こんにちは、花井まゆみです🌝
今日は仕事のことを
少しお話ししようかと思います
わたしが
受け持っている難病患者さん
70代後半の方
奥さまのほうが少し年上
ご本人は神経難病のため
生活全般に介護が必要です
わたし達ナースは
病状観察、シャワー浴、
浴後に胃瘻周りのガーゼの交換、消毒
介護の相談などを引き受けています
週1で理学療法士の
リハビリもしっかりと受けています
神経難病の方は
治る、ということがありません
今の状態を維持する
これが目標になります
近い将来
動けなくなり
寝たきりになってしまう
呼吸や体温調節など
人間が生きていく上で
最低の条件がままならなくなり
息をすることさえ
呼吸器に頼らざるを得なくなる
どうしても喉の奥に痰が溜まるので
吸引と言って
細いチューブを口から入れて
吸い出すのですが
24時間側にナースが
居るわけではないので
その役割をご家族が行います
この方の場合は
奥さまが吸引するのだけど
どうしてもその技術が覚えられない
わたしが訪問したときに
一緒に練習するけれど
前回やったことをすべて忘れている
文献を用意したり
いろいろ工夫をしてみたけれど
なかなか覚えられず
ある時
練習中に気が付いたことが
会話そのものが
困難になってきているご本人だけど
奥さまが間違えるたびに
『そうじゃない、それは違う』とか
『それは最後にやる』とか
ひとつひとつ注意をしているのだ
わたしからみれば
それは正直言ってどちらでもよく
守って頂きたいことが守れていれば
順番が前後しても問題ないのだ
その度に奥さまは
『あぁ、ごめんなさい』
『どうしても忘れちゃう』と謝っている
だんだんとご本人の機嫌が悪くなり
『もう時間が無いからまた次回』と
わたしは
様子をみながら
『ここまで出来たので大丈夫』とか
『もう一度ここまで
やってみましょう』とか励ます
そうか
この御夫婦は
ずっとこうしてご主人が奥さまを
追い詰めるような
言葉と態度
これで生活してきたんだな
薄々感じてはいたのだけど
やっぱりそうなんだ
いや、決めつけは良くないけれど
明らかにいつもその口調なのだ
わたしが夫婦の在り方に
関心が高いので
そう感じるのかもしれないけど
同居する息子さんも
その日は在宅しているはずなのに
手伝おうとはしない
奥さまひとりが
家事から
ご本人の介護から
すべてやっているのだ
そりゃ
介護疲労で頭も混乱するよ
ご本人がデイケアや
ヘルパーさんの利用を拒むため
上着1枚羽織るのだって
すべて奥さまがやっている
神経難病の方は
本来なら動くはずの腕も足も
自分の意思では動かせない
その苛立ちを
一心に受けているような奥さま
わたし達訪問ナースは
生活のほんの一部しか
お手伝い出来ないけれど
いつも感謝してくださる
きっと奥さまは
ご自分の女性性の声を
ずーっと無視してきたんだな
無視しなければ
介護して来れなかったんだ
それを感じたときとても切なくて
でもご夫婦のことには
これ以上介入出来ないので
様子をみていくしかない
そう感じたのでした
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だいぶ長くなりました
この続きは
また次回に書こうと思います
ちなみに
あなたは
夫の介護、出来ますか?
ここまで読んでいただき
ありがとうございました🌙