 比較的にスマートでスタンダードなバランスの取れたショスタコーヴィチ演奏を聴くことができるようになっている。その分鋭さや強烈なサウンドではなく、熱量の多さを演奏から通して聴くことができるのは非常に素晴らしい特徴であると考えられる。テンポの緩急からなる明確さと柔軟性の高い弦楽器群による音の波が聴いていて非常に素晴らしい演奏であると考えられる。



・ショスタコーヴィチ:交響曲第9番


録音:2025年6月23〜25日


 交響曲第6番と同じようにスマートなアプローチからなるスッキリとしたサウンドが功を奏す形となっている第9番。特に木管楽器、弦楽器による透明度の高く、美しい音色がバランスの良さも含めてオーケストラ全体の統一感は素晴らしい。また、第5楽章におけるアンサンブルの一体感も見事で、打楽器も演奏された瞬間のオーケストラ全体におけるインパクトも抜群である。



 ライスキンによる演奏は今回が初めて聴く形となったが、ヤナーチェク・フィルとのショスタコーヴィチ演奏は面白かった。ぜひ他の交響曲についても録音をしていただきたい。ひとまずショスタコーヴィチ録音という点ではライン州立フィル&マインツ州立フィルに客演した際の交響曲第4番があるようなので、後日そちらを聴きたいと思う。



https://tower.jp/item/7993720












 みなさんこんにちは😃本日は当ブログ2600回目の投稿となります。毎回100回単位の際には、現代音楽作品を取り上げるようにしてますが、今回ご紹介していくのは、西村朗の2台のピアノと管弦楽のためのヘテロフォニーです。西村さんは日本を代表とする現代音楽作曲家であり、吹奏楽では「秘儀」シリーズでお馴染みとなっています。そんな西村さんが第36回尾高賞を受賞した作品こそ、この曲でした。今回の演奏では、ピアニストに神野明、佐藤俊を迎え、外山雄三&NHK交響楽団が演奏を行っています。


「神野明、佐藤俊(ピアノ)、外山雄三指揮/NHK交響楽団」


西村朗作曲:

2台のピアノと管弦楽のためのヘテロフォニー




 「ヘテロフォニー」とは、音楽テクスチュアの一種でモノフォニーが複雑化したもの。同一の旋律を奏でる中で別々に動いたり、リズムやテンポを微妙にずらしたりすることで異なった装飾や音型が生じる。特にアジアの民族音楽、雅楽やガムランなどで確認することができる。


 西村朗さんが重要視した「ヘテロフォニー」は以降作品に多く反映され、多くの人々に親しまれることとなる。自身の作品でいえば、「秘儀Ⅲ〜旋回舞踊のためのヘテロフォニー」や「鳥のヘテロフォニー」、「巫楽〜管楽群と打楽器のためのヘテロフォニー」などである。




・西村朗:2台のピアノと管弦楽のためのヘテロフォニー


録音:1988年5月23日(ライヴ)


 1987年に作曲、昭和60年度第93回「現代日本のオーケストラ音楽」委嘱作品。第36回尾高賞受賞。初演は同年5月に神野明、佐藤俊、小泉和裕&東京交響楽団による演奏で行われた。今回の録音でもピアノ演奏は初演時と同じく神野さんと佐藤さんが担当している。


 第1楽章「線のヘテロフォニー」、第2楽章「面のヘテロフォニー」、第3楽章「点のヘテロフォニー」の全3楽章からなる協奏曲である。構成としては「急→緩→急」で、特に第1楽章と第3楽章は強烈な音響と不協和音、エネルギーの連続を感じ取ることができ、第2楽章でも多少の盛り上がりはあれど響きの広がりを重視したピアノとオーケストラによる音のうねりや重厚的な和音を聴くことができる。初演時の録音もあるようだが、今回はその後の録音、しかし、「伝説のN響ライヴ!」シリーズであるということの貴重なCDということも含めて、凄まじいエネルギーを体感できるライヴであることは間違いない。左右にバランスが振り分けられており、聴いているだけで空間的な音響による音の広がりも含めて楽しむことができる。神秘的な美しさも含めて度肝を抜かされた演奏である。



