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GTRを整備しまくる日記

BNR32・BCNR33・BNR34の整備を中心とした
日記です。

年数や使用度合いによってですが、足回りのガタは色々と出てきます

場合によっては事故にも繋がるので、早めに発見して修理したい所です。



今回の車両は32、距離は15万キロ
あまりハードな使い方されていない車両ですが、良くここまでもったなぁ・・・
と実際思います。

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タイヤの左右方向にガタ
上下にはありません。


※ハブだと上下にも左右にもガタが出ます


点検した所、タイロッドの付け根のボールジョイントに大きなガタがありました。
走行に支障が出そうなレベルですが、走ってみた所通常走行では
そこまで違和感ありませんでしたが、サイドスリップ見ると大きくアウトに振ってました。



<作業開始>


まずはタイロッドエンドの締め付けナットを緩めておきます、
外した後だと緩めにくいので、先にやっておくと後々楽です。

次に元位置を確認
(ボルト山の残りをスケールで測っておけば良いかと思います
タイロッドの長さが変わるとトーがずれるので、ある程度同じに付けないと作業後に調整で苦労します)

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次にタイロッドエンドをナックルから切り離すのですが、
テーパー圧入になっているので、ナットを外しただけでは外れません。

ハンマーで叩いて、ショックで外す方法もありますが
きつく入っている場合はGTRの場合ナックルがアルミなので
ガンガン叩くと凹んできてしまいます。

そこでプーラーを使って外します。
(前のブログに載せてますね)

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タイロッドエンドがナックルから外れたら、エンドを外して
ブーツを外します。


タイロッド本体の取り外しですが、
ロックプレートが付いているので、爪を起こします。

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その後、取り外し。
(幅があまり無いので薄口のレンチがあると作業しやすいです)

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外した部品たち


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新しいタイロッドとの比較です。

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まあガタが出てそうな出で立ちですw
「20年間お疲れ様でした」と言っておきました。

その後は逆の手順で取り付け。

今回はついでにラックブーツも交換しておきました。


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交換作業完了後トー調整して、ハンドルセンターの確認調整。

※自分でやる場合はハンドルセンター調整後、予備検査場などで
サイドスリップ調整してもらうと良いかと思います。



だいぶ放置してましたが続いてみます


リヤメンバー単体になったので、ブッシュを抜きます
ここから先はプレスが必要ですが、その前に下準備。


まずはメンバーブッシュの上側のツバを取り除きます

元々(ピンボケ気味・・・)

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出っ張りのゴムを切り落とします

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んで、ツバを削り落とします

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こうしないとブッシュをプレスで抜くための土台の取り付けできません
(ツバが引っ掛かってしまう為)
文章では判りにくいとおもいますが、画像を見れば理解出来るかと思います。


こんな感じです


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下側に置いてあるのが自作の土台
(私はデフのサイドベアリングアウターレースを3つ重ねて溶接してます)
プレスで抜いてる最中はラスペネなどの潤滑剤をたっぷり噴いておくとカジらなくて良いですね。


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メンバーブッシュ抜くのは2人掛りが望ましいです。
でかくて重たいので頑張りすぎると腰やられます・・・


同じ要領で残りの3つも抜きます。

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次にデフマウントブッシュを抜きます。
これはメンバーブッシュ交換作業のメインではないですが、
せっかくだからついでに交換しておいても良い部分ですね。

こっちはツバを削り取る作業は無いのですが、取り付けてある場所の問題で
プレスに掛けるときはこんな感じになってしまいます。
※一度プレスをバラす必要あり

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抜き終わったら新しいブッシュを付けます。
※デフマウントブッシュは取り付け位置(角度)が決まってるので、外す前に用確認
メンバーブッシュは強化品の場合は決まって無いので大丈夫です。

ブッシュを入れる時も潤滑剤を噴いておきます。

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デフマウントブッシュ交換終了したらメンバーブッシュも打ち込みます。

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完成の写真が見つからないです・・・あせる

とりあえず、デフやら足回りやらを元に戻していって
アライメントを調整して終了ー

あっ、アームやサスペンション下がブッシュの場合は1G掛けながら締めて下さい。



車両の使用方法によってはドラッグメンバーを作ったりもします。

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アーム取り付け開口部に補強プレート溶接+補強バー取り付け



この色だと何だかNISMOっぽいですね。

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BNR32は特にですが、
へたっている、既に抜けている車両が多い所です。


メンバーに4箇所圧入されていますが、ほぼ最初に抜けるのがフロントの右側、
車両を下から覗いてグリスが漏れていれば抜けているのが一目でわかります。

現象としては、
・リヤからの振動や異音
・旋回時にリヤの動きがおかしい
・直進フル加速時にリヤが振られる
などです。


作業開始

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まずはメンバーを車両から外すのですが
私は足回りが付いたまま、ごっそり降ろして後からアームを外します。


車両に残すのは
ブレーキキャリパー、サスペンション、ハイキャスリンケージ、ETSアクチュエータ
と言ったところ。


最初にマフラーを外し、スタビも取り外します。
ハイキャスはホースを外す事無く前側に逃がすことが可能です。


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サイドブレーキワイヤー、プロペラシャフト、ブレーキキャリパー、サスペンションを切り離しミッションジャッキを下に入れて支え、メンバーの取り付けナットを外します。

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BNR32はデフの上にETSアクチュエータがあるので、メンバーを降ろしながら外した方が作業性が良いですね。
これでメンバーは車両から取り外せます。

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その後、デフとアーム類を外してリヤメンバー単体にします。


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続きます。