はああああ、傑作です…はあはあ…
ラストスパートの間ずっと、口を開けて観てしまった。
とんでもない迫力。
キングギドラ最高ーーーーー!!!!(大声すみません)
SF要素をめいっぱいゴジラに投入
あらすじは、ターミネーターだ。
あ…すみません、「ほぼネタバレなし」と言っておきながらほとんど言ってしまいましたので、記事タイトル訂正しました。
地球にUFOが飛来する。
乗っていたのは、2204年からやって来た未来人。
このままだと、日本はゴジラの影響で壊滅していくと彼らは言う。
その未来を変えるために、日本政府に協力を求めに来たのだ。
そう、歴史の修正である。
どこかで聞いたことがある。
本作は1991年公開であった。
1985年に『ターミネーター』と『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が、1986年にには『エイリアン2』が公開された。
もうアイデアをいただいても良い頃合いだろう。
パクリではない、オマージュだ。
今となっては、なんだか楽しい。
それだけではない。
太平洋戦争の終戦から46年、まだ戦争の生き残りが活躍されていた時代だ。
日本軍のシーンが生々しい。
戦争と未来、その中心にいるのが怪獣なのである。
どうですか、『ゴジラ-1.0』にも通じる道筋ではないですかーー!(突然の興奮)
怪獣とキャストとスタッフ
今回、ゴジラに目蓋が実装された。まばたきの重みにジーンとする。中の人=薩摩剣八郎の表現で恐ろしくも、もの悲しい。時々、可愛い。
キングギドラが素晴らしい!!!! 黄金の翼竜! 首のクネクネ! 中の人は絵コンテも担当する破李拳竜で、最大12人の操演スタッフで動かしたのだそう。空中戦はピアノ線を使っている…?いや、生きている! 圧倒的に強くて怖い。
土屋嘉男の見事な芝居が胸を打つ。戦争の重みだ。
前作『ゴジラVSビオランテ』で脇役だった豊原功補が主役級に大出世。
原田知世の実妹・原田喜和子が雑誌『ムー』の編集部員という熱い役柄。
前作に引き続き、小高恵美が同じ役で登場。もはや重要任務を担当し、頼もしい。
大人気バラエティ番組『世界まるごとHOWマッチ』でお馴染みだったチャック・ウィルソンが未来人のリーダーというトンデモなキャスティングに見えて、棒演技でもないので困る。
同じくケント・ギルバートと山形弁研究家ダニエル・カールも軍人役で参加しているが、英語を話しているので驚く。
中川杏奈が未来人役で美人枠かと予想していたら、とてつもない活躍ぶり。49歳で亡くなられたのが心から惜しまれる。
川北紘一特技監督チームによる特撮が圧巻! 日本各地のミニチュアの迫真! 怪獣2体の生身のド迫力! 着ぐるみだから生まれる質感だろう。どうやってるの!?と震えてしまった。
音楽は伊福部昭なので最高。心が躍る。
大森一樹監督が再登板。恋愛パートは必要最小限、ゴジラ対策ストーリー重視。生意気で恐縮ながら、前作よりも観やすい。気がします。ただ、ターミネーターの時間で少し笑ってしまってごめんなさい。
シリーズ有数の名バトルが全てを吹っ飛ばす
二転三転する状況に、いやいや、そこじゃなくてもっと前に戻ればよかったのでは…と考えないでもない。
まんまハリウッド的なシーンにも苦笑い。
そんなこんなも、ゴジラVSキングギドラの激戦が吹っ飛ばしていくからスゴイ。
バトルのテンションはシリーズ有数だろう!
未来人の理屈に翻弄される日本政府。
人間の都合に振り回されるゴジラ。
確か、初登場した時のキングギドラは宇宙から来た記憶があるけれど、生い立ちは変わるものだ。
新宿の街で空を見上げるゴジラが愛おしくなる。
大暴れするキングギドラの意味合いが変わってくるのもまた、驚異的。
青い熱線の凄まじさ。
飛び散るビル。
せっかく建てた巨大建造物が粉みじんになる惨状。
人間が人間の首を絞めているのだと、ハッキリと思わせてくれる。
人の浅はかさを突きつけられているようだ。
この戦いは素晴らしい。
なお…って、すみません、一つセリフを書いてしまうのですけれども、知りたくない!という方はここでページを閉じて下さいませ。
↓セリフを書いています
↓セリフあります!
劇中、「好きにさせてくれ」というセリフがある。
『シン・ゴジラ』に繋がるセリフに思えて、とても好きでした。
※コチラでも観られます↓
1991年製作/102分/日本
配給:東宝
監督・脚本:大森一樹/特技監督:川北紘一/製作:田中友幸/プロデューサー:富山省吾/絵コンテ/破李拳竜/キングギドラ・ドラッド・メカ系デザイン:西川伸司/撮影:関口芳則/美術:酒井賢/装置:丸山勝治、笠原良樹/特技撮影:江口憲一、大根田俊光/特技美術:大澤哲三/特技照明:斉藤薫/繰演:松本光司/特殊効果:渡辺忠昭/特技製作担当者:小島太郎/特技背景:小島耕司/特技装置:野村安雄/出演:中川杏奈、豊原功補、小高恵美、原田喜和子、土屋嘉男、西岡徳馬、山村聰、佐々木勝彦、小林昭二、上田耕一、チャック・ウィルソン、リチャード・バーガー、ロバート・スコットフィールド、ケント・ギルバート、ダニエル・カール、時任三郎
※お読みいただきましてありがとうございます。情報に誤りがありましたらご一報いただけたら幸いです。
U-NEXT
色んな映画を観ています。ブログ内の記事索引です。
↓クリックご協力いただけたら嬉しいです