 「伝説のN響ライヴ!」シリーズは尾高賞受賞作品も何枚かCDを発売している。その中に収録されている数々の作品は、今日において演奏頻度の少ない曲もあるかもしれない。しかし、それらも含めて非常に貴重な日本を代表とする現代音楽の記録であるということはかわりない。廃盤となっているのが残念ではあるが、今後も収集を続けていきたい。



https://tower.jp/item/709547?srsltid=AfmBOophgbpcEuD9DQ-uH-bTe3CyCAa82ZQKfW2V1agKMiNIvrSzM51P











 みなさんこんにちは😃本日ご紹介していくのは、沼尻竜典&神奈川フィルハーモニー管弦楽団によるブルックナー交響曲第8番です。「Exton」から発売されたSACDハイブリッド仕様の高音質盤となっていますが、近年同レーベルからはジョナサン・ノット&東響やファビオ・ルイージ&N響とのブルックナー交響曲第8番、先日発売されたばかりの下野竜也&名古屋フィルとのブルックナー交響曲第9番など、ブルックナー録音が多数発売されています。その中で沼尻さんによるブルックナー交響曲第8番は非常に注目的な録音であると言えるでしょう。


「沼尻竜典指揮/神奈川フィルハーモニー管弦楽団」


ブルックナー作曲:

交響曲第8番 ハ短調 WAB108(ノーヴァク稿第2版)




 沼尻さんによる録音は以前より「Exton」から発売されていた印象が強いが、ここ最近になってさらに増えた気がしている。先日はシューベルトの交響曲が発売されている。今回は2025年10月にみなとみらいホールにて行われた定期演奏会でのライヴを収録している。2022年より神奈川フィルの音楽監督となった沼尻さん渾身のブルックナーを聴くことができ、来る7月には同じくブルックナーの交響曲第7番が演奏される。



・ブルックナー:交響曲第8番(ノーヴァク第2稿)


録音:2025年10月18日(ライヴ)


 第1楽章よりゆったりとしたテンポからなる安定感のあるサウンドを聴くことができる。演奏に関しても非常にスムーズに進められていくため、気づいたときには第1楽章が終わっているという状況になっている。ダイナミック・レンジの幅広さが増していることによる音の広がり、豊かな金管楽器の濃厚な音色も聴くことができるため非常に良い。パワーでゴリ押すタイプの演奏ではないので、比較的に聴きやすい演奏とも言えるだろう。


 第2楽章ではやや前向きなテンポからなるアプローチを受け、第1楽章のスムーズなテンポ設定が比較的に明確なものとなっている。細部まで卓越されたアンサンブル、細かいダイナミクス変化が素晴らしい。弱奏からクレッシェンドして音楽が盛り上がった瞬間の開放感や広がっていくスケール感は今回の演奏だからこそ楽しめる特徴とも言える。特に弦楽器のくもりない透明度の高い音色が土台となり、金管楽器や木管楽器の音色にも良い影響をもたらしているのが強みとなっている。


 第3楽章は思いの外テンポがゆったりとしていないのが驚きであった。一歩一歩明確な足運びから音の豊かさなど、深みのある音色と重みが見事な演奏となっている。ダイナミック・レンジの幅広さが増していることによる分厚いスケール感が圧倒的であり、19:00などの音楽的な頂点に達した瞬間のインパクトや芯の太さによるブルックナーを聴いたので満足感としても大きな演奏である。


 聴いているだけでエネルギーをもらえるかのような熱量の多さを演奏から通して聴くことができる第4楽章。トランペットやトロンボーンをはじめとするファンファーレもキレ味だけでなく、豊かな音色から演奏が行われているため、その伸びやかさには圧倒される。対して弦楽器は重厚的かつ伸びやかなサウンドを奏でており、分厚いスケール感を奏でる土台作りが明確となっている。テンポに関しても比較的に安定しており、激しすぎないため各場面ごとの変化を細かく聴き込める。



