第418回「再投稿!近代作品のプロフェショナルであるラトルの春祭やストラヴィンスキー作品!!」 | クラシック名盤ヒストリア@毎日投稿中!!

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年間500枚以上クラシック音楽のCDを購入します。
好きな作曲家はマーラー、ストラヴィンスキー、ブルックナー、三善晃、ショスタコーヴィチなど
吹奏楽を中心にトランペット演奏の他、作曲なども行います。



みなさんこんにちは😃
今夜に投稿している特別編。マーラーの交響曲が中心ですが、今後は他のメジャーな作品についても触れていくつもりです。
ただ複数保有している曲に限られてしまうところではあるのですが…
まずはマーラーの交響曲を書いて次はベートーヴェンあたりを取り上げようか検討中です。

さて本日はラトルとベルリンフィルによるストラヴィンスキー作品を3つご紹介したいと思います。曲目はバレエ音楽「春の祭典」、管楽器のためのシンフォニー、ミューズを率いるアポロ。
「春の祭典」に関しては私が好きな曲であり、月に一回は必ず聴く曲です。
過去にDECCAから発売されたCD20枚に及ぶ色々な指揮者の「春の祭典」を集めたものも購入した覚えがあり、管弦楽版と二台ピアノによる楽譜も所有しています。
ある意味ストラヴィンスキー作品はマーラーの次に私の中では重要な作曲家の一人です。
今回はそのストラヴィンスキー作品をラトルとベルリンフィルが演奏しました。
今までいろいろなCDを聴いてきましたがその中でも屈指のクオリティとなっています。


「サイモン・ラトル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」


ストラヴィンスキー作曲:
バレエ音楽「春の祭典」、管楽器のためのシンフォニー、ミューズを率いるアポロ



ストラヴィンスキーの改訂癖はマーラーに次ぐもので、バレエ音楽「火の鳥」に至っては1910年版、1919年版、1945年版の3種類に分かれるほどで、特に1945年版の終わりの7拍子の音の切り方に関しては物議を醸した。
今回の3曲は全て1947年版によるもので、今日においてはこの版が主流となっている。
打楽器出身で近代現代作品も多く取り上げているラトル。
自身も「春の祭典」に関してはこの演奏以前に計4回録音を残している。

これまで私は何種類かわからないが様々な「春の祭典」を聴いてきたが、この演奏が一番完璧により近い姿であると私は考える。
より年代が古いものに関してはストラヴィンスキーの自作自演の時のように指揮を振り間違えたものや音外しや入るタイミングを間違えるなどのものは多く存在する。近年はピリオド楽器での演奏なども出現し始めたが、この演奏は現代の楽器において最高峰の演奏だ。
まず、一瞬のズレすら感じさせない。多くの現代音楽を振ってきたラトルだからこそなし得た技だろう。バランスに関しても非常に良く、ソロが多い曲ながら全ての楽器が均等に聴こえる。
数あるこの曲の演奏の中で一番好きな演奏がラトルとベルリンフィルによるものである。
このCDは大学時代に早い段階で聴いたのでこの曲の魅力にどっぷりと浸かることができた。今でもいろいろな指揮者による演奏を聴くことが多いが、このCDも定期的に聴いている。
特に「生贄の踊り」はこの演奏を勝ることは何人たりとも不可能だろう。激しさはないが、その分統一性はある。

カップリングの2曲も素晴らしく、編成は「春の祭典」に比べれば縮小しているものの曲の複雑さや曲の特徴を良く表現できている。
「春の祭典」で暴れるだけ暴れて冷静になった結果とも言えよう。
カメレオンの名にふさわしいストラヴィンスキーの作風の変化が伺えるものである。

近年「春の祭典」に関してはロトやクルレンツィスらの演奏がトップを維持しているかもしれないが、今回のラトルとベルリンフィルが挑んだ演奏も忘れてはならないものだと思う。
昔カラヤンとベルリンフィルが挑んだ演奏があったが、中々のものだった…
そこからの進化と言おうか、成果は大きいものと言える。
あとはストラヴィンスキー作品は複雑さを頭から取り除けばもう少し多くの人々の手によって演奏される機会も増えるかもしれない。