昨年の大晦日の、第68回紅白歌合戦の歌手別視聴率が発表になりました。
全国の国民が誰を目当てにNHKにチャンネルを合わせ、またチャンネルを変えたのかがこれで明らかになります。
5日発行のスポーツ報知さんの紙面にある、毎分視聴率の折れ線グラフで、放送開始時間から、その推移を見ていきましょう。
すでに報道にありましたように、2017年の紅白歌合戦の全体の視聴率は40パーセント割れの、ワースト3位だそうですが、下の紙面の見出しを見て明らかのように、他の歌手の数字を飛び抜けているように、2017年の紅白歌合戦の主役は、事前の盛り上がりがそのまま視聴率に表れた、安室奈美恵さんでしたね。
平均視聴率を10パーセント近く上回ってダントツの数字でした。
最初から出場歌手の数字を追っていきますと、昨年の前半戦の視聴率は全体を通じて35パーセントくらいで推移しましたが、竹原ピストル、三浦大知の初出場組が、ともに38パーセントと、過去と比べても破格の数字を出していて、世間からの注目を受けていたようで、むしろこの時間帯だけなら昨年よりも視聴率は良かったくらいです。
やはり、初出場といってもキャリア10年以上のベテランで知名度も抜群ですから、世間は狙ってチャンネルを合わせたのかもしれませんね。
実際、両者のパフォーマンスを生で見ましたが、ジャンルは違えど、破格の出来栄えでしたからね。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180107/22/kiyop0821/e1/07/p/o0753096014107456501.png?caw=800)
続いて後半戦に移りますが、ここで今年の全体の視聴率がワースト3になった最大の原因が分かります。
昨年の後半戦最初の出場歌手は、昨年の邦画最大のヒットの「君の名は」の主題歌を歌ったRADWIMPSでした。
若者に絶大な人気を誇る彼らに対する注目度も高く、5分間のニュースを挟んだ後でも、一切数字を落とさずに39パーセントを保ったまま彼らの出番を迎えました。
しかし、今年の後半戦の最初は欅坂46。
確かに10代には絶大な人気を誇るものの、取り立てて国民的な関心事は無く、結果、35パーセントでスタートする羽目になり、この4パーセントの低空飛行が、最後まで尾を引いた結果となったのは、はっきり言ってNHKのセットリストのミスでしょう。
NHKが後半の最初の時間帯に視聴者を繋いでおくようなプログラム、或いは歌手を出せなかった事が今回の低視聴率の原因と言っても過言ではないはずです。
或いは、11時過ぎの安室奈美恵に繋げるだけの力量の歌手がいなかったのかもしれませんが、それなら前半戦で良い数字を出しているベテランの初出場組をここに回しても良かったのでは。
午後9時台、10時台と40パーセント前後をウロウロしながら、安室奈美恵の出演する時間を待ち続けます。
この時間帯の視聴者の真意を推し量るならば、「安室ちゃんが出るまで、まだ時間あるから他の番組(特に『ガキ使』)見とこか」だったのではないでしょうか。
言い換えれば、安室ちゃんの他に特に見たいと強く思う歌手がNHKには出てこなかったということです。
そして、その中には、Perfumeも当然含まれております。
今回、Perfumeの出演した時間帯の視聴率は36パーセント程度と、前後と比べて低調に終わりました。
これは、前述のように、後半戦の出演メンバーを見て、特にNHKにチャンネルを合わせる必要がないと視聴者は思ったわけで、つまり、安室ちゃんまでの時間繋ぎとしては、「ガキ使>Perfume」という構図だったのでしょう。
紅白の舞台を使って、最新テクノロジーを見せつけ、知る人ぞ知る人を感嘆させたとしても、果たして一般視聴者にどれだけ伝わっているのかと懸念しておりましたが、やはりなかなか全ての人に知らしめるのは難しいのですね。
2020年の東京五輪に向けての課題は見えてきましたね。
言い方は悪いですが、もう少し「バカ」でも解る演出にしないといけないのではないでしょうか。
(もちろん、最新技術のみが彼女たちの進化と深化に繋がる事は承知しております)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180107/22/kiyop0821/4a/c1/p/o0753096014107456514.png?caw=800)