 久しぶりに聴いたブルックナーは求めていたもの以上の満足感となっていたため、聴き終えた今としては非常に満足している。同レーベルで考えれば、ジョナサン・ノット&東響による演奏はどこか物足りなさを感じたものの、今回に関してはお腹いっぱいくらいの心持ちだ。これからもう一周聴きたいと思う。



https://tower.jp/item/8004735













 みなさんこんにちは😃本日5月23日は「takt op. 運命は真紅き旋律の街を」にて登場するキャラクター、きらきら星変奏曲の初戦日です。アプリゲー厶における主要なキャラクターの1人で、その名前の通りモーツァルトの代表作であるきらきら星変奏曲の力を宿したムジカートになっています。楽器を始めた時、一番最初に演奏する曲と言っても過言ではないこの曲を今回はアンドラーシュ・シフによるピアノ演奏で取り上げていきます。


「アンドラーシュ・シフ(ピアノ)」


モーツァルト作曲:

きらきら星変奏曲 ハ長調K.265(300a)




 きらきら星変奏曲は作品として童謡的な意味合いが強いのか、本人の容姿も幼く、性格も子供っぽさがあり甘えん坊である。いつもこうもりにからかわれていたり、ドジな一面があるものの、周りのムジカートやコンダクターたちを笑顔にしている。一人称はきぃちゃん。声優は指出毬亜さんが担当している。代表作は「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」よりエマ・ヴェルデ役。「キラッとプリ⭐︎チャン」より輝イブ役。「恋する小惑星」より猪瀬舞役。




・モーツァルト:きらきら星変奏曲


録音:1986年2月


 作曲当時に流行していたフランス歌曲「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」の旋律を主題として用いている。1785年に出版された後、弟子のヨーゼファ・バルバラ・アウエルンハンマーに献呈された。主題に用いられた歌曲はモーツァルトの死後に童謡「きらきら星」として知られるようになっており、日本ではその流れで「きらきら星変奏曲」と呼ばれることが多い。構成は以下の通り。



・主題(きらきら星の旋律)

第1変奏

第2変奏

第3変奏

第4変奏

第5変奏

第6変奏

第7変奏

第8変奏

第9変奏

第10変奏

第11変奏

第12変奏



 元々がシンプルな主題ということもあり、初心者による楽器演奏で度々演奏されることが多い。すぐに演奏が誰でもできる主題であるということもこの曲の強みである。



 演奏は非常に軽やかでシンプルなアプローチからなる身のこなしがスッキリとしていて聴きやすい演奏である。各変奏についても音の流れは明確で、スムーズなテンポ運びも含めて非常に聴きやすい演奏となっている。過度なアプローチではなく、シフの軽やかなピアノ・タッチを余すことなく楽しむことができる演奏となっていることもあり、透明度の高い演奏は疲れた心すら癒す効果があるのは間違いない。


 5月もはやいもので後半に入り、来週になると6月になってしまう。5月に初戦日を迎えるムジカートはあと一人。そして、来る6月になるとタクトオーパスのアプリがリリースされてから3周年となる。3月にはアートワークが発売され、5月にはアニメのパチスロが稼働となった。今タクトオーパスの波に乗らないわけにはいかない。また続報があるのを我々は待つのみである。


https://tower.jp/item/558759?srsltid=AfmBOoq6n2xKToLco12m9pjY5AFH90aVcnWLiBsa8foJutunLVTfs44L












 みなさんこんにちは😃今回は先日より取り上げているファビオ・ルイージ&ダラス交響楽団によるワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」から、第3夜「神々のたそがれ」を取り上げていきます。昨日CD盤も発売され、より一層その熱狂を増すルイージの「ニーベルングの指環」。当ブログではApple Music Classicalにて先行リリースされたハイレゾロスレスを取り上げてきました。はやいもので本日取り上げる「神々のたそがれ」で無事完走となります。







「ファビオ・ルイージ指揮/ダラス交響楽団」


ワーグナー作曲:

楽劇「ニーベルングの指環」より
第3日「神々のたそがれ」




 ルイージ&ダラス交響楽団によるワーグナーの「ニーベルングの指環」。想像していた以上に素晴らしい録音で度肝を抜かされた場面が幾度となくあるのは非常に驚かされた。思えばN響とはオペラ本編ではなかったが、フリーヘル編のハイライト版を演奏しているのをクラシック音楽館で放送されているのを見た。今回はその物語の締めくくりである「神々のたそがれ」を取り上げていく。



・ワーグナー:楽劇「神々のたそがれ」


録音:2024年10月8,20日(ライヴ)


