オリーブについてちょいと調べてみた
最初はオリーブオイルの皮膚炎に対する効果を調べようと思ったわけです
オリーブには昔から抗炎効果があるとされて
イタリアだったかスペインだったか忘れたけど
オリーブオイルを作る職人は風邪をひかない
なんて言われたらしい
最近ではオリーブオイルが炎症を抑える理由も研究されていて
成果も出ているそうです
ただなあ
オリーブオイルを皮膚に塗ると
皮膚炎を抑えてくれる場合もあるけど
逆にアレルギー反応を誘発して
炎症をかえって悪化させる場合もあるそうだ
ううむ
難しいなあ
さてさて
話は変わるようでそれほど変わらないのだけど
ラグビーというスポーツがありますよね
中国語では
橄欖球(gǎnlǎnqiú / ガンランチィウ)と言います
これって「オリーブ・ボール」のことです
「ラグビー」という名称は
英国の名門校であるラグビー校( Rugby School )で始まったからと言いますよね
ただ中国語っていうのは意訳を好んで
音訳を嫌うという性質があります
大きな理由は
音訳しても漢字を使わねばならない
漢字には意味が付帯する
だから単語としての印象が混乱しがち
てなことだと考えられます
さてさて
そういうことで
ラグビーボールの形状に注目して
「オリーブの実みたいな形だ」ということで
それを競技名にした
ついでに言えば
中国語では球技の名称を「××球」とするのが一般的
ですから
「橄欖球」の名称ならば
雰囲気もぴったりで球技名であることがすぐわかる
てな寸法です
さてさて
中国語でオリーブを示す「橄欖」ですけど
これは外国語由来であることがすぐ分かる
昔の中国語では外国語を音訳することが多かったのですけど
その場合にはたいてい
新しい文字を作りました
「橄欖」では
「敢」の字の音の「gan / ガン」を使って
木へんをつけることで樹木に関連する文字であることを示し
「覧」の字の音の「lan / ラン」を使って
やはり木へんで樹木に関連する文字であることを示したわけです
ということで何語かなあ
オリーブの原産は西アジアだから
シルクロードを経由して中国に入ったのかなあ
だったらトルコ語系とかペルシャ語系の言葉かな
と思ったら
ぜんっぜん違いました
語源はマレー語の“ canari ”だそうです
では「海のシルクロードを経由して中国に入ったのか」と思うと
事情はもっと複雑でした
“ canari ”は中国に入って「橄欖」と呼ばれるようになったのですけど
オリーブとは別の植物でした
で
中国にオリーブが到達した際に
本来の「橄欖」と同種の
あるいは近い植物と誤解されて「橄欖」と呼ぶようになった
ほおおお
これは意外だったなあ
写真を見ると実なんかは確かに似ています
また
本物の「橄欖」(ああ、ややこしいなあ)の果実も食用になるそうです
それで種子からは油が取れる
オリーブオイルの場合には果肉から油が取れますから
それはちょっと違うのかな
オリーブオイルは2種に大別できます
「エクストラバージンオリーブオイル」
と
「オリーブオイル」です
日本では
非「エクストラバージンオリーブオイル」の「オリーブオイル」を
ピュアオリーブオイルと呼ぶことがよくあります
どこが違うかと言えば
「エクストラバージンオリーブオイル」は製造の過程で加熱していないこと
オリーブの果肉に含まれていたポリフェノール類はどは
加熱によって破壊されてしまうので(全部が全部じゃないかもしれませんが)
オリーブオイルの特有の健康効果を期待するならば
「エクストラバージンオリーブオイル」がよいとのことです
そうそう
オリーブオイルは不飽和脂肪酸を含むのですけど
この不飽和脂肪酸はα9とかn9系と呼ばれる種類で
加熱に強いという特徴があります
ゴマ油に多く含まれるα6とか
青身魚やアマニに含まれるα3は
加熱すると過酸化脂肪酸に変化しやすいという性質がありませう
ですから炒め物なんかに使うには
オリーブオイルが適しています
揚げ物なんかにもオリーブオイルが比較的に適しています
本当は揚げ物には動物性(魚を除く)の油の方がよいのですけどね(羊を除く)
なお ↓ の写真は
オリーブではない本物の「橄欖」です