・ブリュンヒルデ:リーゼ・リンドストローム(ソプラノ)

・ジークフリート:ダニエル・ヨハンソン(テノール)

・ハーゲン:スティーヴン・ミリング(バス)

・アルベリヒ:トマス・トマソン(バリトン)

・グンター:ローマン・トレーケル(バリトン)

・グートルーネ:キャスリン・ヘンリー(ソプラノ)

・ヴォルトラウテ:デニス・ウズン(メゾ・ソプラノ)

ダラス交響合唱団



 ルイージにとっては2度目の録音となる「神々のたそがれ」。前回はメトロポリタン歌劇場管弦楽団との録音となっているが今回はダラス交響楽団との演奏。ここまでに演奏された「ラインの黄金」、「ワルキューレ」、「ジークフリート」と同様に分厚い芯のあるサウンドからなる演奏を聴くことができるのは間違いないが、どこか冷静さが加わったかのような安定感と伸びやかさが功を奏す形となっている。細部まで細かく演奏される卓越アンサンブルによる音色の良さも、それを土台として見事な歌唱を歌声と共に聴くことのできる歌手たちの存在感も抜群に良い。ダイナミック・レンジの幅広さからなる空間的な音の広がり、ライヴならではの臨場感も共通して非常に素晴らしい物語の締めくくりである。



 ルイージ&ダラス響との「ニーベルングの指環」。今年初演から150年を迎えるということも含めて新時代における名盤の誕生を体感できたようにも思えるのは私だけではないはず。全体通しても久しぶりに度肝を抜かされた演奏を聴くことができたという満足感や高揚感に満ち溢れている。叶うことなら両者によるブルックナーの交響曲や他のワーグナー・オペラも聴いてみたい。またそれらについては後日、実現することがあればそれを願うばかりである。














 みなさんこんにちは😃本日はファビオ・ルイージ&ダラス交響楽団による楽劇「ニーベルングの指環」の続きを取り上げていきます。3日目となる本日は、楽劇「ジークフリート」です。「ラインの黄金」や「ワルキューレ」と比べると登場人物も少なくなりますが、その牧歌的かつ自然的な美しさからなる世界観は、今回の演奏に見事マッチするものと考えて良いでしょう。また、本日5月21日にはついにこのルイージ&ダラス響によるCDが発売された記念すべき日ということもあるので、その素晴らしさについても理解できるのは素晴らしいタイミングと言えるでしょう。




「ファビオ・ルイージ指揮/ダラス交響楽団」


ワーグナー作曲:

楽劇「ニーベルングの指環」より
第2夜「ジークフリート」



 ファビオ・ルイージは過去にメトロポリタン歌劇場管弦楽団と共に「ジークフリート」、「神々のたそがれ」を録音しており、映像やハイライトで聴くことができるようになっている。ルイージにとっては2種類目の録音となる。なお、メトロポリタン歌劇場では「ラインの黄金」と「ワルキューレ」はジェームズ・レヴァインが指揮をしている。



・ワーグナー:楽劇「ジークフリート」


録音:2024年10月5,17日(ライヴ)


・ジークフリート:ダニエル・ヨハンソン(テノール)

・ミーメ:ミヒャエル・ラウレンツ(テノール)

・ブリュンヒルデ:リーゼ・リンドストローム(ソプラノ)

・ヴォータン(さすらい人):マーク・デラヴァン(バス・バリトン)

・アルベリヒ:トマス・トマソン(バリトン)

・ファフナー:アンドリュー・ハリス(バス)

・エルダ:タマラ・マンフォード(コントラルト)

・鳥の声:ヴァレンティナ・ファルカス(ソプラノ)



 「ラインの黄金」、「ワルキューレ」から続いて芯のある分厚いスケールからなる演奏は変わらず演奏されており、重厚的なサウンドと濃厚な音色を金管楽器の低音から聴くことができるようになっている。その濃厚さには非常に驚かされ、オーケストラが奏でるサウンドだけでも圧倒される。ホルンの音色を含めても美しさが垣間見える形となっており、オーケストラ全体におけるまとまりの良さが功を奏する形となっているのがよくわかる。加えて歌手の歌声が非常に心地良く、その芯のある歌声からなる圧倒的な歌唱はオーケストラにも引けを取らない仕上がりとなっている。何よりダイナミック・レンジの幅広さが凄まじいこともあり、ライヴであることを忘れてしまうほどの臨場感と音質の良さは本当に素晴らしい。



 バイロイト音楽祭での「ニーベルングの指環」も素晴らしいが、それ以外のオーケストラによる録音でもここまで大きな衝撃を受けるとは思ってもみなかった。それが本日ようやくCDで購入することができるようになる。発売前にこうしてApple Music Classicalにてハイレゾロスレスで聴いているが、間違いなくこの「ニーベルングの指環」は名盤である。CDを購入してからもまた繰り返しこの演奏については聴きたいと思う。



https://tower.jp/item/7995165













 みなさんこんにちは😃本日は昨日から取り上げているファビオ・ルイージ&ダラス交響楽団によるワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の続きです。2日目となる本日は楽劇「ワルキューレ」を取り上げていきます。昨日取り上げた「ラインの黄金」も非常に素晴らしい仕上がりとなっていたので、「ワルキューレ」も注目度としては高いと言えるでしょう。下記に昨日投稿した「ラインの黄金」のリンクを記載していますので、まずはそちらから閲覧していただけると幸いです。




「ファビオ・ルイージ指揮/ダラス交響楽団」


ワーグナー作曲:

楽劇「ニーベルングの指環」より
第1夜「ワルキューレ」




 ファビオ・ルイージによる「ニーベルングの指環」、第1夜である「ワルキューレ」ではヴォータン役のマーク・デラヴァンは続役、ここでリーゼ・リンドストロームが演じるブリュンヒルデが登場する。2024年5月2,5日、10月15日に行われたライヴ録音となっている。ルイージによる「ワルキューレ」の録音は、フィルハーモニア・チューリッヒとのワーグナー前奏曲、間奏曲集に収録されている「ワルキューレの騎行」くらいであり、全曲録音としては今回が初となる。



・ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」


録音:2024年5月2,5日、10月15日(ライヴ)



・ジークムント:クリストファー・ヴェントリス(テノール)

・ジークリンデ:サラ・ジャクビアク(ソプラノ)

・ヴォータン:マーク・デラヴァン(バス・バリトン)

・ブリュンヒルデ:リーゼ・リンドストローム(ソプラノ)

・フリッカ:デニス・ウズン(メゾ・ソプラノ)

・フンディング:スティーヴン・ミリング(バス)

・ゲルヒルデ:アレクサンドラ・ルーション(ソプラノ)

・オルトリンデ:ミリアム・クラーク(ソプラノ)

・ヴォルトラウテ:デニス・ウズン(メゾ・ソプラノ)

・シュヴァルトラウテ:ジェニファー・ジョンソン・カノ(メゾ・ソプラノ)

・ヘルムヴィーゲ:キャスリン・ヘンリー(ソプラノ)

・ジークルーネ:サン=リー・ピアース(メゾ・ソプラノ)

・グリムゲルデ:ルネ・テータム(メゾ・ソプラノ)

・ロスヴァイセ:メロディ・ウィルソン(メゾ・ソプラノ)



 「ワルキューレ」における多くの録音は、攻撃的で鋭い印象を受ける演奏が多く感じる面が強いかもしれない。今回の演奏はどうなのかというと、そういったアプローチからなるダイナミクス変化にはならず、弦楽器群を土台とした分厚いスケールをオーケストラ全体がまとまりある音色によって奏でている。その芯の太さもそうだが、音の塊として聴き手へとダイレクトに流れ込んでくる感覚というのは非常に素晴らしい。歌手についてもオーケストラの音色や響きに見事マッチしている感覚があり、その伸びやかさや分厚い歌声からなる存在感には圧倒されるものがある。「ワルキューレ」以降「ニーベルングの指環」に収録されている録音は演奏時間もそれなりに長くなってくるわけだが、今回の演奏ではその時間も忘れてしまうくらいに楽しむことができたのは間違いない。


 ファビオ・ルイージ&ダラス響による「ニーベルングの指環」、ここで折り返しとなってしまうわけだが正直もっと聴きたいという気持ちが勝っており、このあとに続く「ジークフリート」がどのような世界観からなるアプローチとなるのか楽しみで仕方がない。明日はその「ジークフリート」を取り上げるが、同士に5月21日となるためCDがついに発売される。評価も比較的に高い録音となっているので、ぜひ購入したい新譜である。



https://tower.jp/item/7995165













 みなさんこんにちは😃2026年はバイロイト音楽祭で「ニーベルングの指環」が初演されてから150年を迎える記念すべき年となっています。そんな中発売されるのが、ファビオ・ルイージ&ダラス交響楽団による「ニーベルングの指環」です。2024年5月、10月に行われたセミ・ステージ式で行われたライヴを本日から取り上げていきます。まず1日目となる本日は序夜「ラインの黄金」。明日以降は順に続いていきます。今回、Apple Music Classicalにて先行リリースされたハイレゾロスレスにて演奏を聴いています。CDは5月21日に発売とのことでこちらも目が離せません。



「ファビオ・ルイージ指揮/ダラス交響楽団」


ワーグナー作曲:

楽劇「ニーベルングの指環」より
序夜「ラインの黄金」




 ルイージによるワーグナー録音は、映像でメトロポリタン歌劇場管弦楽団との「ジークフリート」、「神々のたそがれ」、フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団との「さまよえるオランダ人」とチューリッヒ歌劇場管弦楽団とのワーグナー前奏曲と間奏曲集が存在している。「ブルックナーの交響曲を指揮するのであればワーグナーも勉強するべき」とルイージは述べており、以降多くのワーグナー・オペラを指揮し、ワーグナー指揮者となった。そんなルイージによる「ニーベルングの指環」はどのような世界観となっているのか?



・ワーグナー:楽劇「ラインの黄金」


録音:2024年5月1,4日、10月13日(ライヴ)



・ヴォータン:マーク・デラヴァン(バス・バリトン)

・ローゲ:シュテファン・マルギータ(テノール)

・フリッカ:デニス・ウズン(メゾ・ソプラノ)

・アルベリヒ:トマス・トマソン(バリトン)

・ミーメ:ミヒャエル・ラウレンツ(テノール)

・フライア:ローラ・ワイルド(ソプラノ)

・フロー:ジェームズ・マッコークル(テノール)

・ドンナー:ハンター・エノック(バリトン)

・エルダ:タマラ・マンフォード(コントラルト)

・ファゾルト:リャン・リ(バス)

・ファフナー:アンドリュー・ハリス(バス)

・ヴォークリンデ:ヴァレンティナ・ファルカス(ソプラノ)

・ヴェルグンデ:キンバリー・グラットランド・ジェームズ(メゾ・ソプラノ)

・フロースヒルデ:ルネ・テータム(メゾ・ソプラノ)



 バイロイト祝祭管弦楽団以外の「ニーベルングの指環」を聴くのは大分久しぶりのことで、聴き進めてみると衝撃的な演奏となっていたのは言うまでもない。分厚く太いオーケストラ・サウンドをバックに歌手が歌い上げる。その圧倒的な存在感にはただただ圧倒される。オーケストラ、歌手の一体感は非常に素晴らしく、その世界観は明確かつ一つにまとめられている。勢いの良さはないかもしれないが、ライヴではありながらも落ち着いた安定感のある演奏を聴くことができる面もあるため聴きごたえとして充分に楽しめる演奏である。



 今回5月21日の発売よりも前にApple Music Classicalにて先行リリースされていたので取り上げることができた。ストリーミングではハイレゾロスレスとなっており、21日には通常CDが発売される。そうだとしても久しぶりに素晴らしい「ニーベルングの指環」の名盤であることには間違いない。明日は「ワルキューレ」を取り上げていくので、聴くのも含めて楽しみで仕方ない。



https://tower.jp/item/7995165













 みなさんこんにちは😃本日5月18日は、「takt op. 運命は真紅き旋律の街を 」にて実装される予定だったキャラクター魔法使いの弟子、このムジカートの力のもととなったデュカスの代表作である交響詩「魔法使いの弟子」の初演日です。3月に発売されたアートワークには初戦日が残念ながら記載されていないので、初演日で取り上げることでそのお祝いとしたいと思います。この曲名を聞くだけでぴんとくる方は必ずいると思いますが、ディズニーのアニメーション映画「ファンタジア」で特に有名だった曲です。そんな今回は、ダニエル・バレンボイム&パリ管弦楽団による演奏で「魔法使いの弟子」を取り上げていきます。



「ダニエル・バレンボイム指揮/パリ管弦楽団」


デュカス作曲:

交響詩「魔法使いの弟子」




 
 魔法使いの弟子は、2024年11月に開催されたイラストレーターLAMさんの個展「千客万雷」にて初めてその姿が公開された。妖艶な出で立ちに、魔法使いの要素があり、魅了された人々もいることだろう。


・デュカス:交響詩「魔法使いの弟子」


録音:1977年7月


 日本では交響詩「魔法使いの弟子」という題名で親しまれているが、交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」というのが本来の曲名であったりする。1897年5月18日に作曲者であるデュカス本人の指揮によって自作自演で初演が行われた。初演は成功を収め、デュカスの代表作かつ出世作として以降知られるようになる。

 物語については後ほど記載するが、ゲーテがサモサタのルキアノスの詩「嘘好き」に基づいて書き上げたバラッド「魔法使いの弟子」の仏語訳を原典としている。ベルリオーズやワーグナーの流れを汲んだ管弦楽法やベートーヴェン、ブラームス、師であるセザール・フランクの影響、ドビュッシーに触発された全音音階の多用など、伝統的な要素とモダンな要素が混ざり合い独特の世界観を生み出している。序奏に続き、デュカスが好んで使用した9拍子(3/8拍子×3小節)による主部が演奏される。冒頭はクラリネットにより奏でられ、3/8拍子からはファゴットによって主題が受け渡されていく。やがてオーケストラ全体に広がり、頂点に達した瞬間序奏が再現される自由なソナタ形式を下地としている。


 「魔法使いの弟子」と聞いて思い浮かべるのは、ディズニーの映画「ファンタジア」にてミッキーが魔法使いの帽子を使い魔法を唱えるアニメーションが非常に有名だ。私も高校3年生の時に「魔法使いの弟子」を吹奏楽編曲で演奏することになった際は、この映画を何回見たかわからないくらいに繰り返し見たのを覚えている。1940年11月13日公開。当時劇中で演奏したのはレオポルド・ストコフスキー&フィラデルフィア管弦楽団。他に収録されたのは、バッハの「トッカータとフーガニ短調」、チャイコフスキーの組曲「くるみ割り人形」、ストラヴィンスキーの「春の祭典」、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」より、ポンキエッリの「時の踊り」、ムソルグスキーの「禿山の一夜」、「アヴェ・マリア」で、アニメーションと共に演奏が行われている。


 物語は、老いた魔法使いが見習い魔法使いに雑用を言い残し、自身の工房を旅立つところから始まる。見習いは命じられた水汲みの仕事に飽き飽きしてしまい、箒に魔法をかけて自分の仕事の身代わりをさせる。しかし、まだ完全に魔法の訓練を受けていなかったため、やがて床一面は水浸しとなってしまう。見習いは魔法を止めることができないとわかると、鉈で箒を粉々にするがその破片から新しい箒が誕生し水汲みを続けていく。洪水になりかけたところで師匠が戻ってきて魔法を止め事なきを得た。最後は見習いを叱り終わる。


 やや重心の低い状態からなるテンポの緩急が明確となったフランスのオーケストラならではの色彩感豊かさや軸がブレることのない安定感からなるアプローチがオーケストレーションとも見事にマッチしている。決して躍動感の良いテンポの速さからなる演奏ではなく、全体のバランスも整えられた状態で演奏が行われているため、ダイナミクス変化も明確である。特に金管楽器のキレ味は鋭く、弦楽器のスケール感は非常に素晴らしい。


 今回非公式ではあるが、魔法使いの弟子の初戦日を祝うことができて個人的には大きく満足している。アートワークに記載されたムジカートたち全てに初戦日が記載されているわけではなく、一部のムジカートには初戦日が記載ないものもいる。その子たちをそのままにしておくのももったいないので、今後も同じように初演日をもとに初戦日がわからないムジカートについては取り上げていきたいと思う。